自宅の自分の部屋で、隣の家の……幼馴染
――ざまあの激情が♪
ポップな曲調の
おまけに、
『止めて助けて』
『こいつとは別れる』
『何でもするから』
——とか何とか、聞き覚えのある
――裏切りは全て♪滅びる~から♪――
非現実的なそれに、一体何が起きているのか、と……酷く醒めた心境で考えて思い至ったのは、
(……あー、これが話に聞くナローマンってやつか。
なんか歌ってるし……確か、
NTRやBSSあるところに現れる、謎の宇宙人……の話だった。
間男や、寝取られた女を様々な手段で、物理的に抹殺して去っていく……といネットの
様々な種類がいるらしいと聞いてはいたが……本当に歌う
――
ほんの数日前。
物心ついたときから一緒に過ごした、幼馴染の恋人が、ちゃらついた上級生に寝取られていた……ということがわかったのは、まあ苦い思い出ではある。
――ざまあMAX♪
いや……最早、既に終わった事ではあるのだが。
なんというか、今も野太い声で歌う、件の
音
それについて……特に感じるものはない。
――走れ♪
多分、ナローマン・
――燃える
いや、それはそれとして、
しかも日本語だよなこれ。
現地民(この場合、俺か)に、聞かせるために……そうしてるのか。
普通に怖いんだけど?
――焼き尽せ♪
ってか、これだけ……近所中に響き渡らんばかりのデカい歌声が、騒ぎになる気配がまったくないのはどういう事だ?
ひょっとして
何らかの手段で、音を遮断して、俺
いや……やっぱり怖いってこれ。
『ナローマン……バーニングヴォォォォォォォォィス!』
――と、その時……唐突に。
今までの曲調を無視したかのごとく、錯覚かもしれないが……物理的な熱さを感じる程に強烈な、野太い叫び声が響くや否や。
何かが焼け、煮えたぎるような音と、幼馴染と間男の断末魔と思しき、嫌に耳に残る一際強い苦悶の声を最後に……隣の家から聞こえてきていた
「あー、終わった……のか」
音でしか判断できないが……最後のあれが耳に届いた際に俺が感じたそれは、極々わずかな余波に過ぎず、必殺技(?)による大半のエネルギーはあの馬鹿二人に叩きこまれ……体液が煮えたぎるような
まさしく……体の中から焼き尽くされるような苦痛とともに。
(……いいや、もう知らん)
眠くはなかったが……俺は、ベッドの上に寝転んで現実逃避気味に布団をかぶって瞼を閉じた。
正直、(怖かったし)このまま全部夢オチとかにならねえかな、マジで。
◇
……そこから、少し時間が経った後の話となるが。
いろいろあって、あの
幼馴染の両親……おじさんとおばさんは、間男の事については知らなかったようで、
俺も正気を疑われてまで、ナローマン・
ただ……他にもいろいろとやらかしていたらしいあの
―—裏で間男と
既にネットで似たような話が出回っているとはいえ……一応、誰にも話とかしてないはずなんだが……偶然かこれ?