頭文字D マキシマムブースト   作:ライダーGX

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お待たせしました。最新話です。


第105話 プライドの激闘!! 後編

京一が涼介と琢磨を抜かした後、琢磨がそれをいとも簡単に抜き返し、更には突き放した事に衝撃を隠せない京一。涼介は琢磨のドライビングを知っているからこそ、驚く事はなかった。

 

琢磨は決して相手を寄せ付けない。どんな相手でも最初は様子を見ては一気に抜いて、勝負を決めるのが琢磨のスタイル出る。

 

ただ走一とのバトルの時は別だった。走一の走りのセンスを見る為に、あえて後ろに付いては様子を見ていたのだ。

 

そしてバトルに戻っては、琢磨が抜いた事に、その状況は見ていたレッドサンズのメンバーがすぐに報告をした。

 

『こちら○○コーナー地点!! 如月琢磨のZS130が涼介さんと須藤を抜いて、一気に抜き去りました!!』

 

「何!?」

 

「やっぱりな…」

 

「様子を見ていたんだ…」

 

啓介がその事に驚く中で、壮真と幸間だけがそれを分かってたかのような風に言う。

 

この2人は琢磨の事をよーく知っているからこそ、琢磨の異変に感づいていたのだ。そして琢磨が京一を抜いたのを全く驚かないのだ。

 

そして近くで聞いていた蓮華と海斗達が近くに寄って、啓介に問う。

 

「やっぱり琢磨君は凄いね。まだまだ現役バリバリだよ」

 

「啓介、こうなったらもう琢磨の事はいいとして、標的である京一がメインになるんじゃないか?」

 

「そうよ、あの人が主にターゲットじゃないの? 涼介さんを標的だし・・・」

 

「分かってる(ただ…如月琢磨がもう兄貴の相手じゃないって言うのが、悔しい所でもあるんだがな…。兄貴程の相手がって俺が思っているぐらいだからな)」

 

そう啓介は思う位に感じさせる事だった。

 

 

 

そして琢磨が独走状態の所、涼介と京一の方では。京一のエボⅢが必死に先頭の琢磨のZS130に追いつこうとしているのだが、全く追いつくことが出来ず、京一は内心焦りを見せていた。

 

「(くそっ!!どうして追いつけない!? 性能差では同じの筈!!いや!!こっちの方が圧倒的に上!!ミスファイアリングシステムと四駆のトラクションが絶対だ!! にもかかわらず何故! 琢磨に追いつくことが出来ないんだ!!)」

 

京一の内心の焦りには、後ろから追いかけている涼介にびっしりと伝わって来ている。

 

「(京一、琢磨にもう一度追いつく事は出来やしない…。アイツの腕前は俺を遥かに超えているからな、それは現役を引退してもだ。引退としてもたかが数か月ちょっと、それぐらいじゃあアイツは鈍る事はない。むしろアイツは指導者として導く立場として、その見る側で重要な部分を得て、進化をしているかな、それを追いつく奴は誰もいない…この俺を含めてだ)」

 

そう涼介は語りながら京一を追いかけるのだった。

 

琢磨が独走し、涼介と京一が激しいバトルを繰り広げる中で、琢磨の友人である南波小次郎がギャラリーに来ていて、見に来ていたのだ。

 

「流石琢磨だな…、引退したって言うのに、あんな風に須藤をぶっちぎるなんて、そうそう出来やしない。アイツだけだからな…」

 

 

 

 

───────────────────────────────────────────

 

 

 

 

ゴール近くのコーナー辺りに、池谷達が居て、レッドサンズのメンバーの無線を聞いていた。

 

『こちら○○コーナー!! 如月琢磨のZS130がすぐ走り去った!! あんなに速いだなんて信じられない!!』

 

無線を終えて、それを聞いたレッドサンズのメンバーが動揺を隠せない中、池谷達もそれを聞いて驚いていた。

 

「すげぇな…!!如月琢磨は! 高橋涼介と須藤京一をもろともしないなんて…!!」

 

「実力の差が大きいとしか言いようがないぜ…!」

 

「プロドライバーだからな…、引退したと言えど、その技術は衰える事はない。ましてや数か月ちょっとの差じゃ…」

 

池谷と健二、雅人がそう語る中で、真子は少しばかり思いつめる様子だが、その様子を沙雪が横腹を突く。

 

「ちょっと、アンタこんな時に何考えてんのよ?」

 

「沙雪…、そんな事は…」

 

「嘘。アンタ顔に出やすいんだから。憧れの人だからってそんな顔を池谷に見せてどうすんのよ? アンタはアイツの彼女何でしょう?シャキッとしない!」

 

「うん…そうだね」

 

真子はそう言いながらも前を見る。

 

するとZS130が池谷達のコーナーにやって来て、それに池谷達は驚きながらそれを見る。

琢磨のZS130はコーナーをドリフトして行きながらクリアして行き、そのままゴールへと向かって行く。

 

その様子を池谷達は唖然として見ていて、その様子を雅人と慎太郎が呟く。

 

「流石だな…」

 

「ああ、ZS130は高速区間を走る事を元に設計をしているからな、それを峠で走らせるとは…あの人以外はいないよ」

 

雅人と慎太郎はその事に呟き、その様子を見るのだった。

 

そしてゴールに居た賢太はZS130がやって来たのを見て、ゴールした直後にストップウォッチを止め、そのタイムを見て驚愕する。

 

「嘘だろう!!? こんなタイム初めて見た!!直ぐに啓介さんに知らせないと!!!」

 

賢太は無線機を使って啓介に連絡を入れる。

 

 

 

頂上に居る啓介がその無線機を取っては聞く。

そして賢太からの内容を聞いて驚く。

 

「何だって…!? …分かった、知らせてすまん」

 

そう言って無線機を渡すと、すぐに蓮華は問う。

 

「どうだって?」

 

「…先ほど如月琢磨がゴールした。ゴールしたタイムが…この赤城レコードのタイムを20秒以上塗り替えたとの事だ」

 

それを聞いた壮真と幸間、蓮華以外の人たちは驚愕する。

啓介は改めて琢磨の実力を知る。

 

「(ヤバいな…、こんなにも実力差があるとは、兄貴が負けないと思っていながらも、こうもあっさり…、本当に世界は広い…)」

 

 

 

 

琢磨が先にゴールして、涼介と京一が激しいバトルを繰り広げていた。

 

『恐ろしい車になったな…京一、ミスファイアリングシステムと4WDの恩恵は絶対だな…、低いギアでのフル加速だと置いて行かれる…だが高速コーナーだと付け入るスキはある。…ん?)」

 

涼介は京一が右コーナーに入った際にある事に気づく。それは右コーナーでのある常識がある事に…。

それに涼介は笑みを浮かべる。

 

「(フッ、やはりな…。琢磨はそれを気にせず行けたのが、こっちにとっては悔しいが…)」

 

涼介がそう感じる中で、京一は涼介の違和感に気づく。

 

「(ラインを変えても仕掛ける気配はない…、奴らしくない…どう言う事だ? そこが返って不気味だ。いやあり得ない、そう言う奴じゃないのは俺がよく分かってる!何処か仕掛けてくる…必ずな!)」

 

 

 

 

───────────────────────────────────────────

 

 

 

 

そして再び池谷達の所では、その様子を見つめていた。

 

「如月琢磨が先にゴールして、残るは高橋涼介と須藤京一の一騎打ちか」

 

「どんな結末になるか、見ものね」

 

池谷と沙雪がそう語る中、遂にやって来る。

 

涼介のFCと京一のエボⅢがそのコーナーに来て、先頭を走る京一に涼介の目線が一層鋭くなる。

左コーナーをクリアをして行き、次のコーナーへ移る。

 

そして次の右コーナーで、涼介が動き出す。

 

「(京一、お前の欠点は右サイドの恐怖心を克服出来ていない事だ、ハッキリ言えば…右コーナーが下手くそって事さ!!)」

 

涼介はハンドルを動かし、左に動いた後に前に出ては、エボⅢをブロックするかのように張り付く、それによりエボⅢは身動き取れなくなった。

 

「(何!?)」

 

その事に京一も驚き、それを見た池谷達が眼を見開く。

 

「おおっ!!FCが外から行った!!」

 

「すげぇ…エボⅢが張り付けられて、前に出られねぇ!」

 

「やっぱり凄いわね、高橋涼介は…!」

 

池谷達がそう語る中で、京一はFCが張り付いた事により焦っていた。

 

「(くそっ!!これじゃあ四駆のトラクションも!ミスファイアリングシステムも!パワーを発揮できねぇ!!!)」

 

京一がそう内心で焦る。ミスファイアリングシステムは立ち上がる際にターボパワーのタイムラグを消す事ができるシステム。だがその肝心のパワーを発揮する為にはアクセルを踏む必要がある。

それを防がれてしまっては、京一にはもう打つ手はない。

 

そして同時に立ち上がり、次の左コーナーでは涼介がイン側に居て、それをアクセルを踏み、加速しながら抜けて行き、エボⅢを完全に追い抜いた。

池谷達がそれを見て叫ぶ。

 

「よっしゃー!!」

 

「逆転だー!!」

 

その事に京一は歯を噛みしめ、涼介はそのまま突き進む。

 

ゴール地点では、賢太がその緊張に耐えながらも涼介を待つ。

そして涼介と京一のFCとエボⅢが来て、FCが前に出ているの見た賢太が叫ぶ。

 

「涼介さーん!!そのまま!!そのまま行ってくれー!!」

 

賢太が興奮気味で叫び、そしてFCがゴールして、賢太がストップウォッチと止める。

 

「勝ったー!! っ!驚異のレコード…完全勝利だ!! ざまーみろ!群馬エリアにレッドサンズありってな!」

 

「おい賢太。それを言っちゃぁ駄目だろう」

 

「ああ、現に最初にナイトキッズ、スピードスターズが勝ってるから、実質三チームって所じゃないのか?」

 

「おいおいお前等!何言ってんだよ!?」

 

レッドサンズのメンバーの言葉に慌てる賢太であった。

 

 

 

 

涼介の勝利した事を聞き、それに頂上に居たレッドサンズのメンバー達は大喜びをし、それを聞いた清次は唖然としていた。

 

「負けたのか…あの京一が?信じられねぇ…」

 

そして啓介を中心に蓮華たちが集まっていた。

 

「流石涼介君だね。無事に勝てて」

 

「須藤のエボⅢもかなり速かったな…」

 

「何時もは安全マージンを取る兄貴も、今回ばかりはあのエボⅢがかなり速かったって事だからな。ちょっと本気を出しただけさ」

 

「その割には、琢磨さんに全然追いついてなかったけど」

 

っと陽毬の一言に啓介が思わず怒りが込み上がり、それを慌てて史浩が止めに入ったのは言うまでもなかった。

 

 

 

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そして麓では、涼介と琢磨がその場で京一と向かい合っていた。

 

それは京一が分からない事があるからと聞きに来たのだ。

 

「涼介…琢磨、お前等に聞きたい事がある。お前等に聞きたい事がある、俺とお前等の走りと何が違うのか…何故勝てないのか…。頼む、教えてくれ」

 

「俺から見たら、お前と俺のテクニックの差にほとんど差はない。ただ…琢磨を除いてはだが…」

 

「フッ、そうだな」

 

「気休めは辞めろ!!だったら何が違う!?」

 

その言葉に思わず声を上げる京一、それを涼介が答える。

 

「車をコントロールするテクニックの問題じゃないって言っているのさ。お前の弱点は…“右曲がり”だ、右コーナーが全部と言うんじゃなく、ある特定の右曲がりに限って、お前の右曲がりが顔をのぞかせる」

 

「み!右だと…!?」

 

京一は自身の弱点が右だと言う事に驚きを隠せずにいて、涼介はそれを続けて言う。

 

「センターラインの右側と言うのは、本来…対向車通るデッドゾーンだからな、インデッドに攻めれば、対向車が何時飛び出してくるか分からない不安が付きまとう。誰しも100%では行けない。だが経験と努力次第でそれを限りなく100に近づけていく事が出来る」

 

「…??」

 

京一はその事に今だに訳が分からずにいて、それに琢磨が言う。

 

「分かるか京一。涼介の言いたい事はこうなんだ。本来モータースポーツは対向車との対策は一切不要なスポーツだ」

 

「そう…、サーキットでは対向車を避ける処理するテクニックは必要ない、それはジムカーナも同様だ。そしてお前のホームコースである、いろは坂も同様に“一方通行”で、対向車が無いんだ」

 

「っ!!!」

 

その事を聞いた京一はようやくその事に気づき、息を飲んだ。

 

「お前のカウンターアタックは必ず右コーナーで会うと担うように踏みたてて来た。インに苦手意識があるからと俺は読んだ。そして秋名のハチロクとのバトルで、俺に手の内を見せ過ぎた事が、お前の敗因の一つだ」

 

その事に京一は思わず俯く、その中で涼介はそのままFCに乗り込み、再び走らせては上へと向かって行った。

 

その様子を京一は見届ける。

 

「(…負けたぜ涼介、見えたと思った背中が霞んでいく…。お前はまさにストリートのカリスマだ)」

 

京一はそう思っていた時に、琢磨がある事を言う。

 

「京一、俺からも一言だけ言っておく。古い車だからと言って、全てが駄目な訳じゃない」

 

「何!?」

 

「俺のZS130も、ハチロクと同様に()()()の類に入る。それを考えれば、今回のバトルにおいて、考えは変わるんじゃないか?」

 

「なっ!」

 

その言葉に京一は思わず息を飲む、琢磨の言う通り、ZS130もハチロク…AE86も同様に古い車種に入る車、今回それに完封されてしまった事により、京一は言葉を失ってしまう。

 

「エンジンを変えれば、戦闘力が飛躍的に変わる。ハチロクはエンジンを載せ替えると社長が言っていたからな。今度のバトルではお前はその性能差に度肝うを感じるだろう…」

 

琢磨はそう言い残して、ZS130に乗り込み、赤城山を後にするのだった。

 

京一はその様子をただ唖然としたまま見届ける事となった。

 

 

 

そして今回のバトル、エンペラーの成績は全敗、これを機にホームコースのいろは坂へと戻る事となったのだった。

 

 

 

 




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