頭文字D マキシマムブースト   作:ライダーGX

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第127話 英国から来たレーシングドライバー

拓海がいろは坂のバトルを終え、走一達と一緒に群馬に戻った後、走一と拓海は別れては自宅に戻り、走一と彩音はそのまま家で寝た。彩音が走一の家で平然と寝れるのは、彩音の家族が走一の事を昔からよく知っている上と、2人なら今後どんな事があっても共に歩むと考えている事から、彩音の家族は走一の家に彩音が泊まっても問題なかったのだ。

 

そして走一は早朝。目が覚めてしまったのか、ワンビアの所に行き、ワンビアを見つめていた。

するとそこに彩音がやって来て、彩音が問う。

 

「どうしたの?」

 

「…いろは坂を走った際、俺は拓海達を堂々と追いかけられた…。あんな勾配で急コーナーのいろは坂を軽々と曲がれたのは、やはりこいつの新しいエンジンのお陰なのかな…?」

 

「どうだろうね。私も走一のワンビアの助手席に座ったけど、凄く速くなってることだけは確かだよ」

 

「…そっか、よし、気分的にちょっと走ってくる」

 

「え?今から?」

 

その事に彩音はちょっと驚く目をするが、それに頷く走一は上着を着てワンビアの鍵を取る。

 

「ああ、秋名で少し走った後に学校に行く。彩音は朝食食べてもいいぞ」

 

そう言って走一はワンビアを走らせるのだった。

 

 

 

 

秋名山

 

走一は秋名山を上ろうと麓に到着した所、前に見覚えのある車が見える。

 

それは拓海のハチロクであった。丁度彼が豆腐の配達に向かう為同じ時間帯になっていた。

走一はそれを見てクラクションを鳴らし、それに拓海は後ろを見ると、そこには走一のワンビアが居て、運転席から走一が手を振る。

 

拓海はそれを見て若干呆れていた。

 

「(おいおい…走一お前な…。まあいいか)」

 

っとそう思いながら拓海は走らせ、走一はその後ろを走る。

 

秋名を上って行く中で、走一と拓海は前方に誰かが止まって降りているのが見えた。それはレッドサンズのFD使い、啓介であった。

 

それに走一と拓海は思わず止めて、降りながら向き合う。

啓介は拓海の方を見る。

 

「聞いたぞ、いろは坂でエボⅢとやり合ったんだってな?」

 

「そんな事…もう知ってるんですか?」

 

「やはり噂が流れるのは早いですね…」

 

「そうだ。そう話しは伝わるのは早いぞ。もうすぐ冬が来る」

 

啓介は朝日がの持ってくる日を見ながら語り始める。

 

「俺達の県外遠征が本格的に始まるのは、路面凍結のシーズンが終わる来年の春だ。来るんだろう?俺達の新しいチームに」

 

「っ…」

 

その事に拓海は少し言葉を積もらせる様な仕草をしてしまい、それに走一もそれに言葉を閉じる様な感じになる。彼らはまだやり残したと感じた所があり、入るにはそれを終えてからだと考えているからだ。

 

それを知らない啓介は再び朝日を見ながら言う。

 

「兄貴のタイムリミットがあと一年ならば、その一年間は全力を尽くして兄貴の夢の為に俺は走りたい。兄貴が情熱を傾けている壮大なゲームのエンディングカタルシスがあるのか俺は知りたい…、お前等は兄貴のコーチを受けてれば、お前等はシャレにならないくらい強くなっちまうだろう。だけど俺はそれを上回るレベルに完成して見せる。その時まで、勝負は預けておく。一年後、俺はお前等に勝ってプロを目指す、メジャーの中でビックになるんだ! 共に走ろうぜ!」

 

そう言って啓介はFDに乗って、走一達の前から走り去って行く。

走一と拓海はそれにただ茫然となるが、走一が口角を若干上げながら言う。

 

「フッ、勿論だって。そのつもりだったから」

 

「走一…、そうだよな…。やっぱりすげぇや」

 

っと走一と拓海はそう言葉をこぼすのであった。

 

 

 

───────────────────────────────────────────

 

 

 

そして美咲の喫茶店、そこでイツキが舞人達を呼び、走一と拓海がいろは坂でバトルを行った事を話した。

 

「ええ!?本当か!?」

 

「本当だよ! 実は拓海達、いろは坂でエンペラーの須藤京一の下りで一本バトルをしたって言ってたんだよ!」

 

「流石と言った所だな。アイツ」

 

「オレじゃあ絶対無理だぜ」

 

っとそう語る理央と美央、その事に翔が号泣しながら叫ぶ。

 

「凄い!!!凄いっすよ~~!!走一さんと拓海さんがどんどんレベルアップして行ってる~!!!尊敬する~~~!!」

 

「もぅ…五月蠅いわよ。…所で結果はどうだったの?」

 

そう美咲が語ると、それにイツキは答える。

 

「拓海が言うには引き分けだそうだよ。それに走一はバトルは参加してなくて、後ろを走っただけだそうだって」

 

「え?何で?」

 

「走一が言うには、須藤がパワーのある車だから問題ないって。それだけだってさ」

 

「あの人らしいな…」

 

っと賢一郎がそう語ると、理央が腕を組みながら言う。

 

「合理性ばかりで、欲が無いのが悔しい所だな。もっと上を目指せるものがあるのに、惜しい所だ」

 

理央の手厳しい言葉に賢一郎は冷や汗を流しながら言う。

 

「…まあそれはいいとして。イツキ、走一はともかく、拓海はどうだった?」

 

「詳しくは聞いてないんだけど、拓海の奴、満足そうな感じになってたぞ」

 

「それはそうだろうな、なんせ須藤の腕は折り紙付きだし、なんせ敵のホームコースだ。そのいろは坂であのエボⅢを互角に渡り合えたって事は、拓海の走りはそれだけ進化しているって事だろうな」

 

「ああ、高橋涼介と如月琢磨が作る新しいチームに選抜されなかった事が、悔しいな…」

 

っとそう語る2人。

 

 

そしてまた別の所で、雅人が葉一と純恋の所に来ていて、走一達がエンペラーの京一とバトルしたとの噂を話した。

 

「えっ!?あの須藤と!?」

 

「ああ、その噂で持ち切りだ。走一は走ってないみたいだが、拓海があの須藤と互角の走りをしたそうだ」

 

「本当に!?葉一!」

 

それを聞いた純恋は葉一の方を見て、葉一は息を呑む。

 

「…まさかあの須藤を互角に走りあえるとは、藤原君は相当早くなっている様だな、朝倉君が走っていないのは残念だが」

 

「一応彼は後ろから様子を見ていた様だが、あの急勾配のいろは坂を走れると言う事は、アイツもそうと速くなってるよ」

 

それを言って雅人は笑みを浮かばせ、葉一もそれを浮かばせながら言う。

 

「何だが楽しみになって来るな、あいつ等の成長が」

 

「ああ、全くだ」

 

 

 

 

赤城山の頂上、啓介はタバコを吸いながらも夜空を見て、ある事を考えていて、それに賢太が問う。

 

「啓介さん。何を考えてるんですか?」

 

「ん? 来年の県外遠征の事だが、兄貴から少し宿題を出されてな、それを考えてたんだ」

 

「どんな宿題ですか?」

 

「それは…ん?」

 

啓介が話そうとした時、下からある車が上がって来て、それに啓介が気付き、賢太もそれに振り向く。

 

「あれ?誰かが上がってくる…」

 

そして啓介達の目の前に、赤いS15がやって来て、それに啓介は思わず目を細める。

 

「(このS15…、まさか妙義山やいろは坂で目撃された奴か!?)」

 

っと啓介がそう思った時に、S15の運転席から1人の男、ダニエルが降りてくる。

 

「…この峠で、速いドライバー居ると聞いた、その内の一人はお前か?」

 

「……」

 

その言葉に啓介は少しばかり黙り込み、ダニエルをただジッと見つめるのであった。

 

 

 

そして後に、この言葉走一に耳に入る事になる事は言うまでもなかった。

 

 

 




いよいよ啓介の前にダニエルが現れる。勝負は…省略します。

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