転生したらジンの娘ポジだった件   作:蒼井 碧

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転生ってヤバくね?

 

 

車に轢かれそうになっていた子供を反射的に助けて死ぬという、超ベタな最期を迎えた───はずの私は、今“目を覚ました”。

 

「……え?」

 

「どうしたの〜、ランちゃん!」

 

ひょこっと私の顔を覗き込むのは、二次元にデフォルメされた白髪の女性。

 

一言で表すなら可愛い、二言で笑わすなら天使のように可愛い。

二言と言っておきながら1文になっているのは見逃してもらおう。

 

今、私はものすごく混乱しているのだから。

 

「ん?ランちゃん?」

「……あぅ!」

 

つい変な声をはりあげてしまう。

こうしたアクシデントに慣れていないため、変に目立ってしまうのが陰キャの生態だ。いや、宿命だ。

 

「明日、ランちゃん誕生日だから気合い入ってるのかな?

あっ、誕生日って言うのはね、ランちゃんが生まれた日の事だよ。

7月7日!」

 

誕生日の意味を解説されてしまった。

私は幼女か何かなのか?いや、そんなわけない。(フラグ)

 

……私は、死んだはずだ。それもギャグ漫画ですか的な最期で。(結構シリアス)

なのに、今この地球上に立っている!

おや、タフだったのか?心肺停止とかしても生きれる感じの人間だったのか?←

 

 

 

……と、まあ巫山戯るのはここまでにして(巫山戯ている自覚ありの様子)、真面目に考えよう。状況整理だ。

 

まず、白髪の女性が二次元にデフォルメされてる件だ。

想像してみてほしい。アニメ風のルックスの天使のように可愛い女性(推定年齢22歳)が3Dで私に話しかけてくださっているのだ。

 

……いや、なにも状況整理出来ていないぞ。落ち着け私。

そうだな……まず、私についてだ。女性は私を「ランちゃん」と呼んだ。

このことから私が「ラン」という名前であることがわかる。

 

……いや、私の名前はリンじゃない。橘 蘭花(らんか)だ。ということは愛称?きっとそうだ。

 

そして、ひとつ気付いたことがある。

 

 

……世界が、広い。

 

 

いきなりなんだコイツとか思わないでほしい。

遠回しな表現だけど、物や人がひとつひとつ大きすぎるのだ。

目の前の女性も例に漏れず。

 

でも、これは恐らく物や人が大きいわけではない───私が小さいのだ。

 

ア●トキシン4869か?

 

てことはここ……コ●ンの世界……?

(※コ●ン→違います)

クソ……まずいな。推しキャラである赤井さんはFBI、沖矢さんの方に会いに行くのも良いが私は赤井さんに会いたいのだ。

 

しかも、その次に推している降谷さんは公安。

……いや、待てよ!安室さんにはポ●ロで会えるじゃないか!

 

と、熱弁しつつもそこまでコナ●の世界を知らない私である。

そして、あえて何も触れなかったが7月7日というラッキーセブンが揃った幸運な誕生日に胸ときめかせた私である。

 

「……7月7日か……」

少し呂律が回らないが気にせず呟くと、白髪の女性が手叩いて喜んだ。

「うわー!ランちゃんが喋った!

ランちゃん、ママって言って!」

 

Why?mama?

この麗人は私の母上なのか?

というかマズった、普通に喋ってしまった。

何も言葉を発さなかったら喉がガラガラになりそうだし、ある意味良かったのか?

 

「ま、まま……」

「きゃー!可愛いー!」

 

貴方の方が可愛いです←

 

いや、しかしこの母上の子供となれば私にもその美貌が少し分けられているのではなかろうか。そんなオリ主の特典みたいなもの、私には備わっていないのだろうか。

 

でも、これで分かったことがある。私は「転生」した。

それも、コ●ンの世界に。

(※コ●ン→違います)

 

・・

「ねぇ、ジン!!ランちゃんが喋ったわよ!パパって言ってもらいなさい!」

 

……え”、ジン?ってあのジンだよね?コ●ンの世界でジンといえば、あのジンしか居ないよね?白髪のロン毛の。

父母共に白髪なら確定演出で私も白髪なんじゃないの?───とかいう着眼点ではなくて。

 

ジンって黒の組織のジンだよね?あの銃バンバン撃ちまくる黒の組織?メンバーに酒の名前当てる痛い組織?←

 

嘘……私そっち側の運命なの?

というか母上強気だな。すごい、あのジンに命令口調。

 

「はぁ?昨日まであぅあぅ言ってたんだから、いきなり喋る訳ねぇだろ……なぁラン!」

 

おや?こんな声だったか?まずこんなキャラだったか?

なに、アニメ登場シーンではずっと変声器付けてたんです設定?

 

「 えっと……私…喋っ……た」

 

複雑な家庭環境。

転生するなら平和な世界線がいいなぁ、と前世では思っていたが。平和に聖地巡礼したいなぁ、と甘ったれたことを考えていたが。

神様、これはスタートラインが危険過ぎるのでは?

 

恐る恐るジンの方を見る。

 

(……ん?髪が緑っぽくて短い?)

 

となればこれ、白髪ロン毛のジンじゃなくて、まさか……!

 

「ガチで喋ってるじゃねぇか!

おい、ラン!お前の名前は?」

「え、ええっと……ランじゃないの……?」

「ガハハ、惜しい!ラン=フリークスだ!」

 

育児放棄のクソ親父こと、指折りのハンター……ジン=フリークス?

 

ということは、ここはコ●ンの世界じゃなくて、HUNTER × HUNTERの世界?

(※そうです)

 

 

 

 

より危険な世界に転生してしまったことに気付くラン。

なんせ、幻影旅団とかいう盗賊団が居てゾルディックとかいう暗殺1家があるHUNTER × HUNTERである。

 

しかし、彼女の脳内ではパレードが行われていた。

 

(HUNTER×HUNTERの世界でジンの娘は最高!だって、絶対ゴンに会える訳でしょ?そうなればキルア達にも会える!

 

絶対、キルアとクラピカのご尊顔を拝む!そして、ハンターになる!!)

 

ラン=フリークスは、ハンターになり聖地巡礼することを誓った。

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