「とりあえず、こっちで渡されたトリガーを見せてもらってもいいですか?」
宇佐美は俺にそう話してくる。
「ああ、確か忍田さんの話だと、ハウンドってやつが設定されているみたいなんだが…」
俺がそう話すと、宇佐美は「了解です」と続けてくる。
「それじゃまず、
宇佐美はそう言って示した画面には射手がトリオンキューブを撃ちだす姿が映し出される。
「まず、基本威力高めの
まっすぐにしか飛んでいかない変わりに、その分他の射手用トリガーに比較すると威力が高いです。
次に今設定されている
トリオンに反応して追尾するのと、視線で弾道を誘導することで曲げることが出来るんです」
宇佐美は「今の二つが射手のメインになってますね」と話し、そのまま続けていく。
「次に
基本的に自分が設定した弾道通りに動いていくので癖は強いですけど、使いこなせれば追尾弾以上に複雑な動きが可能です。
最後に
トリオン体や障害物にぶつかると爆発を起こす機能が付いています」
…見ている限り、トリオンでゴリ押したり、変化をつけたり…と一言で射手といっても千差万別みたいである。
「それで射手は攻撃するときに『キューブを出して・分割して・弾道設定して・飛ばす』って段階を踏まないといけないんですけど、それを『構えて・撃つ』だけで攻撃できるようにした
ただ、銃手は威力とかの設定を変更することが出来ないので、そこが差別点にはなりますね」
…なるほど。何も考えずにとにかく早く撃ちたいって時には銃手の方がいいってことね。
「次に
狙撃手は射手や銃手より圧倒的に遠い位置から攻撃できるポジションです。
ただ、あんまり連射ができないので撃ったら場所を変えていくことが必要ですね。
弾速重視のライトニング、射程重視のイーグレット、威力重視のアイビスの3つに分かれてます」
…三輪隊と戦った時のアイツか。
確かに打ってきた方向はすべて違ったし、威力もそこそこ大きかった。
宇佐美はそのまま「最後に
「攻撃手は簡単に言えば剣士ですね。相手の近くで剣を振って攻撃していくのが主です。
攻撃手のトリガーとしては少し重さがありますが攻撃力・耐久力が優れていて旋空や幻踊のようなオプションがある万能な弧月。
風間さんが使っていて、耐久力がそこまでない代わりに重さがほぼなくて体のどこからでも自由にできるスコーピオン。
…以上です!」
宇佐美はそう言うと「ドヤッ!」という顔で俺を見つめてくる。
「ああ、説明ありがと宇佐美」
「いえいえ、これぐらいならいくらでもできるんで!
…それと、敷谷さんは今ハウンドが設定されていると思うんですけど、正隊員…、Cで4000ポイント稼ぐまではハウンドしか使えないので注意してください。
Bに上がった後だったらいくらでも変更してもらったらいいんですけど、Cの間にトリガーを変えるとポイントが1000までリセットされちゃうんで」
「りょーかい。
気を付けるよ」
俺がそう話すと、宇佐美は「風間さーん、こんなところでいいですかねー?」と風間さんを呼ぶ。
そう話すと、風間さんは「ご苦労だった、宇佐美」と話して俺に話してくる。
「…敷谷、お前の当面の目標はさっさとBに上がることだ。
俺も長々とお前を待てるほど悠長な奴ではない。
期限は入隊式の日から1週間だ。
その期間内で4000ポイント稼いでBに上がれ。
それが出来なければ、その腕に装備しているトリガーは俺が没収する。
そのあとは雷蔵のところでトリガー開発に専念しろ。
それが俺の隊に入るための最低条件だ。
…いいな?」
…結構な条件提示してくるね、この人。
一応俺のモーフィントリガー・コマンダートリガーの所持は上層部から認められている。それは風間さんにも伝わっているはずだ。
…だが、この人の冷徹な目はガチである。本当に没収するつもりだろう。
まあ、それぐらいなら上等だな。
「りょーかいです。
近界から帰って来たものとして、それぐらいできないと意味ないっすから。
もし俺が1週間以内にBに上がれなかったら、このトリガー、風間さんの好きにしてもらって構いませんよ」
風間さんにそう話すと、「分かったならいい」と風間さんは呟いた。