アンチNTR&BSS活劇 ナローマン   作:べっこう飴02

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浮気女の末路について

 ……史奈(ふみな)の話か?

 確かに俺とあいつは付き合ってたよ。子供の事からの腐れ縁ってやつでな。

 

 ――その辺の話を、詳しく聞きたい?

 

 正直あまり思い出したくないんだがな。

 何でって?アンタに関係あるのか?

 

 はあ……いや、そりゃ……わかるだろ。

 

 浮気してやがったんだよあいつ。

 ちょっと調べたら、怪しい話がわんさか出るわ出るわ。

 で、ちょいと突いてみたら案の定って奴だよ。

 

 あんた、あいつが居たサークルの先輩だったっけか。

 行儀が悪いのは勘弁してくれよ。

 不愉快な話題を出されて気が立ってるんだ。

 

 後輩が音信不通になったから探偵ごっこ、って……よっぽど暇なんだな。

 

 もう一月ぐらい連絡がとれない……へえ。

 俺としちゃ、今更あの女の事なんて――あっ。

 

 ええと……………………ああ、まあ、ちょうど暇だったしな。

 話すだけ話してやるよ。

 

 と言っても、話すような事なんてそう多くはないんだがね。

 

 昔からの腐れ縁だった、って言ったろう?

 確かに何かと一緒に居る事も多かったが、俺もあいつも、お世辞ににもお行儀のいい子供(ガキ)じゃあなかったからな。

 昔流行ってたゲームの……なんだったかな、とにかくそういうので、皆でバカ騒ぎして夢中なってたくらいしか記憶に残ってないな。

 

 ……史奈も混じって、よく一緒にやってたっけな。

 

 暫く会ってないが……昔の同級生(あいつら)、今何やってるんだろうねえ。

 ちょっと懐かしくなっちまった。

 

 ――と、話が逸れたか。

 まあ……少なくとも、中学に入るくらいまでは代わり映えのない感じだったよ。

 花より団子、って奴か。

 

 え、じゃあ中学からは何か変わったのかって?

 思春期だからかね。だんだん体が出来上がってくる年齢(ころ)ってのもあったんだろうが。

 史奈(あいつ)も、どんどん女らしくなって行ってなあ。

 当時は自分でも認めたくはなかったんだが、気が付いたら視線であいつを追っかけるようになってて……

 その癖、向こうの方は、変わらない距離感のまま詰めて来るもんだからさ。

 気が付いたら好きになってた……いや、好きだって気づいたって言ったらいいのかな。

 

 ……で、まあいろいろと小っ恥ずかしい経緯を経て、丁度高校に上がるころに、こっちから告白することになった訳だ。

 受けてくれた時は……まあ、恥ずかしくなるくらい舞い上がったもんだよ。

 

 最後は大学に上がった後の事だが――これはもう、最初に言った通りだ。

 なんだかんだでガキの頃から一緒に居た奴だったしさ、俺なりに大事にしてたつもりだったんだがね。

 

 ――今となっちゃ、黒歴史もいいとこだが。

 

 笑っちまうよな。笑えるよな?

 おい……何、目逸らしてるんだ?

 

 笑えよ、なあ。

 

 ……いや、まわりくどいのは、もういいか。

 史奈(ふみな)と浮気してたの、あんただろ。サークルの先輩さんよ。

 

 急に静かになったな。

 これからあんたが知りたい事を、教えてやろうってのに。

 

 ああ、いいよ。別に。

 カスの上っ面の謝罪のフリとかうざったいだけだし……もう全部終わった事だからな。 

 で、本題……史奈(あいつ)がどうなったか、って話だが。

 

 なあ――あんた、ナローマンって知ってるか?

 ああ、いいから黙って聞いとけよ。()()()()()()()()()

 

 ほら、例のバレンタインから現れたっていう、あの宇宙人だよ。

 いや冗談じゃねえって。

 

 テレビとか新聞とかじゃ、いない物みたいに扱われてるけどな、SNSとか、アングラ系のネットニュースとかだと凄いぞ。

 毎日の様に浮気やらなにやらをやらかした馬鹿が、文字通り血祭にあげられてる動画やら何やらが上がってくるんだ。

 

 ……ん、あんた、そう言うの見ない方?

 何にしてもご愁傷様ってやつだね。

 

 つまり何が言いたいかって言うとだな。

 史奈の奴――()られたんだよ。

 その、ナローマンに。

 

 だから嘘じゃねえよ。丁度一月前くらいに……あいつに浮気の件で問い詰めた時に、いきなり、ぱっと()()が湧いて出て来てな。

 必殺技っていうか……ええと、「ナローマンクラッシュサンダー」だっけ?

 ばちばちー、って雷みたいなのが光ったと思ったら、次の瞬間には消し炭になってたよ。

 一応警察にも届けたんだが……世間的には行方不明って事になってたのか、あいつ。

 

 ……ふざけてるのかって?

 さあねえ。俺としちゃアンタにだけは言われたくねえよって感じだが。

 まあ、そろそろ嫌でもわかると思うぜ。 

 

 いや……念のために言っておくとな。

 別に俺が呼び出したとかそう言うのじゃないからな。

 気が付いたらもう居たっていうか、ええと……

 

 だから何もったいぶってるんだ、って?

 ああ、うん。

 もういいや、めんどくさい。

 

 少し前くらいからな、居るんだよ。

 あんたの後ろにも。

 

 何だ、ええと、その……ナローマンが。

 

「……え、は?」

 

『打ち潰せ――ナローマンスレッジハンマー!』  

 

―――どぐしゃぁっ!

 

 

……………………

 

 

………………

 

 

…………

 

 

……

 

 

 

 

――自由恋愛は、この地球(ほし)の猿共には、まだ早かったのではないだろうか?

 

この島国を含めた一部の国々(せんしんこく)では、少子高齢化の一因ともなっているらしい自由恋愛(それ)に思いを馳せつつ、今日もナローマンは蒼天(ソラ)()く。

 

 あの誠実な青年も、何というか、いろいろと投げやりな態度であったが――どうか絶望に吞まれないで欲しいと、ナローマンは切に願った。

 

 本日のノルマは、後十件。

 

 さあ――未来を掴め、ナローマン。

 全てのNTRとBSS(じゃあく)を物理的に叩き潰す為――突き抜けろ、その拳と共に!

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