その後もコックピットで各員は待機、整備班は最終チェックを急いでいた。
ジンDPは前回の戦闘で破損した右腕の修理が間に合いそうにない。不完全な状態で大気圏近くで戦闘するには機体のバランスを欠いた状態ではどうしようもない。リカルドはストライクの調整に手を貸していた。
「デュエル、バスター、先陣隊列を突破! メネラオスが応戦中!」
悪い知らせが届いた。第八艦隊決死の防御陣形をデュエルとバスターが突破したのだ。旗艦のメネラオスへ一直線に向かってきている。
「フラガ大尉!」
「ああ、分かってる。――艦長!」
フラガ大尉はブリッジとの通信回線を開く。
「ギリギリまで俺たちを出せ! 何分ある?」
「何を馬鹿な……。俺たち!?」
「カタログスペックでは……ストライクは単体でも降下可能です!」
「キラ君……!? どうしてあなた……そこに……」
「このままじゃメネラオスが危ないですよ! 艦長!」
退艦したと思いきっていたキラ君の登場にラミアス艦長は動揺している。咄嗟の判断が下せずにいた。そんな中、バジル―ル少尉が割って入る。
「分かった! ただし、フェイズ3までに戻れ! スペック上は大丈夫でもやった人間は居ないんだ、中がどうなるか知らないぞ。高度とタイムには常に注意しろ!」
「はい!」
ブリッジから許可を得たストライクとメビウス・ゼロがカタパルトへと運ばれていく。大気圏ギリギリの戦闘だ、下手をすれば重力に捕まって非常に危険なことになる。
「フラガ大尉、キラ君。――ご武運を」
リカルドは二人に通信を入れ、敬礼する。
「ああ、任せろ」
「はい。行ってきます」
ようやく戦う力を手に入れたのに、大事な時に共に戦えない苦しみにリカルドは拳を強く握り締めた。待つ者にできるせめてのことは、ただ彼らの無事を祈ることだけだ。
その後、敵ローラシア級の特攻により旗艦メネラオスは轟沈。第八艦隊は壊滅した。
ストライクとデュエルの激闘は降下シークエンス最終フェイズまで続いた。
それでもストライクはデュエルを振り切って帰還しようとした。しかし、民間人を乗せたシャトルが二機の間を横切り、それに苛立ったデュエルがシャトルを狙撃し撃沈した。
咄嗟に駆け寄ろうとしていたストライクは爆発により吹き飛ばされ、降下コースを大きく外れた。ストライクを失うわけにはいかないアークエンジェルは艦をストライクに寄せ、回収に動く。
地球連合軍の勢力圏に降りる予定が、ザフトの勢力圏のど真ん中へと落ちていってしまったのだった。
大気圏戦闘にリカルドも参加させようか迷いましたがデュエル・バスターとストライク・メビウス・ゼロで2対2だし、推力のあるストライクとメビウス・ゼロは帰還できてもジンDPだと危ういかなということで断念しました。
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