頭文字D マキシマムブースト   作:ライダーGX

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第69話 慎太郎の思い 中編

慎太郎とのバトルをする事になった走一、バトルが始まったと同時にスタートし、慎太郎が先行しては走一が後追いで追いかける形となる。

 

走一は慎太郎の真意がまだ見えていなかったが、このバトルで確かめようとする。

 

「(慎太郎さん…、貴方がターボ…過給機を嫌う理由…。俺は改めて見させて貰います、貴方がこの走りでどう見せるかを!)」

 

そしてその考えは慎太郎も同じだった。

 

「(朝倉君。君は過給機の恐ろしさをまだ知らない。過給機は下手に扱うと大事な車をブローさせてしまう、今こそ君に…教えてやる!!)」

 

そう思いながら第一コーナーをドリフトで曲がるM3とワンビア、二台はそのまま下りへと突入していく…。

 

 

 

秋名山の頂上では、池谷達が今現在バトルしている走一達の事を考えていた。

 

「あの慎太郎って奴は、今回のバトルの事をどう考えているんだ…?」

 

「…アイツからは、ターボがエンジンに重大な負荷を掛けている事を懸念している事がある様だ。それを走一に教えている感じがする、でなきゃこのバトルをする筈がない」

 

池谷が雅人にそう聞き、雅人がその事を話すと、亜里沙は少しばかり思いつめた事を言う。

 

「う~ん…お兄ちゃん、昔からエンジンの事には五月蠅かったし、それにカートしていた時から思っていた事でしたから…」

 

「そうなんだ…、でもこのバトルで、もしかしたら何か掴めるんじゃないかな?」

 

「それはどうかな…」

 

彩音がそう言った時に雅人がそれを言い、それに真美と凛が振り向く。

 

「どう言う事ですか?」

 

「何か引っかかる点があると?」

 

「ああ、M3のエンジンであるS50B32は排気量が3.2リッターある。これは3.0リッターのスープラより大きい、つまりNAでも十分なパワーが得られる。前に聞いたが、彼のS50B32の馬力は340馬力はある。いくら走一のSR20ターボが300馬力だとしても、走一は若干手こずるだろう…」

 

「そんな…」

 

雅人の言葉に彩音は心配そうにする。

 

 

 

 

 

───────────────────────────────────────────

 

 

 

 

そして走一と慎太郎の方では、走一は先行を走るM3の動きをじっくりと見ていた。

 

M3はコーナーへの進入スピードが安定している上に、曲がりが異常に速かった。走一は慎太郎のドライビングテクニックの上手さに目を細める。

 

「(上手い…!慎太郎さん、M3を軽々と乗りこなすなんて、テクニックに自信を持たなきゃ出来ない事だ。それにNAでそれだけのパワー…動力系はいじっていなくても320馬力以上は軽く出てる、足回り系はチューニングしてもそれはどうなんだ…?)」

 

走一はそう思いながら次のコーナーをドリフトして行きながら、M3の後を追いかける。

 

慎太郎はコーナーをドリフトして立ち上がりながらM3の性能を実感しつつ、走一にNAの実力を見せている。

 

「(どうだ朝倉君! NAはターボと違って、思いっきりの突っ込みが出来る上に、タイヤの消耗が少ない! ターボは車の挙動を乱すものなんだ!)」

 

そう思いつつ、慎太郎は速度を上げつつも、立ち上がりではターボの性能がものを言う。立ち上がりではワンビアの方が分外が上がる。いくら排気量が良くてもターボは排気量の低い車を有利にさせる。

ワンビアはすぐにM3の背後に付き、走一はM3の感じている所を思う。

 

「(慎太郎さん、確かにNAは自然吸気ならではの利点もある。だがその前に…俺の車とその車の差を忘れてないですか!?)」

 

そう…走一はある事にに気づいていた。それは…。

 

 

ズルッ!!

 

 

「っ!?」

 

一瞬フロントタイヤが滑り、アウト側へと膨らむ。

 

その事に慎太郎は直ぐに体制を取り戻しつつも、歯を噛みしめながら耐える。

 

「ぅ…!(不味い!フロントタイヤのグリップがたれて来た! やはりこいつの()()()は誤魔化しは効かないか!)」

 

そう、M3の問題点はその重量であった。ワンビアの重量は1100㎏ではあるが、M3の重量は1400㎏以上はある。

 

M3 E36は軽さがメリットではあるが、たった200の違いがそのタイヤに大きく負担を掛ける場合がある。

慎太郎はそれを承知で乗り回している。

 

だがタイヤが速く垂れる理由はそれだけじゃなかった。

 

「(まさかこんなに早くタイヤが垂れるなんて! この秋名の峠を甘く見ていた!!)」

 

慎太郎の思っている通り、秋名の勾配はきつい、その勾配のきつさがM3のタイヤに負担を掛けていたのだ。

 

「(くっ!まだだ! 俺はまだ終わらない!!)」

 

慎太郎はそう思いながら走らせていく。

 

走一はそのM3の後ろを付いて行くのだった。

 

 

 

 

───────────────────────────────────────────

 

 

 

 

走一と慎太郎がバトルをしている中で、秋名山を上る一台の車、それは拓海のハチロクだった。

その助手席にはイツキも座っていたのだ。

 

走一が慎太郎とバトルをする聞いて、イツキが思わず興奮して、拓海にハチロクを出す様に頼んだ。

断られると思っていたが、意外にも拓海はそれを了解してハチロクを文太から借りて、今秋名山を上っていた。

 

「いや~!まさかこんな時にバトルするとは思わなかったな! でも亜里沙ちゃんのお兄さんは何で走一にバトルを挑むのかな?」

 

「分からねぇよ…。でも一応様子を見に行く事はしておかないとな…」

 

っと拓海がそう言った瞬間だった。

 

拓海達の目の前に走一のワンビアと慎太郎のM3が横を走り去って行き、それには思わず拓海はブレーキを踏み、その場に止まる。

 

それに2人は振り返る。

 

「うえっ!? もうバトル始まっちゃってるの!?」

 

「(速い…!それに慎太郎さんのテクも上手い…!)」

 

拓海は慎太郎の走りを一瞬で見ただけでも、速いと感じ取り、それを見つめる。

 

 

そしてバトルの最後の締めは5連続ヘアピンに差し掛かるのだった。

 

 




いや~、リクエストキャラとのバトルは中々難しい。これでいいのかと迷うばかりです。

今回この部分で迷いました。
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