「…とりあえず、これで全部ですね」
俺はそう言いながらトリガーが分析台に乗せる。
「ありがと、メタちゃん大丈夫そう?」
「ああ、今のところはな。
これぐらいのセキュリティなら余裕で突破できる」
「…そう言われるとウチのセキュリティ班涙目だろうな…」
メタグロスさんがそう話すのに、俺は苦笑いで返す。
解析が始まり、画面に様々なデータが出てくるが、俺はそれについて細かく説明していく。
「…それで、アルセウス様からのオーダーって何か言われたりしたの?」
一通り解析終了すると、ロトムさんが俺にそう聞いてくる。
「そうですね…。
頼まれたのはポケトリアの一般市民用の汎用トリガーですね。
パルキアさんやディアルガさんの負担軽減とバトルフェス?で戦闘能力高いからそれ用に…ってことみたいなんですけど」
「ああーなるほどね。
懐かしいなー」
ロトムさんは何かしみじみとした顔で呟く。
「…それで聞きたいんですけど、実際のバトルフェスってどんなのか見せてもらうことって可能ですか?
ちょっと想像つかないんですけど…」
そう俺が話すと、ロトムさんは「それならこの前やってたやつの試合動画があるから何個か見せるよ」と話して、俺のパソコンの中に入っていく。
「…メタグロスさんとかってバトルフェス参加したりしたことはあるんですか?」
俺がそう話すと、メタグロスさんは「…学生のころの話だがな」と前置きして話してくる。
「…ロトムが探してくれているこういうプロが集まる大会もあれば、アマチュアがそれぞれ競う大会もあれば、校内で行ったりすることもある。
私とロトムは、学生の全国大会の時に二人ともパルキアさんにスカウトされたんだ。アイツとはそれ以来の付き合いだな」
「そうなんですね…」
俺がそう返すと、パソコンの中から「いろいろ見つけたよー」という声がした。
◇ ◇ ◇
「…すげえ」
ロトムさんが探している様々なバトルフェスの動画を見ていると、俺は素直にそう呟く。
シンプルに殴打するものあれば、炎や電気を使った攻撃もあり、毒など様々な搦め手を使った攻撃もある。
「…一応、私たちには種族値ってものが存在してね。
私たちロトム族は特殊攻撃・特殊防御ってジャンルが強みなんだけど、メタちゃんは物理攻撃・物理防御ってジャンルが強みなんだ。
その強みを相手に押し付けて戦闘をする…、これが結構シンプルのように見えるけど、奥が深いんだ」
ロトムさんは俺にそう話して、そのまま続けていく。
「みてもらった通り、私たちは戦闘能力に関していうと他とは一線を画すって思ってる。
…ただ、トリガーを使った攻撃に関しては無力もいいところ。
アルセウス様がパルキアさんとディアルガさんに黒トリガーを創ってくれたから何とかなったけど、あの人がいなかったらもうポケトリアはダメだっただろうね」
「…我々一般市民としてもいつまでもあの2人に頼ってばかりにするわけにはいかない。
あの日門が開いてから、門の発生件数は多くなっている。
現状、あの2人がも限られてる、
自衛のすべを持てるなら持っておいたほうが損はない。
…そのためにパルキアさんに頼んでお前を呼ばせてもらったんだ。
開発室としても、できることは全部やるし、全力でお前をサポートする」
「…そういう訳で、翔哉にかかってる期待は大きいってわけ。
頼める?」
メタグロスさんとロトムさんはそう話してくる。
「…そりゃ、ありがたいっすね。
こっちとしても全力で頑張りますよ、もちろん」
…俺は2人にそう返した。