シャングリラ・フロンティア〜死にゲーマー、神ゲーに挑まんとす〜 作:マンデラカタログ
初見のボスをノーダメで倒せたことで気分は最高調、そんな状態でセカンディルに入ったのだが……
「ぷぷっ、今度は半裸に壺頭って……」
「半裸プレイって流行ってるのか……?」
「完全にネタ装備なのに……」
ハッハッハ、一体誰のことを言っているのか皆目見当がつかないなぁ……私は至って普通の壺の妖精なのだからね。
そんなことを思いながら、リスポンポイントの更新のため宿屋を探しに向かうのだった。
「ご宿泊でございますね?この宿は開拓者の皆様が安心してご利用できる憩いの場を提供しており、例えば…「あっ、説明はいらないのでベッド貸してください。」了解致しました、現在の空室状況をお調べ致します……それでは106号室をご利用下さい。」
「あざます。」
よし、これで死んでもセカンディルでリスポン出来るようになったな。まずは詳細な地図と回復アイテムに素材の売却、後は壊れた騎士の直剣の代わりになる武器が欲しいな……
「いらっしゃ……どう言ったご用件でしょうか?」
「素材を売却に。」
道具屋のNPCが引き攣った笑顔で俺に問いかけてきた。
おいおい、君までこの頭装備をネタ扱いするのかい?これは至って普通な……いや、というかAIすごいな……そこらへんは軍事レベルの技術が惜しげなく使われてるんだっけか、ほとんど人を相手しているようにしか思えないぞ。
「それでは、売却なさる素材をお見せ下さい。」
「コレらですね。」
「かしこまりました。締めて18,015マーニになります。」
「あざます。」
よし、キャラメイク時に売った初期装備分の金と合わせると27,015マーニ手に入った。
これだけあれば武器屋で武器を買えないという事態にはならないだろう。
「ついでに、ゴブリンの手斧売れないかどうか聞こ。」
それなりにあるから売れたら嬉しいんだが………
「あ?ゴブリンの手斧?こんなゴミ買い取れるかよ。」
「ですよねぇ……それじゃあ、武器のラインナップを見せてくれ。」
「あいよ。」
カテゴリとしては武器なんだが、価値はゴミと等価らしいゴブリンの手斧はやっぱり買い取ってもらえなかった。
まぁ使い捨ての投げ物としてしっかり仕事したし問題ないか。
道具屋と同じく羊皮紙ウィンドウが表示され、俺は両手剣カテゴリを探す。
「うーん……あるにはあるんだが……」
微妙。
可もなく不可もなく、まぁ二つ目の街で買えるものとしてはまぁ……という反応しづらいスペックだ。
「流石に
「そりゃあ、
「やっぱそうだよなぁ……じゃあアイアンソードをくれ。」
「あいよ。」
仕方ないからアイアンソードを買っておくか……この先の戦闘に使える武器が無いのは困るし。なにより
「もっと良い武器が欲しいなら「四駆ハ駆の沼荒野」ってとこに行って鉄鉱石を採ってくれば作ってやれるが……どうする?」
「えっ、マジ?」
んじゃ準備してから行くとする『テロリン♪』ん?
件名:お誘い
差出人:鉛筆戦士
宛先:アラジオ
本文:さっきシャンフロでサンラク君に会ってね、カッツォ君から聞いたけど君も始めたらしいじゃん。日程決まったら「
メールが鳴ったから誰からだと思ったけどまさかの鉛筆からのお誘い……うんめちゃくちゃ怪しい。けど、何かありそうだし日程決まったら行こ。念押しの為に二人にも『テロリン♪』おっとカッツォからかな?
件名:鉛筆の怪しい誘い
差出人:モドルカッツォ
宛名:アラジオ
本文:お前の方にも鉛筆から碌でもなさそうな誘いが来たと思うけど、アイツ何やらかしたんだろうな?なんか面白そうだから話聞いてもいいかなって感じなんだが、逃げんなよ?
やっぱり念押ししてきたよ……まぁでも、逃げる気なんて更々ないし。カッツォのことだからどうせサンラクにも念押しメール送ってるだろうし俺は送らなくて良いか。
「とりま、ちゃっちゃと鉱石採って武器作ってもらお。」
次のエリア、即ちセカンディルからサードレマへと行くために超えなければならないエリア「四駆八駆の沼荒野」は名前通り多数の沼が点在する荒野であるが、鉱物アイテムがドロップするらしい。
俺は、アイテム整理も兼ねてちゃんと回復アイテムや地図、矢などの諸々の必需品を購入して四駆八駆の沼荒野へとやってきて早速採取ポイントの岩を掘っているんだが……
「せーのっ!」
・石ころ
何の変哲もない石の礫
鉱石としての価値は皆無であるが、礫玉としての利用価値はある。
「………ッチ!!」
また石ころかよ!!かれこれ30分ツルハシ振ってるけど鉄鉱石は未だ2個だぞ!!武器に必要なのは5〜6個なのに……ドロップ率仕事しろ!!足元は泥沼で動きづらいし……!
ただ採掘用に買ったこのツルハシがあまり重く感じないのが救いだな筋力上げといて正解だった。まぁ、ひと振りでスタミナをかなり持っていかれるが……
それでも頑張って岩を叩き続けていると……
「ゲコッ」
「ん?」
何か大型犬と同じくらいデカいカエルが俺の横に来た。何だこのカエル?
「悪いけど、今忙しいから見学中は邪魔しないでくれよ。」
「ゲコゲコッ」
どうやら気持ちが伝わったようでじっとこちらを見ているだけだ。面白い奴だ殺すのはやめておいてやる。
二時間ほどかけて鉱石アイテムを採れるだけ採り、さっきのカエルをツルハシで皮にした後セカンディルの武器屋に戻るのだった。
カエルはちゃんとおとなしくしていたけど「素材にして売れば得じゃね?」という理由で皮にされました。