機動戦士ガンダムSEED 白夜の守護者   作:椎名伊織

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 感想・評価ありがとうございます。お気に入り登録もすごく嬉しいです。読者様も徐々に増えてきているみたいで嬉しい反面、ちょっとだけプレッシャーです。
 そうそう、検索したときに出てくるあの評価バー? 私も生えてきて欲しいです。


PHASE-07:消えていく光②

 第八艦隊先遣隊との合流の報、孤軍奮闘していたアークエンジェルへようやく味方が現れたと思った矢先、艦内へ第一戦闘配備のアラートが鳴り響く。

 先遣隊が戦闘を行っているらしい。ザフトに捕捉されてしまったようだ。

 機体の調整を行っていたリカルドは急いでパイロットスーツに着替えるとジンDPのコクピットに着き、ブリッジとの通信回線を開く。続いてフラガ大尉も回線を開いた。

 

「敵の規模は!?」

「敵はナスカ級2、ジンが3機……それにイージスがいるらしいわ」

「クルーゼの部隊か……、ほんとにしつこい野郎だぜまったく!」

「ジンだけでなくイージスが相手では先遣隊もそう長くは持たないのではないでしょうか……」

 

 ラミアス艦長からの報告にフラガ大尉は舌打ちし、リカルドもまた眉をひそめる。ヘリオポリスから付き纏う因縁の部隊だ。アークエンジェルが落ちるまで付き纏うつもりなのだろうか。

 

「ともかく、我々は先遣隊の援護に向かいます。ストライクとゼロは先行し先遣隊の援護。ジンDPはアークエンジェルと前線の中間に配置。前線への支援射撃と観測情報のリンクをお願いします」

 

「了解、坊主もすぐ来るだろう。俺は先に出る!」

「了解しました。こちらのデータはアークエンジェルへ常にリンクします」

 

 足の速いメビウス・ゼロが先に発艦。続いてジンDPがカタパルトへ送られる。

 

「カタパルト接続! 進路クリアー! ジンDP、どうぞ!」

「ジンDP、リカルド・ヨハンソン発進します!」

 

 急加速によるGが身体に押し掛かる。息が詰まりそうになりながら、ジンDPのスラスターを全開にする。アークエンジェルから射出されたジンDPは前線一歩手前に辿り着くとレドームを起動し、より正確な観測データをアークエンジェルへ送った。その横をエールストライクが抜けていった。

 観測データを受診したアークエンジェルから二発の砲撃が行われる。両舷のバリアントから放たれた砲撃は、先遣隊の旗艦モントゴメリのブリッジに肉薄したジンを撃ち抜き破壊した。

 その意趣返しかのように前線のイージスはMA形態に変形すると強力なビーム砲で護衛艦ロウを撃ち抜いた。追い撃ちのようにクルーゼ隊の旗艦ヴェサリウスから放たれたミサイルが護衛艦ローを直撃した。巨大な爆炎が花のように咲き誇る。

 

「護衛艦ロウ、撃沈! まずいぞ、これは……」

「あぁっ、くそっ……!」

 

 ザフトの攻勢は続く。メビウス・ゼロが複数のジンに取り付かれる。メビウス・ゼロの有線式ガンバレルが一機のジンを中破させるも、隙を突いたもう一機のジンのバズーカと相討ちになりメビウス・ゼロは大きなダメージを負った。

 

「これじゃ立つ瀬ないでしょう……俺は!」

「フラガ大尉、こちらへ! 後退を援護します!」

 

 アークエンジェルへ後退していくメビウス・ゼロの為に、リカルドは前へ出る。中破状態のジンが尚もメビウス・ゼロを撃墜しようと迫る。

 

「大尉は撃たせない!」

 

 重突撃銃で牽制し、敵の注意をこちらへ引き付ける。気を逸らせれた二機は標的をリカルドに変えると、バズーカを発射した。

 対艦を意識した装備なのだろう。弾速はジンの他の武装に比べれば幾分遅い。一発は回避し、二発目は重突撃銃の弾幕で破壊した。

 

「落ちろぉ!」

 

 反撃に先頭のジンに対し重突撃銃を撃ち込み、左脚のハードポイントに装備された三連ミサイルポッドを発射した。中破したジンはかろうじて弾幕を躱したが、回避先に回り込んだ三連ミサイルが直撃し大きな爆発を上げた。

 

「まずは一機!」

 

 射撃戦では不利と考えた残るジンはバズーカを投げ捨てると重斬刀を構え、急接近する。リカルドはそれをに応じるように重突撃銃を捨てると同じように重斬刀を抜いた。

 シールドを相手に押し付けるように突き出し、敵の斬撃を受け止める。続いて敵の左腕を重斬刀で突いて切り落とした。

 

「こっちは盾持ちだぞ! なにっ!?」

 

 一合目を制したリカルドに僅かな気が緩みが生じた瞬間、敵のジンは崩された体勢からスラスターを吹かし、ジンDPのシールドを強く蹴り上げた。

 いくら改修機と言っても元は同じジン。機体のパワーは互角なのだ。敵は大きく仰け反ったジンDPのガラ空きとなったコクピット部に重斬刀を一閃する。

 

 決まった……! そう確信した敵は目を疑うような光景に動きを一瞬止めてしまう。

 

 真っ二つに切り裂くはずだった斬撃は固い音を立てて装甲を滑っていき、両断することが出来なかったのだ。ジンDPのバイタル部を守るPS装甲の力だ。

 

 辛くも凶刃を逃れたジンDPは敵の動揺を見逃さず、重斬刀でジンの頭部を切り落とす。続いて、残された右脚の三連ミサイルポッドを発射し敵のジンのコクピット部へ全弾命中させる。

 スパークする敵機から速やかに離れると、やがて敵機は炎の花を咲かせる。爆炎に照らされたジンDPのカメラアイが昏く煌めいた。




 主人公&ジンDP大活躍! と言いたいところですが、まだ完全なナチュラル用OSでなく初の実戦ということで負傷機相手の勝利という微妙にしょっぱいものになりました。
 ですが、負傷機とはいえ2対1でコーディネーター相手にPS装甲ありきとはいえ勝ったのだから、この時期のナチュラル的には大戦果と言えますね。
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