コズミックアーカイブ(仮面ライダーフォーゼ×ブルーアーカイブ) 作:炙り中トロ
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「オラァッ!」
ミレニアムの件の翌日、弦太朗はフォーゼに変身して謎のカラフル集団と戦っていた。
「強えぇ…!こいつらなんなんだ!?」
緑色の戦士のパンチがフォーゼに迫り、フォーゼはシールドモジュールでどうにか防御する。
ゾディアーツとも違う強さを持つ集団に、フォーゼは驚きっぱなしだ。
「?なんだ?」
戦いを続ける中、レーダースイッチが鳴り、フォーゼはシールドスイッチを抜いてレーダースイッチを入れ、起動した。
『先生〜やってる〜?』
「モモカ!こいつらなんなんだ!?」
フォーゼは連絡を入れてきたモモカにそう質問する。
弦太朗はモモカの『指名手配犯を捕まえてほしい』という依頼を受けてこの謎の集団と戦っているのだ。
『そいつらは無限回転寿司戦隊 カイテンジャー。』
「カイテンジャー?スーパー戦隊なのか?ゴーバスターズとかゴーカイジャーとかとは違うのか?」
『スーパー戦隊?ゴーバスターズ?ゴーカイジャー?なにそれ?』
『まぁいいや。最初に説明はしたけど、そのカイテンジャーはキヴォトスでも有名な指名手配集団で、今まで逮捕歴は一回もないの。だからまぁ頑張って〜。私はポテチ食べてるね。』
モモカはそこまで言うと、電話を切ってしまった。
「ちょおっ!?」
フォーゼは焦りながら戦闘を続行する。しかし、カイテンジャーは強かった。一人一人の強さはフォーゼには劣るが、チームワークは抜群。5人全員が集まったときの強さはおそらくキヴォトスにおいてもトップ10に入るほどだろう。
「仕方ねぇ……!」
最初はゾディアーツでもない相手に本気で戦っていいものかと考えて加減していたが、予想以上のその強さにフォーゼはアストロスイッチを使おうとした。
「ぐわっ!?」
「!ブラック!?」
その時、謎の銃撃がカイテンブラックを襲った。その銃撃に、カイテンジャーは愚かフォーゼも困惑していた。
「先生!今です!」
その時、フォーゼの耳に聞き覚えのある声が聞こえた。
「!ああ!」
『ランチャーオン』
その声に聞き覚えがあるフォーゼは咄嗟にランチャースイッチを起動し、レーダースイッチで標準を合わせる。
「喰らえっ!」
そしてフォーゼはミサイルをカイテンジャーに向けて発射した。
それはカイテンジャーに命中し、大爆発を起こす。
流石にアストロスイッチの威力は凄まじく、カイテンジャーに大ダメージを与えた。
「うわあぁぁっ!」
「ま、マズイよリーダー!」
「くっ…仕方ない、ここは一旦引くぞ!」
ミサイルを喰らったカイテンジャーはこのままでは負けると踏み、爆炎に紛れてその場から逃走した。
「!逃げたか……」
カイテンジャーの気配は消え、フォーゼは変身を解いた。
「先生!大丈夫ですか?」
そして、先程会心の銃撃でフォーゼを支援した者が駆け寄ってくる。
「ああ。大丈夫だ。」
「ハスミ。」
フォーゼを助けたのは羽川ハスミ。一昨日サンクトゥムタワーに来ていたトリニティ総合学園の正義実現委員会所属の生徒である。
弦太朗は今日、ハスミをシャーレに呼んでいたのだ。
「先生がご無事なら何よりです。」
「それで…私は今日呼ばれて来たのですが、なにか他に問題でも?」
「あ、そうそう。それなんだけどさ……」
弦太朗はそう言うと、ハスミに内容を告げる。
「トリニティ総合学園を案内してほしいんだ。」
数十分後……
「トリニティ…キターッ!」
弦太朗はハスミの案内でトリニティ総合学園までやってきた。
「では、私がこのトリニティ総合学園を案内します。今日は非番なので。」
「そういや、なんでこの学校はトリニティって呼ばれてんだ?」
歩きながら、弦太朗はハスミに質問した。トリニティなんて、大胆な名前、何かしら由来があると踏んだのだろうか。
「…もともと、ここは学園ではなく、自治区と呼ばれていました。バラバラの学園を纏めるために、現トリニティの生徒会であるティーパーティーが『パテル』『フィリウス』『サンクトゥス』の3つに自治区を分けたのです。最初はその3つに分かれて混沌を極めていましたが、やがて一つに統合され、三位一体、トリニティ総合学園という1つの学校へと至ったという訳です。」
「まぁ、未だに3つの派閥が統合した学園ということもあり、時々違う派閥の生徒同士で喧嘩が起こることもあるのですが…そのために我々、正義実現委員会がいるのです。」
「む…難しいな……それで、その正義実現委員会ってのはなんだ?」
「はい。正義実現委員会は、この学園の風紀委員会のような存在です。学園や校外等での違反行為を取り締まる自治活動が主な活動内容です。」
「まぁ、似たような組織がもう一つあるのですが………」
と、ハスミがそこまで言ったときだった。
「あ、先生。」
二人の後ろから、これまた聞き覚えのある声が響いた。
「お、スズミ!」
声の主は、一昨日ユウカやハスミと同じく、サンクトゥムタワーに来ていたトリニティ自警団の一人、スズミだった。
「先生、来てくださったんですね。」
「おう。今ハスミに案内してもらってんだ。」
「そうですか。では、せっかくなので私も一緒に。」
こうして、スズミが仲間に加わった。
「話の続きをしますと、正義実現委員会と似たような活動をしているのが、そこにいるスズミが所属している、トリニティ自警団です。」
「まぁ、非公認のものではありますが……」
「へぇ…まだ学生で、受験とかもあるってのに、学校の平和を守ろうとしてるなんて、立派だな!」
「いいえ、学校の平和を守ることが私たちの使命ですので……」
「では、他の部活についても紹介します。」
ハスミはそう言うと、近くのカフェを指さした。その先では、5人ほどのトリニティ生徒が仲良く喋りながらスイーツを食べていた。
「あれは放課後スイーツ部。名前の通り、放課後になったらカフェやスイーツ店に寄り、共にスイーツを嗜む部活で……」
「……あれ?」
ハスミは説明をしながら弦太朗の方を向くが、そこに弦太朗はいなかった。
「ん?先生はどちらに?」
困惑しながら辺りを見回すハスミに、スズミが一言。
「先生ならあちらに。」
「え?」
ハスミはそう言いながら、スズミが指さした方を見る。そこには……
「お前はチョコミントが好きなのか!俺?俺はプリンだな。プリンは青春のトランプだ!」
放課後スイーツ部の部員たちと仲良さそうに話す弦太朗の姿が写っていた。
「先生は分かってる。やはりスイーツ好きに悪い人はいないんだね。」
「おう!今日からお前らも、俺のダチだ!」
「やはりスイーツはロマンだね。この限定プリンアラモードは大人ですら寄せ付ける。」
「ま、良いんじゃない?ナツの発言とトランプはよく分かんないけど……」
「放課後スイーツ部に新しい仲間が加わったね!」
「まぁ生徒じゃなくて先生だし、正式に加入するってわけじゃないけど……」
「でも話は合うし!モモトーク交換しましょうよ!」
弦太朗は放課後スイーツ部と秒で仲良くなり、スイーツの話に没頭していた。
「よし!じゃあこれから一緒にスイーツ巡りに……!」
「はい、先生そこまで。行きますよ。」
「あぁちょっ!?」
放課後スイーツ部と一緒にスイーツ巡りに出掛けようとしたその時、ハスミが弦太朗の服を掴み、引きずって行った。
「痛い痛いって!?あ、またなー!」
「また会いましょうねー!」
「今度は一緒にスイーツ食べるんだぞ〜」
「はぁ……全く、ここに来た目的を忘れたんですか?スイーツ巡りに来たわけじゃないんですよ?」
(スイーツ食べたかった…後で食べに行こ……)
「面目ねぇ……」
ハスミに引きずられて行った弦太朗はハスミとスズミから説教を受けていた。
「まぁ、説教もここまでに、そろそろ次に行きましょうか。」
「では次は正義実現委員会の面々と顔を合わせに……」
と、ハスミが歩き出そうとした時だった。
「待て!」
「?」
後ろからさっき聞いた声が響く。
「!あなたたちは……!」
そこにいたのは、ここに来る前に弦太朗とハスミで撃退したカイテンジャーだった。
「頭のマグロは勇気の印!熱血のレッド!カイテンレッド!」
「冷静沈着。冷徹なブラック。カイテンブラック……。」
「休みたいけどそうは行かない。休出のグリーン、カイテングリーン!」
「卵パワーで溢れるやる気!気合のイエロー!カイテンイエロー!」
「エビのような甘い恋を求めて……純情のピンク、カイテンピンク。」
「無限回転寿司戦隊!」
「カイテンジャー!参上!」
カイテンジャーが名乗りを挙げると同時に、カイテンジャーの後ろで大爆発が起こる。
「お前らさっきの……何の用だ?」
弦太朗がそう言うと、カイテンレッドは弦太朗を指差す。
「先生が持っているその不思議なベルトを貰う!」
「なに?」
「こーゆー日のために、仕上げて来たんだから!」
カイテンピンクがそう言うと、カイテンレッドは手を天に突き上げた。
「!あれは!?」
すると空が光り、マグロ、ウナギ、カリフォルニア、タマゴ、エビを模した機械が降ってくる。
「お寿司のネタ…でしょうか……?」
「行くぞ!!無限回転寿司戦隊カイテンジャー!秘密兵器!」
「KAITEN FX MK.0、出撃!」
カイテンジャー全員が一斉にそう言うと同時に、空中の機械が融合し、5メートルはあるであろうロボット、『KAITEN FX MK.0』の形を形成した。
「なっ!?」
「でけぇ!?」
そしてカイテンジャーたちはKAITEN FX MK.0の各パーツ部分に搭乗する。
『さぁ噂の先生!リターンマッチだ!』
「上等だ。受けて立ってやる!」
弦太朗はそう言ってフォーゼドライバーを装着する。
「変身!」
「宇宙キターッ!」
「仮面ライダーフォーゼ!タイマン張らせてもらうぜ!」
「私たちは皆さんの避難を!」
「ええ!」
フォーゼはKAITEN FX MK.0に向かって走り出し、ハスミとスズミは周辺の生徒たちの保護に走り出す。
「バラバラにしてやるぜ!」
『チェンソーオン』
フォーゼはチェンソーモジュールを装着し、KAITEN FX MK.0をチェンソーモジュールで攻撃する。
しかし、KAITEN FX MK.0の硬い装甲にチェンソーの一撃はいとも簡単に弾かれてしまう。
「随分と頑丈みたいだな……」
フォーゼはそう言うと飛び上がり、ハンマースイッチを装填して起動した。
「これならどうだ!」
ハンマーモジュールは数あるフォーゼのモジュールの中でも最上級の硬さを誇る。
フォーゼはそのハンマーモジュールを空中から思い切り振り下ろし、KAITEN FX Mk.0に叩きつける。
「……!?」
しかし、フォーゼの一撃はKAITEN FX Mk.0が展開したバリアによって防がれていた。
更にKAITEN FX Mk.0はエビの腕のガトリングガンを展開し、フォーゼを襲う。その一撃はガトリングモジュールのリミットブレイクに匹敵する。
『今だ!』
『あいよ!』
更に更に、KAITEN FX Mk.0は凄まじい勢いで吹っ飛んだフォーゼに接近し、強烈なパンチでフォーゼを殴り落とした。
「ロボットになる前よりずっと強えぇ……!」
『ハッハッハ!さぁ先生!そのスイッチとベルトを貰うぞ!』
KAITEN FX Mk.0はフォーゼにトドメを刺そうと近付いて来る。
「閃光弾!投擲!」
「!」
その時、生徒たちの保護を終えたハスミとスズミがやってきた。閃光弾を投げて視界をくらますスズミ。
フォーゼはその隙に撤退する。
「先生、お待たせしました!」
「もうすぐ他の正義実現委員会の皆さんも到着します。それまでは私たちが!」
ハスミはそう言うと、銃を構え、ハスミは銃と閃光弾を構えてKAITEN FX Mk.0に挑みかかる。
しかし、KAITEN FX Mk.0の力は規格外だ。ハスミはKAITEN FX Mk.0の至る所に銃撃を喰らわすが、KAITEN FX Mk.0には傷一つ付かない。
「なんて頑丈な体…まさかツルギと同等……いや、ツルギと比べたら流石に劣りますが………」
スズミは閃光弾だけではなく、戦闘用の手榴弾も投擲し、銃でKAITEN FX Mk.0を襲う。
しかし、ロボット相手に閃光弾は通用せず、ハスミの一撃やフォーゼのチェンソーモジュールをも弾く攻撃に手榴弾も銃撃も効かない。
『邪魔だどけ。』
カイテンイエローはそう言うと、右足を操作し、スズミを蹴り飛ばし、ガトリングガンでハスミを撃った。
「くっ……」
「ううっ……」
「ハスミ……!スズミ……!」
ハスミとスズミは倒れ、フォーゼはまだ立てない。
『リーダー、まずはあの二人から。』
『うむ。』
カイテンジャーはまずはハスミとスズミを始末することを決め、KAITEN FX Mk.0は腹の装甲が開き、そこから小型ミサイルや爆弾を発射する。
「!やめろおぉっ!」
二人の危機を見たフォーゼは立ち上がって走り出し、二人の前に立つ。
「!?」
「先生!?」
そしてフォーゼは二人に変わって全ての爆撃を正面から受ける。
そして爆発が起こり、変身が解除され、気を失った弦太朗が地面を転がる。
そして爆発の衝撃で辺りにドライバーに装填されているロケット、ランチャー、ドリル、レーダー以外のアストロスイッチが散らばる。
「……!先生ッ!」
フォーゼの敗北、自分たちを庇ったことによる弦太朗の負傷……それを目の前で見たスズミは普段の冷静さを忘れて叫ぶ。
ハスミは戦意を失っている。
『今だ!』
『回収〜』
そして戦いに勝利したカイテンジャーはKAITEN FX Mk.0を使って落ちているアストロスイッチを回収する。
『よーし…じゃあ次は本命の……』
カイテンピンクはそう言って弦太朗のフォーゼドライバーを回収しようとする。
『……!待った!』
その時、カイテンブラックはレーダーで何かを見つけた。
『正義実現委員会が総出でこちらに向かって来てる。』
『何?』
『ロボのエネルギーもそう多くはない。長くは戦えんぞ。』
『リーダーどうする?流石にシャーレの先生と連戦で正義実現委員会全員を一斉に相手するのはエネルギーが……』
『仕方ない…一時撤退だ!』
カイテンレッドの判断でKAITEN FX Mk.0はジェット噴射し、トリニティから飛び去って行った。
「……どういう状況だ?」
数秒後、激戦が行われていた場所にやってきた正義実現委員会の委員長、剣先ツルギはハスミとスズミにそう問いかける。
しかし、ハスミとスズミは声が出せず、その場に座り込んだままだった。
更に雨まで降り出す。曇った空は今のこの状況を表していた。
更に数時間後、弦太朗は保健室のベッドで寝かされていた。
しかし彼は一向に目を覚まさない。
「……」
そして、ハスミとスズミは保健室の前の廊下で立っていた。
「……私のせいです。私がツルギたちが来るのを待っていれば……」
「それを言うなら私も。閃光弾を使って一先ずその場から逃走するべきでした……私の軽率な判断のせいで先生は………」
「……あの。」
数時間後、正義実現委員会の一人、静山マシロが二人のところにやってくる。
「あれ?」
しかし、そこに二人はいない。マシロは辺りをキョロキョロ見る。
「……うん?」
すると、窓のところに『この手紙を最初に見つけた方へ』と書かれた手紙が置かれているのを見つけた。
マシロは徐ろに手紙を手に取り、中身を読んだ。
「…これは……」
「うっ……」
「……?」
時間はすでに深夜。弦太朗は頬を撫でるような風の感触で目を覚まし、周りを見回す。
「ここは……」
「!目が覚めたんですね!」
「?」
そうしていると、弦太朗を看病していた救護騎士団の鷲見セリナと朝顔ハナエが駆け寄ってくる。
「えっと…」
「朝顔ハナエです。よろしくお願いします。」
「鷲見セリナです。よろしくお願いします。安心しました、かなり酷い傷でしたから……」
「!あれからどれくらい経った!?」
セリナの言葉を聞いた弦太朗はハッとし、セリナに詰め寄る。
「お、落ち着いてください!」
ハナエは慌てて弦太朗をセリナから引き離す。
「先生は、丸一日以上眠っていたんです。」
「!?」
丸一日以上もの間眠っていたという事実に、弦太朗は驚愕する。
「ハスミとスズミは!?」
「!」
「それが……」
ハスミとスズミのことを聞いた途端、二人は言葉に詰まる。弦太朗は嫌な予感がして背筋がヒヤッとする。
その時だった。
「入りますよ。」
ドアを開けてマシロが入ってくる。
「あ、ども。静山マシロって言います。目が覚めたんですね。」
「マシロさん、どうしてここに?」
「あいや、ちょっと伝えなきゃいけないことがあるんですけど、先生が起きてるなら話は早いですね。」
「?」
マシロはそう言いながら弦太朗に近づいたと思うと、懐から手紙を取り出して弦太朗に手渡す。
「これは?」
「ハスミさんとスズミさんからのメッセージです。」
「……!」
二人が残した手紙だと知った弦太朗は封筒から手紙を取り出し、読み始めた。
『この手紙を読んでくださった方へ、今回、トリニティに大きな損害を許してしまったこと、先生に大怪我を負わせてしまったことは、全て私の責任です。』
『あの時、正義実現委員会の皆さんを読んでから来ていれば…あの時無茶をせずに撤退すれば、こんなことにはならなかった。』
『許してくれとは言いません。ただ、この責任は私達で取ります。なのでこれから、カイテンジャー討伐に向かいます。』
「……!?」
「ようやく見つけました……!」
一方その頃、ハスミとスズミはカイテンジャーと対峙していた。
「お前らはトリニティの……なんの用だ?」
「先生の仇討ち……いえ、自警団としての責任を取るために、あなたたちを倒す!」
「あなたたちが奪ったスイッチは返してもらう!」
「はぁ…話し合いで解決するのは無理そうだよ?」
「仕方ない…叩き潰すぞ!」
カイテンジャーとスズミとハスミは構えを取り、戦いの火蓋が切られた。
『勿論負けるつもりはありません。ですが、私たちになにかあった時には、よろしくお願いします。』
『最後に先生。最後まで迷惑を掛け、本当に申し訳ありませんでした。』
手紙はここで終わっている。
手紙を読み終えた弦太朗は数々の感情をはらんで立ち上がり、ベッドから這い出た。
「ちょ、ちょっと待ってください!」
「まだ先生は万全じゃ……!」
「それでも行くんだよ!」
弦太朗はセリナとハナエが抑えるのを強引に振りほどき、保健室の扉に向かう。
「……どこ行く気ですか?」
そんな弦太朗を、マシロは呼び止める。
「どこって、ハスミとスズミのところに……!」
「場所……分かるんですか?」
「!それは……」
マシロの言い分は最もだ。弦太朗はハスミとスズミの今いる場所を把握できていない。マシロもそれは同じだ。
「分からなくてもやってやる!」
でも、ダチを守りたい。その一心で、弦太朗はそう言い残し部屋から出ていこうとする。
「……待ってください。」
「?」
そんな弦太朗を、マシロはまた呼び止める。
「なんでそうやって、一人でやろうとするんですか……!」
「分かりますよ!あなたの噂はよく知ってます!友達のために、生徒のためにすぐに動きたい気持ちは痛いほど分かります!けど!私たちだって同じトリニティの仲間として、二人を助けたい気持ちは同じです!それに力は先生にあるけど、連携や情報収集力は私達が上!だから!」
マシロはそこまで言うと、弦太朗に手を差し出す。
「ダチになってください!そして一緒に……この事件を解決しましょう!」
マシロは本気の本気で弦太朗にそう言った。そして当然……
「……分かった。頼むぜ。」
それを弦太朗が断る理由もない。
二人はその場で友情のシルシを交わした。
「それじゃあ先生!始めますよ!」
弦太朗「ああ!絶対に二人を助けるぜ!」
弦太朗は正義実現委員会と協力し、キヴォトスの様々な場所をあらゆる手段で捜索した。
弦太朗は連邦生徒会にまで連絡を取り、ハスミとスズミの場所を探す。そして遂に……
「見つかった!」
「よし!行くぞ!」
遂にその場所を特定したのだった。
「はぁ…はぁ……」
一方その頃、ハスミとスズミは数時間にも及ぶ戦いと実力差による疲れで跪いていた。
もう空には太陽が登り始めている。
「思ったより粘ったな。」
「でも、それもここまでみたいだね。」
「トドメだ!」
カイテンジャーは5人全員同時に構えを取り、二人に引導を渡そうとする。
「待て!」
「!」
その時、弦太朗がマシンマッシグラーで二人とカイテンジャーの間に割って入った。
「先生!?」
「怪我は大丈夫なんですか?いや、それ以前にどうしてここが……?」
「皆が協力してくれたんだ。」
彼の声を合図に無数の銃弾がカイテンジャーを襲う。それも一人や二人なんてものではない。数十人にも及ぶ射撃である。
「今の銃撃は……!」
「もしかして……」
ハスミとスズミがそう言うと同時に、3人の後ろの崖からツルギ、マシロを始めとした正義実現委員会の面々が現れる。
その総数は百人にものぼる。
「ハスミさん!お待たせしました!」
「グヒヒ……!」
「おーい!スズミさーん!助けに来ましたよー!」
「!レイサさん!?」
更に数少ないスズミと面識があるトリニティ自警団の一人、『宇沢レイサ』もいた。
「いやー!ちょっとスズミさんがマズいって風の噂で聞きまして、やってきました!」
「皆、二人を大事に思って、助けてくれたんだ。」
弦太朗は二人に向かって笑う。しかし、二人は弦太朗に申し訳無さそうな顔をしていた。
「……先生。」
「すいませんでした!」
「私たちは、自分たちの責任のことしか考えず、勝手な行動をしてしまいました……」
「きちんと先生の回復を待って、皆さんと協力して挑むべきでした…なのに前が見えなくなって……」
「気にすることはねぇ。」
「……?」
しょんぼりとする二人に、弦太朗は励まして言葉を紡ぐ。
「誰にだって欠点はあるさ。俺だって二人を助けようとして一人で突っ走ろうとしちまった。」
「だからこそ、ダチとして分かり合って、お互いの悪いとこを支え合うんだ。俺もお前らも、まだまだ道の途中だ!」
弦太朗はそう言うと、ハスミとスズミに手を差し出す。
「なるほど…生徒としてだけではなく、友達として……ですか………」
「分かりました。では、これから、よろしくお願い致します。」
そして二人は弦太朗の手を借りて立ち上がり、弦太朗と友情のシルシを交わした。
「くっ……お前ら!」
「!」
その時、吹っ飛ばされたカイテンジャーが戻って来た。
「よくもやってくれたな!」
「ここに来たことを後悔させてやる!」
「KAITEN FX Mk.0!」
カイテングリーンがそう叫ぶと、空からパーツが振り、合体してKAITEN FX Mk.0が現れる。
「今このKAITEN FX Mk.0には自動運転システムが付いている!我々含めて総合戦闘力はさっきの倍だ!」
「それがどうした!こっちだって、ダチがいっぱいいるおかげで強さは何億倍にもなってんだ!」
弦太朗はそう言いながらフォーゼドライバーを装着し、スイッチを入れる。
『3・2・1』
「変身!」
「宇宙キターッ!」
弦太朗はフォーゼに変身した。そしてフォーゼの隣にハスミとスズミが並び、その後ろには正義実現委員会の面々とレイサがいる。
「まずは奪われたスイッチを取り戻すところから始めましょう。」
「スイッチはカイテンジャーのメンバーがそれぞれ所持しています。」
「分かった。それじゃあ、仮面ライダーフォーゼ!タイマン張らせてもらうぜ!」
「とっつげきいぃっ!」
そしてフォーゼたちは構えを取り、カイテンジャーとの戦いが幕を開けた。
「出てこいヘルメット団!」
カイテンブラックがそう言うと、あちこちからヘルメット団と呼ばれる不良集団が現れた。なんとカイテンジャーは盗んだ資金を使って不良集団と手を組んでいたのだ。
しかし、数はこちらも負けていない。正義実現委員会のメンバーたちはヘルメット団員たちと戦う。
そしてフォーゼ、ハスミ、スズミ、ツルギ、レイサはカイテンジャー、KAITEN FX Mk.0と一線を交える。
「喰らいやがれ!友情の青春パーンチ!」
「……」
フォーゼはKAITEN FX Mk.0をストレートパンチで殴る。しかし、KAITEN FX Mk.0の頑丈な体には効いていない。
「だったら……!」
『ランチャー・レーダーオン』
「喰らいやがれ!」
フォーゼはランチャーモジュールとレーダーモジュールを起動し、KAITEN FX Mk.0を攻撃する。
「!?」
しかし、それでもKAITEN FX Mk.0には傷一つ付かない。
そしてKAITEN FX Mk.0は反撃に転じ、フォーゼにパンチを放つ。フォーゼは背中のジェットを噴射し、攻撃を避ける。
しかしKAITEN FX Mk.0は腕からガトリングガンを放ち、フォーゼを撃ち落とす。
「やっぱ強えぇな……」
「でも負けないぜ!」
『ロケットオン』
フォーゼはそう言うとロケットモジュールを装着し、KAITEN FX Mk.0に突っ込み、KAITEN FX Mk.0を殴る。
すると、KAITEN FX Mk.0は少し仰け反った。
「まだまだ行くぜ!」
「ツルギ、始めましょうか。」
「キシャシャシャシャシャシャシャ!」
「ひっ!?」
「こ…こいつ……!」
「ヤ…ヤバイ奴っすね……」
ツルギは狂気じみた笑いを上げながらカイテンピンクとカイテンブラックとカイテングリーンに襲いかかる。
その勢いに三人は戦慄する。
「破壊だ!破壊してやるぅぅ!!!!」
ツルギはブラッドとガンパウダーを連射し、三人にダメージを与える。
「くっ……!」
カイテンブラックとカイテンピンクとカイテングリーンは反撃しようとする。
だが、その程度でツルギは止まらない。なにせ彼女は、そこらのゾディアーツ以上のパワーを秘めたキヴォトスでも指折りの実力者なのだから。
「無駄だあぁぁ!!!!」
「ぐわっ!?」
「うわっ!?」
「きゃっ!?」
だがしかし、ツルギはオーラを解き放ち、三人を怯ませると、銃弾をぶっ放して吹っ飛ばした。
「ハスミィ!」
「はい!」
ツルギの指示を受けたハスミは銃で狙いを定め、渾身の3発をぶっ放した。
そして三人は吹っ飛んで崖に激突する。すると三人が持っていたアストロスイッチが地面に散らばった。
「!」
「しまった!」
「マズイ!」
「今です!」
ハスミはその散らばったスイッチを素早く回収する。
「先生!」
そしてハスミはフォーゼに向かってスイッチを投げる。
「!サンキュー!」
フォーゼはスイッチをキャッチし、全てのスイッチを入れ替えた。
『ホイールオン』
フォーゼはホイールスイッチを起動した。そして凄まじいスピードでKAITEN FX Mk.0のミサイルを避ける。
『ウインチオン』
更にフォーゼはウインチモジュールでKAITEN FX Mk.0のガトリングガン部分を塞いだ。
そしてフォーゼはホイールスイッチをオフにしてKAITEN FX Mk.0の上に乗る。
『ペンオン』
そしてペンモジュールでKAITEN FX Mk.0のミサイル部分にバッテンを書く。
すると文字が実体化し、KAITEN FX Mk.0のミサイル発射ゲートを塞いだ。
「おりゃあっ!」
そしてフォーゼはKAITEN FX Mk.0の顔面を殴り、地面に倒した。
「さぁさぁ!盛り上がってまいりました!トリニティのスーパースター!宇沢レイサが相手です!」
「レイサさん……(汗)」
一方で、スズミとレイサの自警団コンビは二人でカイテンレッドとカイテンイエローを相手する………はずが、レイサが武器を持って単身カイテンレッドとイエローに突っ込んで行き、銃を乱射する。
「くっ…この……」
「滅茶苦茶な奴め……!」
レッドとイエローは銃を取り出し、レイサを撃つ。だがしかし、痛みを感じていないと思ってしまうほど、レイサの勢いは止まらない。
「はははははーー!そんなんじゃこのトリニティのスーパーヒーロー、宇沢レイサは止められないですよ!」
「なに!?」
「効いていない……!?ってかさっきと変わってるし!」
(ぐっ……やはり分断されたのはキツイな………)
二人はレイサのハイテンションと謎に高いタフネスに翻弄されながらもレイサに積極的に攻撃しようとする。その時だった。
「閃光弾!投擲!」
「ぐわっ!?」
「これは…閃光弾……?」
スズミが閃光弾を投げ、二人の視界を一時的に失わせた。
「レイサさん!」
「任せてください!」
そしてレイサは二人に接近する。
「トドメです!」
レイサはそう言うと、ゼロ距離で渾身の一撃をぶっ放した。すると二人は吹っ飛んで崖に激突した。その衝撃で地面にアストロスイッチが散らばる。
「よし!」
そしてスズミはそのアストロスイッチを全て回収した。
「先生!」
そしてスズミは回収したスイッチをフォーゼに投げる。
「お!サンキュー!」
フォーゼはスイッチをキャッチすると、スイッチを入れ替える。
『フリーズオン』
「凍らせてやるぜ!」
フォーゼはフリーズモジュールを装着し、冷気を出してKAITEN FX Mk.0の手足を凍らせる。
『カメラオン』
そして次にカメラモジュールを起動し、レンズからKAITEN FX Mk.0を見る。
「あそこだな……」
『スタンプオン』
『ジャイロオン』
フォーゼは何かを分析するとカメラモジュールとフリーズモジュールを外してジャイロモジュールとスタンパーモジュールを装着した。
そしてフォーゼはジャイロモジュールのプロペラを回して空を飛び、スタンパーモジュールでKAITEN FX Mk.0の至るところにスタンプを押す。
そしてフォーゼが着地すると、KAITEN FX Mk.0は氷を砕き、フォーゼに襲いかかろうとする。
その前に、フォーゼがKAITEN FX Mk.0に押したスタンプが連続で大爆発を起こした。KAITEN FX Mk.0は明らかなダメージを受けて倒れる。
「へへっ!お前の弱点はそこだったんだな。」
と、フォーゼは先程カメラモジュールで解析した場所を指差す。
「さぁて、どんどん行くぜ!」
フォーゼは再び走り出した。
「へぇ~あれがシャーレの先生かぁ〜」
そんなフォーゼの姿を、崖の上から二人の少女が眺めていた。
夢中になってフォーゼの姿を眺めるピンク色の長い髪をしている少女は聖園ミカ。トリニティの生徒会、ティーパーティーの一人、パテル分派の代表人物である。
もう一人は桐藤ナギサ。ミカと同じティーパーティーの一人でフィリウス分派である。
「確かに興味深いですね。あそこまでの力……条約も迫っていますし、是非を借りの一つでも作らせたいものですが……」
「ナギちゃん中々黒いこと考えるね〜。でもそういうの考えるのって大体微妙なところで退場する悪役だよ?悪役ムーブって知ってる?」
と、ミカはデカい声でナギサに茶々を入れつつ煽る。いつものことである。
(さぁ先生、その力を見せてくださいな。)
「!マズイよ!KAITEN FXが負けちゃう!」
「やっぱり搭載したばかりの自動運転システムじゃ無理がありましたか……」
「こうなったら……リーダー!」
「ああ!搭乗だ!」
崖から這い出たカイテンジャーは軽く話し合うと、ジャンプしてKAITEN FX Mk.0に飛び乗った。するとKAITEN FX Mk.0の複眼が発光する。
更にミサイルの発射台のペンで塗った塊が砕かれた。
『まさか我々をここまで追い詰めるとは……やるではないか!』
『だが、それもここまでだ!』
カイテンジャー全員が搭乗したKAITEN FX Mk.0のパワーは更に上る。拳を振り上げ、フォーゼを叩き潰そうとする。
フォーゼはそれを受け止めると、気合で押し返した。ダチが集まった今、フォーゼ後からも膨れ上がっている。
「先生!」
そこにハスミたちが駆け寄ってくる。どうやらヘルメット団も全滅させたようだ。
「うっへー……デカいですねぇ…」
「エネルギーもヤバイです。あんなものが爆発したら…」
「……!」
マシロのその言葉を聞き、フォーゼは元いた世界で戦ったとあるゾディアーツを倒したときのことを思い出した。
「俺に考えがある。お前ら手伝ってくれ。」
フォーゼはそう言うと、その詳細を話した。……のだが、そのとんでもない提案には「は?」と驚く者や苦笑いを浮かべる者、正気を疑う者と散々である。
「……はい!?」
「し…正気ですか……?」
「正気だし本気だ!それに、こういうのには慣れてるからな!」
「元々いたとこで何があったんですか……」
「まぁでも、先生にそこまでの自信があるなら、信じてやってみましょう。」
スズミの言葉に反対する者はいなかった。一同、作戦の準備に移る。
そして準備は完了したのだが……
『な…何だあれ……?』
その準備は、正義実現委員会と自警団総出でマシンマッシグラーに乗ったフォーゼを持ち上げるというものだった。
『あれは…何がしたいんだ……?』
作戦の意図が分からず、カイテンジャーは困惑する。『……まぁいい!あんなに集まったのなら寧ろ好都合!』
『纏めて潰してやる!』
KAITEN FX Mk.0は高く飛び上がる。そして右足を突き出してフォーゼたちに突っ込んでいく。この重量で踏み潰す気だ。
「……今だ!」
「キエェェェェッ!」
そのフォーゼの合図とともに、ツルギは凄まじいオーラを出し、パワーを大幅に上げる。そして他の者も全力を出す。
そのまま、マシンマッシグラーを空中にぶん投げた。
そしてマシンマッシグラーはジェット噴射をする。
『なに!?』
マシンマッシグラーは一直線上のKAITEN FX Mk.0に激突し、そのまま空高く昇っていった。
「わーお。すごーい!」
「なるほど、周りへの爆発被害も考慮して空で倒す気ですね。」
戦いの様子を見ていたミカとナギサは空に昇っていくフォーゼを眺めた。
「うおおぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!」
フォーゼはジェット噴射の威力をさらに高め、KAITEN FX Mk.0を押しながらグングン高度を上げていく。
そして打ち上がってから一分も経たないうちに大気圏を抜け、重力を振り切り、遂には宇宙に到達した。
『なっ!?ここはまさか……!?』
『宇宙!?』
さっきまで地球にいたのに一分後に宇宙にいる。その事実に、カイテンジャーは驚愕する。
「よっ!」っとフォーゼはマシンマッシグラーから飛び出し、ロケットスイッチとドリルスイッチを起動する。
『ロケット・ドリルオン』
そしてロケットモジュールとドリルモジュールを装着すると、ドライバーのレバーを引いた。
『ロケット・ドリルリミットブレイク!』
「ライダーロケットドリル宇宙キーック!」
宇宙空間で声はでないが、コズミックエナジーが意思を伝えてくれる。フォーゼは叫びながらKAITEN FX Mk.0に突撃し、必殺技を喰らわせる。
『そんなもので……!』
「なに!?」
『このKAITEN FX Mk.0は倒せんぞ!』
しかし、KAITEN FX Mk.0はなんとフォーゼのライダーロケットドリル宇宙キックを弾いてしまった。
『これがカイテンジャー最強の秘密兵器、KAITEN FX Mk.0の力だ!』
『終わりだシャーレの先生!』
KAITEN FX Mk.0はガトリングガンとミサイルを同時に発射する。
フォーゼはそれをロケットモジュールのジェット噴射で飛んで躱し、KAITEN FX Mk.0の背後に回り込む。
「もういっちょ!」
そしてフォーゼはもう一度フォーゼドライバーのレバーを引いた。
すると、ロケットモジュールとドリルモジュールが2倍ほどの大きさに巨大化した。
それに伴い、威力も当然2倍……否、それ以上である。
「ライダーロケットドリル大宇宙キーック!」
フォーゼは巨大化して威力が倍になったロケットのジェット噴射でKAITEN FX Mk.0に突っ込んでいく。
『ぐっ……バリア!』
カイテンジャーのバリアと巨大化して威力が倍になったドリルモジュールが激突した。
その瞬間、フォーゼはKAITEN FX Mk.0のバリアをすぐに貫通した。あれだけ頑丈だったKAITEN FX Mk.0の装甲が破壊されていく。
『なっ!?』
『バカな!?』
『この力は……!?』
「うおおおおおおおおおお!」
「おぉりゃあぁっ!」
遂にフォーゼのキックがKAITEN FX Mk.0を打ち抜いた。
KAITEN FX Mk.0は炎上しながら落下していく。
そしてエネルギーを注ぎ込みすぎた反動で、ロケットモジュールとドリルモジュールは強制的にオフになる。
「よし!って、うわああぁぁぁっ!?」
すると、フォーゼは地球の重力に引き寄せられ、落下していく。
フォーゼは大気圏に突入したタイミングで、レーダースイッチをパラシュートスイッチに移し替える。
『パラシュートオン』
フォーゼはパラシュートモジュールを装着し、ゆっくりと落下していった。
「おーい!」
「あ、帰ってきました!」
「おーい!」
皆が見える位置まで降りてくると、フォーゼはみんなに向かって手を振った。
フォーゼは地面に着地するとパラシュートモジュールを解除し、変身を解いた。
「勝ったぜ。」
『今回の件、お疲れ様〜』
その後、弦太朗はモモカに事後報告をしていた。
『因みに先生が倒したカイテンジャーのその後なんだけど、行方不明なんだよねぇこれが。』
『ちらほら目撃情報はあるし、写真もあるから生きてはいるんだけど、中々尻尾を見せなくてねぇ……まぁ、先生が痛い目に合わせたんだし、暫くは大人しくなるでしょ。』
『まぁカイテンジャーの同行についてはこっちに任せて、先生は今回の一件のことを報告書に書いてリンちゃんに提出しといてねー』
と、モモカは一方的に話して電話を切ってしまった。
弦太朗は携帯をポケットにしまうと、ある場所に向かって歩いていった。
「もう先生!遅いよ!」
「わ……悪りい!」
「まさか遅れるなんて。これは対価として奢りだね。」
「まぁまぁ……」
「先生困ってるでしょ……あ、これ先生の分のショートケーキね。」
「おう、サンキュー。」
弦太朗は放課後スイーツ部とスイーツを食べに来ていたのだ。
そこにはハスミとスズミもいた。
「たまにはこうやって、ゆっくりと甘いものを食べるのもいいものですね。」
「えぇ(ハムハム)。いつも(ガブガブ)……正義実現委員会の活動で(ガツガツ)、忙しいですから(モグモグ)、偶には休憩も(バクバク)必要ですね。」
「……」
その場にいるハスミ以外の全員が、ハスミのことを見ていた。
そんなハスミの前には大量のスイーツが置かれている。
「なぁ、ハスミってまさか……」
「えぇ、かなりの大食らいですね。」
「わお、すっごい食べっぷり……」
「……やるじゃないか。」
ハスミはダイエット後の人が食事をするかの如く幸せな顔でスイーツを次々と頬張り、ナツはそれを感心しながら、それ以外の者は唖然としながらその光景を見つめるのだった。
「……」
そしてその様子を、ツルギが遠目の木の陰から見ていた。
「…ん?ツルギ先輩、何してるっすか?」
そこに正義実現委員会の一人、イチカが通りかかり、ツルギに話しかける。
だが、ツルギはそれに気づかないほど興奮しているように見える。
「…イケメン……」
「へっ?」
ツルギは戦闘のときの狂ったような声とは違い、乙女のような声でそう言った。
「まさかツルギ先輩……先生に惚れたんすか!?」
「あ ゙あ ゙あ ゙あ ゙あ ゙あ ゙あ ゙あ ゙!」
イチカは驚きながらそう言うと、ツルギは叫びながらどこかに走っていく。
「ちょっ!?ツルギ先輩どこ行くんすか!?」
「えっ!?うわあぁっ!?」
「あれは正義実現委員会の……なんでこっち来るのさー!?」
「うわあぁぁぁぁっ!?」
「あ、終わった。」
とんでもない速さで走り出したツルギを見たトリニティの生徒たちは逃げ惑い、その惨状にイチカは笑うしかないのであった。
やっぱり生徒にも戦いで活躍させたいですし、今回はそれができてよかったです。
カイテンロボに自動運転機能みたいなのが付いてるのは、気にしたら負けということで。
今回みたいな総力戦要素とかも拾っていきたいなぁと思ってます。
それとナツの台詞考えるの難しすぎる!!!!!