ボクは絶対にメス堕ちしない‼︎〜ソシャゲTS転生者が行く、メス堕ち道中〜   作:メガネズミ

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ほとんど書けてたのに挿絵で悩んだ挙句投稿が3日遅れたってマジ?
すみませんでした…


水の怪物と真紅の焔【水着イベント】

やぁ、何故かボクを弱体化させた張本人と共闘する事になったボクだ。

 

先ほどの水柱といい、今回の件はまだ詳細が分かっていないけど解決にはこの鼠野郎が必須だ。温泉を作った本人でないと知り得ない事とかもあるだろうし。聞けば、あの温泉では魔力を吸い取っているらしい。やけに疲れていい感じになると思ったらそういうことか。魔力の集め方としてはともかく、温泉としては中々面白いアプローチ…ってそうじゃない。

 

肝心なのは、あの温泉には魔力を吸い取る力がある事。しかも鼠野郎の仕掛けたそれは、全ての温泉を通じて繋がっているそうだ。

 

「えぇ!あれなるはワタクシの秘術の応用!凡百の雑魚では扱えぬ超高等技術!これによって得られる効果は莫大!これほどまでの術を扱えるのはワタクシだけ…」

 

「…だが自分でも扱いきれなくなって異変が起きたんだろう?」

 

「………デスナァ」

 

自慢げに話してたことにムカついたので、ちょっと突っついてやれば小声になって縮こまってしまった。ざまぁみろ。ボクだってこれぐらいの意趣返しはさせてもらう。

 

「さて、くだらないおしゃべりはここまでにしておこうか!そろそろ温泉が見えてくるぞ!」

 

水柱が上がった付近には、何やら強力な魔力の反応がある。魔力が溜まっているとか、そういう類じゃない。どちらかと言えばこれは…!

 

「あれは…?」

 

「水塊のようですがなァ…そんな生優しいモノでは無さそうですぞ?」

 

「……精霊…か?」

 

「そのようですなァ?」

 

辿り着いたボク達が目にしたのは、水で構成された怪物のようなナニカ。目を凝らして中心を見れば、人型の何者かが入っているのが分かる。怪物全体のサイズが大体6、7メートルくらいと考えれば、中心の人型は1mにも満たないだろう。

 

「連日の異変はこいつの仕業か?」

 

「えぇ…恐らく!」

 

「近くに逃げ遅れた人とかは居なさそうだね…」

 

温泉で起こっていた異音の正体、それがこいつ。だが、ここまでのやつが潜んでいたのに気づけない筈はない。これだけの魔力反応ですら、先ほど初めて感じたレベルだ。それに、ここに来る前の鼠公の反応。となると…

 

「温泉の魔力を吸い上げたか…‼︎」

 

「そのようですな?全く…ワタクシの作戦を台無しにするとは許せませんなァ!」

 

こいつの計画が失敗した事そのものはグッジョブだが、少し人を巻き込み過ぎだ。とは言ってもこの精霊にそんな意図があったかどうかは分からないが。おおかた、温泉の魔力が気になって近づいてみたら…と言った所だろうか?

 

彼らは実体を持たないが、低位の精霊はその場にある魔力に影響を受けて変化することがある。逆に高位の精霊であれば周囲の環境に影響を与える事もある。大量の精霊が住み着く事で高位の精霊が引き寄せられ、霊地スポットになったという話を稀に聞くくらいだが。確か、エルフの隠れ里がそんな感じだった筈だ。

 

とにかく、今回の場合は前者。低位の精霊が温泉の影響を受けたと考えて間違い無いだろう。水の身体からはボコボコと音を立てて泡が吹き上がり、湯気が立っている。

 

「こいつをどうにかするとなると…手っ取り早いのは倒す事なんだがな…」

 

「それをするには火力不足だね…僕も鼠公もシ…シーアもあれだけの水の塊を吹き飛ばすだけの力は無い…よね?」

 

「癪ですが事実ですな!事前に準備しているなら兎も角、即興でどうにかするには魔力が足らなさすぎます故!」

 

さて、どうするか。ボクに出来るのは剣でぶった斬る事と、一応扱える炎魔法くらいか。と言っても弱体化したボクではこいつを蒸発させるだけの火力なんて出せないが。カルは剣と風魔法、鼠野郎は…分からないけれど火力が出せないのは事実だろう。

 

「ଘ ଘഒ ꮺǂꮺଘ⊹ !!」

 

精霊が喋った。まぁ、なんて言ってるかは分からないけど。低位の精霊は言語を扱えないため、喚き立てることしか出来ないでいる。口調から察するに、怒っている様子。『邪魔をするな』とでも言いたいんだろうか?

 

こちらを認識した途端、水の触手のようなものが数本伸びてくる。速度はそれほどでも無いため、危なげなく斬り落とすが応えた様子は無い。斬られた触手は形を失い、水となってパシャリと散った。

 

「ふむ…これは面倒ですなァ…」

 

「斬っても斬ってもキリがない…!」

 

2人もそれぞれの武器で応戦しているが、怪物がダメージを負った様子は特に無い。この感じだと、本体を斬っても無駄かもしれない。

 

「手詰まりか?トリィ達…特にクロエが居ればまだ可能性はあるが…」

 

「一応方法が無いわけじゃ無いだろうけど…」

 

「ほう?この状況を打開する方法があるのですかな?」

 

え。なんだろう。正直このメンツで勝つのは相当難しいと思うんだけど。今回は完全に相性負けしてるし、裏があるであろう鼠野郎の呪法でもそんなに都合の良いものは無いだろう。温泉から魔力を吸い取る仕組みに関してはすでにあいつの制御を失っており、そっちをカットする事も無理だろう。一体どうやって…

 

「団長の呪詛を解けば簡単じゃない?」

 

「……あっ」

 

「それは…そうなんですがなァ…!」

 

言われてみればそうだ。隣にいるコイツが弱体化の原因なんだから、解けばそれで終わりか。でもまぁ、いくら協力と言ってもそこまでは出来ないだろう。

 

「解くのだって簡単では無いですぞ?ただでさえ呪詛の起動だけで相応の魔力を持っていかれるのです…解呪ともなれば事前に術式を組み、眼前の敵クラスの魔力があって漸くといったところ…」

 

「そっか…」

 

「と言うか!幾ら協力するとはいえ敵の呪詛を解く訳が無いでしょうが!」

 

「ま…まぁ一応方法の一つではあるからな…実現は厳しそうだが」

 

さて、どうするか。徐々に触手の数が増えてきており、いずれ対応しきれなくなるだろう。このままではジリ貧だ。何か策はないか…と考えていると、カルが口を開く。

 

「一か八か、怪物の中心部分を焼いてみる?」

 

「ふむ…見たところあの人型の部分に魔力が集中している様子…これ見よがしな弱点と言ったところですかな?」

 

鼠野郎の言っていることは恐らく正しい。ボク自身も感じていたが、この精霊が水の触手を放つときは必ずあの部分に魔力が渦巻くのだ。攻撃の起こりと言うやつだろう。

 

「…よし、中心は私が焼く!2人は隙を作ってくれ!」

 

「分かった!」

 

「えぇ、それしか無さそうですしなァ?」

 

掌の上に炎を生み出す。初級の魔法であればそのまま放ってしまうが、今回は違う。一点に熱を集めて、溜めていく。炎の勢いをあげながら、同時に抑え込むようにして力を凝縮させて火力を上げる。

 

「 ꕤଘꕤ⋈ഒꉂꕤᯅꕤ﹆⋆ǂꕤ!!!!」

 

「ちょっ…と…厳しい…かな…!」

 

「ぬおおおおお‼︎これほどの猛攻は流石に無理ですぞ!」

 

2人の方を見れば、余裕が無くなってきているのが見える。先ほどまで3人で戦っていた相手に対して、2人で対応しているのだ。しかも、ボクの炎に危険を感じたのか明らかに攻撃のペースが上がっている。鼠野郎は兎も角、これ以上カルを危機に晒せない。相手の隙を狙って…今だ。

 

「ここだ!」

 

一瞬で2人と触手の間をすり抜けるように接近し、炎の溢れる掌を押し付ける。『ボシュウウウ‼︎』と、水が蒸発する音が聞こえた事で安堵したボクは、一瞬の隙を突かれる事となる。

 

 

【挿絵表示】

 

 

「…がぼぼっ⁉︎」

 

「シー!一体何が…!」

 

「…?いえ、それよりも…まさかあの精霊には意識があったとでも?それとも防衛本能か…!

 

『敵を取り込む』などという手段を取るとは思いませんでしたなァ…これは不味い…」

 

そう。取り込まれてしまった。ボクは今、怪物の水で出来た身体の内部に閉じ込められている。まるで水で出来た牢獄だ。体を上手く動かす事が出来ない。呼吸も出来ないが、なんとか魔法で空気を生成する事で繋いでいるが…身体中から魔力を吸い取られており、長くは持たないかもしれない。

 

「ഒ ǂꮺଘ⊹  ꕤഒꉂꕤ﹆!!!!」

 

喜んでいる…のだろうか?外敵を捕らえる事が出来たからなのか、奇妙な雄叫びをあげる怪物。参った。蒸発させる事が出来た時点で油断してしまった自分が情けない。現時点での火力が通じた事、核を焼けたと勘違いした事。どちらも重なったことで、気が抜けていたらしい。

 

「シー!しっかりして!シー!」

 

「…なるほど。それにしてもどうしたものですかな…我が秘術を用いるには魔力が…おっと?」

 

ダメだ…魔力が…もう…!頭にモヤがかかったようで、2人の声も霞んで聞こえる。何を言っているのか分からない。じわじわと体から力が抜けていき、意識が朦朧としてくる。

 

「あれは…クロエともう1人…?」

 

「ではこれにて!ワタクシは撤退致しますぞ!」

 

「あっ待て!」

 

何やら外が騒がしそうだ。と言っても殆ど聞こえないけれど。後少しで意識が途切れるというところで、身体を包んでいた水が弾けた。否、怪物の体が弾け飛んだ。

 

一瞬見えたのはいつも見ている赤い炎と、それを遥かに上回る、極大の熱量を持った真紅の焔。

 

「火力は衰えちゃいないよな?合わせろチビクロ!」

 

「誰に言ってるんだバカ兄貴!そっちこそ私に合わせろ!」

 

「「あぁ!?」」

 

誰だろうか。朦朧とした頭では、何も考えられない。ただ一つ分かったのは、この水の怪物は。

 

「真似すんな…って不毛なケンカは無しだ!ケリつけるぞ!」

 

「そっちが真似したんだろ…まぁ良いか!」

 

「じゃあ…」

 

「これで…」

 

「「トドメだ‼︎」」

 

 

 

…圧倒的な火焔の前に、欠片一つ残さず消し飛ばされたという事だ。




だいぶヘタレてそっち系のイラストに出来なかった事に後悔してます
次回こそ本当に早めに投稿しますよ!

…GWですし

二章以降の掲示板回をいつやるか

  • 一章のように間に挟んでほしい!
  • イベントのように章終わってから見たい!
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