四月☆日
今日私たちのクラスに一人の転校生がやってきました。名前を八雲幸君と言い、これといった特徴はありませんでしたがすごい落ち着いた人でした。須佐君、私の苦手な人ですがこの人に絡まれても落ち着いて対処した様子などがすごかったです。けど、禍津日ちゃんと婚約しているっていうのはびっくりしました。禍津日ちゃんにそんな人がいたなんて知らなかったよ。
四月★日
幸君が転校してきた次の日に須佐君が決闘するって騒いでいた。まだそういった事をしているんだ。呆れるどこらかいい加減にしてほしいと思っている。あの人の所為で私たちはほかの男の子から敬遠されているし、私たち自身もあの人は嫌いなのに言い寄ってきたり、ほかの友達を追い払ったりするから嫌いなのにそれを言っても聞いてくれない。
そんな中幸君とあの人が決闘することになった。種目は剣道。でも卑怯だと思った。須佐君は剣道の有段者と戦えるし、シグナムさんとも戦えるのに。シグナムさんは剣を使う技術が全くないって言っていたけど、それでも強いのには変わりない。心配になった私は剣道場に行ってみた。そこで見たものは防具をつけていない幸君がコートの中で試合を待っていた姿だった。
その姿は私にとっては恐怖を感じさせるのには十分だった。かつて私が無茶をしすぎて墜落した事故。脳裏に過ぎ去ったのはその光景だった。その不安を飲み込んで防具をつけたほうがいいって言ったけど聞こえなかったのかそのまま試合が始まっちゃった。けど、剣を使わない私はよくわからないけどすごい技量を幸君が持っていたのを見た。ううん、見えなかった。近くにいた禍津日ちゃんが幸君が何をしたのかを教えてくれたからわかったんだ。居合の構えから須佐君の振り下ろした竹刀を交差させるように振り切り、手と手との間の柄で受け止めて頂点からそのまま胴を決めたそうだ。それがどれほどの技術ができるかわからないがすごい事だけは理解できた。幸君はそのまま禍津日ちゃんと帰っていたんだけど騒いでいる須佐君をどうすればいいんだろう?
四月☓日
幸君は囲んでいた群衆を追い払ったアリサちゃんと話していた。けど一番最初に言うことは凄いとかじゃなくてきちんと怒らなくてはならないと私は思う。だからこそ、私は幸君に怒ったんだけど簡単に流されちゃった。アリサちゃんからも怒られたし、理不尽だと思う。私より、本当に危ないことをしている幸君を怒ってほしかった。けれども、予鈴がなっちゃって授業のために座らなくちゃいけないから話をすることができなかった。
四月〇日
今日は運動会の参加種目を決めた。この時期は嫌いなの。昔と比べてまだマシとなったとはいえ運動神経が鈍い私はアリサちゃんやすずかちゃん、フェイトちゃん達と違い運動がいまだ苦手だから嫌いなの。
そんな中、また須佐君が騒ぎ出していた。しかもめちゃくちゃな理由で幸君を担当からはずそうとしていた。けれどもアリサちゃんが叱って納得したかと思えば幸君を睨んでいた。思わずため息をついて力が抜けてしまった。
そのまま今日は体育があったため、運動会の練習になった。私は全員リレーに参加することになった。途中から幸君と禍津日ちゃんが私の練習を手伝ってくれた。バトンを渡すだけの練習では無く走り方も教わった。今までより早くなってうれしかった。ありがとう禍津日ちゃん、幸君。
「なのは、日記はしまっていた方がいいわよ」
「にゃあああああああああ!! 何で読んでいるの!」
「なのはちゃん、それはな、そこにあるからや!!」
「意味が分からないよ! というよりはやてちゃんでしょう。最初に読んだの!」
私の部屋の中で今みんな集まって遊んでいる。外で遊んでいると須佐君と会う可能性が高いから。なぜだか知らないけどよく会うからあんまり外で遊ぶことはないの。
「ふーん。なのはちゃんは幸君が気になっているの?」
「ちがうよ! すずかちゃん!」
突然すずかちゃんが変なことを言うからつい声を張り上げちゃう。そんなことないのに。
「それだったらアリサちゃんでしょ? 普段からよく話しかけているんだし」
「私はたまたま近くにいただけよ。別に狙って話しているわけじゃないし」
うっ、そうなの? いつも話しているようなイメージがあったからそう思ったんだけど。
「でもさ、あいつって結構というよりかなり変わっているわね」
「え? どういう意味アリサ?」
「簡単よフェイト。剣道でもそうだけど禍津日との関係よ。普通あんなふうに皆の前で婚約しているなんて言えないわよ。それを言えるだけで変わっているでしょ?」
「そうだね。確かに変わっている人よね」
「う~ん、そうなのかな?」
「そうよ、フェイト」
「私としてはもうちょっと弄りやすいと良かったんやけどな」
はやてちゃん……、いじりやすいって。
皆が話してあっているとだんだんと幸君の評価が決まってきた。
「じゃあ、要約するとこうなるわね
・変わっている人
・いじりづらい
・なのはの片思いの相手
こんな所ね」
「違うよ、アリサちゃん!!」
もう、なんでそういう風にからかうかなアリサちゃんは。
ほほを膨らませて怒っているとみんなから笑われた。うう、皆ひどい。
この日は結局幸君の話だけで私としてはつらい日になった。
次回はよくある翠屋へ。