プリンセスコネクト:Daybreak   作:五十嵐レイト

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日名森青戸さん、お気に入り登録ありがとうございます!!アンケートに回答して下さった方々もありがとうございます!!次回から試験的に投稿時間を変えて見ることにしました。
次回は明日の19時投稿を予定しています。


ep:F 土に紛れた真実

夜更け、人も動物も寝静まった頃

 

「ギギッ」「ギシュゥゥ~」

 

人気のない畑に、俊敏な動きで人型の魔物達が群がってきていた。

 

「クルルルル」

 

口からよだれを垂らし、青々と実った野菜に爪を掛けようとしたその時

 

「せやぁっ!!はぁっ!!」

 

「ギッ」「ゴバァッ!!」

 

どこからともなく現われたユースに後ろから切りつけられ、大きく全員大きく吹き飛ばされてしまった。

 

「2、3・・・数も揃ってる。推理が当ってほっとしたよ」

 

「流石カスミさんよく分かりましたね」

 

「あったり前だ!うちのブレインは伊達じゃねえからな」

 

「カスミちゃんにかかれば軽いもんさ~」

 

吹き飛ばされる魔物を警戒しながら、マコトやカオリと言った他のカウォンのメンバーも現れ始める。

 

「そこまで言われると期待が思いだが」

 

「いやいや凄いですよ」

 

「ありがとう、自分に賭けてみた甲斐があったよ」

 

 

 

「次に襲われる場所が分かった」

 

「ホントですか!?」

 

「どこどこ!?」

 

不敵にそういうカスミに興味津々にユースとカオリが詰め寄る。

それに対してカスミは、端の方に押しやっていた地図を引っ張り出して広げるとある1つの畑を指さした。

 

「ここだ」

 

「ここ出没が予測されるエリアから少し離れてますけど、どうして断言できるんです?」

 

「決め手は襲われた野菜が自生している場所だよ」

 

「・・・じせい?」

 

「人が手を加えなくても自然に生えている場所の事だ。そうだな、人で例えると出身地みたいなものかな」

 

聞き慣れない言葉に首を傾げるカオリにカスミがそう説明する。

 

「これを見てくれ」

 

そう言いながらカスミはこれまで被害にあった畑の情報を並べてユース達に向けて並べて見せる。

 

そして、その中からある1つの項目を指さして説明を始める。

 

「特に被害にあった畑の多くは、いずれも厳守の野菜が同じ地域に自生している。そして残っている無事な畑の中でその特徴が当てはまるのはこの近辺ではもうここしか残っていない」

 

「なるほど~それでここってわかったのか~、つまり魔物の好き嫌いって事?」

 

「幻滅にそうは言えるかは分からないが、今はその認識で間違いないと思う」

カスミの推理に納得しつつそう尋ねるカオリに彼女が頷く。

 

「成る程、言われて見れば確かに、しかも自生している場所は一緒でも野菜の種類が異なるから気がつきにくいですねこれ」

 

「ああ、ギルドが上手く対応出来てないのもこの法則に気付かなかったからだろう。

まあ僕の推理も仮説だらけだから完璧とは言えないが」

 

少し自信なさげにそう言うカスミに、謎が解けてスッキリしたのかユースは少し興奮した様子で励ますように声を掛けた。

 

「けど、賭けてみる価値はありますよ」

 

「そうだな、ここは自分を信じてみるよ」

 

 

 

「さぁて~うちらに喧嘩ふっかけたんだ、覚悟は出来てんだろうな」

 

こちらを睨みながら飛びかかろうと体勢を低くする魔物達に剣を向けながらマコトがそう啖呵をきる。

 

「みんな、あんま無茶はせんようになぁ~」

その後ろでマホが朗らかに手を振って空気を和ませる。

 

「じゃあ皆さん、奴等の対策はお伝えしたとおりです、彼奴ら早いですけど動きは直線的なんで」

 

「りょーかい!それじゃあ突撃ぃぃ!!」

 

「ギガァァ!!!」「シャァァァ」

 

「ちょっ!!まだ説明してる途中!!」

 

ユースがまだ話し合っている中カオリが勢いよく突撃した。

 

 

「ほっ、せい!おぉっと!?」

 

「ギ、ゴガッ!」

 

魔物に向かって格闘技で応戦するカオリだが、距離を取られた一瞬で魔物が加速して彼女の視界から消える。

 

「ぐっ、はやぁ~、けど動きが単純なら・・・せりゃ!」

 

「グボァ!!」

 

高速で攻撃され少しダメージを受けるカオリだが、ユースのアドバイスに従って感覚を研ぎ澄ませて相手の位置を把握すると、再び接近してくる魔物にカウンターを喰らわせた。

 

「やったぁ~大当たり~」

 

 

 

 

「ふっ!おらぁ!!」

 

「ゴガァ」

 

「くっ!ぐはっ!!ったく、こっちも動きは分かってんのに」

 

少し離れた場所でもう一体の魔物と交戦するマコト、しかしこちらはカオリと違って高速移動する魔物に苦戦していた。

こちらに向かってくる魔物に反撃をしようと剣を振るが、どうしても動きが遅れてしまい空ぶった剣が中を切る。

 

「グラァッ!!」

 

「やべっ!!」

 

ダメージを受けた地面に膝を突いた隙を突かれて魔物に飛びかかられてしまう。

慌てて防御しようとするものの、もう間に合わない。

 

「ふっ、せやっ!!」

 

「っ!?」

 

だが、間一髪のところでユースが間に割って入り魔物の攻撃を受け止めた。

 

「大丈夫ですか!?」

 

「わりぃ、助かった!!」

 

「ギゴガァァ!!」

 

心配するユースに勢いよく答えながら、マコトは魔物の腹部を容赦なく剣で貫く。

 

「お返しだっ!!ウルフェンバイトォォォ!!」

 

そのまま魔物の体を押し出して剣を引き抜くと、光を纏った刃の連撃で魔物の体をバラバラに切り裂いて消滅させた。

 

「おっと、ふっ!ナイスです!」

 

魔物の攻撃を躱して反撃しながら、ユースはマコトの剣技に賞賛を送る。

 

「ったく、なんであんたのは当るんだ?」

 

「生身の格闘に比べて剣だとどうしても一瞬動きが遅れてしまいますから、自分でも若干

早いかと思ったタイミングで振るといいですよ」

 

褒めながらも難なく攻撃を当てるユースにマコトがそう尋ねると、ユースは周りを警戒し

ながらそう説明した。

 

「なるほど・・・」

 

「ギゴガァッ!!」

 

「ふっ、そこだっ!!」

 

「ガラァッッ!?」

 

ユースのアドバイスを受けたマコトは、攻撃を仕掛けてくる魔物の攻撃を躱してカウンターをしっかりとヒットさせる。

 

「そう、その感じです!」

 

「そういうことか、掴んだぜ!!」

 

 

 

 

「ギゴガァ!!」

 

「さて、昨晩のお返しといこうかっ!」

 

こちらに向けて威嚇をしてくる魔物にそう啖呵をきったカスミは魔物に向かって魔法で攻撃をする。

 

「ギッギ!!」

 

「甘いな!」

 

高速移動で攻撃を躱して後方から攻撃を仕掛けようとする魔物だが、それを読んでいたカスミは杖を後ろに向けて拘束魔法を放ち魔物の動きを止めた。

 

「僕に同じ手は通用しないよ」

 

そのまま魔法で追撃を加えようとするカスミだが

 

「みらくるマホりんくるりんぱぁ~」

 

「っ!?」

 

気の抜けたのほほんとした声と共に高威力の魔法が魔物に向かって放たれ、大きく吹き飛

ばした。

 

「カスミは~ん、無理はしちゃああかんよ~」

 

「全く、流石はリーダー、と言ったところかな」

 

朗らかな声でそういうマホの様子を見て、カスミはため息を吐きながら苦笑した。

 

 

 

「ふっ、うらぁ!!」

 

「そいやさ~!!」

 

「ギギッ!!」

 

「グバァッ!!」

 

カオリとマコトもそれぞれ魔物を圧倒して、マホが吹き飛ばしたところと同じ場所に魔物

達を突き飛ばした。

 

「後は僕が!!」

 

そう言いながらユースが前に出て、素早く剣にエネルギーを込める。

 

「これで終わりだ!!」

 

そして、エネルギーを溜め終えると、ユースは剣から水平状の斬撃を放つ。

 

「ホリゾンタルバニッシュ!!」

 

「ギゴッ!!」「ゴギィ!!」「ヴェシャッ!!」

 

放たれた斬撃は、三体の魔物の体をまとめて真っ二つに切り裂き、爆発と共にその体を消滅させた。

 

 

 

 

「ふぅ~とりあえず、昨日見た奴等はかたづけられたのかな?」

 

「ええ、これにて一見落着!やりましたね」

 

「あぁっ!!」

 

魔物を倒し終えた後、カスミとユースはそう会話しながらハイタッチを交わした。

 

 

 

それから暫くして、カスミが事の経緯をまとめて報告したことと魔物による被害は収まったことで、ギルドは正式に今回の事件を解決扱いとし、それに尽力したカウォンにはグルド本部から直々に賞賛と謝礼が送られた。

 

「このたびは本当にありがとうございました。これ皆さんでどうぞ!」

 

「あ、あぁ~ありがとう」

 

依頼主にお礼とお供にどっさり野菜を貰ったカスミは、若干顔を引きつらせつつ感謝の言葉を贈る。

 

「おいおい、まぁた貰ってきたのか!?」

 

「ああ、流石に依頼主からのものだし断れなかった」

 

かごに山盛りに盛られた野菜を見ながら、マコトが驚きの声を上げる。

事件を解決したお礼なのか、カウォンの事務所は被害を受けていた、未然に被害を受けた農家の方々からの野菜で埋め尽くされていた。

被害を受けたのに申し訳ないとマホも始めは断っていたのだが、今回の事件で掘り起こされた等で売り物にならないものだから大丈夫と押しつけられてしまったらしい。

売り物に出来ないものをお礼として送るのはそれはそれでどうなんだと思っているカスミだが、正直市販品との違いは素人目にはよく分からないし貰えるなら有り難い・・・と楽観的に考えていた。

だが

 

「またお野菜がいっぱい!!今度はどんな料理作ろっかなぁ~」

 

「ほんま有り難いんやけどね~」

 

野菜の山を見て目を輝かせるカオリと、苦笑を隠せていないマホ、カスミも流石に頂き物を処分するわけにはいかないと思いつつも、この量を消費仕切るのは至難の業だと少し途方に暮れていた。

 

「ったく、ユースの奴にも押しつけてぇのに、あいつはどこ行きやがったんだ?」

 

「さぁ、放浪者って行っていたし、どこかでぶらぶらしてるんじゃないか」

 

どうにか量を減らそうとそうぼやくマコトにカスミがそう答える。

事件を解決したすぐ後、ユースはめっきり姿を現さなくなった。元々放浪者と名乗っていたので1つのところにとどまっているタイプの人間ではないのだろうが、それでももう少しくらい話して見たかったとカスミは少し残念に感じていた。

 

(彼は一体何者だったのだろうか・・・助手君に似ていたのはただの偶然だったのだろうか)

自分たちの元から去ってしまった彼の事をぼんやりと考えながら、カスミは窓の外に広がる青空を眺めていた。

 

「そうや!!シオリちゃんのところに送れば解決や!」

 

「エリザベスパークか!!そうかその手があった!」

 

「動物さん達にいっぱいお野菜あげられるさ~」

 

カスミが物思いにふけっている後ろでは、マホが珍しく大きな声を上げて野菜の処理について話し合っている。

窓の向こうで、カラスのらしき鳥が青空を切り裂くようにスーッと飛んでいった。

 

 




前書きでも書きましたが明日の投稿は19時予定です!
それではまた!!

投稿する時間について、何時くらいが良いですか?

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