頭文字D マキシマムブースト   作:ライダーGX

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第6話 豆腐屋のハチロク

啓介とのバトルをして翌日、早朝走一の家にある人物が向かっていた。

それは幼馴染の彩音であった。彩音は走一の家に向かい、走一の家に到着する。

 

走一の家は広い敷地に大きなガレージがあり、その中には走一のワンビアがあり、その隣には【トヨタ スープラ JZA80】と【スバル ヴィヴィオ】があった。

 

彩音は走一の家に向かい、インターホンを鳴らす。

 

 

ピンポーン!

 

 

彩音が玄関で待っていると、玄関の鍵が開けられ、そこから30代後半の女性が現れる。

その人物は走一の母親の【朝倉 恵子(けいこ)】だった。

 

「あら彩音ちゃん! おはよう♪今日もいい天気ね。蝉の鳴き声がうるさいけど」

 

「恵子さんおはようございます! 走一起きてますか?」

 

「走一ね、あの子ったら昨日帰った後ガレージで自分の車をいじっていたみたいなの。今部屋へ寝てると思うわ、でも何時までも寝てるのは駄目だから起こして来てくれる?」

 

「はい!」

 

「おう彩音ちゃん。おはようさん」

 

っと恵子の後ろに煙草をくわえた40代後半の角刈り男【朝倉 泰三(たいぞう)】だ。

彩音は泰三を見て挨拶をする。

 

「おはようございます!おじさん!」

 

「おいおい…俺にはおじさんかよ」

 

「まあまあいいじゃない。それよりもあなた。早くコースを開けないとまたお客さんが五月蠅いわよ?」

 

「おうよ。じゃ彩音ちゃん、ごゆっくり」

 

そう言って泰三は玄関を出て、家の裏にあるコースへと向かう。

 

実は泰三は【朝倉ジムカーナ・サーキット】の経営者であり、カートを使ったジムカーナと小さなサーキットの練習場を開けているのだ。

当然騒音対策を踏まえて、カート以外の車やバイクの車両を出す事は禁止させている。

 

そして日曜日だけは定期的にタイムアタックを行う為、そこでタイムアタックを攻める者達がかなり多い。

 

そんな中で彩音は走一の部屋と向かい、2階にある走一の部屋に到着し、ドアを開ける。

 

「走一!何時まで寝てるの?」

 

「Zzz…Zzz…」

 

走一は気持ちよさそうに寝ており、彩音は微笑みながらも走一のベッドの所に行き、走一の身体に竹刀を取り出してポンポンと叩きながら起こした。

 

「こらー!走一!起きなさーい!」

 

「っ~~~~! …分かったよ!」

 

走一は眠そうな顔をしながらも起き上がり、髪に寝癖を付きながら起き上がる。

 

「ほら!もうすぐここは五月蠅くなるからご飯食べた後、何処か一緒に遊びに行こう?」

 

「分かった。じゃあすぐ食べて支度するよ」

 

そう言って走一は1階に降りてリビングに行き、朝食を食べて服を着替える。

 

その間彩音は走一が朝食を食べている間に部屋の片づけをしてくれていたのだ。

そして走一が準備が出来て、彩音と一緒に出掛ける。

 

「それじゃあ行ってきまーす」

 

「車に気をつけるのよー?」

 

恵子がそう言い、走一は彩音を乗せてワンビアを出して出かけた。

 

その様子を見て恵子が見送り、泰三は煙草を吸いながらやって来る。

 

「やれやれ…、折角俺が免許取り立ての祝いで車を選んでやろうと思ったのによ」

 

「良いじゃない。走一が乗りたいって言ってるんだから」

 

「ふぅー…(まあ~どっちにしろ、スープラ同様あのワンビアに引かれた感じになったって言うのも無理はねえな)」

 

 

 

 

───────────────────────────────────────────

 

 

 

 

 

そして温泉街に来た走一と彩音、ワンビアを駐車場に置き、彩音が温泉街を見て走一の方を見る。

 

「ねえ走一!何処回ろう?」

 

「そうだな~…」

 

「あれ?走一?」

 

「え?」

 

突然の問いかけに走一は振り向くと、そこには拓海と茂木の2人が居た。

以外過ぎる2人組に走一と彩音は拓海達の方を見る。

 

「拓海じゃないか。どうしてこんな所に?」

 

「そっちこそ」

 

「なつきちゃん!どうしたの?」

 

「彩音ちゃんこそ! 朝倉君と回ってるの?」

 

「うんそうだよ」

 

「そっか~…そうだ!4人で一緒に回ろうよ!」

 

突然のお誘いに彩音は「勿論!」とOKを出し、それに走一と拓海は顔を合わせて後を付いて行く。

 

彩音と茂木が仲良く話している中で、走一は拓海に話しかける。

 

「…茂木と仲直り出来たんだな。拓海」

 

「え? いや…俺さっき茂木にも言ったんだけど、別に茂木と喧嘩してた訳じゃないから。まあ…また話が出来た事は嬉しい」

 

「それは良かった」

 

「ねえ。拓海君と朝倉君、学校で車の話しをしてたでしょ?車の運転出来るの?」

 

茂木の問いかけに走一と拓海は答える。

 

「ああ、免許取ったから」

 

「俺はもう既に車もあるから」

 

その事を聞いた茂木はある事を思いついた。

 

「じゃあさ!夏休みに入ったらドライブ行こうよ! 4人でさ何処かに行こう? 勿論拓海君か朝倉君の運転で。なつきお弁当作るよ」

 

「あ!良いわね! 私も作るね?」

 

「良いけどさ…。車…商売で使ってるダサいのしかないぜ?」

 

「俺も良いけど、俺の車は後部座席がちょっと特殊な物が付いていてさ、3人までしか無理なんだ。だから車2台で行くしかないぞ?」

 

走一と拓海は彩音と茂木にそう言うと、彩音と茂木は微笑みながら言う。

 

「分かってるわよ走一。だってあの車はそう言う仕様だって知ってるもん」

 

「そうなの? なつき…よく分かんない。それと拓海君、別にいいよそんなの、カセットくらいついてるでしょ?なつきあまり車にはこだわらないんだ~」

 

「そ、そうか…?」

 

その事に拓海は言葉をこぼす。

茂木の心の広さに、走一も少しばかり気持ちが晴れる。

 

「へぇー、茂木って意外とこだわらない方なんだな」

 

「えへへ、まあね。ウフフ!ワクワクするね!」

 

茂木はそう言って小走りをし、彩音が追いかける中で走一と拓海はその様子にただそれを見つめるだけであった。

 

そして神社にやって来た4人、茂木は拓海や走一達の方を見ながら言う。

 

「どうせならうーんと遠くへ行こうよ。そうだ!海が良い!泳ごうよ?皆で、夏だもん」

 

「ははは……、ん?皆で…?」

 

茂木の言葉に走一は思わず言葉が零れる。

 

「うん。朝倉君と彩音ちゃんだよ、本当だったら合田君達も一緒にって思ったんだけど…。合田君の幼馴染の真美ちゃん…あの子とは少しだけ訳ありなの」

 

「え?そうなのか? 知らなかったな…」

 

その事に拓海は意外そうな表情をし、走一はそれを聞いて納得する。

 

真美と茂木、何故かこの2人は少しばかり複雑な関係上で、少々厄介な事情がある。

その為この2人が絡む事はかなり少なく、真美は茂木を少々毛嫌いし、茂木は何とも言えない表情をしていた。

 

「…まあ仕方ないよな、お前等は…。分かった、その方向で行こう」

 

「よし決まり!楽しみだね!」

 

茂木はそう言うと彩音と喋り出し、そして拓海が走一の肩を少し叩きながら聞く。

 

「ん?どうした?」

 

「茂木と林…そんなに複雑な話しなのか?」

 

「…まあな、詳しい事は教えてくれなかったけど」

 

走一はそう拓海に言うのであった。

 

 

 

 

───────────────────────────────────────────

 

 

 

 

そして池谷はある車を探しに近くの商店街に来ていて、ある車を豆腐屋で発見した。

 

「間違いない…、ハチロクだ」

 

そう…池谷が探していたのはハチロクだった。

何故池谷がハチロクを探していたのか、それは昨日の事だった。

 

 

 

────

 

───

 

──

 

 

 

昨日の夕方、拓海達のバイト先のGSで拓海とイツキが先に仕事を終えて上がろうとする。

 

「「お先に失礼しまーす!」」

 

「おう!8時にバス停で拾ってやるからな!」

 

「はい!!」

 

イツキが嬉しそうにはしゃぎ、拓海を連れて帰って行き、それを見た祐一は池谷に聞く。

 

「好きだな峠は…何処に行くんだ?」

 

「店長…ここらで言ったら秋名山しかないでしょう。一応俺のチームは秋名山最速を宣言してるんですよ?」

 

「ははは、まあ自称秋名山最速ってのはゴロゴロいるぞ?」

 

池谷の言葉に少しだけ笑った祐一はある事を語り出す。

 

「俺が現役で走っていた頃、自体認める秋名山最速の男が居たんだよ。そしてそいつは今も現役で走ってるんだ秋名山を」

 

「今でも~? 俺…秋名の走り屋はたいがい知ってるけど、そんな年くった奴は居ませんけどね?」

 

「お前等とは走る時間帯がズレてるだけさ。そいつは今や“豆腐屋のおやじ”だからな」

 

「はぁ?」

 

祐一の言葉に池谷は少しばかり呆れかえる。

そんな事も気にしないまま祐一は語り続ける。

 

「朝4時に豆腐を載せて、秋名湖畔のホテルに下ろしに行くんだ。下って来るスピードはそりゃあ一見の価値があるぞー。商売だから雨や雪が降ろうと毎日走るんだ、秋名の峠ならアスファルトのシミ1つも知り尽くしている男だからな…」

 

そして祐一は薄ら笑みを浮かばせながら池谷にこう言うのだ。

 

「賭けてもいいぜ、秋名山下り最速は【豆腐屋のハチロク】だ!」

 

「豆腐屋のハチロクぅ~!?」

 

池谷はその言葉を聞いた途端、信じらせるに呆れ変えさせるのであった…。

 

 

 

────

 

───

 

──

 

 

 

そして今に至り、池谷はS13から降りて、豆腐屋のハチロクを見る。

 

「(これか…?下り最速マシンってのは? 見た所…何処にでもありそうなハチロクだ。初期型GT-APEX…フォグを付けている以外ドノーマル…。フッ、こんな車が今の車より速い訳がないか…)…わざわざ探しに来るなんて、俺もどうかしてるな~」

 

っとそう言ってると1台の車がやって来て、池谷が振り向くと、その車は走一のワンビアだった。

そして助手席から拓海が降りて来る。

 

「サンキュー、送ってくれよ?」

 

「いいさ、後でまた彩音を迎えに行くから、それじゃあ…ん?」

 

「ん?あれ…池谷先輩?」

 

「拓海…それに走一か?」

 

池谷は意外な人物達の登場に思わず固まった。

 

「何してるんですか? こんな所で」

 

「…あれ? ここ…お前んちなのか!?」

 

「はい…」

 

そうこの豆腐屋は…、拓海の家である【藤原豆腐店】だったのだ。

その事に共にいた走一はただ黙ったまま、その様子を見続けるのであった。

 

 

 

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