斜め下に抜きゲー悪役TS転生   作:神谷涼

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16:その名を口にするな

 

 お前ら声かける前に攻撃とかしないのな。

 奇襲なら俺も対応できなかったかもしれんのに。

 顔も設定も夜神月のクセして、変なトコでヒーローみ出すなよ。

 

 しかし……。

 

 エロゲだけあって男のヒーロースーツ適当だな……。

 女の方はやたらボディライン強調して、デザインも細かいのに。

 

「どうしてここに気づいたか知らないが、今度は逃がさんぞ!」

 

 前回、逃げたのお前らじゃねーか。

 しかし、この辺りに連中のアジトがあるってことか?

 テキトーに来たのにご都合だなぁ。

 

「催眠能力への対策はさせてもらったわ!」

 

 先に言うなよ。

 敵に能力使わせて一撃入れてから言うもんだろ、それ。

 

「なんだと! だが私の能力は催眠ではないぞ!」

 

 普通に会話すんな。

 

「がさつな将軍だけならともかく、テレポ――」

 

 能力をバラすな。

 慌てて口塞いだわ。

 読心と時間停止の対策に能力も発動。

 黒い炎が俺と……ハメゴイ将軍、カベジリ長官を包むように発生する。

 

「カベジリ長官にも手を出すのか!?」

 

「違う。将軍、貴様も私にしがみついておけ」

 

「あ、あのぉ、これは……」

 

「服は我慢しろ」

 

 くそー、これもジャンル補正なのか。

 こいつら、対ヒーロー時だけ極端に頭悪くなりやがって!

 敵の能力対策くらい、ちゃんとしろ!

 

 あのオナホ(女性ヒーロー名)の能力はテレパシー。

 外部干渉を常時無効化してる俺はともかく、他二人は思考バレバレだ。

 口に出したら、なおバレやすくなるのもお約束。

 何より俺の能力を暴露したら、対策されちゃうだろ!

 

 俺の服は……よし、消えてない!

 ステージ衣装じゃなく、こっちの衣装なら無事だ!

 将軍と長官は……服は消えたが本人は無事だな、ヨシ!

 

「固まって防ぐ気か! しかし、最大火力は防げても、数ならどうだ!」

 

 ウツボッキー(男性ヒーロー名)が無数のエネルギーボール的なヤツを浮かべる。

 固まる前にやれよ……。

 そしたら俺も庇いきれんかったかもしれんのに。

 オナホちゃんのテレパシーで誘導でもしてるのか、全方位からホーミングするように当たってくる。

 まあ、俺の能力も全方位だから効かんし。

 爆発するでもなく、黒炎に触れると消滅するから……どれだけ撃たれてるか、よくわからんな。

 

「両手に花を得た、我らが総帥は無敵だぞ!」

 

「花だなんて!」

 

「私は常に無敵だ」

 

 相性の問題だわな。

 これでテレパシーによる読心も防げてるはずだが……。

 

 攻撃もできんのが問題だ。

 俺の能力は絶対防御ではあるけど、接近してくれないと攻撃方法がない。

 あいつら崖の上から飛び降りないんだよ!

 そゆ肉体能力を持ってないのかもしれんけど!

 ヒーローらしく、もっと近距離で登場しろよ!

 殴ったり蹴ったりしてこいよ!

 

「くそっ! やるな!」

 

「落ち着いて、必ず弱点はあるはず……!」

 

 ウツボッキーお前、延々コマンド入れて飛び道具撃ってるだけじゃねーか。

 俺も削り無効ガードしてるだけなんだけどよ。

 

「うおおおおおおおお!!!!」

 

 グミ撃ちしても通らねーよ。

 

 さて、どうしたもんかな。

 ……うーん、大丈夫と考えて……やっちゃうか。

 

「長官。質問せず、私の指示を聞け」

 

「は、はい」

 

「女の方を、我々の手元にテレポートさせろ」

 

「承知いたしましたわ」

 

「私は何かないのか!?」

 

「しっかりつかまっておけ。奴を転移させたら、私と共に奴を捕まえるのだ」

 

 能力を解除する。

 オナホちゃんをいきなり消滅させるのもアレだからな。

 コイツらのアジトがそばってことは時間停止がいるかもしれんし、俺はともかく将軍と長官が連れ去られたら元の木阿弥。

 とはいえ、奴の時間停止中に車だの重機だのは使えんはずだ。

 そんな類が使えるなら、とっくにカルト教団を乗っ取るなり、エロリゾート作るなりしてる……はず! そんな感じの現代チート能力エロゲ、ちょくちょくあるからな!

 だから三人で固まった。

 これなら質量的に連れ去れない。

 人体は重いし、動かすのもきつい。

 三人なら三倍……二次元ヒロインだって100キロを軽く超える。

 それに今の俺の腕力は、人間レベルの腕力ではほどけん。

 絶対ではないが……解除してもリスクはほぼない、はずだ!

 

「能力が止まった! 今――」

 

「ああ! 喰ら……何ぃ!」

 

 よし。

 

「――よ、ウツ……え?」

 

 目の前に出てきたオナホちゃんをうまく捕まえた!

 名前変えてくれねーかなぁ。

 

「しっかり捕まえておけ」

 

「いやあっ!」

 

「了解だ!」

 

「ちょ、ひじっ、私の顔にひじが!」

 

「前かがみになるからだ! 堂々と胸を張れ!」

 

「今、全裸ですわよ!? ぐ、このっ!」

 

 俺はなんとか悪役衣装を着てるが、他二人が全裸。

 なんとも酷い絵面だが。

 そんな状態でも俺と将軍が片腕ずつ使えば、身体能力人並のオナホちゃんを捕まえるのは容易。

 

「ひ、人質のつもりか……!」

 

「さてな。先日も聞いたが、貴様らは覚悟ができてるのだろう?」

 

「くっ! オナホを返せ!」

 

 ぶっ……やべ、能力発動しちゃうだろ!

 お前、その名前を真顔で呼ぶのマジでやめろ!

 

「私は大丈夫よ! 気にせず――いやぁ! 変態! 痴女!」

 

 スーツ越しに指ねじこんだだけじゃねーか。

 俺がサイコレズにヤられたことに比べたら序の口にも達してねぇぞ。

 

「ああっ、総帥まさか私たちがありながら!」

 

「えっ、私もそういう関係扱いですの?」

 

 いや違うぞ。

 コイツが我々の内心を、テレパシーで飛ばさんよう、集中力を乱してるだけだからな。

 

「やめ! やめなさいよっ! テレパシーできない……っ!」

 

 ほらな。

 というか自分で言うなよ……頭悪いな。

 

「なるほど、精神集中させないためか!」

 

「私も手伝った方がよろしいのでしょうか……」

 

 そうそう、胸を揉んでやるだけでも意味はあるぞ、将軍。

 ポーズを適当な恥ずかし固めにするのも大事だぞ、長官。

 この世界、どんな強能力持ちでもエロに勝てん。

 ソースは俺。

 

「よし、ならば私も!」

 

「ひぎぃ!」

 

 容赦ないトコ摘まんだな将軍……。

 

「おのれデスアクメ……俺のオナホをよくも……!」

 

「み、見ないでぇ……ウツボッキー……」

 

 ぶほっ!

 シリアス顔でそれやめろって!

 

 あ……

 

「ははは! 我らが総帥は彼女の痴態を所望しているぞ!」

 

「仕事とあらば仕方ありませんわね……」

 

「いやああああああああああああ!!!!」

 

「うわあああああああ、やめろおおおお!! オナホおおおおおお!!!!」

 

 うわぁ。

 すまん、どうにか本人は消さずに済んだけど。

 うっかり能力発動してオナホちゃんの服、消しちまったな。

 

 マジであられもない恰好にしてしまった……。

 これはエロゲならシーンCG間違いない。

 ごめんて。

 けどな、ウツボッキー。

 こんだけ離れてても、お前が名前通りの肉体反応してんの丸見えだからな。

 まあ、許嫁がおっさん相手じゃなく美女三人にくんづほぐれつされてるんだから、ご褒美やろ。

 

「安心するがいい。今回は彼女だけで引き下がってやろう」

 

 ウツボッキーのエネルギー放出は、俺には効かんし。

 ソロなら将軍でも対処できる。

 ただ、今は全裸三人抱えてんだよなぁ。

 

 無駄にリスクを増やしたくない。

 さっさと撤退したいんだが……。

 

「っく! はなして! はなしてよぉ!」

 

「ハハハ! 筋力は一般人並みだな!」

 

「いたっ頭突きぃ! 体勢上仕方ないとはいえ、私ばかり殴られてませんこと!?」

 

 撤退したいんだが……。

 

 アジトに戻るとサイコレズがまだ怖い……。

 

「長官!」

 

「うぶっ、このっ……は、はい!」

 

「我々四人を、手近な……人目のない場所にとばせ!」

 

「承知いたしましたわ!」

 

「待て! 俺のオナホを置いて行けぇ!!!!」

 

 ぶふっ。

 でかい声で叫ぶなよ……。

 能力を止められんだろ……。

 

 

 

    ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

 

 

 くそう。

 採石場はヒーロー登場フラグだったか。

 まあ、あの近辺にNTR(部隊名)の基地があるとわかったのは大きいな。

 今回は時間停止による割込みもなかった。

 俺の対策がうまくいってたならいいんだが……催淫能力持ちのチャラオ博士も、さっさと確保したいな。

 

「……で、どこだここは?」

 

「羽田空港の多目的トイレですわ」

 

 なるほど、洋式便器。

 将軍が中から施錠する。

 

「確かに人目にはつかないが……狭いぞ!」

 

「むぐぐぐぐ!!!」

 

 オナホちゃん、しーしーポーズでまだ暴れてるなー。

 まあ全裸が三人いる集団で、人目につかない場所っても限られるんだろけど。

 

「ご安心くださいませ。ここは中継地に過ぎませんわ」

 

「テレパシー対策か」

 

 おお、かしこい。

 それでいいんだよ、それで。

 オナホちゃんがテレパスで行き先を読み取って、転移寸前にウツボッキーへ教えたら意味ないからな。

 将軍が洗脳、長官がテレポートって能力の概要程度は知られただろうが……俺の能力が具体的にどうかは、伝わってないだろう。なんせ俺自身がイマイチよくわかってないからな。

 

「テレパシーがどれほど遠距離に効くか、わからんが……用心に越したことはない」

 

「そうですわね。近くの人間に助けを呼ぶ程度はできるようですもの」

 

「実際、外に人が集まっているようだな!」

 

「助け、て! 助けてぇ!」

 

 外部の適当な人間にテレパシーで助けを求めてるわけか。

 扉の外に人が集まり始めてる。

 しかも聞こえる声はなぜか男ばっかだ。多目的トイレなんだから、女性スタッフ来いよ。

 わかりやすいなー。

 ここでオナホちゃんを置いてくと、民度低いモブに文字通りオナホにされるアレやろ。

 

「長官。転移だ。より人目のない場所へ行け」

 

「承知いたしましたわ」

 

 オナホちゃんのテレパシー範囲がわからんのだが。

 距離次第ではアジトに戻ると、テレパシーで内部情報を知らせたりされかねん。

 NTRの博士がテレパシー発信源特定装置とか作ってたら、場所も即バレだ。

 

 ヨシ!

 

 別の意味でも、アジトに戻らない理由ができた!

 ひとまず、あちこち回るか……。

 





こんなにオナホオナホ連呼する話は、R18でも書いたことない気がする……
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