さて、どんな結末に至るのか・・・お楽しみ下さい!
前回のあらすじ
ユースと一緒に彼の拠点を片付けをはじめた僕
作業が一段落したところで、ユースの素顔が明らかになってびっくり!なんと彼の顔は僕ととっても似ていたんだ!!
驚きながらも、ユースに促され僕は元の世界に変える為に体力を回復させようと眠りについた。
彼がこの世界に来て、元の世界が新たな未来に至っていた事を知った。全てが滅びた世界で、何故自分が生きていたのか、その意味が何となく分かった気がする。この希望は絶対に潰えさせないために、僕はなんとしてでも彼を元に世界に帰すと決意した。
「きて、起きて!!」
「うぅ?」
ユウキが目を開けると少し焦った形相でユースが彼の体を揺すっていた。
「ゲートが開いた、閉じる前に行こう!」
「ぅぅ、ん!?わ、分かった!」
まだ若干頭がふわふわとしていたが、ユースの言葉でユウキの脳はすぐに覚醒してソファから急いで起き上がった。
「忘れ物はない?」
「えっと・・・大丈夫!」
「よし、早く行こう!途中で魔物に襲われるかも知れないから注意はしておいて」
「分かった」
ユースの忠告に頷き、身なりを整えるとユウキ達は急いで拠点を出た。
幸い、目的地の近くまでは特に魔物に遭遇することなくすんなりとたどり着くことが出来た。
「あれが、ゲート?」
「ああ」
空間に突然ガラスのような真っ黒な穴が空いており、周りは割れたガラスのようなひびが入っている。
こちらに入る時には魔物に掴まれ無理矢理連れてこられたのでしっかり見ることは出来なかったが、まさかこんな風になっていたとはとユウキは驚いた。
「ここを通れば元の世界に戻れる、さぁ」
「本当に色々ありがとう!!」
「気にしないで、向こうで皆と仲良くな」
「うん、じゃあね」
ユースにお礼と別れを言ってユウキはゲートに入ろうとする。
しかし、
「っ!!不味い!!」
「げふっ!」
ユースの鋭い声と共にユウキは乱暴に蹴り飛ばされた。
呻き声をあげて情けなく地面に倒れるユウキだったが、体を起こそうとしたその時、シュッという鋭い音と共に光の刃が彼のいたところを通り過ぎ、近くにあった瓦礫に直撃して爆発を起こした。
「うわぁっ!!」
「全く、そう上手くはいかないか」
驚くユウキとは違い、冷静にそう言いながら立ち上がると素早く剣を引き抜く。
ユウキが斬撃が飛んできた方に振り返ると、そこにいたのは刺々しい体を持ち右腕が剣のようになっている人形の魔物だった。
「ギシャァァッ!!」
「せやぁっ!!ユウキ、ゲートに飛び込め!!」
再び斬撃を飛ばしてきた魔物に対して、こちらも斬撃をぶつけた相殺したユースがユウキに向かって鋭く叫ぶ。
「えっ!?」
「そこを通れば元の世界に帰れる!こいつは僕に任せろ!」
そう言いながらユウキを無理矢理立ち上がらせ、ユースは彼をゲートに投げ込もうとする。
しかし、ユウキはユースの手を振り払った。
「嫌だっ!!」
「どうして!?」
「だって、それじゃあユースが危ない!!」
「あぁ!?・・・はぁ~」
ユウキの言葉に、思わず声を上げながら詰め寄ろうとするユースだったが、少し硬直した後呆れたようにため息をついた。
「そういえば・・・君はそう言う人だったね。分かった、一緒にあいつを倒そう」
「うん!」
「ただし、もしゲートが閉じかけたらその時は迷わず飛び込め、それが条件だ」
「・・・わかった」
ユースの出した条件に対して、ユウキは少し考えた後強く頷いた。
「ギシャァァッ!!」
遠距離からの斬撃に効果がないと見たのか右手の剣を振り回しながら、魔物がこちらに向かってくる。
「いくよユウキ!」
「うん!!」
ユースに言葉に頷きながら、ユウキが自分の剣を勢いよく引き抜いてしっかりと構えた。
「でりゃぁ!!」
「ゴガッ!!」
こちらに向かってくる魔物に対して、ユースが勢いよく持っていた剣を投げ付ける。
魔物は突然こちらに飛んできた剣に驚きながらも何とか右腕でそれをはじくが、勢いに押されて体勢を崩してしまう。
「どりゃぁっ!はぁっ!!」
「グッ、ギギャァ!!」
その間に距離を詰めたユースが飛び膝蹴りを魔物の胴体にたたき込み、更に体がよろけた魔物の右腕を掴んで背後に回り拘束する。
「はぁぁっ!!」
「ゴガァァ!!」
固められた身動きが動けない魔物に向かって、ユウキは勢いよく自分の持っていた剣を振り上げる。魔物が悲鳴を上げると共に体から火花が迸り、大きく後退した。
「ふっ、はぁ!」
「ギ、ガガッ!!」
更に追撃を加えようと接近して剣を振り下ろすユウキだったが、一瞬早く体勢を立て直した魔物が右腕でその攻撃を阻む。
「くっ!」
「ギギギギッ!!」
なんとか力で押し込もうとするが、魔物の方が力が強く、逆に押し込まれてしまう。
「せやっ!!」
その時、剣を逆手に持ったユースが魔物の腰辺りを切りつけ体勢を歪ませる。
「ギッ!!」
「はぁっ!!」
「ふっ!!」
その隙を逃さず、ユウキは素早く剣を自身の方に引き寄せてそのまま突き出す。
ユウキの突きを喰らって呻き声をあげて交代する魔物に向かって、更にユースが跳び蹴りを食わえて吹き飛ばした。
「ユウキ、終わらせるよ!!」
「っ!?うん、分かった!」
自身の前に剣を突き出したユースに一瞬混乱するユウキだったが、直感で彼の意図を察し
てユウキ自身の剣をそこに重ねた。
ユースが自身の剣にエネルギーを纏わせると、重ねた剣を伝ってユウキの剣にもエネルギーが纏りつく。
「ギゴガァッ!!」
「っ!いくよ!」
「うん!!」
起き上がった魔物を見て重ねていた剣を放した二人は、しっかりと狙いを定めてそれぞれ剣を構えた。
「ゴガァァ!!!」
「「クロススラッシャァァ!!!」」
魔物が斬撃を放つのに合せて、二人も剣を振り纏わせていたエネルギーを斬撃にして放った。
「ギ!?ギャァァァァ!!!」
2つの斬撃は空中で重なり合い、魔物の放った斬撃を軽く粉砕して魔物自身の体も切り裂く。
魔物は、驚きながらも呻き声をあげ地面に倒れると共に爆発を起こして消滅した。
「まさか技名までぴったり合うとは」
「僕たち息ぴったりだね!!」
咄嗟に考えた技の名前まで綺麗に一致して驚くユースに、笑顔で駆け寄るユウキ、そんな彼に対して早くゲートに入るように促した。
「さぁ、そろそろ時間だ」
「うん、色々ありがとうユース」
「気にしないで、それじゃあ元気で」
ユースに再び深々とお礼を言うと、ユウキはゲートの中に入って消えていった。
「うわぁぁぁぁ、いでっ!!」
「きゃっ!!な、なに!?」
「主様!!?」
ゲートから元いた草原に投げ出され、ユウキは向こうの世界に来た時と同じような頭から地面に激突した。
突然何かに連れ去られたかと思ったが、再び唐突に現われたユウキにキャルとコッコロが驚きの声を上げる。
「ユ、ユウキ君!?大丈夫ですか!?」
「ぅん、うん、だいじょっ!」
「ああ主様!!お怪我はございませんか!?どこか具合の悪いとところは!?」
驚きながら問いかけてくるペコリーヌにそう答えるが、凄い勢いで近づいてきたコッコロにまくし立てられて言葉を詰まらせる。
「コロ助、こいつも混乱してるみたいだから落ち着いて。にしてもあんた、一体何があったのよ」
コッコロをなだめつつ、キャルがユウキにそう問いかけてくる。
問いかけられたユウキは、一体どのように説明をしたものかと暫く「う~ん」と頭を悩ませていたが、結局
「別の世界に飛ばされて、僕に似た人に助けて貰った」
と簡潔に答えた。
「はぁ?何なのよそれ」
「よくわかんないですけど・・・とりあえず無事で安心しました」
「・・・まあ、そうね、なんともなさそうで良かったわ」
ユウキの答えに首を傾げるキャルとだが、ペコリーヌの言葉に同調してとりあえずユウキの無事を喜んだ。
「本当に、よくぞご無事で・・・」
「コッコロちゃん?大丈夫?」
ユウキに抱きつき、涙目になるコッコロを不思議そうに見つめながら、ユウキは彼女の頭を優しく撫でる。
「キュッ!・・・失礼しました、私の方が慰められてしまいましたね」
ユウキに撫でられて驚いた声を上げたコッコロだったが、少し深呼吸をしたのち涙を拭うと、ユウキの前に姿勢を正して向き直った。
「主様、お帰りなさいまし!」
「うん!!ただいま!!」
また涙ぐんだ目でまぶしい笑顔を向けながらそう言うコッコロに、ユウキも屈託のない笑顔でそう答えた。
静かになった廃墟の中、彼は少し寂しそうに佇んでいたが、ため息を吐くと満足そうに微笑んだ。
「・・・向こうの未来は任せたよ、僕」
もう閉じ始めたゲートに向かってそう言いながら、こちらの世界のユウキは振り返って拠点に帰っていった。
少し短かったですが、ここまで読んで頂きありがとうございました!!
次回からユース君の新しい物語が幕を開けます!もし興味がおありならまた覗いて見て下さい。
次回の投稿は明日の17時を予定しています!
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