そして第43話のイツキの涙の最後辺りを変更しています。
高橋涼介と如月琢磨からの挑戦状を受け取った走一と拓海、走一はその挑戦状を受けるつもりでいて、反対に拓海は少しばかり考える素振りがあった為、彩音が問う。
「どうしたの拓海君? 考え事?」
「え?いや…、そうじゃないけど…」
その事に拓海は考え込み、それには彩音が首を傾げて見るのだった。
そしてあれから2日後、イツキがガソリンスタンドで池谷と健二にある相談をしていた。
「拓海が変?」
「そうなんすよ先輩、なんだかここんとこボーっとしていて。この前思わず大声を上げて、皆に笑われたっすよ」
「そりゃあいつもの事だろう?」
健二は拓海の様子にいつもの事だと話すも、イツキはそれにどうも否定的だった。
「うーん、そうじゃないんすよ。なんか休みの間はマシだったんすけど、学校が始まってからなんか急に…、前よりももっと酷くなっていく感じだったんすよ」
「連戦の疲れが出たのかな?」
「拓海にとって初めての経験だからな~、学校が始まって一気に緊張感が抜けたんじゃねぇの?」
その言葉にもイツキは若干否定気味な感じで言う。
「それも違うんすよね~。なんて言うかこう~…頭の中がどっか行ってしまってるって言う感じで」
「おいおい、そんな感じで高橋涼介とのバトル、大丈夫なのか?」
イツキの言葉に少しばかり心配そうになる池谷、すると健二が何かを思い出す。
「…拓海って、彼女いるよな?」
「ふぇっ!?何すかいきなり?」
「いや、原因は女ボケなんじゃないかなって思ってさ」
「女ボケ?」
その事に池谷が呟くと、健二が頷くように言う。
「そうそう、ほら!池谷が真子ちゃんの時そうだったろう?」
「まぁ、それは確かにそうだけど…、でもそれと今どういう関係があるんだ?」
健二の言葉に今だに理解出来ない池谷は、その事を健二に問う。
「…実はさ、俺この前見ちゃったんだよ。拓海がハチロクに女乗せてるの」
「マジっすかぁ先輩!!!!???」
健二の発言に驚きながら問い返すイツキ、健二はその様子に驚きながらも頷く。
「ああ、可愛い子だったぜ。チラッと見ただけだけど…」
「…た、拓海の彼女っていったら…!!」
イツキは拓海の彼女が茂木である事に気が付き、それに思わず…。
「ドヘェエエエエエエ!!!」
っとシェーポーズを取る。
そしてイツキは衝撃が走ったか、ワナワナと身体を震わせては憤りを隠し切れずにいた。
「…どうも俺と一緒に帰らなくなったと思ったら! あの野郎!走一達に続いて抜け駆けなんてしやがって! 俺なんか手も握った事ねえっちゅうのに!!」
「お、おいおいイツキ。まだそうと決まった訳じゃないだろう? 取り合えず落ち着け…」
「そう言う池谷先輩こそ! 今は真子ちゃんと言う彼女がいるじゃないですか!!今彼女を持たない独り身の苦しみが、池谷先輩に分かる訳がないじゃないですか!!」
イツキは女性関係の禁止の反動が爆発的に出てしまっていて、もう収集が付かないような感じになっていた。
それには池谷と健二もう止まらないと察し、もう何も言わない事にした。
「今度俺、拓海を誘って問い詰めて来ますよ!!走り屋に女なんていりません!! 俺は…俺は!! 拓海や走一達と違って唯一人!! ロンリードライバーとして生きていきますよ~~~!!!!」
そう言って涙を流すイツキは悔しさをあふれ出しながら叫ぶ。
「「…淋しい」」
っと池谷と健二はその事を呟いた時だった。
バッコーーーン!!!
「んがぁぁぁ……!」
「何騒いでるのよ…!!」
真美のハンマーがイツキの頭に直撃して、イツキを地面へと沈ませるのだった。
何故真美が此処に来た理由は、真美が自分のEG6の給油しに来ていて、たまたまこの状況に出くわしたのだ。
静かになったのを見て、真美は池谷と健二の方を向く。
「一体どうしたんですかこの馬鹿は? どうして暴走しているんです?」
「あ~…それは、まああれだ。ちょっとしたな」
「そうそう、拓海の女がいたって事で、ちょっとな…」
っと健二が言った言葉に真美が思わず反応する。
「ちょっと待ってください!! その話しがどうしたんです!? 拓海君の彼女ってどういう事ですか!?」
「え? えっと…、実はこの前チラッと見かけたんだよ。拓海がハチロクに女乗せているのを…」
「っ!!!」
その言葉に真美の心に衝撃が走ったのだった。
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そして夜の秋名山では、走一の乗るワンビアと、雅人が乗るHCR32が走っていて、その後を亜里沙のロードスターが後を追いかけていた。
勿論その後を道郎のFTOと廉一郎のNSXが後を追いかけるかの様に見守っていた。
因みに玄は来ていない。彼は夕食大盛りカレーを五杯食べて動けない状態だった。
彩音は亜里沙のロードスターの助手席に乗っていて、彩音が亜里沙に言う。
「ねえ、凄いでしょ? 走一のドラテク?」
「え、ええ…そうね(嘘でしょう…! 私ですら限界領域で攻め込んでいるって言うのに、走一君はそんなギリギリ寸前な所で攻め込む事が出来るの!? それにその後ろに走っているあの人、今日初めて会うけど、走一君のスピードについて行けるなんて、とんでもない人だわ!?)」
亜里沙は後ろを走りながら走一と雅人の走りに付いて行こうとしたが、予想外のドラテクの上手さに食いついて行くのが精一杯であった為、徐々に離されつつある。
そんな様子を他所に彩音が再び問う。
「それにしても亜里沙ちゃんも凄いね? たーぼ?が付いていないのにこんなにも食らいつくなんて」
「そりゃあ過給機ついている車には負けないくらいチューニングしているから! それにしても彩音ちゃん、私の車に乗っているにも関わらず全然ビビらないね? 凄いじゃない」
「えへへ、走一の隣にずっと乗っていたらもう慣れちゃった」
っとそう言って笑う彩音に亜里沙は苦笑いしながら呆れていた。
そして麓で走一と雅人と彩音達がやって来て、亜里沙は付いていけなかった事に悔しさを抱く。
「いやいやいや…、走一君達の動きには付いて行くのがやっとだよ。私の腕が未熟だって思い知らされたよ…」
「いいや、遠藤のドラテクもなかなかなもんだよ。よくそこまで磨き上げたもんだ」
「ああ、君もなかなかだよ。遠路はるばるこの群馬によく来たね」
雅人の言葉に若干照れ笑いをする。
「あははは、ありがとうございます。それにしても彩音ちゃん、それだけダウンヒルでも怖がらないなら、ドラテクもすぐに習得できると思うわ! これから私がびしばしと教えていくから!」
「ありがとう、亜里沙ちゃん」
そう言う中で雅人は走一の下に行き、亜里沙を見て問う。
「彼女か? 例のカート上がりから、ドリフト競技に出場している子は?」
「はい、俺達の学校に転校してきた子ですよ。俺も彩音達から話しを聞いた時は、思わず驚きはしましたが、彼女の話しを聞いて、思わずカート時代の事を思い出しましたよ。確か10前に他の県から凄腕のカートドライバーの女子が居るって、それも2人の女子が居るとの事で、その女子の1人が彼女だって事に気づきましたよ…」
「へぇ…、それだけの腕前があるって事か…。面白いね…」
雅人はその事に呟き、亜里沙の方を見るのだった。
走一は麓から夜の街を見て、少しばかり考えた。
今度の土曜日のバトル、走一はこれまでにない体験をする事になるであろうと、そして今までにない最高のバトルになる事を、走一はそう考えるのであった。