「遼…私を抱いて…」
「リアス部長…何を…ッ!」
静かに喋るリアス部長は身体を起こした俺を飛び付くように押し倒し上に跨がる。
「リアス部長…止めてください…」
「お願い…遼…今は、なにも聞かず私を抱きなさい…昼間だっていってたじゃない…」
俺を見下ろすリアス部長は、自らの制服のボタンを1つ1つ外していき溢れんばかりの胸が外気へとさらされる。
「遼…私、初めてだけど…身体には自身があるからきっと満足させられるわ」
そう言い俺の片手を手に取り胸へと誘い…。
「ん…ッ」
手に吸い付くような…張りがあり柔らかな感触が片腕に伝わり、リアス部長から艶のある声が漏れる。
突然の事態に混乱していた俺だが…リアス部長の肩が震えている…理由はわからないがやはりこんな事は……。
続けようとするリアス部長の手を掴み身体を起こし相手を見つめる。
「リアス部長」
「り、遼…」
「無理をしないでください…」
「無理なんて……してないわ…
「そんな嘘を言うくらいなら…せめて肩の震えは止めるべきだ…」
「…ッ!」
ビクッと反応を示したかと思えば俯きベッドにポタポタと涙らしき物が落ち染みを作る…。
「リアス部長……あなたに何があったかは知りませんが…こんな事をしても何の解決にもなりません…」
震えている部長の肩を掴めばリアス部長ゆっくりと顔を上げこちらを見つめてくる。
「昼間にも言った筈です…頼りにならないかもしれませんが相談くらいなら乗ります…だから、自分を大切にしてください」
「遼……」
気が付けば、リアス部長の頭を優しく撫でていた……流石に先輩にマズイか…。
そんな考えをしていると、またしても床に魔方陣が現れる…今度はなんだ?
光を放ち思わず目を閉じてしまう……暫くして目を開けばそこには銀髪の髪にメイド服を纏う女性が立っていた。
「あなたが来るとはね…グレイフィア…」
「こんな事をして破談に持ち込もうとしたわけですか」
「こうでもしないと誰も聞いてくれないでしょ!」
現れたグレイフィアと呼ばれる女性にリアス部長は苛立ちを露にして会話をしている…何か…ややこしくなったな…。
「このような輩に操を捧げようなん……」
こちらを見て何かを言いかけたが一瞬だけ目を見開くが直ぐに戻り問い掛けてくる。
「…あなた、何者ですか?」
「俺は駒王学園2年の海道 遼だ」
「そんな事を聞いているのではありません…」
「………」
「答えるつもりがない…と言うわけですか」
何も語らない俺に警戒しているのか、目を細め睨み付け、くわえて殺気を放ってくる…少しでも動けば間違いなく命がないだろう…。
「グレイフィア…遼は、私の大切な部員であり後輩よ…手を出すことは許さないわ…」
そんな状況の中、リアス部長の言葉により先程から放たれていた殺気を消し警戒が解かれた。
「そのようなつもりではありませんでしたが…まぁ、良いでしょう…では、改めてご挨拶させて頂きます…初めまして海道様、私はグレモリー家にお仕えする者の一人でグレイフィアと申します…どうぞお見知り置きを…」
お辞儀をするグレイフィアさんに俺も思わず頭を下げて挨拶を改めてした…そしてリアス部長が彼女に向かい問い掛ける。
「グレイフィア…これは貴方の意思?家の総意?それとも…"お兄様"の意思?」
「全てでございます」
「そう…」
全てと答えるグレイフィアさんに諦めたようにため息を吐くリアス部長は脱いだ衣服を着始めた。
「ごめんなさい、遼…それとありがとう…あなたの言葉で少し気が楽になったわ…」
「リアス部長…」
「この理由は、近い内に必ず話すわ人間であるあなたに関係ない話であるけどね…」
そう告げるとリアス部長は、グレイフィアさんと魔方陣の中へと消えていった。
「人間か……」
リアス部長の言う人間と言う言葉に自らの腕を見ながら呟く…。
「ふふ…リアスに対しては、優しい態度だったわね…」
「やはり聞いていたか…スカーレット…」
「ええ…正直ここまで人間味になっている事に驚きよ」
俺を見ながらニヤニヤとしているスカーレットに「ほっとけ…」と呟きながら再び毛布を被り眠りに着いた。
翌日…俺は部室へと顔を出すために先ずは暫く顔を出していない為、言い訳を考えているうちに部室の扉の前に到着し、ドアノブに手をかけると昨日感じた気配を扉の向こうから感じる…。
「失礼します…」
ノックをし部室へ入ると重苦しい雰囲気が充満していた。
中には冷たい雰囲気を放つ部長に笑っているが、どこか黒いオーラを放つ姫島先輩に居心地の悪そうな表情を浮かべる塔城さん…そんな雰囲気に苦笑いの木場に汗を流すイッセーそして、オロオロしているアルジェントさん……なんだこの空間は…。
「ようやく揃いましたね…」
「あんたは…」
「昨日ぶりですね海道さま…」
何故ここにグレイフィアさんが…そう疑問を持ち聞こうとすればリアス部長が口を開く。
「みんな揃ったわね…部活を始める前に話があるわ…」
リアス部長が切り出そうとした瞬間…部屋の中央の魔方陣が光だした…魔方陣の模様が変わった…?。
「フェニックス…」
誰かがそう呟くと同時に魔方陣から放たれる光がましたかと思えば、炎が巻き起こる。
部室が熱気に包まれる中…一人の男性が現れると同時に炎が消える。
「ふぅ…人間界は久しぶりだな…」
スーツ姿に身を包む金髪の男は、辺りを見回しリアス部長を見つければ馴れ馴れしく話し掛ける。
「やぁ…愛しのリアス」
周囲は眼中に無いのか挨拶1つない様子でリアス部長の隣に座る。
「おい、お前!さっきから部長に馴れ馴れしいが何様だ?」
あまりの態度に我慢出来ないのかイッセーが相手に問い掛けるが男は汚い物でも見るかのような目を向ける。
「あ?誰だお前…リアス、俺の事を下僕に話してないのかよ?」
「話す必要が無かったからよ…」
「これはこれは…相変わらず手厳しいな…」
リアス部長の態度を意に介さず笑う男…コイツ…空気を読まないタイプだな…って顔で見ているイッセー。
「このお方は上級悪魔のフェニックス家の三男、ライザー・フェニックス様であらせられます」
上級悪魔と言う言葉に俺はライザー・フェニックスを見る…なるほどな…力はそれなりにあるようだが…。
「そして…グレモリー家次期当主の婿様であります」
「え…グレモリー次期当主の婿…?」
「分かりやすく言うのなら…リアスお嬢様の婚約者です」
「ほう…?」
「う、嘘だろ…こんな奴が部長の…」
イッセーを含めた眷属のみんなも驚いているようだな。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「いやぁリアスの"女王"がいれてくれたお茶は旨いね」
「痛みいりますわ」
姫島先輩の何時もの笑顔を浮かべているが、あからさまに態度が違いイッセーがビクビクしながらも見ている。
そう言う間にも…名前を呼びたくないがライザーは、リアス部長の髪や肩を触っている…部長も心底嫌そうな様子だ。
「いい加減にしてちょうだい!」
いい加減うんざりしたのだろう…リアス部長は、ライザーを怒鳴るが彼は全く聞くようすもなくニヤニヤしている…。
「ライザー!私はあなたとは結婚しないわ!」
「さっきも聞いたよ…」
「じゃあ…」
「俺と君は純血の悪魔だ…最近は転生悪魔が増えてきたおかげで悪魔全体の数は、良くなったが…純血の悪魔を絶やすわけにはいかない…だからこの縁談が組まれたはずだ…」
「そんな事…わかっているわ…家を断絶させない…その為にも婿をとるわ…でもねライザーそれはあなたではないわ」
部長の言葉を聞きニヤニヤしていたが徐々に機嫌が悪くなっていくライザー。
「俺もな…リアス…フェニックス家の看板を背負っているんだ…フェニックス名に泥をぬるわけにはいかない…君の下僕を全て燃やし尽くしてでも君を冥界に連れて帰るぞ」
そう告げるとライザーから殺気を放たれ身体に炎を纏い始め周囲の温度を上げるが…。
「くだらねぇ…」
一人の男がそんな一言を放ち一瞬その場が凍り付く。
「か、海道…」
「あ?何だ?人間風情が今、何て言った?」
いつの間にか腕を組み壁にもたれかかる俺の一言に反応し殺気をこちらに向けてくる。
「聞こえなかったのか…"くだらねぇ"と言ったんだよチキン野郎…」
チキンもといライザーの殺気の中でヘラヘラ笑いながら告げる俺に真っ青になる皆…。
「くく…たかが人間がこのフェニックスにケンカを売るとは…とんだ間抜けな奴だ…」
笑いながらも怒りの感情が伝わってくる…。
「はッ!良いから黙れよ…チキンだから三歩動けば忘れちまうのか?」
「貴様…!」
二人は何時戦いになってもおかしくない状態であるその時。
「お止めくださいお二人とも…これ以上やるのでしたら私も黙っていません…サーゼクス様の名誉のために遠慮はしません…」
グレイフィアさんが静かに仲裁に入ればライザーは途端に青ざめていた。
「最強との"女王"と称されるあなたに、そこまで言われたらやめるしかありません」
大人しく引き下がるライザーにグレイフィアさんが提案をする。
「こうなることは両家とも予想してましたがまさか関係ないあなたが…くるとは…仕方ないですね…最終手段をご用意しました」
「最終手段…どういうこと?グレイフィア?」
気になり問い掛けるリアス部長にグレイフィアさんが語りかけるように告げる。
「お嬢様…ご自分の意見を通したいのなら…ライザー様と"レーティングゲーム"をなされてはいかがでしょうか?」
グレイフィアさんの言葉にリアス部長は驚いている様子だった。
「お嬢様もご存知の通り、公式のルールでは成熟した悪魔しか行えません…しかし非公式であるならば半人前でも問題ありません」
「お父様たちはこれを見越して…どれだけ掻き回せば気がすむのよ!」
怒りを露にするリアス部長からは黒いオーラが見えた…気がした。
「では…ゲームは拒否されますか?」
「まさか…こんな好機を逃す手はないわ…ライザーゲームで決着を着けましょう」
「俺は構わないぜ…でもいいのか?俺は既に成熟してて公式のゲームに参加して勝ち星も今の所多い…それでもやるか?」
「もちろんよ…あなたを消し飛ばして上げる!」
二人の言葉を聞いてグレイフィアさんは承知しましたとつげる。
「両家にには私から伝えておきます」
話がきまり一段落した所でライザーこちらを見てくる。
「リアス…一応聞いておくが…君の下僕はこれだけか?」
「えぇ…遼以外は私の眷属よ…だとしたらどうなの?」
「これじゃあ話にもならないな…君の"女王"しか俺の下僕に対抗できないじゃないか」
笑いながら指を鳴らすと再び部室の魔方陣の模様がフェニックスになり光を放てば複数の影が現れた。
「これが俺の可愛い下僕だ…」
何故かは知らないがイッセーが隣で号泣している…その様子にライザーを含め眷属の連中が引いていた。
「リアス…お前の下僕が号泣しているんだが…」
「イッセーはあなたのようにハーレムを作りたいからじゃないかしら…」
溜め息をつきながら説明をうけたライザー何を思ったのか眷属の女の子とキスを始めた…イッセーが血の涙を…。
「ゆるさねぇ!ここでぶったおす!!」
あまりの怒りに赤龍帝の籠手を展開し殴り掛かろうとするが…。
「下級悪魔ごときが…ミラ、相手してやれ」
「はい」
ミラと呼ばれた女の子が武器を持ち前に出てイッセーを迎えうつ。
「グハァ…ッ!」
ミラに迎撃されたイッセーは床に転がりうずくまっていた…そしてうずくまるイッセーにさらに攻撃をくわえようと武器を振りろすが…金属音がぶつかりあう音ともに受け止める影があった。
「てめぇ…何をしてんだ?」
「!?」
俺は、イッセーに降り下ろされた武器を片手でを受け止め、握り潰し床に放り投げる…その様子にミラと呼ばれた女の子はその場にへたりこんでしまった。
「な…馬鹿な!?」
その様子に驚くライザー達にまたしてもグレイフィアさんが間に入る。
「お止めください…先程も申し上げた筈です黙っていないと…」
その様子に俺は動きを止め片手に魔力を集めていた。
「ご決着はゲームでお願いいたします…それと…お嬢様とライザーさまの戦力差を考えると…「待てよ…」」
グレイフィアの説明中に海道が割り込みゆっくり告げる。
「今回のレーティングゲームに俺も参加させて貰おう…」
「しかし…関係ない人間のあなたの命の保証はないですよ?」
「くく…良いじゃないですか…それはこの人間の自己責任であるしコイツを叩き潰さないとな…後は…リアス達に十日かん猶予をやるよ…このままだと勝ちは決まったも同然だからな…精々楽しませてくれよ…」
「私は構わないわ…」
両者とも頷けばライザーがこちらをみて問い掛ける。
「おい!お前名前は?」
「海道 遼…リアス部長の後輩だ…」
「海道…遼…今回は命拾いしたが次はそうはいかんぞ…十日後…貴様を始末してやる…精々実力をつけるんだな…」
捨て台詞を吐いて眷属の女の子達と魔方陣で帰っていた。
「では…お嬢様十日後にまた…」
リアス部長に頭を下げ魔方陣に乗りグレイフィアさんも帰ったようだ。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「遼…巻き込んでごめんなさい…」
「いや…気にしないでください…俺が勝手に首を突っ込んだわけですし…」
そんな感じでリアス部長に謝れられ気まずい空気が流れていた。
かなり雑にレーティングゲームに参加させてしまいました…すいませんm(__)m