頭文字D マキシマムブースト   作:ライダーGX

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第87話 エンペラー侵攻

走一達が篠原に抜かれてから一夜明け、ガソリンスタンドで池谷達から聞いた祐一が振り向く。

因みに走一達と拓海達は学校である。

 

「走一達が抜き去られた!? 一体どんな奴だ!?」

 

「ええ、車種はマツダの古モデルだったRX-7 GTターボSA22Cでした」

 

「それと色はブレイズレッドだった気がする」

 

池谷と健二が言った言葉に祐一は驚きの表情を見せる。

 

「SA22C! そうか…篠原か。あいつなら納得できるな」

 

「え?店長、知ってるんですか!」

 

祐一がその事を知っていた事に池谷と健二が驚き、それに祐一は頷く。

 

「ああ、勿論だ。その車を乗っている奴はな。そいつは赤城の走り屋だった男で、当時文太と泰三を負かそうとしていた奴だったんだ」

 

「ええ~!?拓海と走一の親父さんたちを!?」

 

「ああ、でもまあ~相手が悪かったのか、篠原は文太と泰三にコテンパンに叩きのめされ、全く相手にならなかったんだ…。まあ文太と泰三が異常だったって事もあるが…」

 

「っ…!(まさか拓海と走一の親父さんたちがそれほどものだなんて、誰が想像したんだろうな…)」

 

っとそう思う池谷達だった。

 

 

 

そして走一達の学校で、放課後になって、走一が下校しようとした時に彩音が声を掛けて来た。

 

「走一、私の車の事なんだけど」

 

「ああその事ね、彩音のエンジンはまずシビック系のエンジンを探さないと行けない。今のD15Bエンジンのチューンするのはちょっと無理があるからな」

 

そう言って走一が彩音と一緒に門を校門を出ようとした際に、拓海と茂木が居て、茂木が何やらしていた様子に走一と彩音は思わず見る。

 

「…何やってるんだ?」

 

「走一?」

 

「あ、彩音ちゃん」

 

「なつきちゃん。何してるの?」

 

「フフフ~秘密♪」

 

彩音と茂木がそう話している中、走一が拓海に言う。

 

「…拓海」

 

「ん?」

 

「…お前等、人が見ない所でやれよ。今の…」

 

「え?」

 

「今の、あからさまに誘ってるとしか言いようがないぞ?」

 

っとその言葉を聞いて、拓海は若干驚きの表情をし、少しばかり気まずい様子になる。

するとそこにイツキと玄達がやって来る。

 

「拓海~、帰ろうぜ~」

 

「おっ?走一達も居るぜ」

 

「どうしたんだよ、校門に集まって」

 

「皆か」

 

走一達は玄達の方を向き、その中で真美は茂木の方を見ると若干睨み付け、それに茂木はそれに気づくとすぐさま拓海に言う。

 

「それじゃあ拓海君、私用事あるから帰るね、じゃあ」

 

「「じゃあ」」

 

イツキも加わる様に言い、それには凛と友梨佳は苦笑いする。

 

するとイツキがある事を問う。

 

「…なあ拓海」

 

「ん?」

 

「その後、何処まで行ったんだよ?」

 

「何処までって?」

 

イツキの言っている意味が理解出来ない拓海はそれを問い返すと、イツキはからかうかの様に肘を突き返す。

 

「とぼけるなよ!茂木との仲だよ! キスの先は行ったのかよ!」

 

 

 

ドガーーーン!!!

 

 

 

すると真美と亜里沙のお約束のハンマーと蹴りが飛んできて、イツキの頭に直撃し、イツキは涙目で倒れる。

 

「全くもう! 下心丸出し!!」

 

「同感!!」

 

「まあまあ…真美、亜里沙」

 

凛が怒る真美と亜里沙を抑え、それには走一達はため息を吐く。

拓海がイツキを背負い、走一達の方を向きながら言う。

 

「それじゃあ俺、イツキとバイトだから」

 

「分かった。じゃあな」

 

そう言って拓海はイツキと一緒にバイトに行き、その様子を見た後、彩音が言う。

 

「それじゃあ、私達も帰ろう」

 

「そうだな。帰るとするか」

 

そう言って走一達は帰って行く。

 

 

 

そして妙義山、妙義ナイトキッズが居るホームコースにて、ある集団の車がやって来た。

それは京一たちが率いるエンペラーだった。

 

中里もエンペラーの襲来に振り向き、京一たちがランエボから降りてくるのだった。

 

そして中里のR32がスタートラインに付き、京一が言う。

 

「勝負は一本、ヒルクライムで決着だ」

 

「いいだろう」

 

「準備はいいか?清次」

 

京一が清次の方を向き、清次は笑みを浮かばせながら言う。

 

「何時でもいいぜ」

 

その様子に慎吾と平八が見守る。

 

「(頑張れよ…毅、群馬エリアの実力を見せてやれ! 今日だけはお前を応援するぜ!)」

 

「(エンペラー…聞いた事ない奴等だ。だけど今の毅さんを下す奴はいない! ここに来たことを後悔する事になる!)」

 

「(俺達の狙いはもっと先だ…、清次、こんなとこでもたつくなよ?)」

 

っと京一は清次に対し厳しい視線を送る。

そしてカウントが始まる。

 

「スタート5秒前! 4!3!2!1! GOーーー!!!」

 

スタートと同時にR32とエボⅣが走り出し、R32が先行、エボⅣが後追いで走り出す。

 

中里は冷静に走り出し、清次は笑みを浮かばせる。

 

「(へっ、まあ見てろって…、俺からしたらR32もオモチャ見てぇなもんだ。軽くぶっちぎりだぜ!)」

 

「(…ランエボ、ラリーでは強いと言われる車。丁度いい…俺の進化した走りの実験台になって貰いぞ!!)」

 

そう中里は思いながら走り、清次は中里を追いかけるのであった。

 

 

 

 

───────────────────────────────────────────

 

 

 

 

そして翌日、ガソリンスタンドで仕事をする池谷とイツキ、そこに健二が慌ててやって来た。

 

「おい速報だ!! 妙義山でエンペラーが現れたらしいぞ!」

 

「何だって!? それでどうなったんだ?」

 

「信じられない事が起きた。実は…」

 

健二がその事を話し、拓海が他のお客さんを給油を終えて、接客を終える。

 

「ありがとうございました「ナイトキッズがエンペラーを下した!! 本当か!?」っ?」

 

池谷の問いに拓海は振り向き、それに健二は頷く。

 

「ああ間違いない! ナイトキッズの中里が中盤、エボⅣに追い抜かれた事もあったんだが、終盤で追い抜き返し、そのままゴールして勝ったらしい!」

 

どうやらナイトキッズの中里はエボⅣの清次を下し、彼等の連勝を阻止した。それもその筈、中里は和真からのアドバイスを忠実に守り、走りに磨きをかけていて、ますますドラテクを上げていたのだ。

更にR32も馬力を安定させるためにトルクを調整し、アテーサET-Sを最大限に活用するようにしてある。

 

「うわ~!ナイトキッズ強くなってる!? なんだか益々油断ならなくなって来た…!」

 

イツキはその事を聞いて、若干焦りを見せる。

そんなのを他所に、健二は更に言う。

 

「だがエンペラーはそれでも侵攻は止まらず、群馬エリアを進み続けてる。このままだといずれ秋名にも来るぞ!」

 

「ええ~!?どうするんですか!?」

 

「どうもこうも、やってやるさ! 俺達も秋名でチーム張ってるからには逃げる訳には行かない! 念のためS13のタイヤ、食いつく方に付け替えてるんだ。チームの皆にも連絡している」

 

池谷は迎え撃つ体制を整えつつ、次は拓海の方を向く。

 

「拓海! ひょっとした連中…お前に下りを指名しに来るだろうけど、別にシカトしてていぞ」

 

「っ…」

 

「お前は走一と揃って俺達の誇りなんだ。それをランエボなんかに壊させたくない。特にお前は走一達と違って正式にスピードスターズのメンバーじゃないからな」

 

「ああ、俺も拓海と走一には勝ち続けてほしい。ランエボじゃ洒落になんねぇよ…WRCのラリーカーとやり合う様なもんだからな。軽量コンパクトなボディをターボと4WDで完全武装し、弱点らしい弱点はない…峠に持ってくるのは反則な車だよ」

 

池谷と健二が拓海を引き留めようとする、だが拓海の返答は違った…。

 

「…俺、逃げるの…」

 

「「「???」」」

 

「逃げるの嫌ですよ。俺…あいつ等とバトルしたいです!」

 

っと拓海の返答に池谷と健二が驚きを隠せず、それを聞いていた祐一も唖然とする中で、イツキが興奮する。

 

「拓海~~!お前益々走り屋らしくなって来たぜ~!! やっぱり俺の親友だよな!!良いぞ良いぞ!! 拓海なら勝つに決まってるぜ!ランエボなんかぶっちぎりだ~~~!!」

 

イツキの興奮する様子に拓海は少々困惑していた、それを他所に池谷と健二が心配する様子を見せる。

 

「…大丈夫かな?」

 

「…現時点で拓海が勝てる確率は、……0%だ」

 

と相変わらず悲観な考えをする2人であった。

 

 

 

 




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