頭文字D マキシマムブースト   作:ライダーGX

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第120話 さよならの言葉

彩音達と玄達、そしてイツキ達が待つ西秩父駅で、四つのエンジン音が聞こえて来て、それに皆が振り向くと、ハチロクターボとハイパワーシルエイティ、ハチロクとワンビアの車がやって来たのだ。

 

「兄貴!」

 

和美が渉のハチロクターボの所に行き、彩音とイツキは無事に帰って来たハチロクとワンビアを見て安堵する。

 

「走一…」

 

「拓海」

 

渉はドアウインドを開けて、和美を安心させる。

 

「待たせたな。何とか帰って来れたぜ…」

 

「こっちもだ、もう正直クタクタだ…。流石に疲れたぜ」

 

小太郎もドアウインドを開けては和美を安心させる。

そして渉は言う。

 

「…乗れよ和美。帰るぞ」

 

その言葉に和美は助手席に向かい、それにイツキは思わず見る。

 

「(和美ちゃん!?)」

 

すると和美はイツキの方を見て、少し寂しそうな表情をする。

 

「…さよなら、イツキ君…」

 

「あ、ああ…!」

 

イツキは何かを言おうとしたが、何かが恐れて言葉が出て来れず、和美はそのまま渉のハチロクターボに乗り込み、渉は走り出して、小太郎もその後ろに付いて行くのだった。

 

手を伸ばそうとしたイツキはその事にただ手を握りしめる。

 

「(…さよならの言葉、言えなかった…。本当のさよならになるのが…怖かったから)」

 

その様子を見ていた走一と拓海、彩音達と玄達はそれにただ見つめる事しか出来ず、そして道郎がイツキの肩に手を置く。

 

「…帰ろう、イツキ」

 

「…うん」

 

それに頷くイツキ、そして走一達は高速に乗って、群馬へと帰ったのであった。

 

 

 

 

───────────────────────────────────────────

 

 

 

 

そして翌日、ガソリンスタンドでバイトをするイツキ、しかしそんなイツキは何処か上の空だった。

 

その様子を見ていた池谷と健二が拓海と遊びに来ていた走一達に問う。

 

「おい拓海、走一。いつきの奴なんか変だぞ?」

 

「何かあったのか?」

 

「あ、…どうせその内分かる事だから話しますけど…」

 

「理由。話しますね…」

 

走一達はイツキが和美と別れる事になってしまった事を池谷達に話し、それに納得する池谷。

 

「そうなのか…、そんな事になるとはな…うまく行きそうに見えたんだけど」

 

「ロンリードライバーに逆戻りって訳か」

 

「出来たらそれ、あんまり言わないで欲しいですね。彼の前で」

 

っと真美がその事を言い、それに池谷と健二は思わず顔合わせた後に頷く。

 

そしてある人物がイツキの所に…。

 

「イツキ君」

 

「ふぉ? っ!!!」

 

イツキの前に現れたのは、あの時西秩父駅で別れた筈の和美だった。今日の和美は髪を下ろしていていつもと雰囲気が違っていた。

 

「か!和美ちゃん!!?」

 

『『『え?』』』

 

その事に走一達は振り向き、イツキはちょっとばかり戸惑いを隠せないでいた。

 

「どうしたの!?埼玉に帰ったんじゃ!?」

 

「あの時は急だったでしょ。こっちに残して来た荷物…取りに来たの」

 

「そっか…」

 

「でも残していたのは荷物だけじゃない。イツキ君にちゃんとしたさよならを言えなかったし…」

 

その事に和美は少し申し訳なさそうにしていたが、それを聞いたイツキはある決意をする。

 

「和美ちゃん!今時間ある!?」

 

「え?うん…」

 

「すぐに待ってて!すぐに行くから!!」

 

そう言ってイツキはスタンド内に戻って行き、その間彩音達が和美の所に向かう。

 

「和美ちゃん」

 

「皆…ゴメンね急に」

 

「良いのです。でもそちらは大丈夫なんですか?」

 

友梨佳がその事を問うと、それに頷く。

 

「うん、ちゃんと両親と向き合ったから大丈夫」

 

その事を聞いた彩音達は一安心する。そしてイツキがやって来て、和美を駅まで送り届けに行った。

 

「一身上の都合により、早退させてくれだと…」

 

「またですか…」

 

「青春してるな~。っま、他のどんな事よりあいつにとっては大切な事なんだろうな」

 

っとそう言っていると、小春がやって来た。

 

「店長、お待たせしました~」

 

「おう、じゃあ入ってくれ」

 

「はーい、ってあ、皆」

 

『『『え!?』』』

 

走一達は小春がスタンドに来た事に驚き、小春の所に向かう。

 

「アンタどうして此処に!?」

 

「えへへへ、実は私、ここでバイト始めたの。卒業までだけどね」

 

「バイトって…、本気なの?」

 

「本気も本気、だって車をよく知るにはこう言った場所でバイトする方が得じゃない?」

 

っとその事に真美は若干呆れつつも、凛と友梨佳はそれに顔を合わせながら見て、彩音は成程なと納得するのだった。

 

 

 

 

───────────────────────────────────────────

 

 

 

 

そしてイツキは和美を渋沢駅に届け、和美は一度イツキの方を見て、イツキが小さく手を振り、それに和美も手を振りながら駅へと向かった。そして和美の姿が見えなくなった後、イツキは静かにレビンの中に乗り込む。

レビンの中でイツキは送っている際に和美がこう言った事を思い出していた。

 

 

『私…秋名の紅葉を忘れない、また色づくたびにきっと思い出すと思う。その中で特にちょっと生意気だけど、誰よりも優しくて、いつも私の事を励ましてくれた…、一個下の弟みたいな男の子の事を、何時までも絶対に忘れない…』

 

 

そん事を思い出すイツキは静かに涙を流す。

 

「(…さよなら、和美ちゃん…。言えなかったけど、俺…君が好きだったんだ…!)」

 

静かに涙を流すイツキの事を、誰も知るよしは無かった…。

 

 

そして夜、春樹達は春樹のGTOを見ながら、春樹はある決心をしていた。その事に将は問う。

 

「…良いのか春樹?」

 

「…ああ、決めた事だ」

 

春樹はそう言ってGTOを触れながら、ある決心をするのは、今後の事であった。

 

 

また赤城山で、涼介がレッドサンズのメンバーの走りを見ている中、啓介が涼介に問う。

 

「兄貴、あの話しなんだが。本当なのか?」

 

「ああ、本当だ。後は…アイツと組んで、メンバーを選抜を決定する」

 

「…ああ~くそっ! こうなった兄貴は止まらないからな」

 

啓介は頭をかきながら愚痴を言うのだった。

 

 

 

そして秋名山で走一と拓海はハチロクとワンビアを持って来て、今一度解放された状態で秋名を走るのだった。

 

今度は乗りずらかったり、イマイチだった感じは無しの状態で走る、それが今走一と拓海にとって重要で、2人は乗り込んで、秋名の下りを走るのであった。

 

 

 

 

 

SecondStage 終了

 




SecondStageが終わりました。いや~大変だった。
次はthirdStageです。お楽しみに。

感想と誤字、よろしくお願いします。
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