映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ 勝ち取れ!泥門デビルバッツ 作:せんもくせい
昨日の逃亡劇を見られていた小早川セナはヒルマにより強制入部させられ、朝練をやらされていた。
「40ヤード走でもやって終わりにしようかな」
「40ヤード走か。久しぶりだな。ヨシ、測定してやら。」
栗田に関しては朝練の疲労からか、以前よりもタイムが遅くなっており、蛭魔は自己ベストタイとまずまずといったところである。
小早川セナはというと…
「黄金の足だ!こんなの誰も追いつけねぇ!」
「すごいよセナくん!この才能を埋もれさせちゃだめだよ!」
蛭間の飼い犬ケルベロスにびびり本気で走った結果、40ヤード4.2というプロのトップスピードを叩き出すのであった。
ケロベロスに齧られている彼は後悔しながらも、自分が褒められていることに少しだけ喜びを感じていた。
「これで春大会はもらったな。」
「あれ?大会っていつからだっけ?」
「明日」
『はやーーーーーー!』
小早川セナのアメフト人生の始まりはこんな感じであった。
放課後、アメフト部3人は部室に集まっていた。
「明日の大会までに八人助っ人を手分けして集めるぞ!一番すくねぇ奴は罰ゲームな。」
「8人?」
「アメフトって確か11人いるって…」
主務として入部したセナであったが選手として蛭間からカウントされているのであった。
「今日中に1人ノルマ3人!どんな手を使ってもいい!とにかく運動部のやつ引っ張ってこい!一番少なかった奴は罰ゲームな」
罰ゲームって…どんなすごいことやらされるんだろ…
小早川セナは早くも明日の大会への不安を隠せないでいた。というより、罰ゲームへの恐怖が大きすぎた。
「今日中にだなんて、入学したばっかで知り合いもいないし、友人もいないのに…」
そう考えるセナの頭には1人候補が浮かんでいた。
野原くんやってくれないかな。話はあんまり聞いてくれなかったけど、身長も高いし運動できそうだったしな。まだ学校にいるなら聞いてみよう!
学校を探し始めると、あっさり彼は見つかった。
「ねぇお姉さん納豆には辛子いれるタイプ?オラはおネギ入れるタイプー」
な、ナンパしてる…
彼は女の先輩にナンパをしてきた。もっとも相手にはされてないのだが。
「ってまもりねぇちゃんじゃん!」
「あ、セナ!何やってるの?蛭間くんに酷いことされてない!?大丈夫?!嫌なら私から言ってあげるから!」
「だ、大丈夫だよ。まもりねぇちゃん。」
「ほぉ、セナくんのお姉様でしたか。オラは野原しんのすけ。セナくんとは同じクラスで親友やらせてもらってるぞ。」
「セナ!友達できんたんだね!しかも親友だなんて!もう高校生だもんね。すごいよ!」
「あ、あはは。そうだ!野原くん。暇だったらで構わないんだけど明日、アメフトの試合の助っ人に出てもらえない?」
「お、アメフト?それって傘ささないと濡れちゃう奴?」
「それは雨降り」
「じゃあ、お相撲さんみたいな足の人?」
「それは足太。って違うよ!アメリカンフットボール!道具とか全部揃えてあるから!1日だけ出てもらえない?」
「んー。パスだぞ。オラ明日はアクション仮面見て、ひとりかくれんぼするのに忙しいから。んじゃそういうことでー。」
しんのすけからは全く相手にしてもらえないのであった。
「ま、まぁセナ落ち込まないで。いきなりアメフトの試合だなんて、やってくれる人の方が少ないんだから」
「そうだよね。もうちょっといろんな人に声かけてみるよ!じゃあね!まもりねぇちゃん。」
「セナ…アメフト部なんて不安だったけど、案外楽しそうにやってるわね。合ってるのかしら。ふふ。」
その後紆余曲折ありながらも陸上部の石丸に助っ人を頼めることになり罰ゲームを回避したセナであった。
肝心の試合結果だが、セナの活躍によりなんとか泥門デビルバッツ2回戦進出となった。またセナの助けにと姉崎まもりがマネージャーに就任したのであった。
そして2回戦の相手がは強豪王城ホワイトナイツとなった。
ー私立王城高校ー
「たるんどる!なーんで最後まで撮っておらんのだ!桜庭!ビデオ係はお前だろ!」
「いえ、全て自分の責任です。自分が持ち場を放棄しました。」
「進!お前はデビルバッツ戦スタメン落ちだ!」
「わかりました。」
王城ホワイトナイツも春大会を勝ち進むために準備が始まっていた。
「どうしたんだ風間。そんなに熱心に泥門の情報なんて見て。主務としては優秀だが、全部の試合にエネルギーを割くと上手くは行かないぞ。確かに次の試合相手だがそこまで警戒するほどの相手ではないだろう。うちには敵わないよ。去年のままならまず負けないさ。」
「確かに高見さんの言う通りなんですけど。でも僕が気になっていることがあるんです。泥門にはアイツが入学しています。もし、アイツがアメフト部に入っていたら王城にとって最大の不安要素になります。」
「それほどの人物が泥門に入学しているのか。その口振りからして、知り合いなんだろ。名前くらい教えてくれ。僕の方でも探ってみるから。」
「ありがとうございます高見さん。名前は野原しんのすけ。僕の腐れ縁の親友です。」