熱い。
熱い。
濁流のように流れる汗が、滴るそばから蒸発していく。
熱狂する観客の悲鳴も、絶叫する解説席のアナウンスも、XXXの耳には届かない。
聞こえるのは己の心臓の音と、喘ぐような荒い息と、精神が繋がったパートナーの咆哮だけ。
見えるのは、荒れたコートと向かい合う二体のポケモン、引き千切れたダイマックスバンド、それから。
美しい、
あれだ、あれが王冠の色だ。
XXXは。
──ダンデは、その時ガラルの王冠に手を掛けた。
prologue-2
煮え滾るようだった。
音を失った場に、己の心臓の音ばかりがバクバクと響いている。誰もが脳が痺れるようなスリルと興奮を求めていて、この場にはそれがあった。喉から引き出された声が、歓声であったのか罵声であったのか。周囲から響く絶叫に紛れて答えは判然としない。きっと自分以外の誰もが同じだった。
叫びすぎた喉に血が滲んで、味覚が塩味を訴える。あまりに非生産的な行為だ。彼女にとって、XXXは万の中の一でしかない。
手の届かない遥か遠くに、
──キバナは、その時理想の形を定めた。
prologue-3
『なあおい、地元でチャンピオン主催のバトルイベントが開催されるって聞いて行ってみたら相手手持ち一体なのにボコボコにされた上にわざ構成からあげてるエサの種類まで延々と罵倒されたんだが!こっちはお前みてぇなバトルマニアでも何でもねえよ!週末近所のガキにたまに付き合ってやるくらいの趣味でやってんだよ!!』
『おいお前すげえな!よほど態度悪かったんだろうな!』
『最悪だったよ!今のチャンピオンやべーやつって聞いてはいたけどガチのやつじゃん!地元の悪ガキでもここまでじゃねえよ。なんでクビになんねえの?』
『態度悪いのはルシアじゃなくてお前だよ、まあルシアもやべーけど。それめっちゃ貴重なアドバイスだからな?チャンピオン自ら最高レベルの育成論指導してくれたんだぞ?餌まで教えてくれるなんて相当レアだ。忘れないうちにメモってその通りにしてみろ、見違えるほど強くなるから』
『ルシアって尊敬してます!とかお陰で強くなれました!なんて言ってもガンスルーだけど、悔しくて怒鳴り散らしたり罵倒したりする奴には嬉々として弾丸トークしてくれんだよ。だからお前も次アドバイスもらう時は、お前の言った通りにやっても強くなんねえよ!ってメンチきるんだぞ』
『ええ……。ヤバいの方向違うじゃん』
『ポケチャンネルのほうにルシア攻略スレあるから、そこで言われたこと共有してくれると助かる。一緒に女帝倒そうぜ!』
『なあ、それジムチャレンジ参加してからもう三十年以上経ってるおっさんでも参加して良いのかな?』
『大歓迎!ルシアは毎週どっかしらでバトルイベント開催してるし、辻バトルもしょっちゅうやってる。シュートシティまで行けば列に並ぶ必要あるけど毎日指導バトルしてくれるぜ。あっちガチでくるけどそれでよければ』
『あの列、ルシアの見た目ファンが日に日にバトルガチ勢になってくのおもしれーよな。ルシアから戦術学んでるから基本みんな害悪戦法だけど』
『そろそろガラル民目潰し戦法が標準搭載になって他地方に恐れられそう』
『俺もガキの頃ジムチャレンジ参加出来なかったようなトレーナーだけど、この間ジムリから推薦状貰えることになったんだ。そういう奴周りに沢山いるよ。やっぱ強くなるって楽しいんだな』
『でもオレのガラルポニータ相手に相性有利だからってガラルファイヤー出したのは許してねえから!加減しろガラルの悪逆帝!!』
prologue-4
目が合った瞬間、XXXは苦笑した。
なんて事のないオフィスの一室が突如戦場に様変わりしたように思える。闘争心を嗅ぎ取ってカタリと懐のモンスターボールが揺れた。
目が合って跪くまでの一連の流れをこちらに強要している。傲慢に思えるほどの自信と、儚げな容姿から繰り出される悪辣とも感じる品評の視線。
一点だけを研ぎ澄ますとこういう人間になるのかと、数十も下の人間に対して思った。
骨の髄までポケモンバトルが染み付いている。
であればガラルの
──この日、ローズはチャンピオンとしての在り方を知った。
「ルシア、あと十体追加してもいいか?」
「良いワケなくない?」
「頼んだぜ!資料は後で送っておく。ああそれから明日の会議の資料は目を通しておいてくれ、キミの意見を聞きたい」
「話を聞け!!」
怒鳴ったルシアの前でドアがバタンと閉じられた。ここはシュートシティに聳え立つマクロコスモス社の権威の象徴、ローズタワーの最上階──ではなく。
バトルを極める全てのトレーナーに向けたバトル施設、バトルタワーと名を改めたタワーの最上階にほど近い階の執務室だった。勿論ダンデの。見た目は前の執務室とほぼ同じ。書類仕事が増えたので執務机が豪華になったくらいで、その他の機能に変わりはない。
チャンピオンダンデは、ガラルリーグの委員長の座を継ぎ、ついでに今度開業予定のバトルタワーのオーナーに転身した。そしてルシアは、そのダンデの元で副委員長とサブオーナーを兼任している。リーグの仕事もそうだが、バトルタワー開業に向けての前準備が滅茶苦茶忙しい。レンタルポケモンを全部ルシアが育成しているからだが。どうしてこうなった。
「もう三日も家に帰れてないよ〜〜!!すぐそこなのに!」
「キミのポケモンたち、今はみんなここにいるじゃないか」
閉じたばかりのドアが開き、ルシアの愚痴に返事が返る。次の用事に向かったのかと思えば、ダンデがひょっこりと顔を出した。
「あっちのマンションは今急ピッチで工事を進めてるから、もう少し我慢してくれ。タワーの仮眠室に何か不足があれば好きなものを買い足していい。スタッフも承知してるから好きに声をかけてくれ」
「工事ってなに!?知らないんだけど!今わたしの家どうなってんの??」
「大丈夫、そんなに変わらないぜ。壁をいくつか取り払うくらいで。ルシアも広い方がいいだろ?」
「あそこあれ以上広くなる余地あった?何にしてもわたしの了解くらい取ってくれないかなぁ?」
「おっとこうしちゃいられない、下でユウリとホップを待たせてるんだ。ちょっと忘れ物で戻ってきただけでな」
ルシアの反論を丸っと無視したダンデが、許可も取らずにルシアの手を掬い上げた。その手はもうグローブに包まれていないし、体の動きに合わせてはためくマントも、鍛え上げた体の線を強調するようなユニフォームも、トレードマークの黒いキャップも身につけていない。
かつてのマントを思い起こさせるような、インペリアルレッドの燕尾服。チャンピオンのユニフォームを脱ぎ捨てたダンデは、バトルタワーのオーナーとして、リーグ委員長として相応しい振る舞いをすぐにこなしてみせた。むしろ、こちらの方が彼の本質であったのかもしれない。
完璧を失ったはずの黄金が、溶け落ちてなお別の形で答えを見せる。
「愛してるぜ、ルシア。その気持ちが今日も変わらないってことを言い忘れた」
焼け焦げそうな熱がルシアを炙った。
チャンピオンマッチのその日から。ガラルの王座を明け渡してから。
ダンデはルシアの顔を見るたびにこのような言動を繰り返していた。
「だから何なのさ、キミのそれは……」
「思ったことを言っただけだぜ。確かにチャンピオンは唯一人に愛を囁かないが、もうオレはそうじゃないだろ?キミに全てをあげると言ったんだ、これで足りないなら遠慮なく言ってくれ。まずはキミのこの手がオレと同じ温度になるまで、キミに愛されているという実感をあげよう」
それがあの日、ダンデの誓った罪の清算だった。
*
「オレの負けザマはお気に召したか?」
ガラルが息を呑んでいた。目を釘付けにされ、甘く解けた黄金に溺れさせられる。
そこにいたのはチャンピオンではなかった。十年溜めに溜め込んだ自負と自信を根元から折られ、信頼するパートナーたちの傷を臓腑に刻みつけ、目の前が真っ暗なまま何も見通せず、悔しさだけが体を引き裂いていく。覚えのある感覚。痛切に顔を歪め、プライドで表情を取り繕い、煮えくり返るはらわたを噛み締めて、泣き喚きたい衝動を必死に抑え込む。
無敗無敵を誇ったチャンピオンの、最期の姿。最後の最後までルシアの理想に相応しい、最高に惨めで崇高で傲慢で、完璧な負け顔だった。
「
ルシアは、他人の負け顔が大好きだ。
強い奴が負ける方が美しい。勝利を妄信してる奴を轢き潰すのが楽しいのだ。そうやってチャンピオンまで上り詰めた。自分が心血を注いだ理想のチャンピオンが無様に負ける、その姿が理想そのものなんて当たり前の話。
ただ、それがルシアの手によるものであればという注釈がつく。ルシアは自分の手で他人を負かすのが好きだ。ローズが指摘した通り他人の褌で相撲を取るタイプじゃないし、それで満たされなんかしない。ただただフラストレーションを溜めるだけ。
敗北を知らない男が、これ以上無い敗北を経験してルシアの元に転がり込んできた。最高で最悪。どこまでもルシアの理想の男。飢えたからだが十年ぶりに闘争心を燃え上がらせる。はやく、はやくと急かしている。
「はは、そうだろ?自分の手でオレを負かしてみたくなったか?」
「もうバトルはやだ。負けるのは嫌。でも、キミをぐちゃぐちゃにしてやりたい……」
あまりにも甘美な餌だった。この男が、ずっとずっと研いできた、ルシアを殺すための牙。停滞をぶち壊す、摂取限界を超えた特効薬。
これを知ったら戻れない。自分の手でこの男を打ち負かしたくて堪らない。
「ああ、きっとそれで良い。元来ポケモントレーナーは負けず嫌いで、負けて強くなるものだ。キミは負けて鍛え直してまた立ち上がるまでに、十一年もかけたけどな?」
「キミのせいだよ」
「ああ、オレのせいだ。まさか十年以上かかるとは思ってなかったんだが、これでキミを殺した罪に見合うだろうか」
ダンデが
ルシアが
ルシアとダンデの功績も、罪も、同じものだ。その清算は決して一人では成し得ない。
甲高い鳴き声が耳を打つ。真っ黒な炎が足元から立ち上り、ビリビリとした威圧感が他者を煽る。
ルシアの最後の一体。バトルを辞めたルシアに向き合ってくれない、かつてのエース。この場に出しても協力してくれないだろうから出せなかった。
そのファイヤーがいま、主の脇に控えるように佇みながら、ジッとルシアの指示を待っている。賢く、気高く、決して敗北を許さないルシアの盟友。
「当時まだ未熟だったオレは、キミを手折ったことに気付かなかった。また次の日もキミとバトル出来るもんだと純粋に信じてたんだ。ルシア、オレが手に入れた王冠。どうかチャンピオンでないオレにも価値があると言ってくれ。キミの愛する敗者の列に、オレも並ばせてくれないか」
チャンピオンでないダンデなど、想像も出来なかった。ルシアはダンデが最強無敵である為だけにダンデの元に居て、勝ち続けるほどに疎んでいた。ルシアは勝者を愛さない。
ただ、その一点を除けば。ダンデはルシアの理想そのものだった。
「馬鹿じゃないの。キミ、負けるつもりでチャンピオンやってたわけ?」
「まさか。ずっとオレは本気だったさ。キミに振り向いてもらうためにずっと真摯にバトルに臨んでいた。キミに倣ってバトルイベントをこれでもかと開催したし、可能な限りガラルを強くしようと手を尽くした。実際、ここ十年でガラルのトレーナーの水準はグッと引き上げられただろ?オレは確かにキミの愛する敗者になれる日を夢見ていたが、同時にキミの理想の最強のチャンピオンでなければいけなかった」
「でも、今日は負けると思ってたんでしょう?」
明らかに試合後の流れを想定していたような配置だ。ジムリーダーたちに観客の護衛を任せ、隣にネズを座らせ、ルシアにはフルメンバーを連れてくるよう要請した。どれも、今日の試合で自分が負けると悟っていたからのようだ。
「もしかしたらとは思った。けど、勿論勝つつもりだったさ。勝っても負けても流れは同じ。ただ、もし勝ったらオレはキミの前で恥も外聞もなく土下座して、オレを選んでくれるよう懇願していただろう」
「え、それちょっと見たい」
「ああ、いくらでも」
でもそれは、ルシアの回答次第だ。
「さあルシア、答えを聞かせてくれ。キミはその場所で満足か?どこかの地方に引っ込んでつまらない男と結婚すれば満たされるのか?目に見える人間全てを跪かせたいと思わないか?」
再度、自問する。
ルシアが最強だった時代と、ルシアが最強でなかった時代。どちらが良かったのか?
──ルシアはルシアが最強じゃないと嫌。
ルシアが失ったものとは何か?
──ルシアは自分らしく生きる方法を失った。強くなければ価値がなかった。
あの日ルシアがねがいぼしに賭けた祈りはなんだ?
──空っぽな自分を、繋ぎ止める重しが欲しかった。満たしてくれる何かが欲しかった。
ルシアを。愛して欲しかった。その方法を、ルシアはバトルしか知らなかった。
「バトルが強くてキミの大好きな敗者で、キバナより完璧な負け方が出来て、誰よりキミを愛してる。どうだ。キミの理想の結婚相手。目の前にいるとは思わないか?」
「……それでいくと、新チャンピオンを私が負かしたらそれが理想にならない?」
「おっと、そんなに早くオレの土下座が見たいのか?先が思いやられるぜ」
ルシアに良い相手を紹介すると言っておいて、どう転ぼうが自分をアピールする気しかなかったらしい。ファイヤーが威嚇するようにカチカチと嘴を打ち鳴らしている。ルシアの合図一つで喜び勇んでダンデに襲い掛かり、もう一度病院送りにするだろう。
「ノーって言われると思ってないところがマイナスポイント」
「ポケモントレーナーは過剰に勝ちを確信するもの。キミが教えたことだぜ」
「負けてんじゃん」
「オレの王冠がまだこの手にあるのなら、負けたことにはならないだろう?」
「なにそれ。初めて負けたにしては余裕じゃない?敗北ソムリエ的にはもうちょっと人生に絶望してくれても良いんだけど」
ファイヤーの毛並みを宥めるように撫で下ろし、ルシアは決定的な言葉を咥内で吟味する。なにを選んでも良い。この場でルシアにだけ選択権があり、ダンデは選ばれるのを待っている有象無象の一人でしかない。
本人の認識的には、そうではないようだが。
「まあオレは非公式のダブルならキバナに負けたことあるからな!バトルイベントのルール整備兼ねた試運転だったとはいえ、負けは負けだ」
「はあ!?聞いてないんだけど!」
「言ってないからな!キミがキバナと微妙な関係だったおかげで助かった!」
「だから仲立ちしなかったのかよ、お前お前お前〜〜!!でもダンデに勝つキバナくんは解釈違いです!!」
「それは酷くねえか!?」
沈黙を通していた観衆から思わず飛び出してきた言葉に、ふっと緊張の糸が緩んだ。
さて、どっか行こう。
そもそもルシアは侮られるのが最高に嫌いだし、理解した気になられるのも同じくらい嫌。会場中の観客をけしかけたからって討ち取れるなんて思って欲しくないし、ちょっと魅力的な姿を見せたからって堕ちると思わないでほしい。なにを願われようが望まれようがしたいことは自分で選ぶし、動いてほしいようには動いてあげない。
「ファイヤー、わたしお腹がすいた。視線集めてんのも鬱陶しい。ダンデも面倒だからあと一週間くらい入院させとこう」
応えるようにファイヤーが一鳴きしたと思えば、次の瞬間ルシアを乗せてスタジアム内を飛び上がっていた。悠々と会場と一周してから、煽るようにダンデの立つ床の隣を尾で叩く。
「ルシア!見ていた通り、オレのポケモンたちはみんなひんし状態だ。逃げられると追っていけない」
「追って来いなんて一言も言ってないでしょう!」
「あ、じゃあわたしが追います!ムゲンダイナ、ダイマックスほう!!」
「うわーー!!なにしてんの!?いやほんとなにしてんの???」
ルシアの髪を掠めて極太のビームが通り過ぎていった。シュートスタジアムの壁に大穴を開け、ガラルを襲った災厄が誇らしげに身を捩っている。その隣、今さっきガラルリーグの頂点に輝いた少女が、目をギラつかせてルシアを指差していた。
「ルシアさんの攻略スレは全部読んで勉強してきました!試合録画もホップの家で全部見ました!試合内容全部暗記してます!あと十年早く生まれればよかったって何回後悔したか分かりませんけど、生でダンルシプロポーズ見れたので全部報われました!ありがとう!」
「なんて!?!?」
「罵倒したらアドバイスくれるんですよね!やーい最強最悪の元チャンプ!ガラルの女帝!わたしたちからチャンピオンダンデを奪った悪逆帝!あとサインください!もらえるまで絶対に諦めませんから!お願いムゲンダイナ!!」
「ファイヤー!!なんか怖いからどうにかして!おいだから誰だよさっきからどろかけしてんの!!」
「ぶはっ!」
途端にわーきゃー言ってこちらにやたらめったらわざを放ち始めた無法地帯のスタジアムの中で、やっぱり一際目を引く男が堪えきれないとばかりに笑いを溢した。
「笑ってんじゃないよ!キミのせいでしょうが!うわあぶな!ファイヤー、ちょっとわたしが背中にいること思い出して!ぎゃー落ちる!!!ふーちゃん助けてー!!!」
「あははっ!こんなに早く必要になるとは思わなかったが、受け取れルシア。キミのねがいぼしだ」
小さなバンドが空を飛ぶ。空中に投げ出されたルシアの手の中に、吸い込まれるように星が降ってくる。それはかつてルシアが投げ捨てた、夢の形だった。
*
で。
勝ったとか負けたとかそういう話以前に、スタジアム内で対ルシアレイドバトルが開催され、何もかもがしっちゃかめっちゃかだった。
ルシアのトレーナーとしての強みは何かと問われると、対戦経験のあるトレーナーは皆『ポケモン』とだけ答える。戦術でも、選出でも、育成でもなく、だ。育成練度もさることながら、ルシアの育てたポケモンたちは皆、ルシアと同じレベルの思考でバトル中自己判断をする。よってルシアがバトル中にわざを指示することはなく、抽象的な指示をそれぞれが噛み砕いて最適な動きを選択している。そういうタイプのトレーナーだからこそ、トレーナー側の指示が交錯する乱戦には滅法強い。
途中からダンデも手持ちを回復させて参加してきたし、と思えばルシアのポケモンたちを家からみんな連れてきたのでシュートシティはお祭り騒ぎだった。いかんせんルシアの育ててる数が多くて五百匹あまりがいきなり敵対したわけだし。
一応ルシアの載っていたフワライドとファイヤーだけは最後まで立っていたけれど、新チャンピオンやダンデもまだまだやれそうな感じだった。あっちもこっちもきずぐすりやげんきのかたまりが飛び交って、誰が何度倒れたか把握していない。
疲労困憊で動けないルシアはそのままフワライドごと連れていかれ、いつの間にかリーグ副委員長になっていたのだ!それで今度はバトルタワーを作るとかいうダンデに巻き込まれて、朝から晩までポケモンを育てている。
でもお給料がすんごい。
ダンデが自分の分の給料をルシアに乗せているから、二人分になってるのだ。ポケモンの餌とかはルシアが面倒見てるから良いとして、リーグ委員長が貯金切り崩して生活してるってどうなの。
「ルシアが賃上げ交渉したんじゃねえの?」
「したけど、ここまでになるとは思わないじゃん。ダンデってゼロか百しかないの?」
「でもどうせ生活費とか区分出来なくなるだろうし、バトルタワーの賞金で小遣い稼ぎ出来るだろうから良いんじゃね?」
「バトルタワーってダンデの小遣い稼ぎ場なの……?そもそも賞金システムなの……?」
久しぶりのキバナくんである。自分の街に加え、ぶっ壊れたシュートスタジアムの修繕まで手配を手伝ってくれていたキバナくんは、ようやく休みが取れたようでルシアを訪ねに来てくれていた。無理矢理休憩を取ってキバナくんをお出迎えし、ダンデにしばらく帰ってくるなと連絡してタワーを降りる。
シュートシティのいい感じのお店でお茶とかしたい。キバナくんは相変わらず、ルシアの推しである。一番親身になって話聞いてくれるし。
「というか、生活費が区分出来なくなるってなに?」
「え?だってお前ら一緒に住むんだろ?今壁壊してるって聞いたけど」
「聞いてないけど!!知らん知らん、わたしの部屋とダンデの部屋繋げられてんの!?今!?」
工事ってもしかしてその話か。広い方がいいだろう、じゃないんだよ。
「もしかしてダンデ、ルシアに許可取ってねえの!?」
「ないよ!あの馬鹿!」
「ダンデってそういうとこあるよな!でも多分もう諦めた方がいいぜルシア、あいつ本気だ!」
「どうしてこうなった!!」
今までそんな態度おくびにも見せなかったのに、チャンピオンを降りた途端にダンデはルシアへの気持ちを隠さなくなった。でもちょっと斜め上にかっ飛びすぎかも。
だいたい、いきなり家をつなげるってどういう了見だ。まあ確かに今まで十年以上の間隣同士で時間問わず行き来してたし、どっちかの部屋で寝落ちすることも多かったけど。あれ、そう考えると今までと変わらないか。
「よく考えたら、わたしって記憶にある限りだいたいの年月をダンデと一緒にいたわ。十一年って区切りを超えても一緒だとは思ってなかったけど、今更ダンデがいないのも考え辛いわねえ」
だからといって、ダンデを好きかと問われると返答に悩むけれど。
敗北を経て嫌いな理由はなくなった。じゃあ好きか。ダンデはそうだと思ってるらしい。ブラックナイトの日、ナックルスタジアムの屋上で、自分をルシアの願いそのものと言い切りやがった。ファイヤーはバチギレてたが。ルシアとしては、好きとか嫌いとかそういう話に着地させることを躊躇ってはいた。だってルシアとダンデというのは、もう少し。なんというか、それだけの関係じゃあないのだ。
タワーの地上階まで降りて、ようやく内装が整ったばかりのエントランスをキバナくんと歩く。ルシアが通るとその辺のスタッフたちはみんな一瞬ビクッとしてから頭を下げた。
「あー!!ルシアさんだ!サインくださいサインくださいサインください!!ルシアカラーに髪染めてみたけどどうですか?似てますか??双子コーデしませんか!?!?」
たまにこういうよく分かんないのがいるけど。
青紫の髪を揺らす少女は、新チャンピオンであるユウリだ。彼女はまだ開業前のバトルタワーに日課のように通い詰めている。開業したら最速で最上階まで上がってくる可能性があった。ルシアがレンタルポケモンを用意していると知って手ぶらで挑む気満々らしい。
「ようユウリ!ヨロイ島に行ってたんだって?」
「はい、新しい子もたくさん育ててるんです!へいルシア!今日も可愛くてサイコー!このウーラオスの育成どう思いますか!?」
「なにこの……なに??」
「呼び捨てしたら罵倒だと思ってるんじゃねえの?ルシアは噛み付くとアドバイスしてくれるって評判だから」
「じゃあ最近街に出ると変な奴らが叫びながら追っかけてくるのは……?」
「育成のアドバイス欲しいんだろ。開業したらルシアがバトルタワーで出迎えてくれるって聞いて今ガラル中が湧いてっからな」
「ガラル終わってるよ、どうなってんの」
倒したい相手に罵倒しながらアドバイスを請うってやってること相当ヤバい。
いまキバナくんが言った通り、ルシアは限定的にではあるがバトルに復帰することにした。絶対負けたくないのでいま猛烈に鍛え直しているところだけど、バトルタワー開業の暁には勝ち上がってきたトレーナーの前にランダムで登場して叩きのめす予定だ。近いうちにダンデとの再戦も約束しているものの、また負けたら憤死する可能性があるので伸び伸びになっている。今のところ憤死の可能性が一番高いのはプライドが高すぎるファイヤーの方だけど。
その試合を絶対観たいから呼んでくれと言い続けてるユウリは、両手を握り込んで目を輝かせていた。
「チャンピオン降りてからダンデさんがネットもリアルもルシア規制しなくなって、大っぴらに声かけられるようになったんですよ!それまで街で見かけても声かけるの禁止、ネットで話題にするの禁止、写真も禁止、バトルを申し込むのは以ての外!わたしたちルシアファンは弾圧を喰らってたんです!」
「ルシア規制って何???」
なんでも、ダンデが相当厳しくルシア関連の噂話を排除していたらしい。ユウリによれば動機は独占欲、キバナくんによれば治安維持を兼ねた威嚇行為だと言う。
「他所に目移りされたくなかったんじゃねえかな。詳しくは聞いてねーけど」
「あれ絶対マウントですよ!ルシアを下したのは自分だから、自分以外の奴がルシアに触れたかったらまずはオレを倒してからにしろって!なので倒してやりました!ルシアさん、いつわたしの家に遊びに来てくれますか??」
「行かないけど」
「まあでも普段のルシアの言動ってそれ抜きにしても独特だから、普通にビビって話しかけられない奴の方が多かったと思うけどな……」
キバナくんの言葉にはやけに実感が載っていた。流石、ルシアを間近でくらい続けていた人間は言葉の重みが違う。
「それでいくと新チャンピオン、キミはわたしのチャンピオン時代知らないでしょ?」
「そうです……!まだ生まれてませんでした。でも小さい頃から近所の人たちが打倒ルシア!って叫んでたので存在は知ってましたよ。おじさんたち、この間のシュートスタジアムの乱戦にも参加してたみたいです!」
「いくらなんでも十年以上前のチャンピオンに対する恨み、引き摺りすぎじゃない?」
たった一年暴れ回っただけの暴君だ。そりゃあれこれ問題を起こし続けていた自覚はあるけど、ルシアはガラルの大半に忘れられてると思っていた。それこそ、ダンデというルシアを塗り潰して輝くヒーローがいたのだから。
「いや、だって、なあ?」
呆れた声を上げるキバナくんが、ユウリと顔を見合わせてから首を振った。
「ダンデの奴、インタビューだろうが街中の子供相手だろうが、隙を見つけては『ここはルシアのチェックが入ってないから好きに出来るんだ』、とか言ってずっとルシアルシアルシアルシア。忘れたくても忘れらんねーよ」
「ダンデさんのファンは発狂してましたよね!ガチ恋勢が生まれた側から焼き尽くされて焦土になっていくっていう」
「一次情報があまりにも出て来なさすぎて、一部作り話だと思われてたけどな。たまに見かけるルシア、大体ダンデにキレてたし」
「はい。わたしもこうして会うまではルシアさんがダンデさんのお手伝いしてたの、ダンデさんの妄想だと思ってました」
「いいのかガラル、そんなチャンピオンで」
まあ、もうチャンピオンではないのだけど。
溜息を吐いて、止めていた足を動かした。タワーの外に出て眩しい日差しに目を細める。
「二人でお出かけですか?」
「まあな。ユウリも来るか?」
「嫌よ、わたしこれからキバナくんとデートなの」
「え、これそうなの?」
キバナくんが純粋に疑問を呈しているが、ルシア的にはそのつもりだ。
「じゃあごめんユウリ、また今度な!」
「いえ!二人の邪魔するつもりはありませんので!楽しんできてください!!」
随分アッサリ身を引いたユウリは、「わたしはホップのとこ行ってきます!」と元気に走り去っていった。ルシアともダンデともだいぶ雰囲気の違うチャンピオンだが、それでも両者の遺伝子を確かに継いでいるような、この子がガラルのチャンピオンですと紹介されれば納得してしまうような子。
かつてダンデはルシアに次のチャンピオンに対する対応を聞いたが、あれをルシアの手でルシアの理想の形に塗り固めようとは思わなかった。
「んで、ルシア的にどうなんだ?ユウリは。割と良好な関係っぽく見えるけどな」
「蛇蝎の如く嫌うと思った?」
ユウリの姿が見えなくなってすぐ口を開いたキバナくんは、頭の後ろで手を組みながらニヤリと笑った。
「今までのルシアならな。けど、だいぶメンタルが安定したのは見てて分かる。やっぱダンデのおかげか?あいつの言う通り、愛されてる実感ってつえーのな。他人に対して無意識に気を張ってたのがなくなった感じがする」
「まあ、ね」
以前のルシアなら、自分より強そうな奴は敵視しただろう。それは一種の防衛本能でもあった。
でも多分、執着はしない。それは別の話だ。
ルシアが十年もずっと一人の人間のバトルを見続けていたこと、あの男にずっと理想を託していたこと。二年前ローズがルシアに指摘した通り、ルシアは強さに見合った情動の大きさを持っている。その矛先がどこに向いていたのかなんて、今更考える必要もない話だった。
掌を開いて、視線をそこに注がせる。何千何万とボールを握り、その形に固い胼胝の出来たポケモントレーナーの手。
「少なくとも、生きてるって実感は湧いてきたと思う」
もう、空っぽではないのは確か。以前より、触れる熱を火傷しそうとは思わなくなった。きっといずれ、死人のような体温は人並みのそれに戻っていくのだろう。
与えられるだけでなく。分かち合って、同じ温度に。
「オレさまはダンデの親友だし、ルシアの一番の友達でもあるって自負してるから、その変化は素直に嬉しく思ってるぜ。ルシアが別地方に行くって聞いた時は肝が冷えたけど」
「ん?」
「まあ、あん時のダンデの動揺具合でお釣りがくるか」
「なんの話?」
「まーまー。役得なポジションだなーってコト。ってことで役得ついでにするか、デート!」
「する!!」
やったーキバナくんとデートだ。こんなことならいい店リサーチしておけば良かった。
「エスコートくらいは任せてくれよ、ルシアが好きそうな店……。好きそうな店??ルシアって紅茶カレー以外だと何が好きなんだっけ?だいばくはつ観戦カフェとか?」
「そんなのあるの?っていうか紅茶カレーは別に好きじゃないんだけど!?」
「でもダンデが……」
「他の男の話しないで!!」
「へあ?それ言うとしてもオレのセリフじゃね?」
ぶはっと笑ったキバナくんにつられて、ルシアもにへ、と笑う。友達。友達って多分、こういう感じ。
「ま、どこでもいっか。バトルの話をしよーぜ、ルシア。オレさまもお前と、そーいう話がしたい。んで、あわよくばバトルしたい!」
「うん。そーだね、キバナ。バトルしようよ、トレーナー同士だもんね」
*
そんな話から数時間後。タワーに戻ってきたルシアは、仁王立ちで待ち構えていたオーナーに捕まっていた。執務室まで連行され、ドアを閉めるなり壁と挟むようににじり寄ってくる。
「キミの理想のトレーナーはもうオレだろう?キバナのことはもういいんじゃないか」
十一年越しの発見。ダンデは拗ねると面倒臭い。溜息を吐きたい気分をグッと堪えて、ルシアはこちらに寄ってこようとしていたポケモンたちに手で合図した。もう暫く待っててもらおう。
「ちょっとキバナと遊んできただけなんだから、文句を言う余地はないでしょう?」
「あるさ!呼び方が変わってる!」
「いいでしょ別に」
「それに、キミはオレを差し置いてキバナとバトルをしてきた!オレは誘われていない!」
「キミそれ今どっちに嫉妬してんの?」
「両方だぜ。非常に複雑な気分だ」
「はあ、大変ね」
生返事を返したルシアに肩を落として、ダンデは切り替えるように首を振った。
「まあ、キミが楽しくバトル出来たならそれでいいんだ。もし万が一負けでもしたらオレは平静じゃいられなくなるが……。その様子だと、勝ったんだろ?」
「ふふ。キバナ、めっちゃ強かったしめっちゃ可愛かった!また挑んでくれるんだって!楽しみ〜!」
「キバナはオレのライバルだぞ!!」
「声デッカ。キミも難儀ねえ」
いつもスタジアムの観客席から見下ろしてたキバナの表情がすぐ近くにあって、自分がそれを成したのだという実感にゾクゾクした。あの感覚がたまらないのだ。
「……本当はキミの大々的なバトル復帰のタイミングを色々と考えてたんだ。今日走り回ってたのはそれで……」
未だ拗ねた表情を残したままのダンデが、白い封筒のようなものを取り出した。ガラルリーグのロゴが端に刻まれている。
「キミに、招待状を」
「招待状?えーっと、ガラルスタートーナメント?」
「名称はまだ仮なんだが、タッグマッチのトーナメントを定期開催しようと思ってな。その宣伝を兼ねた初回トーナメントを近いうちに開いて、そこにキミを誘おうかと」
「へえ。タッグマッチか。バディはキミと?負ける方が難しいんじゃ?」
「いや、キミのポケモンだけ一対三をする可能性が高いから、案外良い勝負になるんじゃないかと思ってな」
「馬鹿にしてる??」
この形式だとファイヤーは出禁だろうから、バランス的にはちょうどいいのか。あの子は勢い余ってダンデのポケモンじゃなくダンデを攻撃する可能性すらあるので。
「ガチで行くならキミと組まない方がやりやすいんだけど」
「いや、キミがオレ以外に負けることはオレが許さないから、タッグマッチという形式ならオレはキミの隣に並ぶしかないんだ。オレが二人のチームというのはあり得ないからな」
「なに、どういうこと?わたしはキミのタッグに負けた場合キミ以外にも負けた判定になるってこと?」
「実際そうだろ?バトルへの復帰を勧めた手前こんなことを言うのもなんだが、くれぐれも他の奴に負けないでくれよ。オレが唯一キミに敗北を教えるトレーナーだ」
「やっぱ煽ってるよね??」
なんでシングルの大会を開かないんだ。どうせルシアとタッグマッチがやりたいという欲で推し進めたのだろうが。
「キミがいつまで経ってもオレとのバトルをしてくれないからだぜ!」
「まだ負けた時のシュミレーションが出来てないの!どうストレス発散したら次のバトルが出来るのか想像もつかない!また十年待てばいいの??」
「負ける気なのか?」
「そんなわけないでしょ!勝つに決まってる!」
「じゃあ良いじゃないか……」
理屈がどうこうの話じゃないのだ。
元々、ルシアにとってバトルはワイフワークである以前に、存在価値の証明だった。負けると失うものが大きすぎるから、過度に敗北を恐れていたのだ。タイミングを伺っているのは、十一年逃げていたツケの清算に時間がかかっているから。あの頃の恐怖が拭いきれない。
でも、頭では分かってる。あまりにも魅力的なリターンが目の前にあることと、失ったとしても空っぽにはならないということを。
だからルシアはダンデに言ったほどには負けた時の心配をしていない。だって次も、その次も、何千何万とダンデとバトルする機会はあるだろう。それだけやれば勝つこともあるだろうし、負けることもある。これから先のルシアにとって、バトルとは相手を屈服させて愉悦を得る最高のゲームだ。負けたらもう一度挑めば良い。
「というかそうだ、家!勝手に繋げてるって聞いたんだけど!」
「ああ、そうだぜ。問題あったか?」
「それが、考えてみたらあんまりなかったわ」
「だろう?来週くらいにはリフォームが終わるはずだぜ」
頷いて、ダンデの横をすり抜けた。待たせていたポケモンたちに挨拶して、トレーニングの内容を確認していく。今日中に追加の十体分のわざ構成を考えておかないと。
「ああそれとダンデ。何か忘れてない?」
ルシアの手元を覗き込もうとしていたダンデに、なんてことないように問いかける。
「何か?えーっと、資料系は全部確認して共有したはずだぜ。予定に入れ忘れた会議でもあったか?ロトム、ちょっと聞きたいんだが」
ルシアの舌打ちにビクッとしたダンデが、飛び出てきたロトムを思わず両手を広げて庇った。
「すまん、多分オレが悪いんだ!申し訳ない!」
「わ、忘れている予定はないロト!」
「予定じゃなくてさあ」
ピュンピュン飛んでいるロトムを指先で呼びつけて、ダンデのスケジュール表を勝手に開く。この後の予定は特に入ってない。明日と明後日、明々後日と15時以降の予定を全部キャンセルして、ルシアは疑問符を飛ばしながら固まっているダンデを流し見た。
「わたしが帰ってきたんだけど、顔を見て何か言うことないの?」
「あっ。あ、え?おかえり?」
「それだけ?」
本当にそれだけなら、今ルシアが勝手に入れようとしている予定はもう少し先に延びることになる。
ルシアの黄金がまん丸に見開いて、それから面白いように真っ赤に染まっていく。
「愛してるぜ、ルシア!初めてキミを見た時も、初めてキミとバトルできた時も、初めてキミと言葉を交わせた時も、この十一年も。オレはキミにずっと夢中で、そのためにキミの前に現れた、ねがいぼしのカケラだ!」
「それでいくとわたしは」
ふうと息を吐いて、ダンデのスケジュールを毎日繰り返しの予定で塗りつぶした。案件名は『ルシアとバトル!』。
「キミのためにガラルに君臨した、キミのためのねがいぼしね?」
ルシアとダンデの願いが同じであれば。十二年前のあの日、泣きながら1番道路を歩いていたルシアの元に降ってきたねがいぼしは、ルシアだけのものじゃなかったのだろう。
1ばんどうろ:ハロンタウンとブラッシータウンを結ぶ田舎道。たまにウールーたちが通せんぼをしているぞ。
ハロンタウン:チャンピオンダンデの出身地。のどかな田園風景を楽しめる。町外れに、十年以上誰も住んでいない古い民家が放置されているらしい。