「キラ…?!」
「ア、アスラン…どうしてザフト高校に……」
2人は見つめ合う
その空気感に耐えれなくなったトールが問う
「なんだ?キラはこいつと知り合いなのか?」
「うん…幼馴染なんだ」
「おいおいおい!」
そんな中空気を読まない声が聞こえてくる
「こんな奴らのために赤服が出張ってんのか?」
「ミゲルさん?!」
ミゲル・アイマン
ボクシング部所属の3年生
黄昏の魔弾という2つ名があるボクサー
赤服では無いもののその実力は赤服に並ぶほどである
またラウ・ル・クルーゼにも信頼されておりザフト高校ボクシング部のキャプテンを務めている
「なんですか…あなたは」
キラがあまりのミゲルの言い草に噛み付く
「お前たちこそなんだ?こんなことは言いたくないがこんな弱小チームの練習に付き合えるほど暇じゃないんだ」
「な、なんなんですか!トールだって頑張って…」
「ミゲル、そうことを荒立てるな
このチームとの練習試合はこちらからも具申していた
なにせムウが指導していると言うからな」
クルーゼが2人を宥める
それにミゲルは引き下がるもキラは敵意を収めずにいた
「まぁそこまでにしとけよキラも
あいつの言うことはムカつくけど事実だしな」
「トール…」
トールに言われキラも敵意を収める
「俺達とは闘えないのか」
アスランがキラに尋ねる
「うん、アスラン達と戦うには練習時間も足りてないしね」
「よぉし!俺が相手になってやる!」
声を上げたのはミゲル
クルーゼもそれには賛成のようでこくりと頷く
確かに練習試合としてはちょうどいいのかもしれない
赤服には及ばないものの実力があり尚且つアドバイスなども出来る
「トール、決して無理はしないでね
僕が無理だと思ったらすぐにタオルを投げるよ」
「おっけーだぜキラ」
「レフェリーは私が行おう」
「よ、よろしくお願いします…」
「そう警戒しないでいい自分のチームとはいえ贔屓するほど腐ってはいない」
「よし!いくぞ!」
「赤コーナー、ミゲル・アイマン!青コーナー、トール・ケーニヒ!
レディ…ファイ!」
カーンと開始の合図が鳴る
「まずは様子を見るんだ!」
「おう!」
トールは軽いシフティングをしながら相手の様子を見る
しかしミゲルはそれを許さない
ミゲルは鋭いジャブを放ちトールのバランスを崩す
「オラオラ!どうしたどうした!」
やまない攻撃にトールは防戦一方となる
「くっ!さすがザフト高校、一撃一撃が重い!」
「トール!相手の重心をよく見るんだ!」
「これなら!」
トールは右腕でで近づいてきたミゲルにフックをかます
「甘いぜ!」
ミゲルに防がれストレートをもろに顔面に食らう
「ぐがっ?!」
トールはリングに倒れる
「ほれほれ、この程度か?」
「ダウン!ワン!ツー!スリー!」
ボクシングの試合では、ノックダウンを宣告されてからレフェリーが10秒数え終える前に立ち上がってファイティングポーズを取れない場合にノックアウト(KO)が宣告され、試合を終了させる
これを10カウント制という。
「トール!」
ミリアリアが倒れたトールに声をかける
「まだまだ…やれるぜ…!!」
「よく立ったわ!頑張って!トール!」
「ほぉ?よく立ったな!その気概だけはかってやる、今度は全力でいくぜ!」
ミゲルはファイティングポーズをとる、負けじとトールもポーズをとり
2人の間にはバチバチと火花が散る
「どうした?かかってこいよ!それともさっきのでビビっちまったか?」
「なにを?うおおお!」
ミゲルの挑発に乗るトール
「トール!それは挑発だ!」
「いいね、熱い男は好きだ!でもすぐに挑発に乗るのは良くないぜ!!」
突進してきたトールに対しミゲルはパンチが届かない位置にいどうする
トールはミゲルを追いかけるようになおも突進を続ける
「やっぱりそうくるよな!オラ!」
ミゲルは右フックをくりだしトールの頭にクリーンヒットする
「がっ?!」
トールはまたもリングに倒れるがフラフラとしながらもすぐに立ち上がる
カンカーン
そこで1ラウンド終了
ボクシングは3分間戦って1分間の休憩を入れるという決まりになっている
1ラウンドは3分間で、各ラウンドの間に1分間のインターバルが入る、それを4セット行う試合を4回戦と呼ぶ
「トール!大丈夫?!」
「はぁ…はぁっ……やっぱり強いな…!」
「水飲んで!口も切ってるかもしれないからゆすいで」
トールはぶくぶくと口をゆすいでから水を飲む
「まだ行けそう?」
「おう!まだまだ行けるぜ…!」
トールは疲弊しながらも返事をする
その頃ザフト高校
「どうだった?」
「ああ、まぁ技術はまだまだだが筋は良いな、多分コーチやマネージャーが良いんだろう」
「俺以上にかよ?」
「わるかったよラスティ…だから水をくれ」
「はいよ」
ゴクゴクと水を飲むミゲルしかしその顔には疲れが見えない
トールと違いミゲルは全力を出してはいなかった
もちろん体力の温存という意味もあるのだろうがトールには手加減しても勝てるとい考えていた
「ま、軽く揉んでやって今後に期待かな?」
「はいはい、じゃあ次のラウンドも気張っていけよ」
「おう」
再び2人はリングへと上がる
クルーゼがラウンド2の合図をする
カーン
「しゅっ!しゅっ!」
トールはジャブを放ちながら距離を詰める
(さっきよりも鋭い、あのマネージャー…なにか入れ知恵したな?)
「よし…!いい感じに牽制できてる!」
(やっぱり僕が気づいたのは気の所為じゃなかった!
あのミゲルって人は意識を集中させてない!多分僕たちに対して手加減をしてる!だからその隙を狙えば!)
「はぁ!」
トールのアッパーがミゲルの鳩尾に入る
「ぐぁ!」
しかしダウンにまでは持ち越せない
「やるなぁ!」
「くっ!おらぁぁ!」
続いてトールはワンツー攻撃をする
「まだ慣れてないだろ?軸がブレてるぜ!」
(くっ!もう弱点が!)
「オラオラ!」
ワンツー攻撃は躱されがら空きの脇腹に拳が入る
「うがっ!」
怯んだ隙をミゲルは見逃さない
「オラオラオラァ!!」
トールは防御の姿勢をとるも腹に重い一撃を食らう
「かはっ…!」
「ダウン!ワン!ツー!スリー!フォー!ファイブ!シックス!」
何とか起き上がろうとするもなかなか立てないトール
「トール!」
「くっそぉ…!ミリィが見てる前でかっこ悪いとこ見せれるかよっ……!」
起き上がることに成功したトール、しかし1ラウンド目とは比べ物にならないほど疲弊している
「もうやめとけよ、それ以上の悪あがきはよ」
「へっ…!まだまだ……平気だね!」
「はっはっは!ほんと対したやつだな、お前は」
「そりゃ…どうも……!」
「だが悪いな、次のラウンドで勝たせてもらう」
カンカーン
インターバルが行われる
トールはコーナーへと座る
「はぁ…はぁっ……!」
「トール、タオル…投げる?」
「いや…!ダメだ」
「でもトールが!」
「初の練習試合、それもザフト高校…!今投げたら絶対後悔する!それにキラたちも見てるから」
「トール……」
「そろそろ時間だ、水だけ貰うよ」
「うん…」
ラウンド3が始まる
カーン
「お前はよくやったぜ?トール・ケーニヒ」
「そりゃどうも!」
トールはジャブを放つ、しかし今までの試合での疲れがあるのかキレはない 全て避けられてしまう
「そろそろ終わりにしようぜ!」
急にミゲルの動きが変わる
素早く、鋭く、そして何より重く
「オラオラオラァ!!!」
「くっ!うわっ?!」
トールは何個差とか防ぐも腕を弾かれボディから顎までがら空きになってしまう
「もらったぁ!」
ミゲルの拳が鳩尾へと入りトールは倒れる
「がはっ……!」
「ダウン!ワン!ツー!スリー!フォー!ファイブ!シックス!セブン!」
「カウントしても意味ないですよ、クルーゼ先生」
「ふむ、どうやら気絶しているようだ
カウント10!勝者、ミゲル・アイマン!!」
わぁぁぁ!と沸く部室
すぐにキラはトールの元へと駆け寄る
「トール!大丈夫?!サイ、カズイ!運ぶのを手伝ってくれ!」
「「わかった!」」
3人でトールを保健室へと運ぶ
「マリュー先生!」
「あら?どうしたのキラくん」
「トールをお願いします!」
「トールくん?!どうしたの?!」
「練習試合で気絶しちゃって…!」
「もう!ムウったらそういうのは事前に言っておきなさいよ!準備するから待ってて!」
マリューが慌ただしく去っていく
「キラ!トールのことは俺たちに任せてくれ」
「で、でも…!」
「練習試合してくれた相手をずっとほっとく訳には行かないだろ?」
「う、うん!わかった、ありがとう2人とも!」
キラは急いで部室へともどる
部室ではミゲルたちが話していた
「思ってた以上にやるな、あのトールってやつは」
「ふんっ!しかし結局は手加減したミゲルに負けたんだ」
「それはまぁ仕方ない部分ではあるがな」
「確かに…新設の部活でこのレベルなら大分凄いほうですよ」
「……ああ」
「どうした?アスラン」
アスランのどこか上の空になっているのを見てミゲルが声をかける
「いえ、少し気になる奴がいて…」
「当ててやろうか、マネージャーの奴だろ?」
「?!」
「お?当たりか、お前はわかりやすいなぁ」
「そ、そんなにでしょうか?」
「ああ、すぐ顔に出る」
「あんなやつのどこが気になるというのだ」
イザークは純粋な疑問から尋ねる
「俺も気になるぜ〜?」
ディアッカも賛同する
「実は…あいつは幼馴染なんです」
「「「えぇ?!」」」
赤服一同は驚愕の声をあげる
「ハハ〜ン?それでさっきからチラチラ見てたわけか
まぁ俺もあいつの事が気になるぜ?なにせ俺が手加減してたのを見抜いてたからな」
「本当ですか?!」
ニコルが声を上げる
それもそのはずミゲルの動きだけを見れば手加減をしているようには見えないのだ
「驚くほどの観察眼…なぁ、俺あいつと闘ってみてぇんだがどうだ?」
「え?いや、ですが…」
「大丈夫だってなにも本気でやる訳じゃない、ただ少し気になるってだけだ」
ガラっと部室のドアが開く
「ご、ごめんなさい!遅れてしまって」
「ああ、気にするな だが一つだけやってみたいことがある」
「え、な、なんですか?」
「お前、俺と試合しよう」
「えぇ?!?!」
その言葉に驚くキラ!
果たしてキラはミゲルとの試合を無事に終わらせることが出来るのか!
次回『僕がボクサー?!キラ・ヤマト』
その拳で勝利を掴め!!!!
いかがでしたか?
やはり戦いの描写が難しいですね
今後とも頑張っていくのでどうかよろしくお願いします
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