ACVD ヴェニデの剣豪 REvolution   作:D-delta

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キャラ紹介回
リメイク前の名無しモブの何人かをメイン格に格上げして名前と設定を追加
他にもキャラの名前を一部変えたり、機体名を追加してたりするよ


第二話 初めての出会い

 戦場から去った霧山一刀とヴェニデ部隊。

 彼ら――霧山を抱えたヴェニデ第23支部特務隊の行き先は地下に隠された基地。

 

「まもなく基地に到着」

 

 自分たちの基地に近付く大型ヘリ。

 上空から見える基地は更地。しかし砂埃を上げながら地下へ続くゲートが開けば、基地の本当の姿が見えてくる。

 

「ここで事故るなよ?」

「分かっています」

 

 地上から地下へ繋がる縦穴状の通路。その下に人工物で固められた特務隊の基地が顔を出す。

 

「これより降下。ACを下ろした後、本機は着陸します」

「了解。着陸作業を開始せよ」

 

 大型ヘリは着陸を開始。縦穴状の通路をゆっくり降りて、ある程度の高度に達したところでまずは霧山のACを下ろす。

 後は霧山のACが退けて大型ヘリが着陸すればいいが、霧山はスイッチを切ったように動かない。

 

「おい、ACのパイロット! 機体を動かせ!」

「?」

「あっちに動かすんだ!」

「はい」

 

 作業員の声を聞いて、初めて霧山は機体を動かす。そのまま着陸地点から退いていき、大型ヘリは無事着陸した。

 

「戦闘中とはまるで様子が違うな……」

「本当にあれがタワーから引っ張り出されたって奴なんですかい、バーンズ・コールド指揮官?」

「そうだ。確かに間違いない」

 

 着陸した大型ヘリから降りる男の青年指揮官――バーンズ・コールドと作業員は霧山のACを見て告げる。

 当の霧山は戦闘中と違って着陸地点から退いた後は微動だにしない。

 

「とりあえずここは任せる。私は彼を誘導する」

 

 そう言ってバーンズは霧山のACの前に立ち、通信機から「霧山一刀」と呼び掛ける。

 

「?」

「聞こえているな? 機体を格納庫に運ぶ。私の後ろを付いて来い」

「……はい」

 

 指示に応じる霧山。

 バーンズは付近に停めてあった基地内移動用の軍用車に乗り込み、格納庫に移動。その後ろを霧山は機体を動かして付いていく。

 

「ここは……」

 

 移動しながら霧山は基地内部を見回す。

 地上の基地と違い、この地下基地の構造はどこか先進的。まるでこの地下さえも過去の遺物であるかのよう。

 

「ここになにかしら感じているな。それもそうだ、この場所もタワーや君と同じ遺物なんだからな」

 

 バーンズは告げる。単なる印象だけではなく、この地下基地は過去の遺物であった。

 そこから少しの時間を要してACを保管している格納庫の扉が二人の視界に入ってくる。

 

「ここだ。機体を止めろ」

 

 格納庫の前まで来て停止。

 そのままバーンズは格納庫内に入っていき、タンク型ACを整備する女性となにやら軽く会話。少しして霧山のところへ戻ってくる。

 

「霧山、後はここの者の指示に従え。私は他のところへ行く」

 

 それだけ言い残したバーンズは車両に乗り、この場を離れていった。

 

「新しい子? 聞こえる?」

 

 バーンズの代わりに指示する女性の声が通信に入る。

 

「はい」

 

 まずは返事。そのまま格納庫内で整備をしていた女性の姿――金髪に濃紺色のメッシュが入った派手な髪色でスタイルの良い長身な美女を注視する。

 

「まずはこっちに入ってきて! 入った後はそこに機体を移動させてね!」

「はい」

 

 女性の明るい声色。返事を返して言われた通りに機体を動かし、格納庫内の指定された場所へと機体を動かしていく。

 

「あっちにもAC……」

 

 格納庫内を移動する最中、赤い軽量二脚型ACとカラフルなタンク型AC、そして一番奧に重量二脚型のACが霧山の視界に入った。

 それが示すのは霧山以外にもAC乗りが三人いるということ。

 

「オッケー! 降りていいよ、後はこっちで整備すっから」

「はい」

 

 返事はする。

 しかし霧山は機体から降りない。

 

「あらら? 降りていいんだよ?」

「ん?」

 

 まるで降りること自体を知らない様子。

 

「え、まさかこの子ってそういう子? 降り方分かる?」

「よく分からない」

「声が若いと思ったら、マジかぁ……」

 

 まさかの事実に相手は困惑。

 

「あー……アタシたちでやるから、そこで待っててね」

 

 結局相手側に全てを任せる形で霧山はコックピットで待機。

 そこから「フレイド出番!」と声を上げると、霧山と同等に若い男の青年がやって来る。

 

「急にどうしたの、アルス姐さん?」

「新しい子が降り方知らないんだってさ。ほら、先輩風吹かすチャンスだよ!」

「マジ!? そんじゃあ先輩として手伝ってやらないとね!」

 

 そうして調子を良くしたフレイドという名の青年はアルスと呼んだ女性と共に作業を始める。

 

「んじゃ、開けるよ。フレイドは新しい子を降ろしてやって」

「力仕事なら任せなすってぇ!」

 

 まずは霧山を機体から降ろすため、アルスは外部からコックピットハッチを開放。

 

「ん……」

 

 コックピットハッチが開いて見上げる霧山の目に照明が照り付ける。

 眩しい光。そこに差し出された手の影が見える。

 

「掴まれ。引っ張り出してやる」

「うん」

 

 フレイドの声と手。霧山は応じて、その手を掴む。

 

「よーし、行くぞ。来い!」

「っ!」

 

 そのままフレイドに引っ張られるのに応じて霧山はコックピットから出た。

 今度は機体の目を通してではなく、生身の目に格納庫内の光景が映る。

 

「ちゃんと出られたな、お前。名前は?」

 

 名を聞いてくるフレイド。生身の目で見る、その姿は刈り上げた短髪で元気のある表情と優しく人当たりの良さが快男児を思わせる青年だ。

 

「俺は、霧山一刀って呼ばれている」

 

 自分でも把握していない自分の名を霧山は口にした。

 対してフレイドは「へぇー軽二のじいちゃんみたいにカッコイイ名前じゃん?」と霧山に告げる。

 

「軽二のじいちゃん?」

 

 途端にフレイドの口から出た人物。それが誰なのか、霧山は尋ねる。

 

「あぁ、マサダ・ユキムラって名前のAC乗りのじいちゃんなんだ。名前の雰囲気、お前と似ているだろう?」

「確かに、そうかも……そのおじいちゃんはどこ?」

「あそこでゆったりしているよ」

 

 同じ東洋人の名。フレイドは赤い軽量二脚型ACの方に指差す。

 指差す方向を見ると、マサダ・ユキムラなる人物は赤い軽量二脚型ACの近くに置かれたロッキングチェアに座っていた。

 その様子、その容姿は温和なおじいちゃんという印象が強い。殺伐とした戦場に出るAC乗りには到底見えない。

 

「本当におじいちゃんだ……」

「だろう? でも腕は相当だぜ。何回か特訓してもらったんだけど、まだまぐれ勝ちでしか勝ったことがないんだ」

「そんなに強いんだ……というか、その、フレイドもAC乗りなんだね?」

「え? 俺、AC乗りに見えない?」

「うん」

「マジか」

 

 霧山からAC乗りに見られていないことに、ショックを受けるフレイド。

 その様子を横で見るアルスは「フッ」と小馬鹿にするように笑う。

 

「ちょっと姐さん、笑わないでよ」

「ごめんごめん! 霧山ってばアタシと同じこと言って、おかしかっただけだから!」

「もう……」

 

 アルスとフレイドの会話。

 霧山はふと気になって「二人は姉弟なの?」と問う。

 

「いやいや違う。ただ年上だから姐さんって言ってるだけ」

「へぇー、アタシのこと好きって言っていたのに理由はそれだけ?」

「ちょっ、それ言わないで! 霧山も今の聞かなかったことにして!」

 

 聞かなかったことにするつもりはないが、霧山はとりあえず「うん」と返事を返す。

 

「ねぇ……あの、二人の名前はフレイドとアルスで、いいんだよね?」

 

 続けて霧山が問うのは二人の名前。

 フレイドもアルスも頭を切り替えて、自己紹介に移る。

 

「うん、フレイドでいい。ちなみにフルネームはフレイド・イーダーだぜ」

「そんでアタシがアルス・ノイン。家を飛び出して独立傭兵やってるよ。普通にアルスって呼んでもいいし、アタシに惚れて姐さん呼びも構わないからねぇ?」

 

 霧山の問いに応える二人の自己紹介。

 

「それで俺の機体は一番奧の重量二脚型ACだ。機体名はダンパーだ」

「んで、そこのタンク型はアタシんの。バルカンドラッヘって機体名だよ、カッコイイでしょう?」

 

 自己紹介の最後に自分たちが乗る機体を付け加える。

 これで重量二脚型がフレイド、タンク型がアルス、軽量二脚型がユキムラの機体と判明する。

 

「さぁて、おしゃべりはここまでかな。霧山の機体の整備もしなきゃね。話し込んだついでだし、あんたたちも手伝ってよ?」

「はいはい。いつものように手伝うよ、姐さん」

「俺もフレイドと一緒に手伝う」

 

 自己紹介の次はパイロットの仕事の一つ。

 自分たちが扱う機体の整備が始まっていく。

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