「ハーレム王を目指して頑張るぜ!!」
学校が終わり放課後となった直後、イッセーは謎の単語を放ち部活へと走って行った……まったく。
今日は、用事があり部長であるリアス先輩に部活には行けない事を告げて、俺は家へと急いでいた…だが…。
「あれは…」
目の前で何もない場所で転んでトランクの中身を、ぶちまけているシスターを見つけた……何故シスターとわかるかって?
服装で判断したに決まっているじゃないか…。
「大丈夫か?」
「∇ЙεКψ⊃о?」
むぅ…日本語が通じないだと……このシスター良くここまでは来れたな…。
「これならわかるか?」
簡単な英語を話反応を伺う
「…!は、はい!」
ふぅ…何とか英語は使えるみたいだな…ん?今、俺を馬鹿キャラと思った奴前に出ろ…!
俺だって駒王学園の生徒だからな、頭はわるくないんだよ……多分。
「荷物はこれで全部か?」
「はい…ありがとうございます」
ペコリと頭を下げる様子を見て礼儀正しい子だな…と考えながらトランクを手渡す。
「そんなに荷物を持って旅行か?」
「え…とですね、私はこの町の教会に赴任することになりましたアーシア・アルジェントと申します…」
「あぁ…ご丁寧どうも…俺は、海道 遼だ、よろしく…」
「は、はいこちらこそ」
ふむ…それにしても…金髪の髪に綺麗な翡翠のような瞳…間違いなく可愛いのだろう、イッセーなら泣いて喜ぶだろうな…。
「あ、あの…」
「ん…?なんだ?」
「お、お恥ずかしい話なのですが…」
申し訳なさそうに俺を見つめてくるアルジェントさん…そしてゆっくりと口を開き。
「実は…道に迷ってしまって…教会のへの行き方を教えていただけませんか?」
「この町の教会だよな…心当たりあるが…」
「ほ、本当ですか!?できれば連れていっていただけないでしょうか?」
ん〜用事があるのだが…仕方ない、ここでさよならは…後味悪いし…。
「ああ…構わないぞ」
「あ、ありがとうございます!」
俺の返事に目を輝かせお礼を言ってくるアルジェントさんと教会へ向かう事となった。
その道中に公園前を通過しようとしたが、転んだのであろう男の子が膝を押さえ泣いていた。
「仕方ない…」と呟き泣いている男の子に近づこうとしたが、アルジェントさんが駆け寄り男の子に語りかける。
「大丈夫?これくらいで男の子が泣いてはいけませんよ?」
優しい微笑みで声をかけて押さえている膝に両手をかざした。
「え…」
俺は目を疑った…彼女の手から淡い緑色の光が放たれ、膝におった傷を治していく様子を…。
「神器か…」
「はい、これで大丈夫ですよ」
彼女は微笑みながら言いこちらへと戻ってきて少し申し訳なさそうに見てくる。
「すいません…つい」
「お姉ちゃん!」
不意に声をかけられ俺達は、声の主は先程膝をケガした男の子で、笑顔で言ってきた。
「ありがとう!」
「お姉ちゃん、ありがとうだそうだ…」
俺は彼女に伝えると嬉しそうに微笑む。
男の子が走り去った後に俺は、アルジェントさんに質問する。
「アルジェントさん…さっきのは…」
「はい、あれは神様からもらった癒しの力です」
そう告げる彼女表情はどこか寂しげに見えた…。
「何か…あったのか?」
俺は、何気なく聞いてしまった……表情を暗くしていたアルジェントさんは俯き「聞いてもらえますか?」と小さい声で聞いてきた。
「俺でよければ…」
「ありがとうございます…」
彼女ーーアーシア・アルジェントはゆっくりと語り始める…。
生まれて直ぐに両親に捨てられ孤児院で育てられた…彼女の信仰の深さにより今ある、奇跡の力をてにいれた…その力によって"聖女"として崇められ、周りから期待の眼差しを向けられた。
ある時、偶然ケガをした悪魔と出合い傷を癒してしまった…彼女は"聖女"から"魔女"の烙印を押され追放された……誰も助けてはくれなかった…。
「きっと…私の祈りが足りなかったんです…だからこそ、主は試練を与えてくれたんだと思います…今を耐えしのげばいつか…報われる時がきっと…きっと…」
「なら、俺がアルジェントさんの味方になってやるよ…」
「え…?」
「周りが誰一人認めていないのなら、俺が認める…良く、頑張ったな…」
「わ、私は……ッ!」
偉そうな事を言ったな…出会って間もない俺が認めるって…でも…だからこそ言いたかった…少しでも彼女の救いになるのら…。
「うぅ…うぇ…ッ」
泣き崩れるアルジェントさんの髪を優しく撫でているとふと…彼女は泣き止み微笑んでくれた。
「あ、ここです!良かった…たどり着けて…遼さん、本当にありがとうございます!」
「気にするな…友達を助ける事なんて当たり前だ…」
「…はい!」
お互いに笑いあいながらアルジェントさんは、恐る恐る聞いてくる。
「あ、あの…また…会えますよね?」
「ああ…勿論だ」
「約束ですよ!」
俺達は、また会う約束をしそこで別れ家へと帰った。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
夜中…リアス部長に町外れの廃屋に呼び出された。
何でもはぐれ悪魔討伐依頼が届いたらしい…はぐれ悪魔とは己の欲望の為に主を殺したり、主のもとを去る眷属悪魔のことだ。
これらの存在は、危険視され各勢力は見つけ次第討伐するよう命令している。
この命令はグレモリーつまり、リアス部長達にも例外ではなく、この町に侵入してきたはぐれ悪魔を大公の依頼で度々討伐していた……その依頼を前まで横取りしてたけどな…。
「で…今回のはぐれ悪魔は、夜な夜な魔力で人間を誘き寄せて食べる奴か…」
「えぇそうよ…二人とも…遼は大丈夫だったわね…イッセー良い機会だから悪魔の戦いを経験しなさい」
「部長で、でも俺…戦った事は…」
イッセーは戦いと聞いて焦りながら戦った事がないと言った。
「イッセーはしょうがないわね…ついこの間まで人間だったもの…でも、戦闘を見ることができるわ、今日は私たちの戦いを見なさい…下僕の特性についても説明するわ」
「下僕の特性?」
「えぇ、眷属を得るのは単純に悪魔の数を増やすだけじゃなくて少数精鋭の部隊を作る目的もあるの…それが"悪魔の駒"であり、爵位を持った悪魔は人間界のボードゲーム"チェス"の特性を下僕悪魔に取り入れたの、主となる悪魔が"王"そこから"女王"、"騎士"、"戦車"、"僧侶"、"兵士"と五つの特性を作り出し軍団を持てなくなった代わりに、少数の下僕に力を与える事にしたのよ」
そうこう部長が説明をしていると嫌な気配が近付いている事を察知し身構える。
「美味しそうなニオイがする…しかし、不味そうなニオイも…アマイノか、カライノか…」
部屋全体に不気味な声が響き渡り全員が身構える。
「はぐれ悪魔バイザー、あなたを消滅しにきたわ」
部長がそう告げると不気味な笑い声と共に暗がりから姿をゆっくりと現した。
上半身は女性…しかし下半身は巨大な獣ようなもので全ての足が太く、鋭い爪を持ち尾は蛇であり独立して動いている……まさに化け物にふさわしいものだな……。
「主の元を逃げ、己の欲求を満たすためだけに暴れまわるのは万死に値するわ…グレモリー公爵の名において、あなたを消し飛ばしてあげる」
「こざかしい小娘が…キサマの紅のカミのように全身真っ赤な血に染メテクレル!!」
絶叫のような咆哮をあげ戦闘態勢に入る悪魔バイザー。
「雑魚ほど洒落た台詞を吐くのね…裕斗!」
「はい!部長!」
呼ばれ返事をした木場は、姿が消えた…何処に…?
「ギャァァァァァァァ!!」
刹那バイザーが叫び声をあげ片手からおびただしい量の血を噴き出していた。
「イッセーに遼、さっきの続きを説明するわ…裕斗に与えた駒は"騎士の駒"特性は、スピードよ目にも止まらない速さで敵を翻弄し攻撃をするわ」
成る程な…さっきの木場が消えたわけではなく…目にも止まらない速さで動いていたのか…。
「次は小猫」
呼ばれた小ね……搭城さんは、バイザーの足元にいた…いつの間に…。
「小猫ちゃん危ない!!」
バイザーが搭城さんを踏みつけようと足が迫り思わずイッセーが叫ぶが、遅く踏まれてしまう搭城さん…しかし…。
「小猫は"戦車の駒"特性は圧倒的な腕力と防御力…あの程度の攻撃をじゃあつぶされないわ」
部長の言う通りバイザーの足元では搭城さんがゆっくりと持ち上げていっているのだ。
「あ、ありえない…」
唖然とするイッセーしかし、目の前で起きているのだから信じるしかない…あげくそのままバイザーをぶん投げたし…。
「最後に…朱乃ね」
「はい、部長」
呼ばれ何時もとかわらないスマイルフェイスでバイザーに近づく姫島先輩。
「あらあら、うふふ…どうしましょうか?」
笑いながら手に雷のような光を発生させていた。
「朱乃の駒は"女王の駒"他全ての駒の特性を扱える最強の副部長よ」
喧しい轟音と共に姫島先輩がバイザーに雷を食らわせていた。
「うふふ…まだまだですわ…」
「あと…彼女はドがつくほどのSよ…相手が命乞いだろうと降参しようと興奮が収まるまでやめないわ」
…バイザーが何か、可哀想に見えてきた…動けないのにまだ続いてるし…あ、イッセーもかなり震えてるな…。
暫くして、スッキリした顔で姫島先輩が戻ってきた。
「部長…あとはお願いします」
「えぇ任せてちょうだい」
最早満身創痍で動く事も出来ないバイザーに部長は近づき問い掛ける。
「何か言うことはある?」
「…殺せ…」
「そう…じゃあ消し飛びなさい」
部長の手から魔力を放たれようとした…が…。
「死ネェェェェ!!」
先程の木場が切り落とした腕がリアス部長の身体を貫こうと迫る…咄嗟の事に全員の反応が遅れてしまい対応できない…そう、一人を除いて。
「ふん!!」
海道 遼の展開した大剣に腕を阻みそのまま叩き斬る。
「リアス!早く殺れ!!」
「え、えぇ!」
再び魔力を発生させ、バイザーに叩き込み悲鳴をあげるまもなく消滅した。
「あ、ありがとう…助かったわ」
「油断するな…死ぬぞ」
「か、海道…?」
お礼をいうリアス部長に返事を返す何時もと違う雰囲気の友人に恐る恐る話し掛けるイッセー。
「ん…どうした?イッセー?」
大剣を消し振り替えるとそこには何時もの友人であったことに安堵する。
「さ、さあ…これで終わりよ…皆、帰りましょう」
「「「「はい」」」」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「てな感じだったな…」
「ウフフ…中々楽しかったようね」
俺は家に帰るとまた勝手に上がり込んでいたスカーレットに今日の事を報告して終わる筈だったが…。
「そういえば遼…あなた、髪が伸びすぎじゃない?」
…今さらかよと思わず言いそうになりながらもスカーレットとから渡された手鏡を見てボサボサの伸びまくっている髪を触り確認する。
「あなた前も身だしなみが出来てないで生徒会から注意を受けたでしょ?」
「別に、何時もの事だし気にしない…」
「あら…ダメよその髪型じゃあ怪しい人にしか見えないし…この際だから刈ってあ・げ・る」
固めをウインクさせながら拘束術で封じられハサミを持って迫りくる紅い悪魔…。
「や、やめろ!?」
「問答無用よ!」
その日…家から男の謎の悲鳴が周囲に響き渡り騒音問題に発展したそうな……。
「しくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしく…」
「ウフフ…かっこよくなったわよ?」
あぁ…無情…。