【SAO】 †ネトゲの姫が開幕爆死した件† 作:数門(かずと)
しかし、件のダンジョンがショートカットではなく、まんまダンジョンとはな。
地下のダンジョンを目指し、すれ違う軍の隊員をある時はハイドし、
ある時は、一気に駆け抜け。ある時は天井すら伝って隠れ、
ある時は、物陰で息を潜め。ある時は堂々と隊員のふりをしてすれ違い、
ひたすら下を目指しながら、そんなことを思う。
いつからあるんだ?あのダンジョンは。
ゴーくんを手に入れた直後は、ゲーマー的な習性もあって。
上から下まで、街も含めて全て、ざっとではあるがなにか隠し要素がないか探索した。
その探索範囲に、もちろん始まりの街も入っていた。
その時の記憶を思い出す。
いや……前に見た時は確実になかった。
絶対になかった。これは断言できる。
そもそも最初からあったら、流石に公表されていそうだ。
ということは、途中で新たに出現したということになる。
あるいは、解禁されたか?
攻略はちょうど51層だ。50層クリアの被害の多さから
流石に攻略が小休止され、しばらくたって今……という時期だ。
50層……キリのいい数字だ。
何かとイベントやシステムなどが開放されていても、おかしくはないな。
例えば、 50層クリアにあわせ、始まりの街の地下にダンジョン開放……。
……ありえる話ではあるな。
それなら、俺を含めいろんな人が、見落としていたのも全く不思議ではないし、色々筋も通る。
まあ、実際は知らん。
40層のクリア時とか、もっと速くからあったのかもしれん。
どっちでもいい。
大事なのは、あれが俺の目的のダンジョンだろう、ということだけだ。
そんなことを考えながら、ついに俺は。
始まりの街、軍ギルド本部の裏手。
地下に続く、問題のダンジョンに、ついに足を踏み入れたのだった。
ここか。
……必ず、助けてやるぞ。
待っていろ、漆黒。
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第22話 「バッドエンドを君に」
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「せりゃっ!」
裂帛の気合とともに、迫りくるカエルやトカゲどもを愛槍をもってなぎ倒す。
大きめの爬虫類型が多いなここは。
……強い。60層クラスの強さはある気がする。
いや、60層にいったことはないが「手応え」からするとそんな感じだ。
今までの経験から、一般的には雑魚戦はその階層+10レベルぐらいあれば
死の危険なく戦える。
そして俺のレベルは72.
そして、手応え的にはちょうど「ギリギリ楽にいける」範囲だと感じている。
無双とまではいかんが、別に死にはしない。
もう5でもレベル高かったら、囲まれたら死の可能性もあるかも、みたいな。
だがまだこのレベルぐらいなら、囲まれたとしても問題はない。
つまり、こいつらの推定レベルは60ぐらいじゃないか……と推察できるというわけだ。
……現時点の、俺以外の話でいうなら、雑魚ですら凄まじい強さだ。
今の攻略勢は大半が50〜60の間。ということは、たとえ腕に覚えがあっても
ほとんどのやつらが回復アイテムなどのリソースを大量に切らないと苦労するだろう。
大量のアイテムを使ってギリギリいけるかというところだ。
しかし、やや安心もした。
漆黒も俺ほどではないが、俺よりやや下には位置づけている。65ぐらいか。
これぐらいなら、雑魚にそうそう殺されることはあるまい。
メイン装備を奪われたとはいえ、サブ装備は持っていたはずだ。
あいつはごっこ遊びのためか知らんが、意味わからんぐらい無駄なものを無駄に持ち歩いてるからな。
そのために筋力優先でパラ上げしてたぐらいだ。
ならば……全然、まだ耐えている可能性はある。
カエルがドロップした肉を拾いながら、俺はそう一人ごちた。
そういや、なんか高レベルでゲテものほど肉は実は旨いらしいが……。
カエル肉……。いや、やめとこう。
今くう必要もあるまい。うん。
そんなこんなをしながら、あれから数時間。
問題なく階層をつき進む。
モンスターの顔ぶれは、カエルなどの爬虫類から。
俺が非常に馴染みのあるゾンビやゴーストなどに変わってきた。
多少敵のレベルが上がった気もするが……。
この属性は、俺の大得意中の得意。
やつらにこのゲームで世界一戦い慣れてるであろう俺にとって、苦戦する要素はない。
「おらよッ……と」
全く問題なく、サクサクと倒していく。
サクサクといっても、1vs1を丁寧に守ったりとそういうセオリーは欠かさないが。
いうてもソロ。事故には最大まで気をつけないとな。
ミイラ取りがミイラになるわけにはいかない。
とはいえ、大筋では問題なく突き進んでいる。
並み居るモンスターを、ひたすらにさばいて、さばいて、さばききって俺は進んだ。
そんなことをしてたら、気づいたらレベルがあがってた。
今のレベルは……73か。凄まじい効率だな。
このままいくとさらにあがるかもしれん。
確かにあれか。今の状態は超上質狩り場独占状態ともいえるからな。
10階層は先の狩り場だろここ。本来は。
それをたった一人で独占してるんだから、そりゃ爆発的な稼ぎになってるはずだ。
もし長時間いれるなら、肉もドロップあるし水場もあるし
ここに住んで狩り場としてもいいが……。
そんな事をしてる暇はない。
それよりも、目指すは最下層……。
目標は、それ1つだ。
ーーーーーーー
ーーーー
ーー
「ここか」
おそらく、ここが最下層。
ついにここまできたか。
さて……改めて【見る】としよう。
道中にて、さきほど水を飲んだばかりだが、それでも喉が乾く感覚がある。
ガラにもなく、緊張しているようだ。
「視界を借りるぜ……ゴーくんよ」
いつも通り、目をつむる。
全体を見通すゴーストの目。それを借りる。
すると、眼前にモンスターの大群が見つかり。
そしてその奥に……!
いた!!!!!見つけた!
青いオーラ……!
最奥に。いる!
「人」がいる!
しかも……何やら動いている!
生きている「誰か」がいる!
ついに……ついにきたか!
やはり、やはりここなのか!
あいつらが突き落としたという、ダンジョンは!
落ち着けよ……。
万が一、億が一ということもある。
そして、あれが正しいなら【ボス】がいるはずなんだ。
だが、なぜか今の視界には見えない……。
どういうことだ?
既に倒されたか、実はいない……?
いや、そんなはずはない。
それなら、奥のやつが漆黒だとして、戻ってきてるはずだ。
確かにここの雑魚は多少強いが、あいつならまだやれるはず。
ということは、なにか【妨害者】がいるのだ。間違いなく。
今の俺には見えないだけで。
……とはいえ、ここでじっとしてるわけにもいかない。
最大限の警戒をしつつ、前に進むとしよう。
幸い、この水路マップ。
雑魚モンスターどもはもうレベル帯は変わらない。
カエルらとゴーストやゾンビどもが、一緒くたにでるようになったぐらいだ。
物量が上の階層よりやや多いが……問題はない。
さらにいえば、マップ自体もこれまでになく広大だ。
俺の予想だと、最奥にいくまでは3時間はかかりそうだ。
……だがそれでも問題はない。
全て、蹴散らしてくれる。
もう長い間戦い通しだが、動きに何ら劣化はない。
むしろ、かつてないほど集中力が高まっている。
今の俺を、舐めるなよ。
あと3時間かそこら程度、余裕で戦いつくしてやる。
襲いかかってくるモンスターをみながら、俺は自分にそう宣言し、突撃した。
……だが、その予想は裏切られることになる。
それは、ひたすら敵を殲滅しながら進み、30分ほど経過したときのことだった。
眼前のカエルを突き殺し、そのまま通路の角を曲がろうとした直前。
ーー悪寒ーー
凄まじい寒気が、俺を襲った。
進もうとした足を止める。
一瞬で思考がスパークする。
ヤバい。ナニカが、ヤバい。
探せ。ナニカを、探せ。
眼の前にはなにもない。誰もいない。
一瞬で視界を探る。左右にも上にもない。
だがナンダ?この悪寒は。
ゴーくんの視界を借りよう。
これは……下か!下に、赤いオーラが!!
ここまで、わずかコンマ何秒という思考だっただろう。
認識と同時に、強く後ろに跳躍する。
直後、俺のいた位置をめがけ大鎌が現れ、空をないだ。
そしてその後、その「本体」が現れた。
ボロボロの赤いマントを羽織った、凄まじく巨大な死神が、眼前に出現する。
……あきらかに【ボス】
しかも、徘徊型……。
その上、こいつ、ゴーくんと同じで、地形貫通移動能力があるようだ。
ボス、こいつが、このダンジョンのボスか!
恐怖と歓喜が、同時に最大レベルで脳内を駆け巡る。
この敵のオーラ……信じられんほどに巨大だ。
なんだこれは。チラ見した50層のボスですらこんなになかったぞ。
あれですら、最前線の攻略組が大量に死んだというのに!
それも完全な雑魚に見えるほどの圧倒的オーラ量!
超高レベルの鑑定スキルでも見えないという意味がわかる。
強い。勝つビジョンが全く見えないほどに。
まずい……想像以上にまずいぞこれは。
しかも、今であうとは!
奴らの口ぶりから、ボスは一定エリアを守り、
安全地帯の外で待機してるのかと思ってた。違った。
だから外から観察する余裕があるのではないかと思っていた。
そこから対策を考えて十分間に合うだろうと。
なんなら、スキをついて戦わずに救出できるかもとも考えていた。甘かった!
まさか徘徊型とは!
これまで、このアインクラッドにそんなボスはいなかったはずだ!
ボスはボスエリアに。それがこのゲームだっただろうが!
それともあれか?
軍のトンチキどもが、ボスエリアでボスを目覚めさせるだけ目覚めさせて
そのあと逃亡したから徘徊型に移行したのか?
実にありそうだが、ここにきてそんなのアリか!
下手をすればここでこのまま俺は死ぬ!
だが。
逆に、ついにこれで確定した……!
90階層をも越えようというボス。
事前情報の通り。
もはや疑う余地はない。話にあった例のダンジョンはここ!
最奥にいるのは漆黒だ!
そして生きている!
もう手の届くところにあいつはいる!
嬉しいぜ、最高にな!
あとは、こいつさえ、倒せば……!
いや、倒す必要はない。
脇を駆け抜けるだけでもいい。
あとは救出して離脱に結晶使って終わりだ。
いや、離脱アイテムを漆黒に投げつけるだけでもいい。
こいつの移動速度はどうなんだ?
まずは、全力で逃げて試してみるか。
「鬼さんこちら、だ!」
手を叩く必要もなく、ボスは俺を追いかけてくる。
俺は、一目散に、今まで来た道を引き返した。
結果は……
(ギリギリあちらが速い!このままでは追いつかれる!振り切れん!)
くそ……っ。
これでは、例え相手の脇を抜けたとしても
絶対に漆黒がいる最奥地まで逃げ続けるのは不可能だ。
いや、そもそも、自分が今、無事に逃げ切れるかも怪しくなってきた。
まずい。正面から倒すつもりのプランはほとんど用意してきてないぞ……。
バフアイテム自体はいくつかもってきてるが。
そんなこんなの逃避行をしてるうち、ついに追いつかれる瞬間がきた。
(ダメだ。もう逃げられん)
そう覚悟した瞬間。
ボスが振りかぶり、横薙ぎに鎌を薙ぎ払う。
ハッ、だがな。そんな大振りあたるかよ!
かがんでかわすと、そのままの姿勢で、下からカウンターで貫く。
決まった!かなり会心の一撃!どうだ!
だが、敵のHPバーは、無惨な現実を示してきた。
見た目にして、1mm減ったかどうか、という減り具合だったからだ。
(は?……なんだその硬さ)
そして、そんな攻撃は意に介さぬとばかり、通り過ぎた鎌がまた戻ってきた。
しかし、さっきと比べるとすこぶる小ぶり。
単なるフォローの攻撃。牽制ぐらいのモーションだ。
距離も遠い。これではクリーンヒットはない。
回避は……攻撃のために踏み込んだからギリギリ間に合わんな。
だが、問題ない。せいぜいカスるぐらいだろう。
とはいえ、カスるような攻撃でも、そのままくらってやる義理もない。
完璧なタイミングで、ガードをした。
・・・・・
はずだった。
だがその瞬間、俺の体は宙に浮き、凄まじく遠くまで一瞬で吹き飛んだ。
ドゴォ!
「ぐあッ!」
ドサリ。
さっきまでいた場所からは遠く離れた石壁にぶつかり、吹っ飛びが止まる。
瓦礫の中から、すぐさま体を起こす。
ばかな……。なんだ今の攻撃は。
大振りでもなく、みるからにただの小攻撃だぞ。
それで、こんな……。
そうだ。体力は?
HPはどうなっている?
焦燥に駆られ、自分のHPバーをみる。
すると、恐ろしいことに。
【7割】が消し飛んでいた。
俺の体力は、残り3割。
あと一撃でも、貰えば死ぬ。
バカなッ!
牽制の攻撃を、かすっただけだぞ。しかもガードの上からだぞ!
それなのに、一撃で7割だと!
なんだこれは!今開放されていい強さじゃない!
これが、90層以上のオーラをもつボスの力なのか。
だったら、さっきの大振り攻撃はなんだったんだ?
あれは、もしかしたらガードしても……即死?
さっきは、死ぬギリギリだった……?
くそっ。
怒りが、無限にわいてきた。
ふざけてる……ふざけてやがる!
あんなのが、徘徊ボスだと!?
なんだこの初見殺しは。
俺じゃなきゃ、どんなやつでも一撃で死んでいる!
いや、落ち着け……落ち着け。
今はこのクソゲーやクソ運営への文句を言ってる場合じゃない。
これからどうするか、だ。
今すぐ決めねばならない。
余裕は数秒もない。
そうだ。他のやつなら一撃で死んでいた。
そもそも地面からの攻撃で死んでるだろう。
だが俺はまだ生きている。運が良い。そう、運が良いんだ。
幸いにも、距離は離れた。
2つの道がある。
究極の二択。
ハッピーエンドを目指すか、諦めるか。
1つは、突撃する道。
高確率で殺されるが、なんとかスキをみてかいくぐり、漆黒の元までいく。
もう1つは、撤退する道。
やつには勝てない。諦めて撤退する。漆黒救出も今は諦める。
ちなみにこっちも中確率で殺される。
選びたいのは……もちろん1つ目だ。
成功すればハッピーエンドが確定する。
そう、別に倒さなくてもいい。大振りな攻撃ならかわせるから。
もしかしたら、抜けれるかもしれない。
万一抜けたらオールハッピーだ。漆黒を助けて即離脱。完璧だ。
ああ、どうしても俺はこれを選びたい。
命をかけるのも構わない。
どうせ逃げても死にそうなんだ。
だったら、攻めたほうのギャンブルに賭けたほうがマシだ。
万が一のリターンがあるほうに賭けるべきだ。
そうだろう?
だが、理性はそれを完全に無謀だと警告している。
成功率は……0%だと告げている。ギャンブルですらないと。
高確率で死ぬどころではない。100%で死ぬ。
漆黒のいる場所は最奥。
あのボスを抜けたところで、雑魚モンスターが無数にいる。
そいつらを倒しながら進むのに、そもそもあと2時間以上はかかる。
その間、1撃くらえば終わりのボスの攻撃を全てかわしつづける?
あまりにも無謀だ。
1万回やっても1回も成功するまい。
こんなの、バッドエンドしかみえない。
となれば、撤退。
撤退。
撤退か。
撤退。
くっ……。
ここまできて!あと少しのところまできて!
せめて、俺が助けにきてるというところまで、
姿をみせれるところまでいければ!
アイテムを投げ入れるとこまでいければ!というところまできて!
悔しくて、涙がでてきそうだ。
しかも、逃げたからと言っても結局死ぬ未来もかなりあるのに!
だが、迷う時間すらも、今は許されない。
結局、俺のとった行動は……
全力での、撤退だった。
0%の選択肢は……選べない。
クソ!ここまできて!
だが何度もいうが、今逃げ切れるかどうかも、保証されていない。
遠く離れたが、じっくりと追いかけてきてるボスはそんなぬるくない。
あっちのほうが移動速度が速いのだ。
一刻の猶予もない。
まずは階段の安全エリアまでいく。
そこから考えても、おそくはないはずだ。
回復結晶を自らに使い、HPを回復させながら、俺は全力で来た道を舞い戻るのだった。
……道中、敵を殲滅しながらきてよかったぜ。
もしここで絡まれてたら、とんでもないことだった。
自分のバトルジャンキーぷりに感謝だな。
まあ、そこにいくのすら、命の保証はないんだが……。
ふふ、下手すると10分後には俺は死んでるのか。
ふん……やるしかないな。
そして、全力で移動を続けること10数分。
ついに階段の近くまできた。
正直、途中で引き返すとかしてくれねーかなと思ったが、無駄な祈りだった。
ほんとうにうんざりするボスだ。
その間、何回か追いつかれそうになったし……。
いや、実は何回か追いつかれたのだが……。
その度に。
・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・
さっきと同じように、あえて弱攻撃で被弾し吹っ飛ぶことで、距離を稼ぎ直して逃げた。
まあ、なんてことはない。
・・・・・・・・・・・
それしかないなら、誰だってそうするだろう?
俺だってそうする。それだけの話だ。
回復が使えるとはいえ、毎回HPが7割吹き飛ぶんで、ひやひやもんだったのは確かだが。
ワンミス、ワンイレギュラーで死ぬからよ。なんつっても。
でもまあ、トライしなきゃどのみち死ぬしな。
でもまあそこらへんは所詮はモンスタールーティン。
ワンパターンですわ。
そういうところは、ちゃんとパターン化して攻略しやすいように作ってあるんだよなこのゲーム。
感謝なんかしないけどな。
ワンミス死亡前提でバランス作り直せよクソが。
だがまあいい。
ついに階段だ。
ここまでくれば、もう安心だ。
流石のボスも、安全エリアまでは手をだすまい。
そんなことしてたら、街までこいつはでてくることになる。
これはないだろう。
実際、最奥で漆黒が無事だということは、そこが安全エリアかつ
ボスが侵入出来てないことを示してるしな。
悔しさと怒りと命の安堵で、頭がもう情報の洪水で感情ともどもはち切れそうだが。
とりあえず、ようやく一息つけそうだ。
……と、思ったときだった。
運というのは、幸運も悪運も。
立て続けに起きるものらしい。
その「安全エリア」から。
想定だにしない奴らが、ぞろぞろと現れた。
そして、その集団の一人が、俺に話しかけてきた。
「よお、あんちゃん。なんや知らんでいいこと、たっぷり知ったみたいやな。
どうやら今、命からがら逃げてきたみたいやけど……。
せっかくやさかい、そのまま死んでくれんか?」
奴らは、俺を安全エリアに入らせまいと、エリアギリギリのラインで隙間なく陣取っている。
そして、俺の背後からは迫りくるボス……。
なるほどな。おそらくアギトの「元上司」か。
なかなか最悪のタイミングで、でてくるじゃないか。
いいだろう。相手してやるよ。
後ろに迫ってるボスよりは、楽だろうからな。
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第二十二話 ハッピーエンドvsバッドエンド 終わり
第二十三話に続く
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