マジかぁ……。
つい先刻、京極との交際の件で龍宮院家に挨拶へ行ったところ祝福されたのだが、唯一断固反対の申立てをした長兄の國綱さんから、自分に勝てなければ交際を認めないと言われてしまったのだ。
妹である京極や次兄である柾宗さんが抗議してくれたものの、國綱さんからは頑なに認められず、祖母のとよさんから龍宮院家次期当主に勝てば、國綱も諦めるだろうと言われ、戦うことになった。
ちなみに京極に國綱さんの強さを聞いてみたらちょっとビビった。
そんでもって、今の俺では無理という事で、京極に稽古を付けてもらうことになったのだが……。
「お待たせ、楽郎」
「……おう。」
「?どうしたの?」
「いや…なんでもない」
何度目かのデートの度に見たはずなんだが…長髪のお前に見惚れしてまったなんて言えねえよ。
「楽郎には絶対勝ってもらわないとね!國綱兄さんを倒して交際を認めてもらうんだ」
「そうだな…。めっちゃ強いらしいけど、その分燃えるのがゲーマーってな」
「まあ、ここリアルだから君のフィジカルだけどね」
「違えねえや」
そうなんだよなぁ…ゲームなら負ける気はしないんだが…。だが俺は、正攻法では無いとはいえ、あの龍宮院富嶽に勝ってるんだからな。ゲームだが
「良し!それじゃあ始めようか!」
「京極、よろしく頼む」
俺は絶対に勝つ。その為に京極と頑張るんだ!!
「おうおうお熱いなお二人さんよ」
ん?
「柾宗兄さん!」
「何故ここに」
「何故ってそりゃあ、稽古に決まってんだろ。お前たちの為にな」
「え?」
「それって」
「お前たち二人が稽古しながらイチャコラ出来ないのは申し訳ないが、本気で兄貴に勝つってんなら、俺も協力した方が確実だと思ってな。」
「ブッ!」
「兄さん!?」
確かに報告前に型稽古したときは、京極から密着してきてドキっとした事もあったけど…!
だけど、柾宗さんも稽古に付き合ってくれるんならとても心強いな!
「でも、なんで」
「なんで?そりゃ、妹が困ってんなら助けるのが兄貴だろ?それが将来の伴侶ってんなら尚更な。」
「まぁ、國綱兄貴みたいにシスコン拗らせたわけじゃねえけど…」
「ちょっと柾宗兄さん?」
「伴侶って……」
「違うのかよ?だが、龍宮院の人間と交際するって事はそういうことだぞ?現当主の一人娘ってんなら尚更な。」
「……!」
京極はもう耳まで真っ赤になっている。
実際のところ、俺は京極が好きだ。
一緒に居て楽しいし、煽った時の反応がとても面白いし、幕末で天誅したりされたりもな。
これって惚れた弱みってやつなのかな…。
「わかりました。では、お願いします!」
「おう。京極……京極!?おーい!」
「は、はい…!!」
「ちょっと飛んでた…?」
「飛んでません。」
「そうか……。じゃあまぁ、稽古始めんぞ」
「はい。楽郎、頑張ってついてきてよ!」
「上等だ!!」
柾宗さんのイメージは私の想像です