頭文字D マキシマムブースト   作:ライダーGX

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第45話 池谷の恋の始まり

中里のバトルから三日後、走一達はガソリンスタンドに寄った。

 

新しいタービンに変えた事により燃費が悪くなった事で、ガソリンの消費も上がってしまった。それは仕方のない事、パワーが増えれば燃費も上がり、消費が上がるのも承知の事だからだ。

走一は車から降りると、拓海達に言う。

 

「よう、拓海。ハイオク…あれ?」

 

走一が言おうとした所で、何やら池谷の方に集まっていた拓海達。それに走一達はそれに顔を合わせ、その場に向かい声を掛ける。

 

「おーい、何やってるんだ?」

 

「走一」

 

「おい走一!聞いてくれよ!! 池谷の奴がよう!?」

 

健二が信じられない表情で迫りながら走一達に近寄り、それにはちょっとばかり引いた。

 

「ちょ…、健二先輩。一体どうしたんですか? 池谷先輩が何ですって?」

 

「それがよう!!」

 

走一達は健二からの話しを聞いた。

 

どうやら池谷は先日、休みの日にドライブに行っていた時、車がちょっと故障して困っていた女性を助けた所、どうやらその女性から電話番号を貰ったようで、池谷はウキウキ状態だそうだ。しかも相手はかなりの美人だとか。

 

それを聞いた走一達はそれに驚きを隠せなかった。

 

「ええ~…本当ですかそれ?」

 

「なんだか怪しいな…」

 

「おい、何だよ怪しいって? 俺の言葉が信じられないって言うのか?」

 

池谷は走一達の言葉を聞いて、ムッとしたのかそれに問い詰めた。走一達…否、彩音達がそれを言う。

 

「あの池谷先輩、私達が言うのもあれなんですけど…」

 

「その人、いきなり電話番号を教えるのもおかしいと思うのよね…」

 

「先輩。その人名前はなんて言うんですか?」

 

凛が池谷に名前を聞き、それに池谷は不気味な笑い顔で言う。

 

「フフフ、よくぞ聞いてくれた…その子の名は佐藤真子ちゃん!! 釜めし看板の下で出会った天使なんだ~!!」

 

ズルッ!!

 

その言葉に思わずズッコケそうになった彩音達、一方走一達は拓海にハイオクを入れて貰っていて、遠くからでもその話しを聞いていた。

池谷は完全に女ボケになっている様子に、走一達は若干心配する。

 

「池谷先輩…、完全に女ボケになってるな」

 

「ああ、女の子から電話番号を貰ったとは言え、あの様子はイツキと同じ様子だよ」

 

道郎と話す走一は池谷が完全に女ボケになっていると確信する。以前イツキも沙織の件で女ボケになっていて、あの様な状態と同じだった。

もし池谷がイツキと同じ末路を辿ってしまったら、落ち込む可能性が高い。

 

それを若干心配する走一達。すると健二がこっそり走一達に近寄る。

 

「なあ、その子がどんな子かこっそり付いて行こうぜ!」

 

「行きましょう行きましょう!」

 

「(おいおい…)」

 

若干呆れそうな感じの走一、その様子に拓海が言う。

 

「でも池谷先輩にバレたらどうするんですか?」

 

「心配すんなって! 今の池谷にそんな余裕ある訳ねぇだろう?」

 

「おいおいこらこら、池谷の邪魔をする様な真似はするなよ?」

 

祐一がその事を釘刺すが、それをイツキがこう言った。

 

「大丈夫!邪魔なんかしませんよ! 先輩がフラれた時に一緒にないって上げるんす!熱い友情っすよ!」

 

「おい、フラれるってお前…」

 

「イツキ、お前相当根に持ってるだろう…」

 

「真美と友梨佳の言った事…まだ分かってないつもりだな?」

 

「そ!そんな事ねぇよ!!」

 

走一と道郎の言葉に慌てて否定するイツキ、そうは言うものの根に持っているのは事実であり、共にフラれようと考えている事だった。

 

勿論さっきの会話をあの2人が聞いてしまって…。

 

「へぇー、まだこりてなかったんだ」

 

「言いましたよねイツキさん。女性関係を持つことを禁止ですって」

 

何処かしらハンマーを出す真美、ドス黒いオーラを出しながらも微笑みを見せる友梨佳。そんな様子にイツキは怯える。

 

「ひぃ~~~!! すいません~~!!」

 

2人に怯えるイツキ、そんな様子を走一達はため息をついた時だった。

 

一台の車がスタンドに入って来て、それに拓海達が振り向く。

 

「「いらっしゃいませー!」」

 

「(お? これは…)」

 

走一がその一台の車を見て釘付けとなる。その車はスパークシルバーのスカイライン GTS-t タイプMだったのだ。

そのスカイラインからそのドライバーである雅人が降りて来たのだ。

 

「ハイオク満タンで」

 

「はい」

 

スカイラインを見て、拓海はイツキに問う。

 

「なあイツキ、あれってGT-Rだよな?」

 

「何言ってんだよ拓海、これはGT-Rじゃねえよ」

 

「え?だって形は一緒だけど…」

 

「残念だけどこれはGT-Rじゃない」

 

っと雅人がその事を言って、拓海に言う。

 

「確かにこれはあのR32GT-Rとよく似ているけど、これはGT-Rの下位グレードに当たるスカイラインGTS-t HCR32なんだ。でも俺はあのGT-Rが嫌いでね…、俺はあの車を見ると俺のスカイラインが遅く感じられるのだよね…!!!」

 

雅人がそれにプルプルと震えながらGT-Rの事を愚痴り、その様子にただ走一達と拓海は唖然とする。

 

すると雅人が走一のワンビアに気づき、それを拓海達に聞く。

 

「なあ、この車…ワンビアって確か、この間秋名でナイトキッズのリーダーとバトルをした車だよね?」

 

「え?は、はい…」

 

「そうですけど、ギャラリーに行ってたんすか?」

 

「ああそうさ、でね、その時を兼ねてそのドライバーに会って見たいんだ。何処に居るか分からないけど」

 

「いや、ここに居ます…」

 

っと走一は手を上げて名乗り上げ、それに雅人は振り向く。

 

「君か?ワンビアのドライバーって」

 

「ええ、俺がワンビアのドライバーである朝倉走一です」

 

「走一君か…、俺は長谷川雅人。同じ日産に乗る者として会えて嬉しいよ。それにしても凄いな君は、あのGT-Rに勝ったと聞いて驚いたよ」

 

「それは嬉しい限りです。まあ中里さんのR32に勝ったのはちょっと苦しかったですがね。中里さんは以前タイヤの使い方が荒かったから、でもあのバトルはタイヤの使い方を覚えたお陰で、後半戦でもちょっとばかり苦戦しまして、5連続ヘアピンで抜く事がやっとでしたよ」

 

それを聞いた雅人は少しばかり重い表情をする。

 

「(あの重いGT-Rを…。成程な…その中里って奴はどうやら成長すればする厄介な奴って事か、これは不味いな…中里がGT-Rを更に操れるようになってしまったら、ますますGT-R嫌いを加速させていく…!ぐぬぬぬ~!!)」

 

雅人が何やら不満げで納得いかない様子を見て、走一達が問う。

 

「あの…」

 

「大丈夫ですか?」

 

「ん?ああーごめん、まあ折角だ、今度また秋名に出向いて一緒に走ろう。それと君等にもドラテクを教えられるかも知れない」

 

雅人は彩音達の方を見て言い、彩音達がそれを聞いて驚きを隠せない。

 

「本当ですか?」

 

「ああ、それと走一君にも教える事も教えられるかもしれない」

 

「そうですか、それはありがとうございます。でも俺の事は走一で構いませんよ」

 

「そうか、それじゃあ走一、またな」

 

そう言って雅人は給油と支払いを終えたHCR32に乗り、ガソリンスタンドから去って行った。

それの様子を走一達は呟く。

 

「長谷川雅人さん…か、日産好きで人柄が良い人だな?」

 

「ああ、それにあの人、HCR32だったな?見かけは純正エアロだけど、中身がかなり違っていたな?」

 

「うん、足回りもそうだし、吸排気系のパーツをかなり変えてるね、あれならファイトなヘアピンにも十分対応出来るよ」

 

っと道郎と凛がそう言い、走一は笑みを浮かばせながら思う。

 

「(また速い人が出て来たな…、でもこれはこれで面白いや)」

 

 

 

───────────────────────────────────────────

 

 

 

 

走一達は一度ガソリンスタンドを出た後、少しカーショップへと寄った。それは彩音達の簡単なドレスアップのパーツを探す事であった。

 

タイヤはまだしも、ホイールもステアリングも彩音達が自分達で探し、一番合う物を選んでいた。

彩音達はどれか合う物を探し、それを走一達は問う。

 

「どうだ?良いの見つかったか?」

 

「うん!この6本スポークホイールとこの握りやすいステアリングかな。これの方が扱いやすいと思う」

 

「よし、それじゃあそれに決定だな」

 

走一の言葉に頷き、彩音達はそれを買いにレジに行った。実際ステアリングは買えなくはないが、ホイールに関しては業者に頼んで持って来てもらい、和真の工場で組んでもらう予定である。

その後走一と彩音以外の玄達は用事があって帰り、走一達は自宅に帰ろうとした時に、帰り道に拓海と会い、走一は拓海を乗せて送る事にした。

 

「悪いな…乗せて貰って」

 

「いいさ、それに今日は母さんに頼んで麻婆豆腐にして貰う様に豆腐を買う予定だったし」

 

「そうなの?」

 

助手席から後部座席に移った彩音が聞き、それに走一は頷く。

 

「ああ、だから拓海の所で豆腐を買うよ」

 

「別に良いけど…」

 

拓海はそう言い、走一は拓海の家に向かう。拓海の家に着いた時に、走一達の目の前にある二台の車が止まっていた。

 

それは秋名山でギャラリーに観戦しに行っていた、NSX-RとランエボXだった。

ワンビアから降りた走一達はそれを見て思わず言葉をこぼす。

 

「へぇ…NSX-RとランエボXか…」

 

「NSX-Rにランエボ?」

 

拓海はそれに言葉をこぼし、それに走一が答える。

 

「ああ、あのNSX-Rは廉一郎のNSXの上位グレードの奴だよ、ヘッドライトが固定式のライトに変わってるのが特徴。それとランエボは世界ラリー選手権でも活躍するモータースポーツ車で、悪路でもかなり速い車、それにランエボXは結構新しい方の奴だな?」

 

「へぇ…」

 

「でもなんで拓海君の家の前にあるんだろう?」

 

そう言っていると、店から海斗と陽毬が出てくる。

 

「全く、今日も買うとは好きだな?」

 

「当然じゃない!それじゃ……あ」

 

ランエボXに乗り込もうとした時に陽毬が走一のワンビアに気づき、海斗に声を掛ける。

 

「ねえねえ海斗! あれこの間バトルで走っていたワンビアじゃない?」

 

「ん?おお~! あのワンビア、間違いない!」

 

そう言って海斗と陽毬はワンビアに指を指しながら言う、走一は若干内心こう思った。

 

「(う~ん…今日は雅人さん以外に出会い多いな…)」

 

っとそう思うのであった。

 

 

 

 




池谷の恋…、原作では頭がハゲになっていますから、今回助けますwww
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