悪食龍人   作:うんこ

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第3話

ケルビとやらを平らげても全くもって空腹が収まる気配は無かった。ハァ…お腹が空きすぎて動けなくなりそう

 

それでも固く締まった歯ごたえがあって美味しい上質なお肉を食べられた事も、お肉を食べた結果私の肉体も改良されたのもあるから気分は悪くないわね。得に足はより粘り強いものに変えられたのが伝わってくる。 早く試してみたいわ。

 

いや、そんなことよりこの匂いは…

 

クンクンと鼻を鳴らしフラフラと匂いの発生源を探す。

 

どうやら林の外の開けた平地から漂って来てるようだわ。

 

良いにおいに誘われて木々の隙間から様子を伺うと焚き火の中談笑する影が二つ。

 

片方は人間の中年の男。もう片方は人間?猫?とにかく小柄な影だった。

そんなことより問題なのはこいつ等がこんがりと焼けた本当に美味しそうな肉を前にしていること。それ以外にも見ているだけでボトボト涎が出てきそうな料理も色々あったけどやっぱりお肉ね。

 

中年の男がお肉を一口食べるのを眺めているととある真実にたどり着いた。

 

これ私の肉じゃない?こいつ等は盗人と盗猫なのかしら?私のね…

 

こいつ等盗人には地獄を見せてやるわ

 

 

尊くて可愛い私の大事な大事なお肉さんを奪ったんだもの。許して良いはず、ないわよ、ねぇ

 

私のご飯を奪った罪、その血肉で贖ってもらうわ。

私のお肉を奪ったこのクソ共を始末してお肉に変えお腹の虫を鎮める糧にしないとこのイラつきは消えない

 

そうしている内におじさんは二口目に取り掛かった。

大変!一刻も早くあの子達を救出しないと。

 

変な汚いおっさんに喰われるよりも可愛い私に食べられた方があのお肉達も幸せよね。

 

 

 

「こんにちは!」声を張り上げて手をぶんぶん振りながら泥棒共にゆっくりと向かっていく。

 

 

猿だか狐だかよくわからないオレンジ色の獣を食べてからやけに耳が良くなっている私には肉共、もとい盗賊共の会話が丸聞こえだ。

 

「なんだアレ?血まみれだし腕も足もなんか変だし尻尾生えてるし人間か?」

 

「ご主人様…何だかすごく嫌な予感がするニャ」

 

「ああ。それは俺も感じている…。お前はここで待っていろ。万が一何かあったら俺の事なんて放って逃げろ。まあきっと大丈夫さ、5分後にはまた楽しくお前と食卓を囲んでいるよ」

 

うふふ、むかつくわね。完全に化け物扱いじゃない。もっと可愛い女が来たとか言えないわけ?

 

「よう」

 

男が私の方に歩き声をかけてくる

 

「あんたの背中のそれは装備なのか?」

 

そう問いかけてくる男を無視し私は男の胸ぐらを掴む

 

「つーかーまーえーた!盗人さん、私の大切なお肉を盗んだ罪は、あなた自身のお肉で許してあげるわ!でもあなたも加齢臭はプンプンするし口は臭いしで全然美味しそうじゃないわね。せっかくケルビだかカルビだかで口の中が幸せになっていたのに次があなたじゃ口直しならぬ口穢しだわ。」

 

「は?」

 

「それでも…ウフフ、今はとってもお腹が空いているから全部きっちり食べて上げる!だから安心して良いわよ」

 

「お前一体何を…」

 

「いた☆だき☆ます」

 

出刃包丁を振るい首を跳ねようとするが

盗人はトロそうな見た目に反し俊敏に転がって避けた

そのままおじさんが蹴り上げた砂が私の視界を潰す。

「痛っ」

「マジ何なんだよお前、なあ、おい」

目が座ったおじさんが私の翡翠のような髪の毛を掴んでひたすら拳打を繰り出してくる。

「痛い、痛いわ!」

「わざと痛くしてるんだろうが」

【噛みつき攻撃強化】が乗った噛みつきで拳を食いちぎってやろうと思って大口を開けておじさんのパンチにかぶりつくも彼の指先に小さな傷をつけただけにとどまった。

「げぶっ」

「下位ハンターとは言え俺達は人間相手に武器振れないからな、お前がそこそこ程度の強さで助かったよ」

 

「泥棒、天罰が降るわよ」

 

「こいつ本当、本当何言ってるんだ…」

「ご主人様!物凄く嫌な予感がするニャ、すぐにそいつから離れるニャ!」

「あ、ああ。しかし。それじゃさっさと」

その瞬間彼が地面に崩れ落ちる。

 

【睡眠牙】の効果ね。彼の抵抗力を前に睡眠効果は発動しないと思っていたけどちゃんと効果は出てたわ

 

正義は勝つのね。むふふーと満足気な鼻息が漏れる。

「ウフフ。それじゃあ改めて」

いた☆だき☆ます

3回咀嚼と嚥下を繰り返したらおじさんの命と首は無くなった




主人公は思考回路がパワーちゃんとか半天狗とかわされいみゅと一緒
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