花の武者に魔王は蕩け   作:飴玉鉛

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ノッブに曰く「覚悟せい」

 

 

 

 

 

 考案。

 

 慶次郎は生身の生体を有している。肉体内部は開発し切っているが、信長の家臣として表舞台に在らねばならぬ関係上、基本機能や外観はあくまで人の物である必要がある。為に、機体性能を突き詰め肉体の限界まで高めた今、神秘に纏わる力に対抗するシステムは装備品として外付けするのが効率的だ。

 子機である愛馬、松風号からのバックアップは機体性能を増加させる為のものであり、対神秘は想定していない。松風号をアップデートすれば理想値に届く性能も獲得できるだろうが、平時に身に着けていても違和感のない代物は他にもないものだろうか――と、対神秘機構の設計案を見直していた。

 

 そんな時のことである。

 

「頼もうーっ!」

 

 大評定を終えてから数刻。美濃攻略と平定に絶大な功績がありながら、美濃で一国一城を領することはなく、西三河の安祥城に転封が決定した慶次郎は無感動に手続きの完了を待っていた。

 所は信長の本拠である清須城の本丸御殿、その一角。安祥城に移動を開始するまで滞在を許可された居住区画であり、屋敷の縁側で瞑想していた慶次郎の耳に聞き覚えのある声が届く。

 

「兄貴、大変だぜ兄貴ィ――!」

「騒々しいな……何事だ」

 

 頼もう、等という猛々しい台詞が屋敷に響き渡ったのは知覚している。聞き覚えはあるが記憶している声紋に一致するものはなく、屋敷の者が対応するだろうと判断し無視していた所、自分の家臣――信長からすれば陪臣――である森三左衛門可成の長男、『勝蔵』が慶次郎のいる縁側に駆け込んできた。

 

 勝蔵とは、幼名である。彼はまだ七歳だった。

 

 勝蔵の父である森可成は元々、美濃の土岐氏に仕えていたが、斎藤道三が国盗りし土岐氏を追放してしまうと、可成は己が父に連れられ尾張に流れ、織田信秀に仕えるようになった。

 しかし信長が信秀を隠居させ家督を奪い取ると、可成の父である可行は隠居を決意し家督を手放してしまう。それは森家郎党を拾い上げてくれた信秀に義理立てした見事な去就だったが、見方を変えれば信長に仕えるのを拒んだようにも見えてしまうだろう。可行が元々高齢で、隠居する時期が偶然被っただけと言えるのだが、邪推されても否定し辛いタイミングだった。

 故に森家当主になった可成は、そうした風評を打ち消す為にも美濃の平定に名乗りを上げ、斎藤氏の勢力掃討へ尽力した。『攻めの三佐』の異名を得るほどの活躍を果たしたのは、可成なりの生存戦略も兼ねていたのかもしれない。そしてそれは功を奏し、この二年間実質的に美濃攻略を仕切っていた慶次郎から評価された可成は、自家の筆頭家臣にならないかと誘いを受けて召し抱えられるに至ったのである。

 

 織田家の中では中堅である森家としては、慶次郎に仕えるのは悪くない。いや慶次郎が直参の家臣として初めて迎える者になれるなら、寧ろ最善の選択肢である。誘いを蹴る理由はなかった。

 可成は慶次郎が擁する家臣団の筆頭の座を掴み、親子ほど年の差があっても忠節を尽くしている。父が信長に不忠を示したに等しい為、冷遇されても仕方ないところを拾い上げられた恩義があるからだろう。慶次郎の小姓として嫡男を差し出した辺りにも対外的忠義心が表れていた。

 可成としてはわんぱくで生意気盛りの嫡男、七歳になったばかりの勝蔵が無礼を働かないか心配でならなかったが、勝蔵は案の定というか初対面の慶次郎へ殴り掛かり一蹴されている。可成は嫡男の無礼さに激怒したものの、慶次郎は寧ろ勝蔵のポテンシャルを感じて気に入ってしまった。

 桓武式大忍が赤子だった慶次郎のポテンシャルを感知したのと同様の理屈であり、只人には理解し難い感性であったが、勝蔵も勝蔵で子供心に慶次郎が自らの尊敬している父より遥かに強いと感じ取り、兄貴と呼んで慕うようになったのだから性格的な相性はいいのかもしれない。

 

 元服したら特注の甲冑でも造ってやるかと思うぐらいには勝蔵を気に入っていた慶次郎は、その少年が大騒ぎしながら駆け込んできた理由を問う。すると勝蔵は意味不明なことを宣った。

 

「大殿がガキになって乗り込んできやがった! オレ見たんだぜ兄貴! 近習とか小者の奴らを、こうバッタバッタ薙刀で薙ぎ倒しながらよォ! 痛快ったらなかったぜ!」

「殿が……ガキ? 幼き姿となり乗り込んできた……? どういうことだ、勝蔵。小僧の貴様がガキと称するほど、本丸御殿に乗り込みし者は幼いのか?」

「分かんねぇかなぁ? 言ったまんまだって、難しく考えんなよ!」

 

 要領を得ない説明はいつものこと。しかも子供だ。勝蔵の性格を鑑みるに見たままを口にしているのだろうが、瞬時に解読して理解するのには難儀した。

 変に頭を使わず率直に受け止めると、信長が若返って来訪し、薙刀で暴れ回り御殿の屋敷に勤める近習や小者を薙ぎ倒している、ということになる。

 普通に一族郎党斬首に相当する狼藉であり、本人は磔獄門にするか鋸引きの刑を課すに値した。

 妖術で若返った信長がイタズラしに来た、なんて可能性は皆無である。昔ならいざ知らず、今の信長はそういう(かぶ)いた真似はしない。それに先程の「頼もうーっ!」という声。声紋は慶次郎の記憶している信長のものに酷似していても一致はしていなかった。完全に別人だ。

 

「殿に化けた賊が、殿の本丸御殿に乗り込むか。大した度胸だが赦し難い、手討ちにして――」

 

 やろう、と言い掛けて思い留まる。嫌で嫌で仕方なくて、忘れたがっていたことを思い出した。

 そういえば先刻、評定で正式に下命されたではないか。信長の妹を慶次郎へ降嫁させる、と。

 事前の報せもなにもないが、もしや来訪してきたのは件の姫ではないか?

 

「よっしゃ、そういうことならオレに任せとけよ兄貴! 大殿に化けてるクソ野郎を、いっちょド派手にブッ殺してきてやっからよォ!」

「待て、我が行く。勝蔵は我の課した宿題を熟しておくが良い」

「うげぇ……チッ、分かったよ。つまんねぇなぁ……」

 

 嬉々として殺人に向かおうとする勝蔵を制止して、慶次郎は面倒臭そうな貌をしたまま立つ。まだ七歳だというのに発言が物騒なのを叱る気はない、今はただ市らしき人物の来訪の件が煩わしくてならなかった。心の底から嫌だからだろう、脳のリソースを割くのも馬鹿らしくて、騒ぎのある方へ足を運びながらも勝蔵の育成方針を思い返していた。

 

 凶暴な子熊めいた勝蔵だが、可成が施した教育が優れていたのか教養を育む土壌は備えている。だが如何せん生まれながらに人格が破綻している異常者の()があり、地頭がよく素直な気質があるとはいえまともに育つことはないだろう。戦国乱世では有用なサイコパスであるので、矯正するのではなく制御し、指定した範囲内で好き勝手させた方がいいと見ていた。

 返り忠をせず、戦働きや領国の統治を十全に熟し、慶次郎や可成、信長の言うことしか聞かぬ狂人として特化させる。……いや放置していてもそうなるかもしれないが、味方をも平気で殺め、そうした罪を武勲で帳消しにするような暴れん坊にするのだ。家中の嫌われ者にして、内々に信長や自分の下知で対象を粛清する仕置人にしたならば……色々と捗る。

 

 ――なぜこんなにも婚姻が嫌なのか。理屈をひねり出すのは容易だが、仮にも主君から命じられた婚姻であり、しかも相手が主君の血族であるのに不服とするのは桓武式大忍らしくない。

 

 こうした形での婚姻を厭う気持ちは、慶次郎が生来具えていた気質に由来するものである。自由奔放で自分勝手、テキトーで派手好きでお祭り好き。加えて義理人情を重んじる破天荒な男。それが慶次郎本来の人間性であり、環境や時代、国に左右されない魂の根源だった。

 人間性の成長に伴いそうした一面が顔を出し、惚れてもいない女と結婚したくないと思っているからなのだが、桓武式大忍が自己のメンタル分析という無駄な機能を有していなかった為に、慶次郎は自らを襲う衝動を理解できていなかったのである。

 

 のしのしと歩き素手のまま騒ぎのある場に到着すると、そこには散々な光景が広がっていた。抵抗はしたが手を出すに出せず、ほぼされるがまま木造薙刀で殴られた者達が倒れている。被害者は城勤めの小者ばかりで、狼藉者の身分もあるから大した問題にならないだろうが……慶次郎は嘆息した。

 

「貴殿が市姫か」

「お、やっと来よったかクマ! そうよ、わしが市じゃ!」

 

 そこにいたのは、勝蔵の言っていた通りの姿をした姫だった。

 信長が元服する前、吉法師だった頃と瓜二つの容貌。声から振る舞いまで生き写しで、尾張の大うつけであった信長が出てきたかのような印象がある。

 だが別人だ。瓜二つではあっても、完全に同一ではない。こちらには少女らしいか弱さがある、お姫様に相応しい柔らかさがある。それに慶次郎は信長に仕えているのであって、織田家に仕えているわけではない。信長の血族であろうが忠誠心や敬意は皆無であり、無造作に歩み寄ると、『さっさと跪け』と見下した目で見てきていた小娘の頭に、挨拶もしないまま拳骨を落とした。

 

()っっったぁぁあああ!?」

「戯けが。殿の妹御なら手心を加えると思うてか? 斯様な意義なき乱暴狼藉を捨て置くほど我は小心ではない……それにその名は殿にしか許しておらぬ。勝手に呼ばうな、不快である」

 

 有り得ない。

 有り得ない、有り得ない、有り得ない。

 

 桓武式大忍なら絶対に有り得ぬ、主の血族への横柄な態度。嫌で嫌で仕方ない婚姻への苛立ちで、慶次郎本来の人格的性質が更に表出してきていた。

 ゴチンと大きな音がして、頭を抑え蹲った市を見下ろす慶次郎。叩かれたこともないのだろう、市が明らかに動揺し混乱しているのに構わず吐き捨てた。

 

「浅慮極まったな、市姫。殿が吉法師様だった頃の姿を真似て出れば我が慌てふためくとでも? 笑止なり、相手を舐めくさり如何なる者か洞察もせぬ貴殿に、殿のお姿を模す資格はない。ましてやこの屋敷に勤めたる者は我が禄を食む者に非ず、意義なき乱暴を殿が許しても我は赦さぬと知れ」

「き、貴っ様ぁ……! ()()()を市であると知って叩くか……! 何様の心積じゃ、貴様は!」

 

 涙目になって見上げてくる小娘に、慶次郎は鼻を鳴らした。己より一つ年上であるはずだが、こんな様では小娘としか思えない。貌しか取り柄がないバカ姫だ、魅力を全く感じなかった。

 

「浅慮の狼藉の上に、我らの関係も弁えておらん思慮の不足を重ねるか。我が何様かだと? 不本意ながら貴殿の旦那様になる者だ、以後見知りおけ……いや、我と契ることになると知った故に訪ねてきたのだろう。ならば認識を改めよと申し伝えた方がよいのだろうな」

 

 市は絶句した。しかし息を呑んだ訳など斟酌せず、慶次郎は続ける。

 

「我が忠は織田に捧げたに非ず。我が忠は殿お一人のみに向けられる。貴殿が市姫であり、殿の妹御であろうと一切忖度せぬ。粗相あらば容赦せん、家中を騒がすなら仕置きを覚悟せよ」

「………っ」

 

 淡々と、感情を押し殺した機械的な通達に、市は目を見開いて固まった。

 余程に想像の埒外な対応だったのか。屈辱を感じでもしたらしく、怒りで貌を真っ赤に染めた。

 とろりと眦が下がり、瞳を潤ませ、息遣いが荒くなっている。黙って市の反応を観察していた慶次郎であったが、次第に市の様子がおかしくなっていくのに気づいた。

 

「ぁ……は……ハァ、ハァ……」

「………?」

 

 どうしたのだ。口を半開きにして、舌を出しそうなほど弛緩させ、頬を上気させて……興奮状態になりつつある? いや、なっている。なぜだ?

 困惑しはじめた慶次郎を見たからか、市は堪え切れなくなり、爆発したように笑い出した。

 

「ぁぁああはははは! アッハハハハ!」

「………」

()()、其の方、実に()()わ!」

 

 信長を模す演技を通すつもりはなかったのか、市はすんなり素を曝け出して腹を抱える。

 これから夫婦になる者の貌を湿った瞳で見詰め、にじり寄る様は病床に伏した半死人のようだ。

 端的に言って不気味である。

 

「凡百の男子(おのこ)ならわらわの面貌に見惚れるか、兄上の若かりし姿に戸惑うばかり! わらわを諌めもせぬ腑抜け揃いじゃ! なのに其の方は全くわらわが眼中にない、兄上しか見ておらん!」

「……」

「合格じゃ。流石は姉上が――あ、いや……そうさな、兄上のお気に入り。そうよなそうよな、兄上に傅くならわらわ如きの美に目が眩む訳がない。兄上という至高の美と比べれば、所詮わらわ如きは路傍の石……は、言い過ぎた。せいぜい月とスッポン……も、言い過ぎじゃ。うん、日輪と月輪よ!」

 

 高慢に胸を張り、採点する市の目には、正気のまま宿る狂気があった。

 信長しか見ていない目だ。同胞を見つけて喜ぶ目だ。どこまでも澄み切った暗黒の瞳。自らの美に誇りを持ちながらも、己以上と定めた姉を至上とし、崇め奉る狂信者の眼である。美濃にもいた一向宗の信徒と同質の光――それを見ても慶次郎は小揺るぎもせず、冷淡な眼差しで市を酷評する。

 

「斯く言う貴殿は不合格だ。我を品定めしに参ったようだが、立場を弁えぬ言動は、総じて御家の品位を下げると知らぬのか。貴殿は己の格はおろか、殿の格まで貶めている。改めよ」

「う……それを言われると弱い。姉上……もとい兄上を貶めるとか万死に値するでな、改めよう」

 

 自身が採点され返すなど考慮の外であったろうに、意外と素直に受け止めた市はうんうんと頷く。腕を組むと豊かな双丘が強調され、市の『女』が明白になるも、やはり気にもならない。市は興奮さめやまぬのか、じろじろと慶次郎の総身を見渡しつつ評する口を動かし続ける。

 

「貌は悪くない、体も立派なおのこのものじゃ。其の方、本当に13か? とてもわらわより一つ下の小僧には見えん。噂に偽りはないんじゃろうし、強い上に頭もキレて兄上への忠誠心もある。わらわが眼中にないのも気に入った。いずれ政略の具にされるじゃろうなと諦めておったが……相手が其の方ならわらわに不服はない。喜んで嫁いでやるぞ!」

「……」

「アッハハハハ! 分かりやすい奴、そんなにわらわと夫婦になりとうないのか? 安心せい、わらわも本当は嫌で嫌で堪らん! 其の方と契るのが、ではないぞ? わらわはな……兄上以外心底どうでもよいのじゃ。其の方にだから言うが……わらわは()()()()()()()()()()、まぐわいたいんじゃ」

 

 一瞬、市の紡いだ言語を処理できなかった。フリーズし、未知の南蛮語であると認識して、解読できるか精査して日ノ本語であると察し、改めて思い返し市の言葉の意味を理解する。

 血の繋がりのある実の兄弟姉妹だ。信長の性別は知っていよう。現に興奮し過ぎて何度か口を滑らせて信長を姉上と呼んでいる。なのに信長とまぐわう? 姉妹なのに? 一体に成りたいと?

 慶次郎は形容し難い感想を抱いて渋面を作った。意識してのものではない、完全に無意識だった。思わず慶次郎は口を滑らせてしまう。

 

「き……気色悪いな……」

「あん? 何がじゃ、妹の身で兄に懸想しておるからか?」

「斯様に浅い、インモラルなだけのものなら遠ざけるだけだ。個々人の感性を尊重し嫌いはせん。だが貴殿のそれは……単に交わりたいと思ってのものではあるまい。もっと悍しいように感じる」

「アハッ! 慧眼じゃな、旦那様よ!」

 

 慶次郎に拳骨を落とされ、堪らず取り落としていた木造薙刀を拾い上げた市は、粘性の強いヘドロのような声音で陶然と告白した。

 

「わらわは兄上じゃった。昔から瓜二つでな……わらわはわらわの美しさを愛し、同じぐらい美しい兄上を愛しておったんじゃ。ところが……どうじゃ? 家督を奪い、覇道を歩み始め、更にお姿まで磨きのかかった今の兄上ときたら……もはやわらわの美なぞ足元にも及ばぬ。ゆえに……わらわは兄上に()()()()。一体化したい。溶け合って融合したいんじゃ」

 

 ぞわりとする感覚。慶次郎はこの日、生まれて初めて『ドン引き』という感情を知った。

 知りたくなかった、こんな感覚。こんな人間。そこらの妖よりよっぽど悍しいではないか。

 

 市は照れたふうに頭を掻いて踵を返し別れを告げる。

 

「それではな? 此度は貌を見てどんな輩か試すだけの心積じゃったし、目的は達した。わらわの旦那様になるのが其の方で良かったわ。兄上とまぐわう好機に恵まれようし……次は、婚姻の儀にて相見えようぞ。正式に夫婦になったんなら、わらわの美貌に口付ける栄誉を賜わしてやるぞ?」

 

 アッハハハハ! と笑いながら市は立ち去っていった。

 

 彼女の小さな背中を、慶次郎は総身に痒みを与える鳥肌に怖気を覚える。

 あんなのと……あんなのと、夫婦になるのか? 生理的に無理だ……嫌過ぎる。本当に無理。

 圧倒されて立ち尽くす慶次郎の頭脳は、フル回転して婚姻回避の方法を演算する。時間を忘れて思索に耽り、ややあって背中を軽く叩かれ現実に意識が回帰した。

 

「慶次郎殿?」

「……半兵衛殿か」

 

 気づけば日が暮れ始めていた。傍らに来ていたのは男の背格好に扮した寧々――もとい竹中重治である。慶次郎の尋常でない様子を訝しみながらも、彼女は此処に来た用件を伝えてきた。

 

「藤吉郎様と、上総介様がお待ちです。こちらに」

「……分かった」

「何かあったようですね。詮索はしませんが、気を引き締めて下さい。何せ、私が藤吉郎様と練り上げた――対今川決戦城、名付けて『桶狭間一夜城』を完成させる用意が整ったのですから」

「――そうか。遂にか」

 

 伝えられた情報に慶次郎の意識が収束する。半兵衛は微笑んだ。

 

「ええ、なんとか間に合いました。今川義元を討つ為にも、我々四人だけの軍議へ参りましょう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




森可成
 よその世界線と異なり、ノッブの家督継承と勢力拡大が始まった時期が早すぎたせいで割を食うことになった被害者の一人。よその世界線(正史)だと、ノッブの家督継承に纏わる戦から従った最古参の家臣になるはずだったが、本作世界線だと美濃攻略戦前に参入してくる形になった。
 クマさん主導の美濃完全平定に参加し、斎藤氏の影響を払拭するのに活躍。攻めの三佐という異名を獲得する槍働きを果たす。クマさんの筆頭家臣となるが作中で活躍を描写するかは未定。

勝蔵
 言わずと知れた鬼武蔵(森長可)の幼少期なのだが、よその世界線(正史)ではまだ生まれてもいないはずである。なのに本作時間軸だと七歳。Fate時空な上に別世界だからね、仕方ないね。
 なお原作キャラ。性格も矯正不可な破綻具合。教養を仕込んだ可成が有能過ぎて怖い。本作ではクマさんに制御されるものの、明らかにサイコパスな勝蔵の矯正は諦められており、思い切って証拠不十分で殺すに殺せない不穏分子とかの粛清役をさせてしまおうと画策されている。
 原作で装備していた特注の拘束鎧とかが、クマさん作で製造予定。槍とか馬とかも。

劇薬、もとい、お市
 容姿はまんま吉法師。こちらは第三次成長期(?)を迎えないので容姿の変動はない。ノッブのカリスマが変な刺さり方をした一人。
 生粋のナルシストだったが今は上のステージに上がった。
 昔は容姿が瓜二つだったノッブを愛していたが、ノッブが本気を出して才能を発揮し、更に魔王ノッブになってからは自分以上の美の持ち主と認識して神聖視するようになった。ナルシストな自愛に性愛が加わる形で拗れたらしい。ノッブと合体したいのではなく、融合して一体化したい願望がある。
 ノッブとの話の中で聞いていたクマさんを出汁にして、ノッブと褥で絡み合いたいようだ。

森を家臣にしたクマさん
 ドン引きという感情を知った。
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