頭文字D マキシマムブースト   作:ライダーGX

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第96話 さよなら ハチロクとワンビア 前編

走一達が赤城山に向かった丁度同時刻、藤原豆腐店では文太と政志、そして和真のが集まっていた。

勿論ハチロクの前で昨日のバトルの事を話していた。

 

「なあ文太、お前の息子の走り、見たけどよ…あれだけの走りをしてしまうと、そろそろ行くな…エンジン」

 

「まぁ。そろそろだろうな…」

 

「文太、お前確か拓海君が負けるまではエンジンをいじらないと言っていたな? 俺から見る限りじゃあれは中々負けないぞ? 流石はお前の血を引いているだけはある」

 

「俺としては予想外だったんだけどな~、ここまで引っ張るとは…」

 

文太は少しばかり指で眉をかきながら呟き、政志は文太を見ながら言う。

 

「まあ、エンジンブローが先が負けるのが先か…。どっちにしろ、例のエンジンは何時でも準備OKだぜ」

 

「ああ…」

 

そう言って文太はタバコを吸う。

そして自室で拓海はベッドに寝転びながら何かを思い詰めていた。

 

それは茂木の事であった。拓海はあの手紙の事をかなり思い詰めて、かなり頭を悩ませていた。

 

「(…あの手紙、茂木の事を沢山書いてた…。ベンツに乗った中年の男と付き合ってるって…。くそっ!何だよ…)」

 

拓海が頭が爆発しそうなくらいに悩んでいた、その時受話器が鳴って、それに拓海が出る。

 

暫くしてその内容を聞いた後、拓海は受話器を戻して考える。

 

「(前橋インターのファミレスだって…? そこに茂木が…? ふざけやがって…、そこまで言うなら行ってやるよ!)」

 

そう言って拓海は文太に車を借りると言って、ハチロクを走り出すのであった。

 

 

そして同時に拓海は衝撃的な光景と、ハチロクの悲劇のダブルパンチを受けてしまうのであった。

 

 

 

 

───────────────────────────────────────────

 

 

 

 

そして赤城山、秋名山とはまた違ったワイディングロードを持つ峠で、走一達は赤城山を上がって行く。

 

「ここが赤城山…、凄い所だね?」

 

「ああ、俺も初めて来る所だけど、中々良いコースだよ」

 

そう呟く走一は頂上を目指し、玄達もその後を追いかける。

 

そして頂上に着くと、頂上では少し人盛りが出来ていて、それに走一達は降りながら見る。

 

「何だ?」

 

「行ってみよう」

 

走一達がその場所に向かうと、その場所は悔しそうに俯く春樹と、ただ歯を噛みしめる慎太郎の姿が居た。

春樹達の目の前には零士と京一が堂々としていて、それに走一達は見る。

 

「春樹? 慎太郎さんもどうしたんだ…?」

 

「さあ? おい春樹。慎太郎さんも」

 

「お兄ちゃーん!」

 

走一達がやって来て、それに春樹と慎太郎は振り向く。

 

「…走一か」

 

「亜里沙、それに走一君達も。君達も来たのか…」

 

「ええ、俺は園崎零士とバトルをしに。それで2人は…」

 

「来たか」

 

零士が走一の方を見ながら言い、走一は零士の方を見る。一方京一は走一を一目見た後、興味もなさそうにして、その場を去ろうとする。

 

すると慎太郎は京一の方を向き、目を鋭くしながら言う。

 

「待て!俺は認めないぞ! ターボはエンジンの寿命を縮める諸刃の剣だ! それを!」

 

「負けた奴の言葉は、説得の意味もない」

 

「っ!!」

 

京一の言葉に慎太郎は言葉を噛みしめ、京一は振り向きながら慎太郎の方に言う。

 

「お前のM3は正直言えば欲が無さすぎる。ハイパワーターボに負けても尚、その性能に負けを認めない様なら、お前は成長の見込みもないだろう」

 

「ぐっ!」

 

「俺とお前のテクには差はないだろうが、車との差が歴然だ。その車ではハッキリ言って性能不足だ。ターボを搭載した車に乗り換える事を勧めるぜ」

 

そう言って京一はエンペラーの所に戻り、慎太郎は歯を強く噛みしめる。

 

その様子を見ていた亜里沙は唖然としてしまう。

 

そして走一はと言うと、零士と向き合い、零士は走一が来た事に笑みを浮かばせながら言う。

 

「来ると信じてたぜ。あの挑戦を受けられたからには、必ずやって来るって思っていたから」

 

「ああ。俺も自分自身…赤城で何処まで走れるか。試したかったからな。碓氷や妙義と違った感覚だ。俺自身の成長に繋げるよ」

 

その言葉を聞いた零士は薄っすらと笑みを浮かばせながら言う。

 

「良いぜ…。お前の成長がどの位か。しっかりと見せてもらう、そしてお前自身の限界性をしっかりと確認する事だ」

 

その事を言った事に走一は少しばかり目線を細め、零士をジッと見る。

 

今までにないオーラが零士から伝わってくる。走一がこれまでに感じた事のないオーラである、相手は琢磨と同じプロ、しかも歳が同じのプロ。実力は相当なものである為、走一は警戒していた。

 

そして赤城山の道路の下からエキゾースト音が聞こえて来て、走一達はそれに振り向く。

 

「なんだ?」

 

「この音…4A-Gの音だ!」

 

道郎がそう言った時に、下から拓海のハチロクが上がって来て、それに走一達は驚く。

 

「まさか!」

 

「拓海か!?」

 

走一達が驚く中で、運転席から拓海が降りて来ては、京一を鋭く見る。拓海のその様子に走一達は一瞬言葉を失う。

 

拓海の様子、まるで何か怒りを覚えたかのような目をしていて、今でも爆発しそうな感じであった。

 

一体拓海何があったのか、それを走一達はまだ知る事はなかったのだった。

 

 

 




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