AIS アーマードインフィニットストラトス   作:トラセンド

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8話『異変』

 

遡ること数時間前…一夏、セシリア、シャルル、鈴音の四人は第三アリーナにて自主練に励んでいた

 

 

「やっぱり、一夏は射撃武器を使った事がないから距離感を掴めてないんだよ」

 

「だよなぁ…意識しちゃあいるんだが」

 

「こればっかりは仕方がないわよ、あたしも接近戦だけで相手を倒すとなったら限りがあるし」

 

「修練が足りん…と言いたいが、私も人の事は言えないな」

 

「最悪、長所をどう伸ばすかですわね」

 

審議中と言わんばかりにISを展開したまま円になって指摘し合う四人…

しかしそれは一人の人物によって阻まれることになる

 

 

『警告、高エネルギー反応接近』

 

「「ッ!!」」

 

四人…それも明らかに一夏を狙ったであろうエネルギー弾はいち早く反応したシャルルがシールドで防御、そして次に反応した鈴が襲撃者に向けて衝撃砲での威嚇射撃を行った

 

 

「シャ、シャルル!?鈴!」

 

「ぼさっとしないの一夏、シャルルがいたから良かったものの」

 

「そういう凰さんこそ、すごい反応速度だったよ?」

 

突然の奇襲で戸惑う一夏に其れを注意する鈴、苦笑いをするシャルル。…そして後の二人も奇襲された事に気がつく

 

「奇襲か、つくづくと芸のない…!」

 

「姿を見せたらどうですの?」

 

セシリアの言葉に応えるようにそのはハッチの暗闇から姿を現した…

 

 

「ラウラ・ボーデヴィッヒ…ッ!」

 

 

『織斑一夏、貴様も専用機持ちだそうだな…なら私と戦え』

 

 

 

 

ーーーーーー 一夏side…

 

 

『織斑一夏、貴様も専用機持ちだそうだな…なら私と戦え』

 

オープンチャンネルで通信してきたかと思えばなんだそりゃ?戦闘狂?バトルジャンキー?俺は絡まれるのが嫌なんだが…

 

「断る。戦う理由がねぇよ」

 

『貴様には無くとも、私にはある。貴様がいなければ教官は大会の2連覇という偉業を果たされていた…故に貴様の存在を認めない』

 

「…ッ!」

 

ボーデヴィッヒの言葉に俺の中にある過去が映像となって再生する

 

 

ーーーーISの世界大会『モンド・グロッゾ』

その第二回目となる決勝の日に俺は謎の組織に誘拐された。幼かったから仕方がないとはいえ其れを聞いた千冬姉は決勝を放棄。結果的に俺は助けられたが、周りからは『織斑千冬の恥』、『お荷物』等といった罵声が飛び交った

 

あの時ほど自分の無力さを呪った事はない…そして今でも

 

 

 

「言いたい事はわかってるつもりだ、お前が俺を許せないのもな」

 

『ならば戦え、異論は認めない』

 

「もちろん戦ってやるさ…だが今じゃなくても良いだろ?少なくとも此処には俺たち以外にも一般生徒がいる」

 

『あくまでそっぽを向くか…では仕方ない』

 

「わかってくれt…ーーーーッ!?」

刹那、俺は反射的にIB(イグニッション・ブースト)を吹かした

 

何故ならボーデヴィッヒは、あろう事か一般生徒に向けてレールカノンを発砲したからだ

 

 

 

「うおおおおおお!!」

IBによって女子生徒の前に回り込んだ俺は、勢いをそのままに展開した雪片で目の前に迫るレールカノンの弾を横薙ぎにして弾いた

 

「てめぇ、どういうつもりだ…!」

グツグツと煮える感情を抑え込み、俺は雪片を構えてボーデヴィッヒを問いた

 

 

『なに、貴様がなかなか意思を見せないからこうして…ーーッ!?』

 

「なっ…!?」

 

ほぼ一瞬の出来事…俺は思わず口を開けて唖然としてしまった。何故ならその目線の先にはーーーー

 

 

 

『おいたが過ぎるのは感心しないわねぇ…黒うさぎちゃん?』

 

 

ーーーーいつ移動したのか、ボーデヴィッヒの背後にはショットガンを突きつけている様子のおかしいシャルルがいた

 

 

 

ーーーーーー 一夏side…

 

 

 

 

 

「…やはり貴様だったか、『ダブルフェイス』」

 

「私としてはぁ、このまま白熱するのもイイけど…まだそういうわけにはいかないのよねぇ」

 

「よく言う、殺気がだだ漏れだぞ」

 

お互い睨み合う二人、いつ交戦してもおかしくない状態だ…

 

 

『そこの生徒、何をやっている!学年とクラス、出席番号を言いなさい!』

しかし、騒ぎを聴きつけたであろう教師がアナウンスで止めに入って事無きを得る

 

 

「フン。今日は退くとしよう」

興味冷めたのかラウラは背を向け、ハッチの暗闇の中へと消えていった

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

ラウラの騒動から数時間後、自室に戻った一夏は険しい表情を浮かべていた…

 

 

 

 

 

「じゃあ一夏、先にシャワー浴びるね」

 

「おう」

そして今回、相部屋となったシャルルは今の一夏の精神状態を察してその場を離れる

 

 

 

 

『貴様がいなければ教官は大会の2連覇という偉業を果たされていた』

 

『故に貴様の存在を認めない』

 

一夏の脳裏にラウラの言葉が再生される。それと同時に一夏の表情はさらに強くなる

 

 

「くそっ…!」

わかっていた。彼女が自分を許せないでいる理由が・・

もし、彼女との立場が逆であればたまったものではない。ましてや自分の姉の晴れ舞台が台無しになればその怒りは計り知れないだろう

 

「どうにかしてケリをつけないとな・・・と、シャルルにシャンプーが切れているのを忘れていた」

そして一夏は替えのシャンプーを手に取り、シャルルに渡そうと脱衣所へ向かう

 

 

 

しかしそこで問題は起こった…

 

 

 

「え、一夏・・?」

 

「シャルル・・だよな?」

 

 

 

脱衣所にはシャルルと思わしき少女がいた

 

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