ダニエルとのバトルが終わって一夜明け、走一達はバイトに励んでいた。
玄は相変わらず筋トレで身体を鍛えている中、走一は道郎と一緒に解体作業をしていた。
「ふぅ~今日は冷える。そろそろ雪が降っても可笑しくないくらいだ…」
「そうだな、俺のワンビアもスタッドレスを買っては、ホイールも買っておかないと」
そう話す走一達、秋名の山は雪が降るのは早い、なのでスタッドレスタイヤとホイールをまだ買っていない走一達は早急にスタッドレスタイヤとホイールを買う事となったのだ。
だがその時道郎はある事を問う。
「…なあ走一、高校卒業した後、どうするつもりだ?」
「え?どうするって?」
「お前大学に行くつもりはないんだろう? こっちも大学に行くつもりはないが、一応父さんの稼業を手伝いながら整備士の資格を取るつもりだ」
「…そうだな、まだ考えてなかったな」
「今の内に考えた方がいいぞ? 時間はすぐにやって来るぜ。あの馬鹿は何考えてるか知らないが」
道郎は今だに筋トレをしている玄を見て、走一はただ呆れつつも考える。
今後の進路、そして将来。その事を考えると走一はちょっと焦りが生まれてくる。
走っている場合なのか…それとも走りが必要なのか、そう思うのだった。
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バイトが終わって、走一はワンビアに乗り込み、家に帰ろうとしていた時、携帯に電話が来て、それに走一は出る。
「はい」
『あ、走一?』
「彩音か。どうした?」
電話相手は彩音だった。こんな時間に何だろうと思った走一は彩音に問う。
『実はね。私の車がエンジンの交換作業が終わったから明日取りに行きたいんだ。走一、明日送ってくれない?』
「ん?別に構わないけど、それに学校明日は祝日だから休み出し丁度いいな」
『やった! じゃあ走一の家に直接向かうから。よろしくね!』
そう言って彩音は電話を切り、走一はそれに形態をしまう。そこに道郎と玄が来る。
「ん?どうしたんだ走一」
「ああ、実はさっき彩音から電話があって、彩音のCR-Xのエンジンの載せ替え作業が終わったから、明日一緒に行ってほしいって」
「お?彩音のCR-Xをか? エンジン載せ替えたってどんなエンジンに載せ替えたんだ?」
「それは分からない。明日行って見て来る」
そう言って走一はワンビアに乗り、明日に備える為に早く就寝したのだった。
そして翌日。
走一は朝早く起きて、彩音の到着を待っていた。
待っていると、彩音が走って来て、走一は見る。
「彩音、来たか」
「ゴメンね走一。準備に戸惑っちゃって」
「じゃあ行くか。場所は?」
「乗ってから説明するね?」
そう言って走一と彩音はワンビアに乗り込み、走り出していく。
道路に出て、走一は彩音に場所を問う。
「それで、場所は何処なんだ? 知っている人の所なのか?」
「うん。実は蓮華さんと陽毬さん達から教えて貰って、その知り合いが経営しているチューニングショップがあるんだって。そこにCR-Xを持ってくれば、エンジンを載せ替えてあげるって言ってたの」
「成程ね~。道郎の所じゃなかったんだな。取り合えず、案内宜しく」
「了解♪」
走一は彩音に道案内させて、目的地に向かう為、ワンビアを走らせるのだった。
目的地の場所、群馬エリアからちょっと離れた山奥、その辺りにチューニングショップがあり、そこに走一のワンビアが入り、駐車場に止めて、走一と彩音が降りる。
「へぇ…、こんな所にチューニングショップがあるのか」
「そう。蓮華さん達に教えて貰った店。ここの店長さん、女性なんだよ」
「女性の店長さんか…、どんな人だろうな」
そう言って走一と彩音は店の中に入って行く。店の中に入ると、そこにセミロングのポニーテールをした20代後半の女性がいて、彩音が声を掛ける。
「こんにちは『咲夜』さん」
咲夜と呼ばれた女性は彩音の姿を見てやって来る。
「あら彩音ちゃん。待ってたわ。あら?そっちの彼は?」
「幼馴染の走一です。彼に乗せて貰ってきました」
「あら、貴方が彩音ちゃんの…。アタシは【
「…ええ、そうです」
その事に走一は頷きながら言い、それに咲夜は納得する表情をする。
「へぇー、貴方がワンビアのドライバーなの。群馬エリアでは秋名のハチロクと並んで有名になっているから、こっちの方にもその噂が流れて来るわ」
「それはどうも、所で彩音のCR-Xは一体何処に…?」
「あ、そうだった。咲夜さん。私の車は何処?」
走一と彩音の言葉に咲夜は思い出す。
「そうだったわ、こっちよ。彩音ちゃんのCR-Xは」
そう言って、咲夜はガレージへと向かい、走一と彩音はそれに付いて行く。
ガレージ内では、作業に必要な台とリフトもあり、更にクレーンもあった。
そしてリフトの所では、彩音のCR-Xが置いてあり、それに近づく走一達。咲夜がCR-Xに近寄りながら説明をする。
「彩音ちゃんのCR-X、EG6と同じB16Aと同じエンジンを搭載したわ。足回りもしなやかに動く様なチューニングをしているから、今のエンジンに十分対応できる。もしこれでバトルをするのなら、下りのバトルは気を付けなさい。今まで以上にスピードが出るから」
「はい!」
彩音が咲夜の説明を聞いている中で、走一はCR-Xを見ながら呟く。
「B16Aか…、庄司慎吾と同じエンジン…。FFだから左足ブレーキを上手く使って、コーナーを曲がる事をまず重点的に練習する必要があるな」
「え?ひだりあしぶれーき…?」
「ん?ああ…それは秋名に戻ってから教えるよ。口で説明するより、指導した方が分かりやすいと思うから」
「そうね、練習あるのみ」
そう言って咲夜は彩音にCR-Xの鍵を渡し、走一はワンビアの方に向かって行き、2人は群馬へと戻って行くのだった。
その様子を見ていた咲夜は、手を振った後に、見せに戻り、ある写真を見るのだった。
「…あの様子、昔のアンタと似ているわ。…琢磨」
っとそう呟く咲夜、その写真には、レース時代の琢磨とメカニックを担当していた咲夜の姿が写っていたのだった。
彩音のCR-Xがパワーアップ。バトルの日は近づきつつあります。
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