ムウ←ナタル←ノイマン
↕
マリュー
の原作の図は崩したくないので、
ムウ←(憧れ)←ナタル←(密かな慕情)ノイマン
↕(相思相愛) ↓(興味、気になる)
マリュー リカルド
くらいの関係になると思います。
もっともヒロイン枠が生えてこないとも言ってない。
第八艦隊先遣隊とのランデブーはザフト軍の襲撃により失敗。ラクス・クラインを人質に取ることにより窮地を脱した。
その後、キラ・ヤマトが独断で出撃。ラクス・クラインを連れ出し、ザフトへと返した。
救出した民間人を人質に取る卑怯な行いに耐えきれなかったのだろう。彼の気持ちはよく分かる。実際、このままアークエンジェルに乗っていてもラクス・クラインに待っていた結末は碌なものではなかったはずだ。
しかし、彼の独断は艦を窮地に晒すものだった。結果的に敵はラクス・クラインを取り戻すと撤退し、アークエンジェルはまた辛くもクルーゼ隊の追撃を逃れることとなった。
だが、彼の行いは当然軍として認められるものでない。ラミアス艦長、フラガ大尉、バジルール少尉の下で略式の軍事法廷が行われ銃殺刑に処す……ところだが彼は民間人だ。厳重注意をされて解放された。
アークエンジェルの主戦力であるキラを営巣入りさせる余裕すらないのが現状でもあるのだから。
「まぁ、坊主の気持ちも分かりやすがねぇ……」
「マードック軍曹! 分かりますが口にされるべきじゃないですよ」
「そうは言ってもよぉ……」
ラクス・クラインを人質に取った件は、やはり艦内でもまだしこりを残していた。誰だってうら若き乙女を人質にしたりしたくなんかない。キラの行いだって内心はこれで良かったのだと思っている者もいるだろう。
が、そんな気持ちの軍規は別問題なのだ。人質作戦の是非はともかく、生き残るために全力を尽くしたバジルール少尉が悪く言われるのもまた違うだろう。
「色々思うところもありますが、ともかく今は第八艦隊との合流に向けて敵の襲撃に備えるしかないでしょう。先遣隊との合流は・・・残念ながら叶いませんでしたが、彼らが来たということは本隊もそう遠くはないということでしょう?」
「確かになぁ。俺らはやれることをやるだけですねぇ。あ、そうだ! 初陣の活躍お見事でしたよ!」
マードック軍曹はリカルドの肩をバンバンと叩くと、彼の活躍を労った。ナチュラルがMSに乗って戦場を出て敵機を撃破。損傷していた相手とはいえ、これは大きな戦果だ。ナチュラルでもMSで戦える。リカルドが示した戦果はMSの力に圧倒されてきた連合軍にとっては大きな意味を持つ希望の光なのだ。
連合軍のMSとしてはストライクが大活躍をしているが、彼はコーディネーターである為、リカルドの活躍はそれとは別方向の喜びと言えるだろう。
「PS装甲の力は凄いですね。あれがなければ俺もやられてました。マードック軍曹や皆さんが改修や整備に寝る間も惜しまず、尽くしてくれたお陰です。本当にありがとうございます」
リカルドはその場にいる全員へ向けて頭を下げる。アークエンジェルの皆が力を合わせてきたからこそ、次々と降りかかる困難を乗り越えられている。
誰か一人欠けてもこれを成す事はできなかっただろう。リカルドは心の底からそう思っていた。整備班の皆もそんな彼の姿を見て、少しだけ照れくさそうにしながら声を上げる。
こちらこそ、守ってくれてありがとよ!
ヨハンソンさん、照れくさいからやめてくださいよ〜。
まぁこれからも任せてください!
大尉や坊主、あんたの機体はいつも万全に仕上げてみせますぜ!
整備班の士気は高い。彼らの尽力に感謝し、もう一度だけ頭を下げるとリカルドは少し恥ずかしくなってMSデッキを離れた。どうせそろそろ休憩の時間だったのだ、今更照れくさくなったわけじゃない、と誰に言い訳するわけでもないがそう思い込む。
自室に着く直前、バジルール少尉とばったり出会った。彼女もまた交代で休憩に入るところだったのだろう。
「少尉、お疲れ様です」
「そちらこそお疲れ様です。整備班からパイロットまで軍属でもない貴方に色々と苦労を掛けてしまい、申し訳ない」
疲れているだろうに、だがその気配を隠すように毅然とした姿勢を見せる。ラクス・クラインを人質に取った件でも艦内でやや難しい立場となっているのも感じる。
誰か彼女のフォローはしているのだろうか。彼女もまたアークエンジェルに欠かせない優秀なクルーなのだ。潰れてもらっては困る。
「バジルール少尉、甘いものはお好きですか?」
「は? いったい急に何を……?」
困惑するバジルール少尉に少し待つように言うと自室から小包を持って来て、それを彼女に渡した。
「これは……?」
「これはハロングロットルと言って、ラズベリーの乗ったクッキーです。私の出身は北欧の方でそちらの定番菓子なんですよ! ほろほろとした食感が特徴的でコーヒーにも合います。私もこれが大好きなので、よかったら少尉も食べてみてください」
「いえ、あの……」
戸惑うバジルール少尉。彼女の瞳が揺れている。彼女の判断は的確だが、合理的過ぎるが故に対立が生じやすい。だが、彼女とて生身の人間だ。本心ではしたくないことも自らが先頭に立って行わなければならない彼女を労う立場にいる人間は少ないだろう。それが出来る上官もいなければ気の許せる友人がこの艦には生憎いないのだから。
「私はバジルール少尉に感謝しています。貴方がいなければどうにもならなかったことは一度や二度じゃありません。貴方の選択や決断は常に私たちの命を救ってきました。本当にありがとうございます。これでフィーカの時間を取り……って言ってもわからないですよね。リフレッシュしてください! ってことです」
それじゃあ、と手を振るとリカルドは自室へ入っていく。
バジルール少尉はその背中を見送ると帽子を下げて目元を隠した。ぐすっと鼻を啜る音が聞こえたかと思ったが、リカルドは振り返らなかった。
初期アークエンジェルがマジで常に崖っぷち過ぎてやばいですよね。マリューさんもムウさんもキラもヘリオポリス組も民間人もみんながみんないっぱいいっぱいでしたよね。
でも、マリューにはムウがフォローしていたしキラにもヘリオポリス組がいました。無意識の差別だったり拙いところもありましたが・・・。
でもナタルさんには誰もいませんでした。厳しいことを言わざるを得ない立場にあり、かつ軍務に忠実な彼女は民間人も多く収容している艦にあって人情派のマリューさんと意見がぶつかりがちでそれをフォローする人は見られませんでした。
ガンダム界最強の操舵手のアーノルド・ノイマンもいましたが、彼はナタルさんに憧れ密かに思いを寄せていましたが、上司と部下という立場もあり行動に移すのは難しかったのでしょう。
だから、今回戦闘員・作業員として動くも民間人よ立ち位置にいた主人公にフォローさせることにしました。完全な民間人でもなく、軍属でもない。そんな彼だからこそ出来ることでもあったのです。