シャンフロ短編集   作:三奈木イヴ

2 / 15
楽紅の短編


意識

「はぁっ…はぁっ…」

「ふっ…ふっ…」

 

俺は今、紅音とジョギングをしている。

事の発端は、紅音の提案からだった。

 

『楽郎さん!瑠美ちゃんから毎日ジョギングしてると聞きました!」

「お、おう…まあ、そうだな。軽くだけど、ほぼ毎日走ってるぞ」

『そうなんですね!でしたらこの後、私と一緒に走りませんか?』

「え?」

 

瑠美から俺が走ってることを聞いた紅音に、一緒に走らないかと誘われた。今日2本目ではあるが、紅音からの誘いとなれば断るわけには行かないな。

 

『おう。紅音と一緒に走ればきっと楽しいだろうからな!』

『やった!じゃあいきましょう!!』

 

こんな感じである。

ちなみに紅音はとても速いしスタミナも凄い。流石陸上界期待の星だ。

着いてくので精一杯だ…。

 

「ちょっ…まっ…」

「大丈夫ですか?楽郎さん」

「だ、大丈夫…だ…。ぜぇ…ぜぇ…」

 

結構な速度で走ってたからなり疲れた…。

 

「ちょ…ちょっと休まないか…」

「そうですね!一旦休憩しましょう」

 

助かった…。だが今度は着いていけるように鍛えないとな…

 

「楽郎さん!楽郎さん!そこのコンビニに入りませんか?」

 

紅音に言われてその方向を見ると、確かにコンビニがあった。というか俺がよくライオットブラッド買ってるとこだ。

 

「そうだな。休むついででなにか買って行こうか」

「はい!」

 

* * *

 

「らっしゃっせー」

「とりあえず…ライオットブラッド…じゃなかった、スポドリでも買うか」

 

流石に紅音も居るし、こんなとこでキメるのもアレだしな。

「楽郎さん!中華まん買っていきませんか?」

「おっ、良いなそれ!走って小腹も減ったしな」

「はい!私は肉まんを買います!」

「じゃあ、俺はあんまんにしようかな」

 

* * *

 

「ありがとうございましたー」

 

走って小腹も空いたという事で、肉まんとあんまんを買って店の外に出た。

 

「いただきます」

「いただきます!」

 

あんまんと肉まんを一口齧った。

 

「久しぶりに食べたが、美味いな。」

「はい!私も久しぶりですが美味しいです!」

 

二人して久しぶりだったみたいだ。

 

「あの、楽郎さん」

「ん?どうした紅音?」

「あんまん一口ください!」

「ふぇっ!?あ、ああ…」

 

唐突に言われてかなり驚いたが、紅音にあんまんを手渡した。正直内心ドキドキしまくってる。

 

「いただきます!」

 

パクッとあんまんを一口齧る紅音

美味しそうに食べる姿がとても可愛い

 

「こっちもとても美味しいです!ありがとうございます!楽郎さん」

「そうか、それは良かったよ」

「というわけで私の分もどうぞ!」

「えっ…!?」

 

ちょっと待て、紅音が食べたそれって…その…間接キスになるのでは…?

 

「えっ…いやそんなそんな…」

「楽郎さんから一口貰ったんですから、私のもどうぞ!」

 

えぇ…ま、まぁ…あんまり気にしすぎるのもアレなのか…?

 

「わ、わかったよ…」

「はい!では肉まんをどうぞ!」

 

そう言って紅音は肉まんを差し出した。

 

「い、いただきます」

 

紅音との間接キスの恥ずかしさもあり、恐る恐る肉まんを口にする。

 

「うん…美味いな。ありがとな紅音」

「はい!」

 

とは言ったものの…やっぱり恥ずかしい

 

「あの…楽郎さん、顔が真っ赤になってますよ?」

「え?」

 

そりゃあそうだろうが…あまり気にしすぎるのも良くないと思うが。やはり意識してしまう

 

「あ、ああ…気にしないでくれ…」

「そうですか?わかりました!」

 

とりあえず、これ食べて休んだらまたジョギングだな。

この後、間接キスの事が頭から離れない俺であった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。