頭文字D マキシマムブースト   作:ライダーGX

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遅れてすいません。年末が近い為か、ちょっと仕事と家の大掃除に向けて少しづつやっておりました。


第71話 赤城の白い彗星と白銀の流星

走一と慎太郎のバトルが終わって一夜明け、バトルまで残り4日となった。

 

そして拓海達がバイトしているガソリンスタンドでは、昨日の事で少しばかりイツキと池谷は話し合っていた。

 

「そうか、拓海もイツキもそのバトルを見に来た際に、走一と彼とのバトルを見て追いかけたのか」

 

「そうなんスよ!! もう拓海の走りはヤバいくらいスパーっと行きますから、俺猛烈に怖かったんすよ!!?」

 

「それはお前がまだ慣れてないだけだろう?」

 

池谷は涙目となるイツキを見て言うも、その時何時ものように健二がやって来たは、イツキと池谷はその場に止まった。

 

「何だ健二か…」

 

「面白いものが手に入ったぞ!」

 

「面白いものって、それエッチビデオですか!?先輩秘蔵の!!!?」

 

「残念ながら違うよ。それよりももっとすごいもんだぞ!!」

 

「もっとすごい…!?」

 

健二の言葉に思わず鼻息が荒くなるイツキ、スタンドの店内に入り、そのビデオを再生する事にした。

 

そのビデオにはとある峠をコースにバトルを繰り広げている様子の映像だった。その映像にイツキ達は目がそこに行く。

 

「何だ?」

 

「秋名じゃない見たいっすね?」

 

イツキがそう言ったその時、ある映像に池谷が何かに気づき、健二に言う。

 

「おい!さっきの映像もう一度見せてくれ!!」

 

健二はそれに笑みを浮かばせながらその映像を巻き戻し、その映像に涼介の映像が映っていたのだ。

 

「なっ!高橋涼介じゃないですか!!? うわ~今より全然若い!」

 

「三年前のバトルだよ」

 

「良く見つけたな健二?」

 

「熱心なマニアが何回か分けて取っといたらしいんだ」

 

そう言って健二はビデオを再生し、涼介のバトルの映像を流す。そしてその映像には相手がイン側のコーナーに対してアウトから突っ込んでいくFCの様子が描かれていて、それにはイツキが声を上げる。

 

「うっわ!すっげ~~~!!!」

 

「あんな角度からコーナーを突っ込んでいく映像、神業だ」

 

「たまんないっすね!」

 

そしてまた別の涼介のバトルが映されて、それに池谷の目が開く。

 

「あっ!このバトル! 俺ギャラリーに行ってたぞ!いや~懐かしいな~。この頃の高橋涼介はどのチームにも属さないで単独で走っていたんだ、【赤城の白い彗星】って呼ばれてな」

 

「赤城の白い彗星…、くぅ~!カッコよすぎてゾクゾクしますよ! あれ?じゃあレッドサンズは?」

 

「ああ、赤城レッドサンズってのは、その後高橋涼介が自分の手で優秀な人材を集めたチームなんだ。だから滅茶苦茶レベルが高くて、俺達の仲良しチームとは…ちょっとなぁ…」

 

「でも池谷。俺達はもうそんな弱々しいチームじゃないだろう?」

 

っと健二の言葉に池谷は顔を上げて言う。

 

「そうだ!俺達は拓海や走一達と言った最強メンバーが入った事によって! もはや関東最強のチームに近づきつつある! №6の俺が言うから間違いない!」

 

「おうよ!№7の俺もな!」

 

「だぁあ!!」

 

その発言により、イツキはズッコケた。自分達のチームでありながら自ら6位と7位と評する事にこけるのは当たり前であった。

 

そんな感じを他所に次の映像が流れる、その映像に池谷とイツキは思わず見る。

 

「なんだ?」

 

「サーキットの映像ですよね?」

 

「実はな…もう1つすげぇもんがあるんだよ! これは絶対に驚くやつだぞ!!」

 

健二はその映像を進めていくと、その映像には如月琢磨の姿があって、それにイツキと池谷は驚く。

 

「なっ!!如月琢磨じゃないっすか!!?先ほどの高橋涼介と同じように今より断然若い!?」

 

「三年前のレースの映像だよ。実はマニアがこれも映像を取っていた様なんだ」

 

「よくこの映像を手に入れたな! これなら走一の対戦相手の如月琢磨のやり取りが分かるかも知れないぞ!?」

 

そう言っていると、映像には琢磨が乗るフェアレディZがコーナーのアウト側で大きく抜いて行く様子が映され、更にはS字コーナーでも華麗に抜けては全く寄せ付けない映像が映し出されている。

 

その映像を見たイツキは思わず口を大きく開けた。

 

「うぇえ…! これが如月琢磨も実力っすか…!?」

 

「あのコーナーを簡単に抜けていく感じ…、まるで高橋涼介と同じ…いや、それ以上だな…」

 

池谷がそう言っていると、祐一が近くを通りかかり、それに祐一が見る。

 

「ん? お前達何やってるんだ?」

 

「あっ!すいません店長!! ビデオ消せ!」

 

「ああ~構わない、ちょっと見ようか」

 

池谷が慌てて健二に言うも、祐一はそれを止めて一緒に見ようと言い、池谷達はそれを聞いた後に座り直しては見る。

 

祐一がそのビデオを見て、高橋涼介と如月琢磨のドライビングテクニックを見ては驚いていた。

 

「ほう~、凄いなこれは…。こんなのとやるのか、拓海と走一は」

 

「ええ、高橋涼介の実力は俺達は知ってはいますが、残念ながらこの映像を見る限りじゃあ、如月琢磨の実力はまだ計り知れません…」

 

「でも高橋涼介と同じくらいの実力は、あるとは思いますが…「生憎だが、兄貴の実力はすげぇぞ」え?」

 

別の人物の声が聞こえ、それに池谷達が振り向くと、そこには如月幸間の姿がいたのだ。

それに池谷達が驚く。

 

「アンタは!?」

 

「確か如月琢磨と一緒に居た!?」

 

「如月幸間、以後宜しくな」

 

「って!そうじゃない! お前達お客様だぞ!!」

 

「「あっ!!すいません!!」」

 

祐一の言葉にイツキと池谷が慌てて立ち上がるが、それを幸間は止める。

 

「良いよ、今日はこの場にワンビアの奴が居るか見に来ただけだからよ」

 

「え?走一を?」

 

「走一ならここにはいない、アイツは此処でバイトをしてないからな」

 

「成程な…。でも改めてそのビデオ…、兄貴は良くやるもんだぜ…流石は高橋涼介を負かした男」

 

っとその言葉を聞いた時、池谷達に衝撃が走った。

 

「「「た!!高橋涼介を負かした~~~!!!」」」

 

「ああ、そうだぜ。兄貴はあの群馬最速と言われた高橋涼介を負かしてるんだ。まあアイツを負かしたのはアイツが目立つ前の時だったからな。その時と比べても仕方ねぇよ」

 

「い!いや!! それだけでも十分過ぎる!!? それを考えると、走一の勝ち目はほぼゼロに近い…」

 

「そ!そんな!!?」

 

池谷の言葉にイツキはショックを隠し切れなかった。そして幸間はそんな様子を見ても平然とした様子で言い続ける。

 

「まあ、兄貴はその当時からかなりの走りを見せているからな。当時なんか【白銀の流星】なんて呼ばれているからよ」

 

「白銀の…」

 

「流星…。ああ~…拓海が高橋涼介には勝ち目がないって思っていたけど、走一の方がほぼゼロだよな…」

 

池谷の言葉を聞いたイツキは涙目となりながら言う。

 

「そんな~!俺!拓海や走一に勝って欲しいっすよ!! あいつ等は俺の友達だけど、俺と同じハチロクでFCをぶっちぎってほしいんすよ~!!!走一も同じようにぶっちぎってほしいっすんよ~~!!うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああんんんん!!!!

 

「泣くなよイツキ…」

 

号泣するイツキを若干呆れながら見る池谷、そんな様子を幸間は無視し、琢磨の映像を見ていた。

 

「(兄貴の動きは前と違ってかなり上手くなってるしな、アイツが勝つのはほぼない。でも兄貴は何時も言ってるな、レースは何が起こるか分からない、そこが面白いって…、一体何が面白いんだが…)」

 

そう思う幸間であった。

 

 

 

───────────────────────────────────────────

 

 

 

そして走一はと言うと、彩音と一緒に自宅のガレージで足回りを見ていた。

 

彩音にライトを持たせて貰い、走一は足を調整していた。いつも和真の所で調整はしているものの、自分の車は自分で調整しなくてはならないと感じている走一。走一は入念に見ていた。

 

「どう?走一」

 

「やはり足回りの調整はそう簡単にはいかないものだな。和真さんの調整はピカイチだし、俺の思った通りの動きをしてくれるから、これはちょっと難題だな」

 

走一がそう言うと、走一の所に一台の車がやって来る。それは春樹のGTOだった。

 

「おい走一、居るか?」

 

「ん?よう、どうしたんだよ?」

 

「聞いたぞ。昨日遠藤って奴とバトルしたんだってな?あの重たいM3を相手に、お前如月琢磨のバトルが近いって言うのに何やってんだ」

 

「そう言うなよ。慎太郎さんがどうしてもと言ってきたから、俺は彼とのバトルを受ける事にしたんだ。まあ慎太郎さんはあのバトルで何を感じたかは分からないけど…」

 

そう言う走一に何だから呆れる感じになる春樹、その様子に彩音は苦笑いをするだけであった。

 

そしてその様子を見ていた泰三は少しばかり目を細めていて、ワンビアをジッと見るのであった。

 

 

 




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