碓氷でのバトル、走一は拓海と共に後追いを選び、真子たちのシルエイティを相手にしていたが、拓海は予想以上に速いシルエイティを苦戦していたが、走一はまだ諦めてはいない様子だった。
始めて走る碓氷峠、緊張と同時に興奮が沸き出てくる為、それを走一は抑えるのに必死だった。
「(この碓氷峠を走れるのがこんなにも楽しいだなんて思わなかったな…、碓氷はあのドリキン土屋が走った峠、この峠を俺は今走っている。この峠を一気に楽しむと同時に、シルエイティを負かす!!それだけだ)拓海!障害がある!気を付けろ」
「分かった!」
走一の指示に拓海は直ぐに避け、シルエイティの後を追いかけるのだった。
そしてシルエイティの乗っている真子と沙雪、沙雪はバックミラーを見て、今だについて来るハチロクとワンビアを見る。
「(離れない…、これだけハイペースについて来るなんて、真子は絶好調なのに食いつかれてる、なんて奴等なの…)真子!もうすぐCの121だからね!勝負掛けるよ!!」
その事に真子は目線を一瞬沙雪に向けて、すぐに前を見る。
「あそこから入り口から命一杯流していくよ! ガツンと一発かましてやろうよ!この碓氷峠で一番難易度が高いコーナーで!」
「分かった、そう言う事ね! 見せつけてやるわ、入り口から出口まで降りっぱなしで! アタシと同じスピードで突っ込んで、クリアした奴は居ないんだからね!」
「そう言う事よ真子! かましやろうよ!!」
そう言って意気込む真子と沙雪、その中で走一は拓海に言う。
「拓海!! もうじきこの碓氷峠で大きなコーナーに突入する!!」
「大きなコーナー?」
「Cの121と言う奴で、凄い大きなコーナーだ!そこに突入する! 準備しろよ!!」
走一の言葉に拓海は頷きながらシルエイティに食らいつき、次々とコーナーをクリアしていくのであった。
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Cの121、ここはコーナーがかなりふくらんでいて、広がっているように見えて、実は出口付近はかなり狭くなっている様子のコーナーである。
そしてそこに雅人と海斗と陽毬の三人が居て、その場にギャラリーを選んでいた。そこに二台の車がやって来た。
その二台の車から三人の男、この碓氷峠の走り屋たちが降りてくる。
「あれ?真子と沙雪はまだ来ていないのか?」
「分からない。俺達も今着いた所なんだ」
「見たいなーシルエイティのドリフト、このCの121コーナーは最高の見せ場だもんな」
「すげぇ難しいもんな~」
Cの121コーナー見る走り屋たち、その内の走り屋の1人が言う。
「難しいってもんじゃんねぇよ、ここを入り口から出口まで降りっぱなしに抜ければ、碓氷峠では上級者って言われるんだ」
「碓氷で上級者なら、何処へでもトップだな」
「ああ、ん?」
すると走り屋の内の一人が雅人と海斗と陽毬の方に気づき、それに声を掛ける。
「よう。見かけないものだけど、何してるんだ?」
「何って、見に来てるんだよ」
雅人がその走り屋の1人に返答し、それに首を傾げる走り屋の1人。
「見に来ているって…シルエイティを?」
「それもそうだけど、ちょっと違うな」
「実はアタシたち、今日この碓氷峠でバトルが行うって聞いてギャラリーに来たのよ」
「「「バ!!バトル!!!??」」」
海斗と陽毬の答えを聞いた走り屋三人組は驚きを隠せないでいた。
そして上からスキール音が聞こえて来て、雅人達はそれに振り向く。
「来た…」
「「「!?」」」
走り屋たちもそれに振り向き、上を見ると、上から三台の車が猛スピードで下りて来る。先頭はシルエイティだった。
「真子のシルエイティだ!!」
「後ろには二台の車か?!」
「誰だ!?」
そしてシルエイティの背後が見え、ハチロクとワンビアの姿が見える。
「おお!!?? ハチロクじゃねぇか!!?」
「ワンエイティ!? いやワンビアか!?」
走り屋たちが驚く中で、沙雪が最終確認を完了し、真子に告げる。
「対向車なし!! 派手に決めるよ真子!!!」
「うん!!」
「GO!!!」
シルエイティのブレーキングの反応に、拓海も走一もそれに反応してブレーキングし、そしてCの121コーナーに突入して、ドリフトで駆け抜ける。
「「「突っ込んだーーーーッ!!!?」」」
走り屋たちがそれを見て驚き、雅人と海斗と陽毬はそれをジッと見つめる。
シルエイティのドリフトはCの121コーナーを知り尽くたドリフトで突っ込み、ハチロクとワンビアはそれに付いて行くかのようにドリフトして行く。
それを見た走り屋たちが驚きを隠せないでいた。
「知らねぇぞ!?真子と同じスピードで突っ込むなんて、とんでもねぇ馬鹿野郎共だ!!」
「Cの121の難しさが分かっちゃいねぇ!!」
「くそ度胸でクリア出来るほど、甘いコーナーじゃねえぞ!!?」
そう走り屋たちは叫ぶが、雅人と海斗と陽毬はハチロクとワンビアのドリフトをジッと観察し、そして助手席に座る沙雪がハチロクとワンビアの方を見ながら思う。
「(良い根性してるよ、真子にくっ付いて突っ込んでくるとは。そのスピードで入ってしまったら、もう誤魔化しは効かないからね。Cの121は中間が広いけど、出口は極端に狭い、ラインは沢山ある様で、クリア出来るラインは一本しかないのよ。乗せて来れるかしら?初めてのコースで、この一本に?)」
沙雪がそう思う中で、走一はこのCの121コーナーをドリフトしながら感じていた。
「(この中間はかなり広い上に出口が狭かった。下手な奴ならここで失速して止まっちまうが、俺達なら行ける!!)」
そう思いながら走一と拓海はドリフトして行き、そして理想的なライン取りでコーナーをドリフトして行き、そして最終的にはシルエイティと同様に立ち上がってクリアしていった。
それを見た真子と沙雪はあり得ない表情をする。
「えっ!?」
「そ!そんなバカな!?」
当然ハチロクとワンビアがCの121をクリアしたのを走り屋たちも驚きを隠せないでいた。
「クリアしやがった…!」
「信じられん…」
「誰だあのハチロクとワンビアは…?」
その様子を雅人と海斗と陽毬は呟く。
「…流石、秋名のハチロクと稲妻のワンビア。このコーナーをクリアしていったか」
「まあ何となく分かってた気がしたよ。クリアできるって事が」
「うん、私もそう思ってた」
雅人達の会話を聞いた走り屋たちに衝撃が走る。
「あ!秋名のハチロクと稲妻のワンビア!?」
「最近噂になっているあの!?」
「と!鳥肌が立ったぜ!?」
「「ヒィ~~~~~!!?」」
震える走り屋たちはさて置き、雅人達はシルエイティの事を話す。
「さて…、あのシルエイティはどう対応するかな?」
「あのドリフトを見た所、
「世の中そんなにうまく行かないのよね。そう考えるとやっぱり涼介さんの【公道最速理論】が合うあの二台がひかれるのかな?」
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Cの121コーナーを抜けた後、真子と沙雪は今だに唖然としていた。
「(何今の…? 超限界スピードからの四輪ドリフトは?ウルトラDの難易度なのに。慣れている真子でさえ、立ち上がりをベストラインを5㎝外した。それなのにあいつ等は理想的なラインを修正しながら向けて来た…)」
そう考えると沙雪の頭の中が真っ白になり、いくら計算しても答えがこう出てくる。
「(…勝てない。桁違いの怪物たちをバトルの相手に選んでしまった!)」
沙雪が黙り込んでしまう様子を見て、真子が問う。
「沙雪!?次の指示はどうしたのよ!?」
「…真子、このバトル勝てないよ。相手がとても違い過ぎる」
「何言ってるのよ沙雪!?まだ勝負はついてないじゃない!?」
「真子!どう考えても勝てる相手じゃないわよあいつ等!!」
シルエイティの挙動が不自然な様子に、走一は気づく。
「ん?(シルエイティの動きが可笑しい…、コンビの口喧嘩でもしてるのか? もしかしてさっきのコーナーで勝負を掛けていたって言うんだったら、心底ガッカリだな!コーナーで勝負を決めようって言う奴は二流だってカート時代のコーチがよく言っていたよ!)」
走一はそう思いながら拓海に指示を出し、拓海はそれに聞いて進む。
そしていよいよ、シルエイティのバトルは大詰めを迎えるのだった。