走一達が秋名山で走っていて、もう一本は走ろうと車に乗り込もうとした時だった。
彩音が何かを見つける。
「あれ?走一、あれ…」
「どうした? あれ?」
走一が眼にしたのは、イツキのハチロクが秋名山を上って行く様子だった。それと同時に真美にEG6があとから付いて行く様子が見えて、それに走一達が振り向く。
「ねえ走一、あれってイツキと真美の車だよね?」
「ああ、確かにイツキと真美のハチロクとEG6だ。なんで二台の車がこんな所に走っているんだ? しかも俺等の車が麓にあるのに、それに気づかないなんて可笑しいな。麓だったら俺等の車なら見える筈なのに…」
走一と彩音が話していると、亜里沙が何かに気づく。
「…ねえ、ちょっとあの二台を追いかけてみない?」
「え?どういう事だ?」
道郎がその事を問うと、亜里沙がこう言う。
「私、真美のドラテクがどれほどの物かもっと見てみたいのよ。正直真美は凛ちゃんと並んでいい感じの腕を持っているのを感じさせるのよ」
「真美がか…」
走一は亜里沙の言った言葉に少しばかり考える。
真美の腕は凛と大差がない程のもの、もっと腕を磨けば池谷達をも超える程か、匹敵するぐらいのテクニックを身に着けることは出来るだろう。
だが走一はそれにまだ程遠いと感じている為、それを亜里沙に言う。
「亜里沙、まだ真美はそこまでのレベルには達していない。残念だが確かめたいのは諦めた方が良い」
「ああ、俺達は真美の事をよく見ているからな。そこは間違いない」
走一と道郎の問いに亜里沙は若干へこむが、すぐに気持ちを切り替えて言う。
「よし!なら徹底的に特訓してあげるか! 私のドラテクをとことん教え込んで、もっと高みの物にしてあげるわ!」
っとそう言う合間に、走一達はワンビア達に乗り込み、亜里沙も急いでロードスターに乗り込んで、イツキ達の後を追いかけるのだった。
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秋名山の道で、山を見下ろせる場所で止まるイツキと真美のハチロクとEG6、拓海はそこで柵にもたれながら少し考えていて、その様子をイツキは感じ取る。
「(…やっぱり
そうイツキは感じ取る中、真美は拓海に迫り、それに拓海は驚いてみる。
「っ! 何だよ…?」
「拓海君、今から聞く事に正直に答えて? 貴方最近茂木と一緒に居るって本当?」
「え? 別にそうだけど…、そんな大したことじゃ「大問題よ!!」っ!?」
真美の大声に拓海は驚き、イツキもそれにビビッて真美を見る。
真剣な眼で拓海を見る真美は、少しばかり圧を掛ける。
「いい拓海君! 貴方はあの茂木の事を何にも知らないからそんな風になれるのよ!」
「知らないって…俺はアイツとは部活の時に知っているし」
「そうじゃないの!あいつは!」
真美が言おうとした所に走一達のワンビア達がやって来て、イツキ達は振り向く。
「あ、走一」
「走一君!?」
「真美、どうしたんだよそんな血相を変えて?」
「どうしたんじゃなわよ! 拓海君ったら茂木のせいで頭の中が飛んでるのよ!?」
その事に走一達は首を傾げていて、走一はどう言う意味かを問う。
「おいおい、飛んでるって何が飛んでるんだよ?」
「走一!拓海が此処2.3日変だった事知ってるだろう?!」
「まあ…ボーっとしている事は知っているが、それが?」
「こいつさ!茂木と一緒に帰ってることから女ボケになってるんだよ!!」
『『『女ボケ???』』』
その言葉に走一達は拓海の方を見ると、拓海はその事に訳が訳が分からずにしていて。それには走一は拓海に近寄る。
「それ本当か?」
「だから!何言ってるかこっちもさっぱりなんだよ! 走一…これイツキ達に言っても多分分かってくれないよ…。俺が今考えている事に」
「例えば?」
「…例えば、俺…これから先どうするかをな…」
「どうするかだって~~~!!??」
っとイツキがキレて、走一をどかして拓海の首根っこを掴む。
「テメェ!!!キスの先って言ったら!!あれ──」
『『『キス~~~!!??』』』
イツキの言葉に彩音達が驚き、それには走一も思わず目を見開いた。
「…マジ?」
「うん…、でもそれとはちょっと関係なくて…」
「どう言ったら関係ないんだよ!!大有りだろうがよ!!!」
ドガッ!!!
「ぐへぇぇ~…」
イツキの暴走が過激になるのを、亜里沙が上段蹴りを食らわせ、それにイツキは倒れこむ。
「五月蠅いわね…アンタ!」
「亜里沙!止めなくていいわ!今回は」
「真美!ちょっとは落ち着きなさい!!」
徐々にエスカレートしていく様子に、走一は拓海にこっちに来るよう合図を送り、それに拓海は従い動き、ちょっとばかり距離を置く。
それに彩音も見て付いて行き、ワンビアに乗り込んでちょっとばかりその場を後にした。
それを見た真美は驚く。
「ああ!!ちょっと走一君!! 拓海君を何処に連れて行く気よ!?待ちなさいよ!!」
その様子を見ていた雅人は苦笑いをしながらワンビアの後ろを見る。
「やれやれ…、10代の子等の考えは複雑になっているな」
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秋名湖、走一達はそこにやって来て、走一は缶コーヒーを拓海に渡して、ワンビアにもたれる。
「全く…、とんだ騒ぎになってしまったな…」
「そうね~…、拓海君もあんまり大胆な発言は控えた方が良いよ?」
「え? そんな風には考えた訳じゃないけど…。だからそれとこれは違うんだよな…」
「どう違うんだ? 何を考えてるんだ拓海?」
走一は拓海に何を考えてるかを問い、それに拓海は秋名湖を見ながら言う。
「…実は高橋涼介の事を考えていたんだ。俺…今まで何も考えないで走ってて、それに相手の事なんて全く考えてなかったんだよな…。…あんまり難しい話しは得意じゃないし」
「…成程、プレッシャーだな。レースドライバー特有の」
「え?」
拓海は走一の言葉に振り向き、走一も秋名湖を見ながら言う。
「俺も今回の事で少しばかり考えてるんだよ。なんせ相手はプロレーサーの如月琢磨だからな…、正直涼介さんよりも上手の奴を相手にするんだ。プレッシャーはお前よりも大きいよ」
「…そうなんだ」
それを聞いた拓海は少しばかり重みが減った様な感覚を感じ取る。走一も同じようにプレッシャーを感じていると知って、少し共感が居る事に安心感を得る。
すると走一達の所に道郎のFTOと雅人のHCR32がやって来て、それに走一達は振り向く。
FTOとHCR32から道郎と凛と雅人が降りて来て、走一は道郎に問う。
「道郎、イツキ達はどうだ?」
「ああ、今友梨佳が少しばかりお説教をして、イツキ達を黙らせた様だ。いや~友梨佳が静かに怒ると怖いな?」
「まあね、友梨佳は静かそうに見えて、怒るととても怖いから。笑顔でこっちを見るからね」
「そ、そうか…」
その事を聞いた走一は苦笑いしながら納得し、そして再び拓海の方を見る。
「拓海、お前のプレッシャー、俺も共感出来る事だから安心していいぞ。どうであれ何であれ、一週間後のバトルは全力を出し切るしかない」
「…ああ」
そう頷く拓海、それを聞いた道郎と凛は彩音に少しばかり問い、大体の事を話すと同時に納得した。
雅人はその様子をただ見守り、走一と拓海のバトルに期待するのであった。
流石に暴走状態のイツキと真美を沈めるには怒った友梨佳が沈めるのが適任ですねwww