そしてSwitch2が欲しいと思いながらスマホ機種変して、その後にSwitch2の値上げ決まって悶絶したのは私です。
安西先生…!!Switch2で新作のポケモンかカービィがしたいです……
あとサブタイ通りですが、もしかしたら一部の人が待っていたかもしれないあの人達が出ます。キャラ解釈不一致だったらすみません。この本作ではそういう人として描写されている、みたいなふわっとした認識でお願いします。
余談ですが…よく考えたら、レアンが序盤で自分の足食ってる反動で(マトモな)飯テロするって考えたら闇ですね。
約二週間*1をかけてレオリオが代表的な感じで開けた*2"試しの門"だったが、そこを超えても"ミケ"がいたりと侵入者に容赦ない性質がこれでもかと
「あ…あとどれくれぇ歩けばいいんだよ…」
「分からない。ハンター試験の一番最初のことを思えば、それなりに希望があるとは思うが…」
つまり、"試しの門"を潜ったところで徒歩移動なのは変わらなかった。確かにサトツさんが試験官だった一次試験のことを考えれば、まだ
「けどよぉ…こんなんじゃ、キルアんとこに着く前に日が暮れちまうだろうが…」
「レオリオ、そこ穴があって危ないから気を付けて!」
「ってあっぶねえぇええ!!!」
…とまあ、主にレオリオが叫びながらも進み続けること約一時間前後。一方その頃の俺とフォグはというと…。
「うわああああ!!!!」
「…もう少し静かにせい小娘」
「んな無理だってえええええ!!!!」
何故か、俺とフォグだけ例のばあちゃんにお持ち帰りされていた。詳しい事情を聞かれても、あっという間のことだったのであんまり思い出すことができないが…。とりあえず、歩いていた先に人影があってそれが女の子だって頭で理解した時にはもうこうなってた。
一応傷付ける意図はないのか、そのご立派な胸元の左右を俺とフォグが背もたれ代わりにする形で、ばあちゃんの両腕に抱えられて物凄いスピードで移動している。いや、仮にそういう意図がなくても色々と
背後からはゴン達の声が聞こえたが、一瞬で何を言っているのか分からない程の距離が空いてしまった。あ、ダメだこれ。フォグと繋いでいた手からゆっくりと力が抜けそうになっていく。俺ってこれストレスに感じてんだ、と随分と
******
「…そうだ、ツボネ」
「はい、なんでしょうか」
「近日中にキルを追いかけて来る連中が、ここに来ようとしているらしい」
「いつも通りに追い払う、でよろしいでしょうか?」
「いや。そこに金髪赤眼の娘とフォグと名乗る東洋系の人物がいたら、フォグと名乗っている男の方を客として招け」
「……かしこまりました。そのようにいたします」
「あぁ…だが、もしソイツが敵対するようであれば撤退しろ。アルカが外を出歩いてるようなものだと思え」
初めこそ、
ただ、ゼノ様の
だからこそ、シルバ様がアルカ様を例えに出す程の相手に少なからず興味があった。それ程に強力な力を持っているということなのか、それだけ警戒されるような
「……」
「……ご安心を、フォグ様のご意向通りにするようにと言われておりますから」
異常な程の執着心に、まるで親離れができない子供の精神を縫い付けたような…そんな歪な違和感が塊となって生きている。それがフォグ様の印象だった。反対に、フォグ様よりも弱っちくてすぐ死んじまいそうな
どちらにしても、
機嫌そのものの雰囲気はイルミ様より分かりやすいが、どこが怒りのスイッチになるのか分からないところは恐ろしい。フォグ様がどうやってハンター試験を乗り越えたのか知らないが、きっと裏でハンター協会が手引きしたことだろう。
移動が終わると、
「やほー、って…なんだ。ツボネも?」
「これはこれはイルミ様、ツボネがいるのはよろしくなかったでしょうか」
「ううん、別に。でも、もし
この
「これ、イルミ。ツボネがいると言えど一人で向かうんじゃないわい」
「ごめん、ちょっとカッとしてた」
イルミ様に続いてやって来たのは、ゼノ様とシルバ様だった。ミルキ様はまだきっと、キルア様と話し込み中なのだろう。故に不在だった。ミルキ様がキルア様と話が終わる前にこの用事が済めばいいのだが、
「ゼノ様、キキョウ様は…」
「彼奴ならばカルトと共に外じゃ。キルアの友達とやらが、止めても気になって仕方ないらしくてのォ。一応ゴトーに頼んでおるわい」
「そうでしたか、了解しました」
相変わらずというか、キキョウ様はキルア様に対する執着が尋常じゃない。…いや、正確にはそれだけ期待していることの裏返しなのだろうが、そうと分かっていてもその度合いが重すぎる。その性質を強く引き継いでしまったイルミ様も、キキョウ様と同様だ。
家族を愛することは決して悪いことではない。だが、お二人はその限度の度合いを軽く
一般的に言われる家族愛とは別の意味で、お二人は家族愛というものの
「呑気だなあ。仮にも殺し屋のオレ達のこと、舐めてるのかなあ」
「…ツボネ、片方寝ているようだが」
「あぁ、失礼致しました。そろそろお声をおかけしますね」
無言でシルバ様は三人がけのソファにドスッと座り、ゼノ様はそんなシルバ様の隣に座る。イルミ様はソファの背もたれを肘置きとして、ゼノ様の斜め後ろから疑り深く
そんな感じで最低限話を進めるに必要な人員が揃うと、シルバ様から声をかけられた。どうやらイルミ様が少なからず苛立っているのを察知なられて、話を始めた方がいいと判断なされたようだ。確かに、と思いつつ手を伸ばして
だめ。おこしたくない。
そう、声のような何かが聞こえた。しかし、声にしては耳に届いた音ではない。まるで、頭に対して直接語りかけて来たような…そんな問いかけは、やはり慣れない。その発信源がシルバ様達と向かいのソファに座るフォグ様だと分かっていても、奇妙な違和感がまだ残る。
同じソファの隣で眠る
「…フォグ様、もし良ければこのツボネめに起こしたくない理由を教えて頂けませんか?」
一応理由を聞いておきたいとばかりにフォグ様に問いかけると、どうも
おこしたら、きけないこと、いえないこと、ある。
それに、れあん、ともたちのいえ、くる、たのしみ、してた。
しけん、おわった。いま、じゆう。どこでも、いける。たのしみ、してた。
それ、だいなし、したくない。
「話を遮ってすまんがの、ちょいと自己紹介だけさせてくれんか?」
…いいよ。なまえ、だいじ。
「ワシはゼノ、キルアのジジイをやっておる。こっちの寡黙なのがシルバ、キルアの父親じゃ。そして…」
はり、もってる、ひと、なまえ、いるみ。きるあ、あに。つち、うまってた、みてた。
ふと、聞き捨てならない言葉がフォグ様の発言に混じっていてイルミ様を見た。確かにキルア様と共にお帰りになられた際、ハンター試験に参加していたことは聞いていた。しかし、まさか土に埋まっていた云々を急に聞かされればびっくりするだろう。
「…イルミ」
「だって、その試験長くて、眠たかった」
イルミ様がシルバ様にそう言う対面では、フォグ様が何かを
…どうして、ここのちか、どうぞくいるの?
どうして、とじこめられてる?わるいことした?
直後、部屋の雰囲気が凍った。
分かりやすくイルミ様が警戒心を顕にし、シルバ様もゼノ様もそれぞれが警戒を露わにする。かと言う私自身も、あのアルカ様を同族と呟いたのを聞いてしまった以上は警戒をしてしまっていた。特にアルカ様への対応がキツいイルミ様が、半ば圧をかける形で問う。
「…どうして、地下の事が分かるの?アルカが同族って、何?」
…ちがう、あるかじゃない。なにか、なにかがどうぞく。
かげあるところ、どこでもみれる。どこでもいける。どこでもとどく。
「ふむ、影があるところはお前さんの領域…ということじゃな?」
ゼノ様が比較的冷静に問いかけると、フォグ様は頷いた。そして、フォグ様は分かりやすく片手を伸ばして手のひらを下に向ける。すると、その手のひらの陰からヌッとペロペロキャンディーが一つ、落ちるように影から現れる。フォグ様はそれを慣れたように手に取って口にしていた。
「…ナニカが同族ってことはさ、お前も"
「イルミ…」
「ねえ、そういうことじゃないの?」
「イルミ、やめろ」
イルミ様がフォグ様に対して問い詰めるように続ける言葉を、シルバ様が端的に止める。フォグ様はどうもアレと称された言葉の裏が分からず、間一髪で首を傾げている。フォグ様の反応に、ゼノ様がどこか不思議そうにも思えるため息を吐く。私もそれが、分からなくもなかった。
もしもここでイルミ様の発言を通してフォグ様に"お願い"が通じ、"おねだり"が発生したらキルア様も危ない可能性が高く、ひとたまりも無い。まだアレとして
もしかして、おねがい、のこと?
シルバ様が
「…っ、フォグ様はご存知なのですか?」
しってる。れあん、あぶないから、っておしえてくれた。
れあん、ぜんぜんおねがいしない。べつにおねだり、しないのに。
れあん、とくべつ。いつも、くれるばっかり。
うれしい、うれしい。しあわせ、しあわせ。じかん、あっというま。
だからころすな。そしたらゆるさない。うらむ。たたる。
もう、ひとりはだいきらい。れあんと、いっしょがいい。
おまえは、だいきらい。れあんのあたま、なぐったから。
恐る恐るとした私の問いかけに返ってきたフォグ様の答えは、とても幸せそうで…それ故に強く固く決意の
どうもハンター試験中にイルミ様が
れあんにとめられてなかったら、おまえがきるあのあにじゃなかったら、ころせたのに。
******
レアンがぐっすりと眠って隙を晒し、それをフォグが守る
カチリ、と誰かの懐中時計が再度動き出すその瞬間まで、時間は大きく
******
ある青年が一人、古本屋にてハンター協会によって
手に取った本が目的のものであるか、タイトルを見て確認すると…。どうやら手に取った本は、青年の探し求めていたものだったらしい。青年は目的の本とは別の本を手に取り、古本屋の店長に気付かれないような流れと
もちろんそんなことを知らない古本屋の店主は、青年が「日の光で本が劣化すると困るから」という要望に答える為、青年に
まだ誰も集まっていないアジトの物陰に座り込み、早速紙袋から目的の本を取り出して少しばかり年季を感じさせるその本の目次を開き、目的である情報を探し当ててページを開く。その本のタイトルは『世界の危険なハンター30選!』、といかにもありきたりなものが付けられていた。
見た目からして危険そうなハンターの写真が並ぶ中、青年がある写真を見て少しばかり微笑む。
「…クロロ、全員集まった。探し物は一旦後にして、直近の情報共有だけはしよう」
「分かった、ヒソカもいるか?」
「……あぁいるよ。気に入らないけどね」
ふと、いつもよりどこかご機嫌そうな青年に対して話しかける人影が一つ現れる。特徴的な髪を一纏めにして少女から女への成長過程を辿っている、マチという青年の仲間が別の用事を告げに来ていた。クロロと呼ばれた青年は、持っていた本を一旦閉じた。また後で、という風に。
そして、ヒソカという相手がいるかマチに確認する。するとマチは何だか嫌そうに、クロロへその答えを告げた。どうやらヒソカと呼ばれる相手と、マチの相性は悪いようだった。クロロは二人の相性が悪いことを知っていたのか、その雰囲気が「やっぱりか」と言いたげな苦味を帯びる。
「あ、クロロ。前に
「すまないが、まだもう少し気になることがあって売りには出せない」
「…ふーん。まぁ、時間が開けば市場価値も上がるだろうし…別にいいんだけどさ」
そう言ってクロロに話しかけて来たのは、つい最近に仲間入りを果たしたヒソカよりも少し前に仲間となったシズクだった。特徴的な具現化系念能力の掃除機である『デメちゃん』をいつも通り、大事そうに抱えている姿は
主に戦闘というよりは、物品搬送で一番活躍している彼女だが…。敬語を使うタイミングがおかしかったり、敵に対しては毒舌になったりと不思議な人物である。また、時間が巻き戻る前のハンター試験の時点で彼女はクロロの許可の元でクルタ族の眼を売り払った。
その中で一番新入りと言っていい立場であるヒソカは、誰よりも一歩引いた場所に座り込んで自前のトランプでトランプタワーを作っていた。ある意味新入りでありながら、周囲の評価を気にしていないあたりは肝が据わっていると言ってもいいだろう。
特徴的なピエロメイクが両頬に
「つーか、なんだその本。今になってハンター連中に興味でも湧いたのかよ?」
「…いや、ハンターというよりは”死神”というハンターが気になってな」
「……”死神”ってハンターなら、ボク会ったことあるよ♣︎」
クロロが持っている本に注目し、興味を持って話しかけてきたノブナガとクロロの会話に対してヒソカが割って入る形で反応する。自ずと自然とヒソカに注目が集まった。また何かやらかすんじゃないだろうな、と言いたげな目線がそこに混じっているのはご愛嬌だ。
暗にその時の話を求められていると認識したヒソカは、作りかけのトランプタワーを崩してトランプをしまった。他の仲間達よりも少し離れた場所にいたヒソカは、周囲にちゃんと話が聞こえるよう移動してから口を開いた。
「彼、見るからに強そうだったからね♦︎様子見程度で、通りすがりにちょっかいをかけたことがあるんだよ♪」
「うげ…やっぱお前、どっちも
「酷いな♠︎
ウボォーギンがヒソカの性的
どうやら、ヒソカの性的
そうしてわざわざ一枚にしたトランプを意味ありげに見つめると、仲間達にトランプが何の絵柄か見えるように指先のみでひっくり返す。そうして仲間達に見せつけるトランプの柄は、スペードのキングだった。そのカードの意味を知っていたクロロは、目を微かに細めた。
…つまり、ここから考えられるのはヒソカが”死神”というハンターに出会って、とりあえず良い思いをしなかったことだ。少なくとも…苦戦を強いられたり、追い詰められたりしたのはほぼ確定だろう。そして、”死神”が場合によっては
「まあ、投げたトランプが全部貫通して通り抜けた時はビックリしたかな♣︎」
「貫通して通り抜けたァ!?ンなのアリかよ!!」
ヒソカが明かしたことに対してウボォーギンと同じような、戦闘スタイルがフィジカルに関するフィンクスが驚いて声をあげる。ヒソカが何てことのないように扱っているトランプは市販のトランプなどではなく、少しばかり重みを感じる
ヒソカが長年使っているからか…元々そういった性質なのかは定かではないが、一見では
そのトランプを我が身のように扱う、テクニックを持つヒソカの攻撃が無力化された。日頃ヒソカを嫌っているフェイタンですらも、認めたくないと言えどその攻撃力を知っていた。故に信じ難いとばかりに眉間に皺を寄せ、ヒソカを睨み付けた。
「確認で
「ヒソカ、嘘はよくないね」
「嘘は言ってないよ♦︎ボクとしては、パクノダの念能力でみんなに共有して欲しいくらいだしね♠︎」
そう言うヒソカを携帯越しにシャルナークが見つめている限り、言動や仕草に嘘のようなものは感じ取れなかった。これでヒソカが嘘を付いていたとしたら、
だからと言って、ヒソカはこちらが指摘出来るような隙がある訳でもない。むしろ、敵に念能力がバレてしまっても大立ち回りが可能であるという利点が大き過ぎた。戦力的にも申し分ないが、
自発的に敵組織やターゲットになりうる相手を調べる訳でもなく、気に入った相手が敵であろうとある程度まで見逃してしまう。シャルナークなりに利点と不利点を比べても、ヒソカの言葉を嘘として決め付けることは厳しかった。猫を被っていない確証もないのだ。
だから仕方なく、話に巻き込まれているパクノダ本人の意志を尊重する方向性に思考をシフトさせた。
「…パクノダ、どうする?ヒソカはああ言ってるけど」
「本音としては、私を巻き込まないで欲しいね」
シャルナークが話の流れで巻き込まれたパクノダへ話を振ると、パクノダとしてもヒソカの記憶を
…まあそうだよね、と思わずシャルナークがパクノダの態度に共感してしまうのも仕方ないだろう。何せ幻影旅団に入って間もない状態でありながら、ヒソカは気まぐれで何でもイケるタイプの男だという情報が旅団内と言えど広がっているのだ。
とにかく周囲を振り回したと思えば、こちらが乗り気になった時には誰よりも先に飽きているのだ。ここまではまだ気まぐれが強い猫程度で済ませられたかもしれないが、事あるごとに出会う強者への執着は仲間であろうと引いてしまう程のもの。
それを性的
正直、こちらからすれば
幻影旅団の団長であるクロロが、ヒソカの存在や行動を
「パクノダ、ヒソカの記憶を共有してくれ」
「そう…
「もちろん♥︎前と言っても今年のこと、今思い出してもかなり追い詰められたから…忘れるなんてもったいないことはしないよ♪」
ヒソカは酷くご機嫌そうにニヤついて、パクノダへ手を差し出す。パクノダの念能力は、対象に触れることで発動する。記憶に関する特質系念能力によって、触れた対象に残る記憶を読み取ることが出来るのだ。念能力の中でも割と珍しい能力でもあった。
対象が人だった場合、引き出したい記憶に関する質問を投げることで記憶を刺激し、対象によって意図的に
「………アンタ、寝ずに三日間も追われていたんだね」
「ホント酷いよね♣︎流石のボクもあれは堪えたよ♦︎」
「休憩する時間もくれねぇってか…」
フランクリンが顔を
余程”死神”というハンターの怒りをヒソカが買ってしまったのか、それとも何か別の理由で追われたのかは分からない。ただパクノダから記憶を読み取られるヒソカの発言が本当とするのなら、”死神”というハンターには極力ちょっかいを出さない方が良さそうである。
「夜の間、どこに逃げても追い付かれる遊びはしばらく要らないかな♠︎」
”死神”に三日程追われていたというヒソカの記憶を無事に読み取ったパクノダが、
無論、リボルバーが一度に六発しか
「ヒソカに対して炎の…棒みたいなので対抗して来たってことは、多分相手の系統は放出か具現化……?それとも特質系?」
「最初は、
「うーん……団長、これって多分攻撃性のない念能力が通らないってことかな?」
「…どうだろうな」
「攻撃が通ったとしても、致命傷に至らせるまでに時間がかかりそうだなァ…こりゃ」
「……ヒソカ、嘘付いてくれてた方がまだマシだったね」
そうやって団員同士で”死神”と呼ばれるハンターの念能力を考察する中で、一人クロロは黙り込んでいた。その片手には、マチから話しかけられる前に開いていた本。その本は今まさに開かれ、書いてある内容が見える状態になっていた。
空いている片手でページを
”死神”
それは知る人ぞ知る、あるハンターの名称。そのハンターの出生は非常に謎が多く、両親も不明である。容姿は髪も目も真っ黒で、東洋人らしい健康的な肌を持つ青年。中々に顔は整っており、見た目は爽やかな雰囲気を見受ける。
しかし、その表情はまるで作り物のように凍りついている。ビスクドールにも似通う、何をしても変わらない表情に惹かれる者は少なくない。普段は声を出すことが出来ないのか、会話をする際は不可思議なテレパシーのようなものをこちらへ送ることが多い。
”死神”が声を出す場合、すぐにでも”死神”から距離を取って離れることを推奨する。また、”死神”が近くにいる時には"お願い"という言葉を使ってはならない。言えば即座に”死神”が反応し、ある条件が出揃ってしまうとすぐにその場が血の海と化す。
一番最初に”死神”の存在が観測されたのは、1975年頃のクカンユ国である。
ネテロ会長の判断により秘密裏のこととされている、1950年頃にクカンユ国が独自に暗黒大陸へ調査団を送った事件。その際に船が帰還する方角を視認していたらしく、”死神”は巨大湖メビウスを泳いで渡ってきたと言われている。
発見当時の”死神”はまだ幼い少年の姿をしていたが、現在と同じ力量は有していた。その為、巨大湖メビウスの内陸に上陸してそう時間が経たない内に約三千人程度の死亡者を出している。本来、暗黒大陸に赴く際は特定の魔族が召喚する亜人族である、門番に案内人をしてもらう必要がある。
だが、”死神”はその本来のルートから大きく外れた自力での上陸を果たしてしまった。”死神”による多くの死亡者が確認された時点で、ハンター協会会長であるアイザック=ネテロは自ら”死神”の討伐を試みた。
…計五回に渡って”死神”を戦闘不能まで追い詰めることに成功するものの、”死神”自体に死という概念が存在しないことが判明し、これを断念する。すると”死神”は自身を五回にわたって退けたアイザック=ネテロに対して、会話を試み出したという。
そこで”死神”から語られた内容は公開されていないが、”死神”が人探しをしていることは明らかにされている。探している相手が巨大湖メビウスの内陸で待っているので、合流する為に内陸に上陸したと”死神”は語ったという。アイザック=ネテロは”死神”の行動を制限する為にも、”死神”にハンターライセンス取得をすれば探すことが容易になると伝えた。
基本的にハンターライセンスはどれだけの受験者が現れたとしても、そのライセンスを正しい形で使ってハンターとして活動できるようになるのは受験者の一握りである。無事にハンターライセンスを取得し、ハンターとして活動を開始するという所でライセンスを紛失してしまうこともある程、ハンターライセンスとは取得や維持も含めて厳しいものとして有名である。また、試験内容によっては同じ時期に試験を受けた受験者同士で殺し合いをする場合もあれば、逆にそういった形での争いを禁止する場合もある。
アイザック=ネテロの策を知らずして、”死神”はその提案を快く受け入れたと基本的には言われているが、これは諸説がある。結果的に”死神”がハンターライセンスを入手する為にハンター試験へと挑んだのは事実であるが、最初は提案自体の意味が分かっていないようだったと主張する者達と、提案の意味を理解した上で嫌がったと主張する者達も存在する。また、実際に”死神”がハンター試験へと挑戦した際は一般試験と同じだと言う者や、”死神”が危険過ぎる為に一般受験とは別にする形で凌いだという者もいる。
ともかく、”死神”はハンター試験を一度で通過し無事に合格を果たす。
その際、”死神”はアイザック=ネテロに対してある契約を持ちかけたという。契約の内容は明かされていないが…ハンター協会の関係者によると、ハンター協会が設けているルールの一部を免除するものだという。具体的にどのルールが免除されたのかは、並のハンター協会職員では知ることができないらしい。ちなみにこの情報が世間に少しばかり噂で広まった際はパニックに陥る者が現れた為、それ以降この情報を口頭などで伝えることによる二次被害についてハンター協会は、自己責任であるようにと告げている。
上記をもってして”死神”という名の危険なハンターについて語って来たが、対処法がない訳ではない。本当も間違いも合わせて、その中から非常に信憑性の高い方法を一部抜粋させていただく。
方法1.”死神”の探している相手を差し出す。
非常にシンプルでありながら難解に思えるこの方法だが、”死神”が内陸に現れてかなりの年月が経過したことで、ある程度の共通点があれば”死神”が探している本人でなくとも見逃されることが明らかになっている。”死神”が現れた周辺にいる子供で、金髪か赤眼を満たしていれば”死神”の注意はそちらへ優先されるという。なお、限りなく近いのはクルタ族だと噂されている。
注意すべき点としては、”死神”の注意を引き付ける相手である子供が怪我をしていてはいけないということだ。基本的に”死神”はこちら側が敵意を示すような行動をしない限り、暗黒大陸から来た存在にしては比較的温厚な部類である。その為、仮に注意を引き付ける子供自体が”死神”の探し相手の特徴を満たしていなくとも、”死神”はその子供を殺害標的から除外するそうだ。むしろ、その子供を傷付けた相手への怒りが増し、逆効果になる可能性があると言われている。
方法2.”死神”と同じくハンターであること。
”死神”がハンターに対して牙を剥くことは非常に少ない。だからと言って殺されないだけで、攻撃をされること自体は変化しない。攻撃自体も致命傷一歩手前で収まるものの、その後は放置されてしまうという。その状況に陥って奇跡的に助かった場合もあれば、そのまま行方不明になってしまう場合も存在している。その為、死亡するというリスクを完全に回避できないこの方法は、出来るならばやめておいた方がいいだろう。
方法3.”死神”の好物を差し出す。
これは、実際にハンター協会にて多数のハンターが目撃した方法である。何らかの形で”死神”の怒りを買ってしまった男性ハンターが、周囲の注目を浴びる中で攻撃されることがあったらしい。その際、被害者である男性ハンターの友人である別のハンターが持っていた菓子を差し出した所、少しの間だけは”死神”の気を引くことが出来たそうだ。
しかし、この方法は非常に瞬間的なものであった為、同じことをして見逃されるかどうかは不明である。事実、この方法を意図せず発見したハンター二名は”死神”の怒りを買うように別のハンターから指示を受けていたが、”死神”の怒りを買うことでどんなことが発生するのかは知らなかったと言う。菓子で”死神”の注目を引いた直後、友人のハンターは”死神”に攻撃されているハンターとの事情を正直に語った。泣いて謝り、そのハンター二名は互いの命は見逃して欲しいと願う。
”死神”はしばしそのハンター二名を見比べた後、差し出されていた菓子を全て奪い取ってから攻撃していたハンターへの敵意を失った。奪った菓子を一つ平らげてから、攻撃していたハンターの怪我を全て治して謝ったと数々のハンターから言われている。その上で、ハンター二名に対して指示を行った相手の情報をもらい、再度謝ってからその場を去ったという。詳しい条件が不明の為、再現等はおすすめ出来ない。少なくとも”死神”との会話が成立するということは事実である。
余談だが、この事件の数週間後に”死神”がハンター協会で悪質な職員として有名だった男を殺害している。ハンター協会からは関連性がないとは言われているが、被害者であったハンター二名は揃ってその職員から指示を受けたと言っていた為、関与が必ずしもないとは言えないだろう。
話を戻すが、”死神”の好きな食べ物として言われているのは甘いものだそうだ。
この事件をキッカケとして”死神”の周囲に纏わり付くハンター達が現れたものの、その大半がどこかしらで”死神”の怒りを買って殺害されたという。この方法は簡単に言うなれば、”死神”へちょっとずつ差し入れや好物を届けることで敵意がないことを示すというものである。頻度が高過ぎると怪しまれるらしく、偶然出会った際に”死神”が好みそうなものを持っていたら渡す程度が適度だと思われる。
本の内容を読み切ったクロロは、残虐性や温厚性という非常に矛盾した性質を持ち合わせる”死神”というハンターがより気になった。暗黒大陸という場所から上陸したと言われながらも、所々に人間味を感じさせるような”死神”が欲しくなった。
もちろん、それはヒソカのような戦闘狂的な意味ではなく…クロロの場合は”死神”が持つという念能力らしき力と存在そのものの力である。より特に注目しているのは、他者の怪我を治療出来たという点。また、存在するだけで相手を圧倒できる程の有利な情報。
基本的に念能力というものは、その
どいつもこいつも自分が先に来る制約や誓約ばかり生み出して、少しでも自身を有利に立たせようとすることが悪い訳ではない。ただそういった形で他者を治癒する念能力というのは利点が少ないことが多い上、他のハンター同士でその念能力者を奪い合う争いが発生したりもする。
それだけ念能力を治癒に当てる人間が少ないということだ。だからこそ、クロロが持っていた本にも
ほぼ
逆に思わない人間は自殺願望か、それに関連する何かしらの異常が発生しているくらいしか考えられない。
「どうやら…………”死神”の念能力のような力の一つに、他者をも治療できる力があるらしい」
「……それ、ホントなら凄いことよ」
「裏も表も引く手
「まあ、念能力ならそれなりにルール厳しそうだけど……無いよりは良い筈だよね」
「…で、”死神”がそういう系統の力持ってたとしてクロロはどうするの」
「マチ……そんな野暮なこと聞かなくたって、
だから『クモ』としての目的を果たしたいクロロが、影響力の大きな”死神”の力を求めるのはそこまでおかしいことではなく…。同様に、幻影旅団が団長であるクロロの意志に背く理由もない。全ては『クモ』を作った目的を果たすため。全ては幻影旅団を結成した目的を果たすため。
…全ては、幼い頃に失われた一人の命を奪った相手を探すため。
「
「……だな。失うって分かってて、突っ込む訳にはいかねぇ」
「だから少しでも手中に収められれば、それでいい」
そしてクロロは幻影旅団の
「ヒソカ、この中で唯一”死神”と遭遇したお前には死なれると困る。可能な限りで構わない。ハンター試験に合格するか、合格したての受験者を狙ってハンターライセンスを強奪してくれ」
「分かったよ
「むしろ、試験官にバレなければ集められるだけ集めて欲しい。ハンターライセンスは単品でも高価に売り捌ける」
”死神”に絶命させられない条件の中に、ハンターライセンスの有無があった。クロロはその
なお、旅団全員が揃った*5のはこれ以降まだである。
その会話から時計の針が進み、少しばかり現在に近付く。
具体的には、ゴン達のハンター試験が終わってライセンスに関する説明後。だが、時間の針が進んだ場面にいるのはヒソカではなくクロロだ。どこか薄暗いアジトでクロロが本を読んでいると、どこか不機嫌そうなマチが現れる。
「?…どうしたんだ、マチ」
「…あーもう分かった!今
クロロは、マチが苛立った様子で携帯を押し付けてくるのでページ数を記憶してからそっと本を閉じた。マチがクロロに電話を交代してくるということは、それ相応に理由があるとお互いに理解しているからの行動だった。何か団員から新たな進展や連絡事項でもあったのだろう、と。
『やあ♦︎
電話越しに聞こえた声は旅団の四番目であるヒソカだった。思わず、クロロはマチの顔を二度見してしまった。マチがヒソカと連絡先を交換していたことが予想外すぎて、という行動だった。ただし、マチはそんなクロロの反応にギロリと睨みを効かせた。…本人も嫌々だったらしい。
「…意外だな、マチと連絡先を交換していたとは」
『そうなのかい?それはそれで心外だな♥︎』
「それで?お前が連絡してきたということは、"死神"に関することで進展があったのか?」
『そうだよ♣︎』
マチからの睨み付けを逃れるようにクロロが本題に移ると、早速ヒソカから問いかけを肯定された。クロロは素早く、いつも持ち歩いているメモ用のノートとペンを取り出す。時間はかかったものの、ハンターライセンスを取得できたことはメールで確かに共有されていた。
だが、まさか更なる進展があるとは予想していなかったのだ。元々が希望的観測であったことも含めて、クロロはヒソカを遠ざける策が意味を
『進展としては、探してたハンターとかなり親密そうな相手と穏便に連絡先が交換できたんだよね♪』
「…ほお、穏便にか。脅した訳じゃないんだな?」
『そうそう♦︎最初こそ警戒されちゃったけど、割と素直な子でさ♠︎』
クロロは、旅団内でも珍しい穏便な進展に関心していた。大抵
『それと、その子がクルタ族みたいな
「何…?相手の出身はどこだ、年齢や見た目は」
『出身はさっきメールで聞いたばっかりかな♣︎ボクが知ってるのは十二歳くらいの年齢で、綺麗な金髪と緋い眼が特徴の女の子♦︎』
一瞬、クロロはそんな子供とヒソカが連絡先を交換したという事実につい悪寒がした。だが、ヒソカがきっとロリコンではないと信じる…いや、信じたいという気持ちから無視した。しかし、その子供と"死神"に接点があることから、クロロは『"死神"ロリコン説』が脳裏をよぎった。
******
幻影旅団は幼き頃の友人を殺した
神々しくも果てしない恨みつらみが募って生まれたその流星の光は、随分と昔の光と出会う縁を掴む。彼らが生まれ、幻影旅団が始まるよりももっと昔に『
古びた光は『クモ』の糸を掴み、それをより広げる。その為にも決して破滅と死を纏う影との出会いを間違えるなかれ。友好的な古びた光は『クモ』の復讐の為に力を貸し、同様に破滅と死を纏う影もそれに賛同する。ただし、代償に直視したくない緋い宝石と和解を迫られるだろう。
緋い宝石から爪を立てられ、噛み付かれても『クモ』で応えるなかれ。さすれば本懐の犯人により
残された者は、残された悲しみに暮れるなかれ。苦しみに暮れるなかれ。全てが報われようとする時を見逃してはならない。道化師からの余計な邪魔や素知らぬ女からちょっかいをかけられるだろうが、その場に残った
暗闇に飲まれた大地へ向かう最中、真実をニケが手渡すだろう。真実を知った時、『クモ』は怒り狂えば一つの国どころか世界の天井を喰らい尽くしてしまうだろう。しかし、その代わりに『クモ』は
カチリ、と誰かの懐中時計が再度動き出すその瞬間まで、時間は大きく巻き戻る。
年若い予言者の
そこで今回巻き戻った時計の針は、また次に備えるように現在の時間を指し示す。
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ゆらゆら、ゆらゆら。
うたた寝するにはちょうどいい暖かさと、程よい揺れが俺を襲っていた。ほとんど初めてと言っていい形でクカンユ国を出て、ようやくハンター試験を終えて自由になった反動でも来ているのだろうか。やっと誰にも何も制限されなくなった。それがあまりに嬉しくて、はしゃいでしまった。
はしゃいだら自ずと体力が減り、体力が減ればお腹が空いた。ゴン達がキルアに会う為、約二週間かけてレオリオが"試しの門"を開けるまでの時間で十分に俺は自由を
「……い、…きろ!」
なんだよもう、うるさいなあ。俺は
「……ン!…レアン!!何寝てんだよ!」
「むぅ……あと、十分……」
「もう十分も待ってられるか!いつお袋に出くわすのか分かんねーって言うのに!」
直後、安眠を味わっていた俺の両頬が左右それぞれで引っ張られて伸びる。漫画などであれば、それこそ餅のように伸びたであろう頬は現実において対して伸びやしない。つまり、まあ…痛いということだ。その痛みが結果的と目覚ましとなった俺は、「ギブギブ!!」と言いながら起きた。
「うぅ…何もあんな起こし方しなくても…」
「元はと言えば、お前が起きそうになかったからだろ!つーか
俺が起きたのは子供サイズになってもらっていたフォグの背中であり、俺を起こしたのはいつもみたいにクソガキしているキルアだった。そういえば、確かにフォグのことを説明したのはキルアの家に来る前の時だ。
キルアから失礼にも人差し指で名指しされたフォグは、ハンター試験を通してキルアやゴン達のことを見ていた関係からか不思議そうに首を傾げるばかり。それを見たキルアはまたピリピリし出す最中、俺はその隙を見てフォグの背中から下ろしてもらった。
「この真っ黒けっけは、俺よりも先にハンターになってた幼馴染のフォグだ。喋るのがまだ苦手だからスゲー
俺がそう言ってフォグを紹介する。
「幼馴染ぃ?…へー、現実にもそういうヤツ居るんだ。会ったの初めてかも」
キルアがフォグをじっくり観察してから、まだ微かに怪しみつつも呟いた言葉に俺は呆れた。なんかこう、すっごい発言がメタいぞお前。なろう系とかで出てくる主人公が、心の中で思ってることを口に出して言ったみたいな雰囲気やめろよおい。フォグ、お前の困惑は間違ってない。
「おい、現実にもって…。逆にキルアは違うのには会ったことがあるのかよ?」
「
キルアってもう一人兄貴いるのかよ!?ってか、言い草的に絶対そのもう一人の兄貴はオタク的なそれだろ!?この世界にもオタク文化は存在するのか!!うーん…ちょっと会ってみたいって言ったら、流石のキルアも怒るか?場合によっては布教されてやらなくもない。
個人的な意見ではありますが、クロロはヒソカの執拗さを理解できていないか、どこか誤解しているような節があると思ってます。利用する為に旅団へ入れていたが、その執拗さを理解できていなかったからこそやらかしたって感じですかね。
あと、ほんへでクロロがしれっと盗んだ絶版の本は、以前レアンが調べようとしても得られなかった情報そのものです。
ネットではハンター協会から厳しい情報統制と情報制限がかかっていて、本は新しい情報を得られないどころかそれが見つかったら書籍ごと絶版にされます。
一度どこかの出版社がハンター協会から見せしめ的な感じで絶版化され、それ以降はどうせ絶版になるって分かってて作っても意味ないので誰ももう刷らないって感じです。