頭文字D マキシマムブースト   作:ライダーGX

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第109話 揺らぐ思い

小次郎から聞かされる謎の走り屋集団の話し、その走り屋達の事に琢磨は思わず眉を傾げる。

 

「その走り屋達がどうかしたのか?」

 

「その走り屋達、この群馬に来て、レッドサンズを始め、ナイトキッズ、エンペラー…。そして秋名のハチロクと稲妻のワンビアと勝負したいと言っていると噂を聞いてな。単なる噂と思っているんだが、そいつ等の事をお前にも耳に入れて置こうと思ってな…」

 

「それだけか? 随分と強気のある連中たちだ。挑戦する気迫は買うがな」

 

琢磨はそれを聞いて腕を組みながら言う。もう琢磨はストリートの世界に走るつもりはないが、時々彩音達の走りを見てくれている為、ZS130を走り続けてはいる。

 

「…小次郎、お前はそんな事を言うためにここに来たわけじゃないだろう?」

 

「ご名答、俺はお前の彼女から少しばかり頼まれごとをされたんだ。『いつでもいいからZを見せに来てね』ってよ」

 

「…“()()”が?」

 

その事を聞いた琢磨は少しばかり驚く様子を見せ、その様子を見た小次郎は言う。

 

「それじゃ、用が済んだから俺はこれで失礼するぜ。機会があったらまた走ろう」

 

そう言って小次郎はカマロに乗り込み、その場を去って行き、それに琢磨はそれを見送った。その様子を見た泰三がやって来る。

 

「ほぉー…、こりゃあまた面白くなりそうだな」

 

「社長」

 

「まあ、これも走一達の成長の1つと考えりゃ、それもまたありって事かもな」

 

「それは…そうでしょうね」

 

琢磨はそう呟き、泰三はタバコを取り出しながら、ライターを取り出し、タバコに火をつけるのだった。

 

 

 

 

───────────────────────────────────────────

 

 

 

 

そして翌日、走一達は昨日の事を考えていた。

昨日会った小春と愛佳、2人は別々の高校に通っている女子高生らしく、小春は念願のRX-8を勝って貰った際に秋名山に来て、愛佳は自分のハチゴーのセットアップの際に来たらしく。麓で2人は出会って、頂上まで走る事になったらしい、そして走一達と会ったとの事。

 

その事を思い出す走一達は何とも不思議な感じになる。秋名山は走り屋達が集まり山なのか?っと…。

 

「それにしても秋名山はなんて言うか…、不思議な山だな」

 

「ああ、こんなにも走り屋が集まるなんて、なんかこう特別な縁を感じるぜ」

 

そう走一達が話していると、校門の所で彩音達が居て、それに彩音が走一達に気づき、慌てて呼ぶ。

 

「あ!走一!!」

 

「おはよう彩音、どうした?」

 

「実はね…、真美が」

 

彩音の言葉に走一達が首を傾げながら、彩音の話しを聞く。

 

 

 

そんな中で真美はある場所に居た、そこは秋名湖…、今日真美は学校をズル休みにしていた。

 

何故真美はここに居るのか、それは茂木が学校に居る事がもう我慢ならなかったらしい。

それで自分のEG6で秋名湖に来て、どうするかを考えていた。

 

「(はぁ…、勢いで秋名湖に来ちゃったけど、どうしたらいいんだろう…)」

 

っとそう考えていると、聞き覚えのあるエンジン音が聞こえて来て、それに真美は振り向くと、ワンビアとセリカ、FTOとNSXがやって来て、走一達が降りてくる。

実は真美が学校をズル休みにした事を聞いて、急いで自分達の家に行き、車に乗って真美を探しに来たのだ。勿論走一達も結局の所ズル休みになってしまった事は言うまでもないが、それはもう気にしない事にした。

 

「真美!!」

 

「こんな所に居た!!」

 

彩音達が真美の姿を見つけ、それに駆け寄る。

 

走一達はその後ろからゆっくりと歩いて来る。

 

「どうして此処に…?」

 

真美は立ち上がって皆の方を向き、凛がそれを説明する。

 

「真美が茂木さんの事で引きずっている事を彩音達に聞いてね。それをどうするかを聞こうとしたら真美が居ないって聞いて、それで走一君達と一緒に探そうとしたんだけど、そしたら玄君が…」

 

「真美よ、お前辛い時や嫌な時があったらいっつもこの秋名湖に来てるよな? それで思い出したんだよ。ここはお前の癒しの場だからよ」

 

っと玄がそう自慢そうに言い。それに真美は気まずそうになる。

 

「…馬鹿、何で来たのよ。それに茂木の事は関係ないでしょ?」

 

「あるよ。それに真美は何時も茂木さんの事を嫌いって言ってるけど、本当は真美も分かってる筈でしょ? 茂木さんが止まってほしい事を」

 

「はぁ!!?何言ってんのよ!?アイツなんて知ったこっちゃないわよ!?」

 

真美は茂木の事を気にしていると言われて怒りを露わにするも、それに彩音は首を横に振る。

 

「それは無いよ。だって真美はそんな事を無視できないって皆知ってるもん。だからなつきちゃんの事をそんなに怒るんでしょ?」

 

「俺達も走一と彩音から聞いた。まさか茂木がそんな事があったなんてな。どうりで拓海は無視する筈だ、だが何時までも無視する訳にも行かないだろう」

 

「だからって!!!「真美さん」っ!?」

 

真美がもの凄い圧を感じ、その圧の方を見ると、友梨佳が少しばかり鋭い目線で真美を見て、それには走一達も思わず息を飲む。この様子の友梨佳を見るのは初めてだからだ。

勿論この事は廉一郎は苦笑いをしつつも、少しばかり距離を取りながら見る。

 

真美はその圧にビビりながらも友梨佳を見る。

 

「な…、何よ?」

 

「真美さん…、いい加減強がりはやめなさい。貴女は自分で自分を追い詰めているだけです。それを八つ当たりしているだけです」

 

「そんな!私は「黙りなさい!」うっ!」

 

友梨佳の鋭い目線に真美は黙り込んでしまい、走一達もその光景にただ目が釘付けとなって固まってしまう。

 

「何時までもワガママを言っているんじゃありません!! 貴女は自分で自分を追い詰めているだけです!」

 

「っ!!なら茂木を止めてどうにかなるって言うの!? あいつは今でも自分の身体をベンツの男に売ってるのよ!?」

 

「その事なんだけど、なつきちゃんに聞いたの私」

 

っとその事に真美は彩音の方を向き、彩音はその事を言う。

 

「実はね…、なつきちゃん…その彼氏と別れるつもりなんだって。この前会ったのが最後で、もう彼と別れたって言ってた」

 

「別れた、そうなのか?」

 

「うん」

 

走一に聞かれた彩音はそれに頷き、それに真美は驚きつつも、すぐに我に返って首を横に振る。

 

「う!嘘!! だってアイツいつも分かんない顔しているし! それに拓海君に…!」

 

「好きな人に大胆な行動をするのは、当然の事なんですよ?真美さん、茂木さんは拓海さんの事が好きで、あんなことをやっているのです」

 

「っ~~……」

 

友梨佳の言葉を聞き、真美はそれに頭をわしわしをしながら悩み、その様子を走一が言う。

 

「真美、何時までも突き放しては駄目だ。止める時は止める、それが友人ってもんじゃないのかよ? まあさっきの話しを聞いて、アイツがベンツの彼氏と別れたんなら、それはそれで結果オーライ…?ってとこなんだろうけど」

 

走一がその事に呟く中、彩音は真美の手を握り、真美の目を見ながら言う。

 

「真美、なつきちゃんと仲直りして。そして拓海君との仲を戻してあげたいの、お願いだから力を貸して」

 

「……今更、私が出しゃばっても無理よ。拓海君の性格は私も知ってるわ。一度言い出したら頑固で譲らないって」

 

「勿論知ってるよ。でも真美の勢いなら、いつもの真美の感じで行けば、拓海君の頑固さも何とか出来るかも知れない」

 

「でもまずは、茂木さんからだね」

 

っと凛がその事を語り、真美はそれに少しばかり考え込む。今までの自分の行いの事を考えると、本当に茂木と仲直りできるかどうか不安であった。

だがそれを玄が言う。

 

「真美。お前が考えてるほど茂木なら大丈夫だって! 見る感じアイツは結構後悔する方だって彩音が言ってるみたいだしよ!気にせず行けって!」

 

玄の言葉に真美は少し黙り込み、そして口を開く。

 

「……アイツ、茂木に一言謝ればいいんでしょ? その時は…皆、一緒についてくれる?」

 

「うん、勿論!」

 

「一緒に居てあげるよ」

 

「はい、わたくしも一緒にいてあげますわ」

 

彩音と凛と友梨佳が頷きながら微笑み、真美は恥ずかしそうにしながら目線を反らす。

 

真美の一件は一応何とか終えた。後は茂木のみ、それには拓海との関係を修復する必要がある。だが一度壊れてしまった関係をどうやって戻すかは分からないままであった。

 

 

 

 

───────────────────────────────────────────

 

 

 

 

そして休日の日、イツキが鼻歌を歌っている中。

 

「♪~♪、おっ?」

 

イツキの目に一台のハチロクがめにする。

 

「おっ!ハチロクだ! この辺じゃ見ない車だな~!」

 

っとそう言って向かうイツキ、そしてこの時、イツキにとって運命の出会いが訪れるのだった。

 

 

 

 

 




取り合えず、真美の修復は完了です。後は拓海と茂木ですね。

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