シャングリラ・フロンティア〜死にゲーマー、神ゲーに挑まんとす〜 作:マンデラカタログ
まず最初に、剣形態にしていた兎鳥【鷹】を鞭形態へと変形。流石の
「トントン、トンッ!トンッ!」
火砕龍から灰吹雪へと繋ぐこの一瞬、ウェザエモンは技の影響でその場に固定される。俺はそれを見逃さず、兎鳥【鷹】の鞭形態をしならせ、一気に叩き込む!
「どっせい!!」
「
「はっはぁ!
墓守のウェザエモンの脇下を潜り抜ける。背後を見ている時間はない、奴がご丁寧に宣言する技名から展開を予測しろ。
「
「雷警報!」
「了解!」
最高のデレ行動だ、愛してるぜ乱数! 全力疾走する俺の背後を雷が連続で着弾し、その隙に俺はじレッグで更に回避能力を向上させる。とりあえず第1段階はクリアした……よし、
(残り100秒、俺の残機は3……はっ、結局耐久戦ね、燃えてくる!)
先の見える耐久戦ほど心躍るものはない。ボスキャラとの我慢比べ、ラストスパートにしてデッドヒート。表現はなんでもいい、今の俺らはこのあと寝込むことになっても限界まで頭を酷使する。
「覚悟しろよ墓守のウェザエモン、死んでも俺らに付き合ってもらうからな」
「
雷を避け、即死の居合をかわし、命を掴む掌をいなす。そして訪れた30秒。ウェザエモンは俺の眼前へと迫り、太刀を振り上げる。
「来た……!」
「我が窮極……【
ウェザエモンが俺の眼前へと迫る。太刀が振り上げられる。——来たるべき時のための予行練習だ。遠慮なく殺されてやろうじゃないか。先程のサンラクのようにセルフ蘇生の準備を終え、俺は素手のまま振り下ろされる太刀へのパリィを敢行する。真横からフックの形で俺の拳を太刀へと重ねんと動かす、このタイミングで拳がここならもう少し早く動かさなけれ…あばぁ!?
「…よっしゃあ!セルフ蘇生成功じゃ!」
「ナイス!!」
「
「おっと、次は俺の番だぜ?墓守のウェザエモン!!」
再びサンラクへスイッチし、アラジオはスタミナを回復しつつ時間を確認する。
残り90秒
サンラクとアラジオ、ウェザエモンとの戦闘が佳境に突入したと同時刻、オイカッツォとペンシルゴンによる騏驎甲冑との戦いもまたクライマックスを迎えていた。
「いやまさか腹を砕いたら中からビーム砲出てくるとは思わないよねぇ!?」
「お陰様で発狂モードだよどうすんのこれ!?」
ペンシルゴンによるダメージの積み重ねは騏驎甲冑の堅牢な装甲をついに打ち破り、腹部の装甲が隠していた中身を露出した……のだが、現れたのは莫大量の光熱を撒き散らすビーム砲であった。
さらにビーム砲の展開は騏驎甲冑自体の切り札であったらしい、縄を引きちぎり、全身の武装をやたらめったらに開放し始めた騏驎甲冑。ミサイルとレーザーが吹き荒れる台風の目と化した巨人の攻撃を躱しながらオイカッツォとペンシルゴンは次の一手を考える。
「どうする!?一旦距離とる!?」
「…いや、このまま狙うよ。さっさと鎮めないとこのデタラメなビームやミサイルが2人の方に被弾する可能性もある」
大局的に見ればウェザエモンさえなんとかすれば戦闘自体は勝利と言える。だがここまで追い詰めたものを諦めろと言われ、ハイわかりましたと受け入れられるほど諦めの良い2人ではない。そして2人が騏驎甲冑を倒すことを諦めない理由はもう1つ。
「そうしたら後でどうなるか想像してみ?」
「!」
(え!?何々?俺らはユニークモンスターと普通にやり合えてるのに2人がかりでペット1匹抑えられない人達がいるんですかぁ〜??)
(おっかしいなぁ?レベルカンストまでやり込んだ人とプロゲーマーのお2人が?クソゲーマーと死にゲーマーに劣っているわけがない筈なんだけどねぇ〜??)
((ちょっと詳しく聞かせてもらっていいですかぁ〜w???))
恐らく、というかほぼ確実にさぞかし腹が立つ顔をしながらそう言ってくるだろうクソゲーマーと死にゲーマーの姿が脳裏に鮮明に浮かんだ。これに関しては2人とも確信がある、何せ自分達がサンラクとアラジオの立場であるならば間違いなくそういう顔をするから。
「…よし、そういうことなら」
「下準備も終わったことだし、さっさと「必殺の策」とやらを決めるとしよう!」
「そうだね!」
「「