別に、悟った訳ではないのだが。
見慣れた高校の教室の中で、
人間、自分以上に怒っている奴の事を見ると。いろいろと醒めるというか、冷静になるものなんだなあ……と。
「助け、たすけて、俺が、俺達が悪かっ――ごびゅっ!」
始まりは……まあ、世間では有り触れた話だったのかもしれない。
一言で纏めてしまえば、付き合っていた
無論、それについての
「か、
今振り返ると、その為に選んだいろいろとヤバい橋を渡ったものだ、と思うが。
結果的には二人とも退学に追い込む事が出来たし、ついでに新しい彼女だってできた。
そこで終わっていれば、俺としてはめでたしめでたし、って奴なんだろうが……
「な、何で、俺達までぇ……!?
浮気したのは、
何故か、現在進行形で
あの
「待って、待ってよ、反省します、しますからぁ!
しかも後から聞いた話だと、あの
つい先ほど、
まったく、ふざけた話だ。
こっちは純然たる被害者だというのに。
「あがばっ!」
ああそうだ――だから、今、目の前で起きている
俺は悪くない。悪く、ないんだ。
「そげびっ!」
いやだってそうだろう?
いくらなんでも
「たがぼっ!」
確かに、こいつ等纏めて死んでほしい、くらいの事を思っていたのは事実だけど、それが文字通りの現実になるだなんて想像もしてなかったんだ。
ネットの与太話だと思っていた
――と、葛藤するこちらの内心も
教室内に残っていた、俺を攻め立てていた連中が完全に沈黙すると、野太い声で、
『纏めて吹き飛べ――ナローマンフローティングマイン!』
それらは、一つ一つが凄まじいスピードで、異なる方向へと飛び去って行った。
少し遅れて、学校中のあちこちで悲鳴が混じった爆音が聞こえ始めたのは……多分だが、他のクラス、学年にいる
まあ……今、この教室で生き残っている面子から考えれば、あの
いや、やっぱり相当な数死ぬんじゃねえのこれ。
……普通に、ヤバくねえ?
ふと
「あ、ははは、ははははは……」
いやもう笑うしかないだろ。どう収拾つけるんだよこれ。
目の前の現実に頭を抱える一方で、当の
或いは、
いや、あいつらのことはどうでもいいか。
何はともあれ、たった一つだけはっきりしている事がある。
今日はもう何も考えずに早退したい。
現実逃避と言われようが何だろうが――やってられるかこんちくしょう。
◇
ナローマンはこの日――猛烈に感動していた。
この
正直、やり口その物は手ぬるかったが、まあ未開の惑星であるし……何事も初めてはあんなものだろう、と微笑ましく見守っていたのだ。
しかし、程無くして、激しい怒りと失望も同時に抱く事となった。
何と邪悪で
NTRという、許されざる大罪に見て見ぬふりを決め込んでおきながら、肝心なところで
今日のノルマは既に達成していたし、何より男の
よって、外道共にはナローマン自らの手で天誅を加えたのだ。
結果的に獲物を横取りする形となってしまった事を、心から申し訳ないと思いながらも――あの少年には、どうか健やかに残りの学生生活を過ごして欲しいものだと、ナローマンは切に願った。
輝いて
お前の
全ての