ごうごう、ごうごうと焔が燃え盛り、弱ぼらしき人々が倒れ伏す。
異界より来りし、燻り狂う尖兵たちが街を蹂躙する。
目の前で
遠くで世界が世界が白んでいくのが見えた。
何度も、何度も、気が遠くなるほどの回数を見た【世界の終わり】。
・・・・・・嗚呼、また失敗したなぁ。もしかしたらって思ったんだけれどね
でも、大丈夫。ここまでの四十九周回分と今までの旅路で必要なデータはそろった。
ようやく、あの
今度こそ──────今度こそ、私は勝利して見せる。
だから待っててね、みんな
『お前の《回帰》に賭ける、後は頼むぞ』
パラリ
『《全勢力・・・壊滅しました》』
パラリ
『破滅の光・・・もう、あれは止められないわ』
パラリ
『真体ジャバウォックの降臨を確認、行くぞ!』
パラリ
『《上空に高エネルギー反応・・・・・・アレがジャバウォック・・・?》』
パラリ
『潮時だな、そろそろ呼ぶか』
パラリ
『統率個体【禁断】・・・破壊終了・・・!』
パラ
『統率個体【■■】・・・焚書満了・・・読書は楽しかった?』
パラパラ
『統率■■【先駆者】・・・防衛■功。じゃあな、
パラパラパラ
『■■■体【罪狩】、浄■■成。・・・お休■■さい、復■者』
パラパラパラパラ
『統率個体【獣王】・・・■■■了。楽し■■た■すよ、貴方と■■■合いは』
パラパラパラパラパラ
『ご■■ね、渚』
パラパラパラパラパラパラ
『遺産【世■■■骸】を・・・破■■る!』
パラパラパラパラパラパラパラパラ
『小型ジャバ■■ックの■■・・・・・・こ■は■■■力ね』
パラパラパラパラパラパラパラ
『ト■■■キサ■■■アア!!』
パラパラパラパラパラパラパラパラパラ
『■■■■■■』
パラパラパラパラパラパラパラパラパラ
『■■■■■■■■■■■■』
パラパラパラパラパラパラパラパラパラ
『■■■■■■■■■■■■■■■■■■』
パラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラ
『■■■■■■■■■■■■■■■■■■』
パラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラ
『■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■』
パラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラ
パチパチパチパチ
少し控えめな拍手の音が聞こえる、目を開けばスポットライトの光が私に向けられていた。
この場所には覚えがある、私が初めてバイオリンを弾いた小さな演奏会だったはず・・・ここがスタートなら都合が良い。
初手から分岐点に立つことが出来た。
ま、ここは楽で好きなことを思いっきりやるだけ
気楽に行かせてもらいましょうか
今日は通っている教室の発表会だった
同じ教室に通っている子たちが、それぞれ自分の成果を発表する小さな発表会
「なに・・・これ・・・?」
嫉妬、羨望、劣等感、驚嘆、感動、憧憬
感情がごちゃ混ぜにされながら、思わず声が漏れ出た
静かにすべきその状況だが、周りの大人たちは誰も咎めない
当然だ、周りの皆がその曲に聞き惚れていたから
曲目は「G線上のアリア」、ヴァイオリンで演奏するには様々な技術が必要とされ、中級者レベルの曲目とされている。
それ故に、子供たちの成果の場である今回の演奏会では少し目立っていた。
だが、そんなものは知らないと言わんばかりに、彼女は体を揺らしながら、弾みながら、歌うように弓を揺らして音を奏で続ける。
その姿は実に楽しそうで、嬉しそうで──────
そして、どこか哀しそうだった
だから私は彼女と話してみたいと思った。
こんなに上手に、こんなに楽しそうにヴァイオリンを演奏できているのに、哀しそうなのか理解できなくて
彼女と話せばそれがわかるかもって思った。
そんな事を考えていたら、彼女の演奏が終わりを告げた。
あっけに取られていた大人たちも溢れんばかりの拍手を壇上へと届ける。
彼女はそんな反応を予想していたのかどこか余裕のある笑顔で舞台袖へと引っ込んでいった
・・・居ても立っても居られなくなった私は、すぐに席を離れ子供たちが休憩に使っている部屋へと向かう。
私を含め参加している子たちはみんなそこに戻るから行けば会えると思ったから。
「はぁっ・・・はぁっ・・・」
子供の抑えきれない衝動を抑えながら私は廊下を走っていた。
『廊下を走ってはいけません』という大人たちの忠告なんか意味を考えずに知らんぷり。
だから、こうなってしまうのは必然だった
「きゃっ・・・!?」「わっ!?」
どってんがっしゃんがらがらがら
勢いづいた体は急には止まれず角から出てきた子と大激突
「あいたた・・・」
「いたた・・・・・・ごめんなさい、いま急いでて・・・あっ!」
それでも急いだ甲斐あった、だって激突したのは──────
「あなた、アリアさんね!私【白雨 美雪】っていうの!」
運命の歯車が、また廻り出した