ヘスティア・ファミリアのエセシスター   作:カラスガラス

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異常事態(イレギュラー):ゴライアス

 

 

 ゴゴゴとダンジョン全体が揺れているような、まるでダンジョンが鳴いているような地響きが広がる。

 その場にいる誰もが動けなかった。

 

 何が発端となったのか。

 考えられるのはヘスティアの神威の解放。

 

 遡る事少し。ベルが鬼の形相のユイから全速力で逃げ出していたとき、ヘスティアは何者かに攫われてしまった。ゴロツキのような冒険者によると、ヘスティアはベルをおびき出すためのエサだという。

 ベルに対して良からぬ事を企んでいるであろう者たちに、木に縛りつけられたヘスティアが出来る事はなかった。ユイに助けを求めようにも、口に布を詰め込まれてまともに叫ぶ事も出来なかった。

 その後、リリルカの機転により解放されたヘスティアはベルの元へ走った。途中、ユイへ助けを求めて叫んでみたが、何も反応はなかった。

 ベルの元へたどり着いたは良いものの、ベルは多数の冒険者に囲まれており、リリルカやヴェルフに加えて【タケミカヅチ・ファミリア】の団員も参戦したが、制圧する事などとても出来そうになかった。それどころか、むしろこちらがやられそうになる始末。

 ヘスティアも戦おうとしたが、黒鍵などというトリッキーな武器を使いこなせるわけもなく。他のアイテムも扱えそうではなかった。

 ユイからは、手が離せない案件ができたからベルに面倒を見てもらうようにと言われていた。最も信頼する眷族がどこにいるかも分からず、最終手段としてヘスティアは少しだけ神威を解放し、ゴロツキたちを追い払った。

 

 その結果がこれである。

 

「まさか、この程度の神威で勘付かれた……? でも、ユイ君がボクを放ってどこかに行ってるのも悪いし……」

「これ、ヘスティア様のせいなんですか!?」

「ボクのせいなんて、人聞きが悪いじゃないかサポーター君!?」

 

 ヘスティアとリリルカのやり取りを横目に、一同は天井を見つめた。

 

「おいおい、冗談だろ……」

 

 背負ったヘファイストスからの贈り物に手を当てながら、ヴェルフは呟く。

 皆の視線の先には、アリーゼたちベル・クラネル捜索隊が倒したはずのゴライアスがいた。天井にできた亀裂から落ちてきたのだ。

 安全階層であるはずの18階層にモンスターが生まれる事自体が異常事態である。それも、17階層の限られた場所にしか出現しないはずのゴライアス。色も通常とは違い、さらには、それが3体。

 

「ふざけている場合ではありませんよ。あんなのに目をつけられれば、リリたちはひとたまりもありません。ユイ様と早く合流しましょう」

「でも、呼んでも来てくれなかったぜ?」

「こんな広い空間で声が届くわけないじゃないですか。魔法ですよ、魔法」

「魔法?」

「ベル様の魔法を狼煙のように打ち上げればきっとユイ様からリリたちの居場所が分かります」

「な、なるほど! 頭良いな、サポーター君!」

「とはいえ、あのモンスターに目をつけられる可能性もあるので賭けですが。判断はベル様に任せます」

 

 リリルカがベルへ言葉を投げるが、当のベルは視線をゴライアスへ向けたままだった。

 

「ベル様?」

「リリ、あれ……何やってるんだろう」

「はい?」

 

 リリルカが目線を向けたその先には、先ほどと同じように黒いゴライアスが3体。しかし、何やら様子がおかしい。

 3体の内2体がまるで急いで作った失敗作のように身体の形が少し歪で、上手く立ち上がる事が出来ないでいる。そして、正常な形である最後の1体──とはいえ通常個体に比べると随分と大きい──がそれらに対して襲い掛かっていた。

 

「共食い、でしょうか……」

 

 だが、共食いというにはあまりに一方的。あっという間に歪な個体の魔石が露出した。

 次の瞬間、リリルカは叫んでいた。

 

「ベル様! 早く魔法を!」

 

 急かされたベルは困惑しながらも天井に向けて魔法を発動した。

 

「えっと、リリ……魔法は使ったけど、急にどうしたの?」

「リリの考え過ぎかもしれませんが、あのやられた方のモンスターは襲っている方と同じような種類のはずなのに、あまりに弱過ぎます。モンスターは他のモンスターの魔石を食べる事で強化される。弱い個体は最初からエサとして生まれた可能性があります」

「エサとして? そんな事あり得るのか、リリスケ?」

「あり得る、あり得ないの話で言えば18階層にモンスターが生まれるこの状況自体がそもそもあり得ません」

 

 正常な形のゴライアスが歪なゴライアスの魔石を喰らった。

 直後、正常な形のゴライアスの顔面がどこからか攻撃を受けて爆発した。爆発の影響か、その顔面の表面が削れ、内部の組織が露出している。

 しかし、それから一瞬と間を置かず、その傷は元通りになった。

 

 ゴライアスが叫ぶ。すると、衝撃波のようなものが発生した。咆哮(ハウル)だ。

 それが地面に向かっていれば冒険者が巻き込まれたかもしれないが、幸いにして向けられたのは空中。そして、その咆哮(ハウル)が向かった先の空中で再度の爆発が連続で起こった。

 直前、ゴライアスに向かって何かが飛んでいた。爆発したのはユイの黒鍵である。恐らく黒鍵の爆発で咆哮(ハウル)を相殺したのだろう。

 

 煙が晴れると、ゴライアスはいつの間にか露出させたもう1体の魔石を喰らっていた。

 

 ゴライアスの身体に変化が起こる。

 身体の内部から盛り上がるように、全身の筋肉が隆起していく。さらに、黒い体表がよりどす黒く、徐々に染まっていった。

 

『ゴオオォォッッ!!』

 

 変異したゴライアスが吠える。その目はベルたちの方へ。再びの咆哮(ハウル)だ。

 

 マズいと思ったときには遅かった。逃げる時間は残されていなかった。

 

「はあぁぁぁッ!!」

 

 目の前に広がったのは、咆哮(ハウル)の衝撃ではなく、赤い炎だった。

 

「ここを離れるわよ!」

 

 炎を発生させた声の主、アリーゼが【タケミカヅチ・ファミリア】のカシマ・桜花とヒタチ・千草を。共に駆けつけたユイがヘスティアとベルを。ライラがリリルカとヤマト・命を担いでその場を離脱した。

 

 

 ◆◇◆◇◆◇

 

 

 状況は正直に言ってかなり悪かった。

 例えば生まれたのがただのゴライアスであれば簡単に片付けられる。あるいはここが人のいないダンジョン深層などであれば周囲を気にする必要はない。

 しかし、生まれたのは明らかな異常個体で普通のゴライアスなど比べ物にならない強さであると私の直感は言っている。そして、この18階層にはLv.1の冒険者はおろか、一般人と変わらないヘスティア様もいる。

 

「遅くなってすみません。怪我はないですか?」

「うん、なんとかね。間一髪で助かったよ……って、ユイ君! 今までどこに行ってたのさ! 大変だったんだぞー! ボクは攫われるし、ベル君は虐められるし!」

「ちょっと手を離せなかったんですって。まぁでも、本当にヘスティア様が危ないときは私の直感が働くので、ちゃんと危ないときには駆けつけますから」

 

 実際、さっきのはかなり危なかった。

 

「さっきの手応えからいって、最低でもLv.6クラスはあるわね。あの大きな黒いゴライアス」

「通常個体よりも2つもレベルが上か。ここの連中じゃ相手にもならないな。【ロキ・ファミリア】が残ってたら話は別だが、この状況だとまともに戦えるのはアタシら3人だけか」

「ええ。他の人たちには避難してもらわないと」

「どうする? アタシも避難の方に回ろうか?」

「そうね。お願い」

 

 アリーゼとライラの間で話が纏まる。作戦とかは基本的にアリーゼやライラが立てたものに私は従う。私が考えると脳筋作戦になりがちなので。

 

「ユイさんとアリーゼさんの2人だけであれと戦うんですか!?」

「安心しろ、ベル・クラネル。この2人は、2人だけにしたときが1番強い。いいか、お前ら。ここもまだ安全じゃねぇから移動するぞ。アタシが守ってやるからついて来い」

 

 ヘスティア様たちがライラと共に避難を開始した。それを見守り、改めてアリーゼに向き直った。

 

咆哮(ハウル)をばら撒かれたら厄介だから、私たちの方に釘付けにするしかないね」

「そうね。じゃあ行きましょうか。いつも通りサポートは任せるわ」

「オッケー」

 

 私は両手に黒鍵を、アリーゼは片手に剣を構えて異常個体ゴライアスへ向かって跳んだ。

 

「【アガリス・アルヴェシンス】!」

強化(シュターク)雷光(ブリッツ)

 

 アリーゼが魔法を発動し、私はゴライアスの顔面へ向けて黒鍵を投擲する。先ほどは黒鍵の着弾前に咆哮(ハウル)を放ってきた。それを相殺するために着弾前に爆破したが、今度は先ほどとは違い、咆哮(ハウル)を放つ暇もなく両目に直撃し、仰け反った。

 

爆破(バン)

 

 追加で爆破。通常のゴライアスならこれで頭が吹っ飛んで終わりなのだが、煙が晴れると当の個体は無傷で立っていた。

 

「やっぱり全然効いてないか……」

 

 再生能力があるのは確認していたが、ちょっと再生速度が速すぎる。59階層の精霊モドキも再生能力を持っていたが、速度はこれほどではなかった。

 

「【ルクレエ】」

 

 アリーゼが突貫する。

 薙ぎ払おうとするゴライアスの腕へ黒鍵を投擲。純粋な技術とスキルの2つの鉄甲作用による投擲だ。その威力は折り紙付きである。

 黒鍵は後ろへ引いたゴライアスの腕をさらに後方へ押し返し、その隙にアリーゼは炎を纏った剣を一閃した。

 

「かっっったいわね! 何でできてるのかしら、あの皮膚!」

「アリーゼの攻撃で浅い切り傷程度……で、すぐに再生する、と」

「まだ全然全力じゃないから、もっといけるわよ?」

「もちろん分かってるよ」

 

 再生能力持ちを相手に打てる作戦は大まかに考えて2通り。再生が追いつかないほどの威力が物量で削り切るか、エネルギー切れで再生出来なくなってから倒す。

 モンスターのエネルギーも無限ではないため、いつかはエネルギー切れになるだろうが、元が階層主のゴライアスだ。それがいつになるかなど分かったものではない。

 現実的に考えて再生能力以上の攻撃で削るのが得策か。

 

「チビチビ削るの無理だから、火力上げていこう。私も前に出る」

「そうね。飛ばしていくわよ!」

 

 片手を黒聖剣に持ち替えた。

 左手の黒鍵で牽制しつつ、右手の聖剣に精神力(マインド)を込めてアリーゼの後ろについて駆け寄っていく。

 

 黒鍵をゴライアスの顔面へ投擲する。

 咆哮(ハウル)は厄介だが、放つには一瞬の隙がある。ここまで近付けば付与なしでも黒鍵の方が速い。

 

「はあぁぁぁッ!!」

「せえぇぇいッ!!」

 

 例え効いていなくても隙を作る事は出来る。

 少し仰け反ったゴライアスの足へ一撃を与えた。私が右足、アリーゼが左足の腱を切り裂いた。

 

 ゴライアスが膝をつく。

 モンスターを倒す方法は色々あるが、この場合は魔石を狙うのが最善手だろう。

 

約束された(エクス)──」

「【燃え上がれ(アルガ)】!!」

 

 もう再生したのか、ゴライアスは立ち上がった。だが、溜めを作る事は出来た。

 

勝利の剣(カリバー)!!」

「【炎華(アルヴェリア)】ッ!!」

 

 私の黒い魔力とアリーゼの炎がゴライアスの魔石がある腹部を襲う。

 この連携攻撃はバロール相手でも通用する高火力技だ。ほとんど準備なく出せる中では最高火力である。

 

「……腹は別格に硬いね。ちょっとは削れるけど、やっぱりすぐ再生される」

「うーん、何を食べたらあんなに硬くなるのかしら」

「魔石かなぁ……」

 

 しかし、煙が晴れてみれば再生によって無傷。少し自信がなくなりそうだ。

 

 ゴライアスがサッカーボールを蹴るように、私へ向けて足を振り抜いてきた。

 それを黒聖剣で受ける、が。

 

「重ッッ……!?」

 

 魔力放出によるパワーアシストを働かせているにも関わらず、パワー負けした。

 それどころか、蹴り飛ばされた。

 

「いったぁ……」

 

 18階層の最外壁へ激突する。今の蹴りを受けた衝撃で左手首を痛めた。通常個体よりも大きくなった影響か、魔石を食らって強化された影響か単純に膂力がとんでもない事になっている。

 元はLv.4のモンスターのくせに。このパワー、耐久力を見てもLv.7ぐらいのポテンシャルはある。

 

「【私が願う】……あ、ヤバ」

 

 ゴライアスが咆哮(ハウル)を撃とうとしてきたので、使用する魔法を変更する。さっきまでの咆哮(ハウル)に比べて溜めが長い。

 

「【ルクレエ】──熾天覆う七つの円環(ローアイアス)

 

 光の花弁が展開し、私の身を守った。

 

「【私が願う。響き渡れ】……ちょっと、嘘でしょ」

 

 アイアスの盾は咆哮(ハウル)程度では破られないから無事だが、他の冒険者たちはそうではない。

 ゴライアスは私に向けて集中的に放つのではなく、薙ぎ払うように広範囲に咆哮(ハウル)を撒き散らした。ライラが避難させているはずだから巻き込まれていないと思いたい。

 

「ッ! ヤバいッ!」

 

 が、直後脳内にアラートが鳴り響く。

 私に対する脅威ではない。アリーゼに対してでもない。恐らくライラでもない。となれば、残るは。

 

「ヘスティア様!!」

 

 再びゴライアスが咆哮(ハウル)を広範囲に放った。

 

 

 ◆◇◆◇◆◇

 

 

「おいおい、大丈夫なのか。吹っ飛ばされたぞ」

「間違っても加勢しようなんて思わないでくださいよ。あんな戦いに混ざればヴェルフ様なんて一瞬でミンチになってしまいます。こうして他のモンスターの相手をするのだって、ライラ様には良い顔をされなかったんですから」

「誰があんなバケモノ合戦に混ざるか」

 

 ユイたちと別れたベルたちはライラに率いられて巨大ゴライアスから離れたが、途中で他の階層からなだれ込んできたであろうモンスターに襲われている冒険者を見て、ベルの判断で助けに入る事になった。

 ライラは他の人々の避難誘導のために街の方へ行ったため、今はいない。

 ゴライアス以外はベルたちでも戦えるレベルのモンスターだ。緊急時ゆえの妙な興奮感とそれに対応出来ているという慢心から、軽口も増える。

 だが、それが悪かったのかもしれない。

 

 ダンジョンは冒険者を殺しに掛かってくる。

 それを忘れた者から死んでいく。

 

 かつてユイがベルに言った言葉だ。

 それを何故かベルは思い出していた。

 

「伏せろぉぉ!!」

 

 そこに、共に戦っていた桜花が叫んだ。

 直後、ゴライアスの咆哮(ハウル)が近くを通り過ぎた。

 

「みんな、大丈夫!?」

 

 いち早く立ち上がったベルが仲間たちの無事を確認する。

 

「神様は大丈夫ですか!?」

「も、もちろんさ……」

 

 全員何ともなかったが、災難はまだ終わっていなかった。

 再び咆哮(ハウル)が放たれた。

 そしてそれは、先ほどとは違い、ベルたちへ直撃する角度で。

 

 最も早く動いたのはベル。一般人と変わらない身体能力のヘスティアを連れての大きな回避行動は難しい。

 右手にほんの数秒だけのチャージを溜める。Lv.2になると同時に発現したスキルによるチャージ権だ。

 

 次に動いたのはヴェルフ。

 別れ際ライラに助言され、ヘスティアに託されたヘファイストスからの伝言を噛み締めたヴェルフは躊躇わず、それを手に取った。

 

「火月ぃぃッ!!」

 

 第一級冒険者の魔導師、その魔法に比肩する炎が咆哮(ハウル)を迎撃する。

 しかし、局所的な威力はアリーゼの爆発力に及ばない。突破された。

 

「【ファイアボルト】ッ!!」

 

 ベルがスキルの分威力が底上げされた炎雷の魔法を放つ。

 が、まだ衝撃波の威力を殺し切れない。

 

「命、ヘスティア様を守れぇぇッ!!」

 

 桜花が盾を構えて前に出た。

 

 ユイが推定Lv.7と判断したモンスターの攻撃だ。

 Lv.1とLv.2の数人で対処出来るものではなかった。

 

 

 ◆◇◆◇◆◇

 

 

 一歩遅かった。

 

 1や2では済まないレベル差があるゴライアスの咆哮(ハウル)をまともに受ければどうなるか、少し考えれば分かる事だった。

 これが通常のゴライアスであれば大怪我程度で済んだかもしれない。どれだけ傷付いていても生きてさえいればいくらでもやりようはあるのだ。アミッドでも何とかしてくれるだろう。

 けれど、問題は。

 

「ベル、様……? そんな、嘘……ベル様が、そんな……」

「桜花……? いやだよ、桜花……!」

「桜花殿? 桜花殿……!」

 

 ベル、ヴェルフ、そして【タケミカヅチ・ファミリア】の桜花くん。

 冒険者や医療関係の仕事を長くやっていると分かってくるようになる。

 

「すみません。間に合いませんでした」

「仕方ないさ。あの敵はそれほどの相手なんだろう? それに、元はといえばボクがここに来てしまったから起こった事だ。ユイ君のせいじゃない」

 

 その3人はもう手遅れだった。

 命の灯火が消えてしまっている。万能薬(エリクサー)を何本使おうと、アミッドの最高位治癒魔法を使おうと死人を蘇らせる事は出来ない。

 

使()()()()

「ああ。ヘファイストスはもちろんタケミカヅチも信頼出来る神だ」

 

 そう、治癒魔法では。

 

「悪い。ヘスティア様もいたのに、目を離すべきじゃなかった……」

「私も間に合わなかったから。仕方ないよ」

 

 駆け付けたライラに応えつつ、詠唱を開始する。

 

「【私が願う。響き渡れ、癒しの旋律】」

 

 第一詠唱式。ベルたちの下に1つの魔法円(マジックサークル)が現れる。

 

「【私が祈る。病理を払え、快方の風】」

 

 第二詠唱式。2つ目の魔法円(マジックサークル)が重なる。

 

「【私が望む。邪法を滅せ、聖なる息吹】」

 

 第三詠唱式。3つの魔法円(マジックサークル)が重なった。

 

「なに、を……やってるんですか……? ベル様はもう……!」

「黙って見とけ、リリルカ。こいつの魔法は、奇跡そのものだ」

 

 普段は第三詠唱式までしか使わないが、私のこの魔法にはもう1つの詠唱がある。あまりに特異で、下界のルールを無視するような現象を起こすため、気軽に使えるものではないそれを、今ここで使用する。

 

「【私が告げる。私が願う。私が祈り、私が望む。我が手が届かぬ者は一人もいない。我が目が届かぬ者は一人もいない】」

「4つ目の詠唱……?」

 

 第四詠唱式。4つ目の魔法円(マジックサークル)が現れる。

 

「【奇跡よ、顕現せよ。倒れた者、傷付いた者を私が癒やす。私を信じ、私に託し、私に委ねよ】」

 

 魔法の詠唱は、その人物の心象を映し出す鏡となる。

 

「【安息を。声を忘れず、名を忘れず、理想を忘れず、私は背負う十字架を忘れない】」

 

 詠唱を行うのは自分の心をさらけ出すも同然だ。私のこの魔法も例に漏れない。

 

「【諦める事なかれ。絶望には希望を、闇あるものには光を、死せるものには穏やかなる生を】」

 

 7年前。オラリオ史上最大の戦いを経て発現したこの魔法は。

 

「【癒しは私の手に。穢れなき貴方の魂をその身に紡ごう。過去を乗り越え、現在(いま)を刻み、未来へ繋ごうとする者へこそ、奇跡は与えられる】」

 

 だから私は、思い出す。

 救えなかった人々がいた事を。

 

「【誓いはここに。(いにしえ)の我が真名を以って告げる──救われぬ者に救いの手を】」

 

 第一から第三詠唱式とは違った、超長文詠唱。

 しかし、それに見合った超常を引き起こす。

 

「──【ラヴィ・ルミエール】」

 

 ベルたちの身体を光が包み込む。

【ラヴィ・ルミエール】の第四詠唱式、その効果は蘇生。すなわち、前代未聞の蘇生魔法。

 

「ぅ……ん……?」

「ベル様! ベル様ぁ!」

「おも、い……ぞ……」

「桜花!?」

「桜花殿……!」

 

 心臓が止まっていた3人が息を吹き替えした。

 成功してホッとする。これを使ったのは過去に1度だけ。成功例もその1度しかない。恐らく、死後時間が経ち過ぎると失敗してしまうだろう。成功したのは運も味方した。

 

 誰かヴェルフの心配もしてあげてほしいのだが。

 

「ヘスティア様。時間をかけると周りが巻き込まれる可能性が高くなるので、これから速攻で倒しにいきます。周りを気にする余裕がなくなるので上からこれも着て避難しててください。他の冒険者もモンスターも放っておいて良いですから」

 

 私は修道服を脱いでヘスティア様に渡した。これを重ねて着れば、もっと防御力を底上げ出来る。

 中にはインナーを着ているので、それを脱いだとしても問題ない。

 

「【ルクレエ】」

 

 魔法で修道服の代わりにドレスアーマーを生成する。

 これは異なる世界において黒いエクスカリバーを使用していた人物が纏っていた黒い鎧だ。この鎧は黒聖剣と同様に魔力放出機構を備えている。私の奥の手だ。

 同時に胃の中に直接完全精神力回復薬(フル・マジック・ポーション)も生成して精神力(マインド)を回復しておく。

 

「気をつけて」

「ヘスティア様も」

 

 アリーゼが戦っている場所へ向けて跳躍。

 鎧の魔力放出のアシストを受けて強化された身体能力は、一歩でアリーゼの元へ駆け付ける事を可能にした。

 

「大丈夫?!」

「大丈夫!」

 

 アリーゼへ応える。短く言葉を交わし、戦闘に加わった。

 アリーゼの事は心配していなかった。アリーゼの強さは私が誰よりも知っている。例え倒せないとしても、この相手であれば逆に倒される事もない。

 

 私に気付いたゴライアスが拳を放ってくる。

 剣と鎧の魔力放出を総動員して受け、そして弾き返した。

 黒聖剣の軌道を黒い魔力がなぞる。ゴライアスの拳を縦に2つに切り裂いた。すぐに再生したが。

 

 身体がズキリと痛む。

 この黒鎧の魔力放出はレベル差を1つぐらい埋められるほどの身体能力補正効果があるが、相応に身体に負担が掛かる。とはいえすぐに動けなくなるほどではないし、何なら魔法で回復出来る。

 

「決めるのね? だったら、私も使うわよ!」

「……分かった」

 

 アリーゼが私に使用を確認してくるものは1つしかない。アリーゼには【アガリス・アルヴェシンス】という二つ名の由来となった魔法があるが、実はもう1つの魔法がある。

 

「【集え、我が炎! 熱せよ、我が炉心! 輝け、我が命! 紅蓮の蒼華よ、花開け! 遍く全てよ、燃え上がれ】ッ──【アガリス・フォルエミナス】!!」

 

 アリーゼの身体が青い炎に包まれた。

【アガリス・フォルエミナス】は青い炎の付与魔法(エンチャント)だ。詠唱が長い分、【アガリス・アルヴェシンス】よりも強力で、そして身体への負担も大きい。

 単体でも十分に強力なのだが、何より特筆すべきなのは【アガリス・アルヴェシンス】と同時に使用する事が出来るという点だ。今も内側が青く外側が赤い炎の膜がアリーゼを覆っている。

 そもそも付与魔法(エンチャント)持ちが少ないし、付与魔法(エンチャント)2つ持ちなどアリーゼ以外に聞いた事がないためこれが普通の事なのか、それともアリーゼがおかしいのかは分からない。ただ1つ言えるのは、この状態のアリーゼは誰よりも強いという事だ。

 

 身体がボロボロになるから出来るだけ使ってほしくないが、今は仕方ない。

 

 咆哮(ハウル)を準備し始めたため、魔力の斬撃を横薙ぎに顔面へ叩き込む。

 それと同時にアリーゼが足元へ。

 アリーゼは一振りでゴライアスの片足を脛部分で切断。間髪入れずにもう片方の足も切断した。

 

 どうせすぐに再生するだろうが、少しの隙ができた。

 

「「はあぁぁッ!!」」

 

 アリーゼと同時にゴライアスの腹へ一撃を振り抜く。

 私たちが出せる最高位火力だ。先ほどに比べれば、かなり深くまで削れた。しかし、まだ威力が足りない。すぐに再生が始まる。

 

「これでも足りないの!?」

「もうアレをやるしかないか」

 

 威力だけでいえば、まだ上の技はある。

 攻撃後に隙ができてしまうため、確実に決着をつけられる場面でしか使えない。しかし、このままでは結局ジリ貧だ。ヘスティア様に速攻で倒してくると言った手前、チンタラしているわけにはいかない。

 

 アリーゼと頷く。

 黒聖剣を右手の片手持ちへ。

 

「【ルクレエ】」

 

 空いた左手に新たに黒聖剣を複製。両手にそれぞれ黒聖剣を持った。

 

 その時。

 ゴオォォン、ゴオォォンという大鐘楼(グランドベル)の音が響いた。

 

 

 ◆◇◆◇◆◇

 

 

 ベルたちはその場で動かずにいた。

 動けずにいた、という方が正しいかもしれない。

 

「一歩、いや……二歩三歩遅かったか」

 

 死より蘇ったばかりであるだけでなく、ヘスティアの他にもう1柱この18階層を訪れていた神、ヘルメスが現れたからだ。

 

「さすがユイちゃんの魔法だ。不可能な事を当然のようにやってくれる」

「おいおい、ヘルメス様よ。こっちはこれから移動するんだ。無駄口に付き合ってる暇はねぇぞ」

「まあまあ、少しぐらいいいじゃないか。ライラちゃん」

「なんとかしてくれ、アンドロメダ。お前らは知らねぇかもだが、アイツらがその気になったらこの辺なんか一瞬で更地だぞ」

「ホント、すみません……」

 

 ヘルメスは蘇生後に座り込んだままのベルの元へ歩み寄る。

 

「ヘルメス。今はふざけている場合じゃない。これ以上ユイ君たちに迷惑はかけられない」

「ふざけてなんていないさ、ヘスティア。俺はいつでも真剣だ。真剣に、今何をすべきかを考えてる」

 

 そして、ヘスティアの側を通り過ぎ、ベルの前で立ち止まった。

 

「知っているかい、ベル君。もし英雄と呼ばれる、資格があるとするならば。剣を取った者ではなく、盾をかざした者でもなく、癒しをもたらした者でもない。己を賭した者こそが英雄と呼ばれるのだ」

「……!」

 

 その言葉を、ベル・クラネルは知っていた。

 それは、遠い昔に聞いた、ベル・クラネルの原点となった祖父の言葉。

 

「やめろ、ヘルメス。ベル君を焚きつけるな」

 

 ヘスティアが制止しても、ヘルメスは止まらなかった。

 

「仲間を守れ。女を救え。己を賭けろ。折れても構わん。挫けても良い。大いに泣け。勝者は常に敗者の中にいる」

 

 握った拳に力が入った。

 

「願いを貫き、想いを叫ぶのだ。さすれば、それが1番格好の良い英雄(おのこ)だ」

 

 差し出された手を、ベルは握った。

 

「なんか良い事言ってる風だけどよ、あの黒いデカブツはアンタの言う救うべき女の2人に任せとけば問題ないだろ。むしろ、誰が行こうと邪魔になる。アタシであろうとな」

「ベル君は必要さ。俺の神としての勘がそう言っている」

 

 ちらりとライラは戦況を伺う。

 確かに、火力が欲しいという状況ではあるだろう。奥の手の第二の魔法を解放したアリーゼと黒い鎧を纏ったユイでさえ削り切れていない。

 

「……攻撃の手が足りないなら、これがある」

 

 そう言って、ヘスティアは四次元ポーチから黒い刀身の剣を取り出した。それは、ユイが今まさに使用している黒い聖剣と同じものだった。

 

「予め魔力が込められているんだ。だから一発だけ、誰が使ってもユイ君と同じような攻撃が出来る」

 

 これであれば、必要な火力を補えるかもしれない。誰でも使用出来るという破格な条件付きで。

 

「ただし、これはライラ君に託す。それが1番確実だろう?」

「ヘスティア……」

「ベル君は1度死んでるんだぞ! もう1回がないって、どうして言い切れるんだ!」

 

 誰でも使用出来るなら、この場で最もレベルの高いライラが行くのが確実なのは間違いない。

 

「アンドロメダ、こいつらの事頼むぞ。特にヘスティア様は命に代えても守れ」

「分かりました」

 

 そうしてライラがヘスティアから剣を受け取る直前、ベルが割り込んだ。

 

「神様、やらせてください」

「……考え直すんだ、ベル君。君の気持ちは尊重したい。でも、大切な家族を見殺しにする事なんて、ボクには出来ない」

「やらせてください。お願いします」

「ベル君……こういう言い方はアレだけど、君が行ってもただ邪魔になるだけかもしれない。君とユイ君たちとの間にはそれだけの力の差があるんだ」

「それでも。僕のスキルは、きっとこういうときのためにあるんだと思います」

 

 ベルが手に取る事には反対していたが、最終的にヘスティアが折れた。

 黒い柄に、ベルが手をかける。

 

「お前の話はアタシも聞いた。ここに来るまでに何度も死にかけたってな。そんで、さっきは死にかけたどころか実際に死んでた。アタシも昔死んでユイの魔法に助けられた事があってな。そのときは尻尾巻いて逃げた」

 

 そこへ、ライラが語り掛ける。

 

「どうしてお前は立ち向かう?」

「いつかリューさんの隣に立つために」

「……はっ、眩しいねぇ……けど、そうか。分かった」

 

 ライラもここで説得するのは無駄だと悟った。それに、単にこのまま黒聖剣を1本追加したところで火力的に厳しいだろうという事も。

 ベルが口にしたスキル。ライラはそれを知らない。だが、賭けるに値すると判断した。

 ならば、いかにベルの安全を高めるかを考えなければならない。ライラはユイがヘスティアに渡した修道服型の戦闘衣に目をつけた。

 

「これ着ていけ」

「え、ユイさんの服を着るんですか?」

「こんな見た目でも性能は高い。今この瞬間は恥も外聞も捨てとけ。生死の懸かった瀬戸際だ。良いよな? ヘスティア様」

「もちろんさ」

 

 構造的には単純であるため、着るのにそう苦労はなかった。

 女物であるため、違和感がないかといえば全然あったが、ライラが言った通り今この瞬間はそんな事を忘れて皆がベルを送り出す準備が整った。

 

「アタシがあのデカブツの所まで連れて行ってやる。振り落とされるなよ」

「はい!」

「アンドロメダ、頼むぞ」

「お任せを」

 

 そうして、ベル・クラネルは歩み出す。

 

 

 ◆◇◆◇◆◇

 

 

「何かしら、この音」

「たぶん、ベルかな」

「兎くん? そう……よく分からないけど、なんだか気分が上がるわね!」

 

 根拠はなかったが、きっとベルだろうと感じた。

 魔法か、あるいはスキルか、Lv.2になったときにでも発現したのだろう。

 

「ベルが何かしようとしてるなら、私たちもそれに最大火力を合わせよう」

「そうね!」

 

 ベルに合わせる。それが何をしようとしているのであっても、タイミングを見計らっていた私たちにとっては良い合図になる。

 

 このゴライアスは身体の中心へ近付くほど硬くなるが、逆にいえば末端は簡単に斬れる。

 

 足を切断する。腕を切り裂く。顔を潰す。

 その場に留めて時間を稼ぐ事は難しくない。

 

 そして、それから少しの時間が経った頃。

 全身を白く発光させたベルがライラに連れられて現れた。その手には私がヘスティア様の四次元ポーチに放り込んでいた黒聖剣。

 

 ベルがゴライアスへ向かって走る。

 

「いくよ、アリーゼ!」

「ええ!」

 

 ありったけの精神力(マインド)を全身の黒鎧、そして両手の剣に込める。

 アリーゼも、炎の力を剣に凝縮した。

 

 これから放つのは、私たちが放てる正真正銘の最大火力。

 全身の鎧の魔力放出まで全て込めた2本の星の聖剣、その真名の解放。

 剣に溜め込んだ2つの魔法の爆散鍵(スペルキー)の同時解放。

 

二重・約束された勝利の剣(ツイン・エクスカリバー)──!!」

紅蓮蒼獄炎撃(バイオレット・インフェルノ)──!!」

 

 超高密度の黒い魔力、そして赫と蒼の炎の奔流。その威力は赤いゴライアスの腹を抉り、魔石を露出させた。

 これでも削り切れないのは驚きだが、ここまで削れればあとは決めてくれるだろう。

 

「ベル!!」

「兎くん!!」

 

 とどめの一撃はベルに託す。

 

「ああぁぁッッ!!」

 

 満を持して、ベルは剣を振るった。

 

 その一撃は、ゴライアスの魔石を砕いた。

 

 

 

 その後、今回の出来事をギルドは神災と認定。余計な混乱を防ぐために箝口令が敷かれる事となった。

 そして、その原因となった【ヘルメス・ファミリア】と我が【ヘスティア・ファミリア】にはそれぞれファミリア全財産の半分の没収という罰金が課された。

【ヘスティア・ファミリア】の総資産なんて、そのほとんどが私が貯めていたもので、ウン十億ヴァリス持っていかれた。

 それを聞いたヘスティア様はもちろん、ベルやリリ、ヴェルフまでもが白く燃え尽きて倒れてしまった。

 

 倒れたいのはこっちなのだが? 

 

 

 

 ちなみに、帰ってステイタスを更新してもらったら『耐久』もカンストしたのでLv.7にランクアップした。アリーゼもランクアップしたらしい。遠征後に『怒蛇(ヨルムンガンド)』がランクアップしたと聞いて焦ったライラもランクアップしたとか。

 





○黒いドレスアーマー
・見た目はセイバーオルタの鎧と同じ
・全身に魔力放出機構が備え付けられており、身体能力を大幅に強化する
・レベルを1つ上昇させるに等しい身体能力補正機能がある
・魔力放出を聖剣に向ける事で火力を大幅に強化出来る
・金属部分は最硬精製金属(オリハルコン)などでできており、防御力も高い
・身体への負担は大きい
・並の人間が使用すれば数分も保たずにガス欠になるほど精神力(マインド)を消費する

○超絶強化個体巨大化ゴライアス(黒)
・2度ダンジョンを訪れた事があるヘスティアが再び現れ、さらに神威を使ってしまったために、免疫反応のようにダンジョンが力を入れ過ぎてしまった
・黒いゴライアスの魔石を2つも食らった強化種
・瞬きの間に千切れた手足を再生させるほどの再生能力を持つ
・ポテンシャルはLv.7とLv.8の間ぐらい
・動きが単純でありそこまで速くないため、上手くやればLv.5の冒険者でも立ち回れるが、倒すには相当な火力が必要
・攻撃力と防御力に全振りしたような性能

○【ラヴィ・ルミエール】第四詠唱式
・効果:蘇生
・詠唱式
『私が告げる。私が願う。私が祈り、私が望む。我が手が届かぬ者は一人もいない。我が目が届かぬ者は一人もいない。奇跡よ、顕現せよ。倒れた者、傷付いた者を私が癒やす。私を信じ、私に託し、私に委ねよ。安息を。声を忘れず、名を忘れず、理想を忘れず、私は背負う十字架を忘れない。諦める事なかれ。絶望には希望を、闇あるものには光を、死せるものには穏やかなる生を。癒しは私の手に。穢れなき貴方の魂をその身に紡ごう。過去を乗り越え、現在(いま)を刻み、未来へ繋ごうとする者へこそ、奇跡は与えられる。誓いはここに。(いにしえ)の我が真名を以って告げる――救われぬ者に救いの手を』

・眷族の死は恩恵を介して主神に伝わるので、他ファミリアの者にこれを使用すると自動的に蘇生した事も伝わってしまう
・死後一定時間が経過すると確定で失敗する

○【アガリス・フォルエミナス】
・青い炎の付与魔法(エンチャント)
・詠唱式
『集え、我が炎。熱せよ、我が炉心。輝け、我が命。紅蓮の蒼華よ、花開け。遍く全てよ、燃え上がれ』
爆散鍵(スペルキー)
蒼炎華(フォルメリア)

・【アガリス・アルヴェシンス】と併用可能
・【アガリス・アルヴェシンス】に比べて詠唱が長く、身体への負担も大きい分、数倍強力
・継続時間が長くなればなるほど火力が上がっていく
・アリーゼの20歳の誕生日に主人公が贈った『半年かけてアリーゼのためだけに作った世界で1番の魔導書(グリモア)』によって発現した

○『半年かけてアリーゼのためだけに作った世界で1番の魔導書(グリモア)
・主人公が通常の魔導書(グリモア)を作製するのに掛かる時間は約1週間
・少し前にベルに渡した魔導書(グリモア)とは別物

紅蓮蒼獄炎撃(バイオレット・インフェルノ)
・【アガリス・アルヴェシンス】と【アガリス・フォルエミナス】の爆散鍵(スペルキー)を同時に解放するアリーゼの最大火力技
・大抵の場面では過剰火力
・ウダイオス程度なら余裕でワンパン出来る

○ヘスティア
・10年前の事は極限られた者しか知らず、7年前の事は色々とあって有耶無耶になったが、今回の事はガチで反省し、もう二度とダンジョンには侵入しない事を誓った
・ついでに5億など安く感じるレベルの借りを主人公に作ってしまった


感想でも言及されていた洗礼詠唱ですが、実物は使う場面が限られ過ぎるため、主人公の魔法の詠唱としてオマージュさせていただきました。

次回は少し過去編をはさみます。
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