事前準備を入念にさせるため、活動決行前の情報収集を命じて会議は解散。
突然キャラを崩してしまった言い訳には苦労したけどまあ……強権でごまかした。
そのまま幹部らと食堂で食事……アットホームな職場だな。
やはり記憶通り俺たち5人とクローン以外の人員はいない。男戦闘員Aとか5人目の男幹部が原作主人公……って流れも、とりあえずないはず。
完全な女所帯だ。
食後は各自が部屋に戻った。
このアジトで全員生活もしてる。今は外での生活を持っていないのか?
で、俺は約束は守る男(今は女)なので。
「ふぅ……リラックスしていれば発動はしないな」
「ソーデスカ」
サイコレズ参謀と風呂に入っている。
共同浴場もでかくて、このアジトが本当に豪華だと実感するなぁ。
「どうした、嬉しがっていたのではなかったか」
「ウレチイデチュ」
なんで赤ちゃん言葉やねん。
サイコレズに体を洗わせるのヤだったから、かけ湯だけで湯に入ったのが悪かったか?
それともあの、NTRとかいういじめみたいなネーミングの部隊に知り合いがいるのか?
「何かさっきの会議で懸念事項でもあったか?」
「ピャウウウウウ!! チガイマチュー」
浴槽の中、背後から抱きすくめて横たわる体勢。
うなじに顎を乗せてやるだけで、身をよじる。
うーむ。
こうしてると、コイツ普通にかわいいのになぁ。
「吸血鬼だから水が苦手だったか?」
「イエッ、ソンナッ」
「ん? どうした?」
今はあの残念過ぎる表情でもないから、頬ずりして軽く唇を触れさせてみる。
「ピャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!! ハダカ デ クッツキナガラ kiss!!」
いや、普通玉座で自慰行為してるの見られた方が恥ずかしいだろ。
だいたい俺ら、全裸の方がマシな恰好してるぞ。その格好でさんざん、谷間舐めたり下半身擦り付けたりしてたクセしやがってテメー。
単にテンパってるだけなら、どういう羞恥心してんだよ。
お前のせいで、こっちは女体に戸惑ったりしてらんねぇよ。
「貴様はもう少し、私に慣れろ。自然体で接せるようになれ」
「シゼンタイッ」
「私自身も、貴様と自然体で触れあえれば、能力対象外にできる。そのためにこうして接触しているのだからな」
「ファーーーーーー!!!!」
いや、ぎゅってしただけじゃん。
裸同然の衣装でさんざんくっついてたじゃねーか。
誰か盗聴してたら、もっとすごいことしてると誤解されるぞ。
お前以外に、盗聴しそうなヤツいねーけど。
「……私が能力発動制御することと同様、貴様もその奇声と鼻血をどうにかしろ」
鼻血とかもう今どき、描写に使う漫画も限られてんぞ。
それにしてもコイツの反応のせいで、裸体二つ見てもぜんぜん嬉しくねぇ。
そもそも
でも、あのクソみてぇな名前の敵側にチン堕ちさせられるのは絶対ヤだ。まだサイコレズに下剋上レイプされる方がマシ……。
性的価値観が変わってないことに、心から安心を覚える……。
「おい、いい加減、正気に戻れ。のぼせるぞ」
「ピャウピャウピャウ」
なんか格ゲーのピヨリ中みたいになってるぞ!
「おい! 体洗うからな!」
おかげで初めての入浴は、老人介護の入浴サービスみたくコイツの体を洗うことになってしまった……。
何しても奇声を発して、最後には気絶してたからな。
抜けりゃいいだろって考えてた身だが……ムードが大切って言葉が身に染みるわ。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「ハッ! 夢!?」
「何がだ」
セルフブロマイドまみれの部屋で寝るのヤだから、サイコレズ参謀の部屋に来て。
同じベッドに入って、寝てる分にはかわいい顔を眺めてたわけだが。
「アーーーーーーーーーーーッ!!!!」
目を覚ましたら台無しだな。
「いい加減落ち着け。誰が貴様の体を拭いてベッドに運んだと思っている」
「す、すみませ――ハダカアーーーー!!!!」
「貴様の寝間着がどこにあるかなど知るか。第一、私は能力の都合上、寝る時は裸だ」
「ハダカ・テ゛・ベッドォォォォーーーーー!!!!」
「耳元で叫ぶな!」
玉座のケツ跡舐めたり、谷間舐めてきたクセして、なんで今更こんなことで騒ぐんだ!
お前の部屋、最悪だったからな!
俺の部屋みたくポスターだらけかと思ったら、壁全面をびっしりモニターで埋めてずっと俺の盗撮映像再生しやがって! しかもゴミ箱から明らかにセルフプレイ後っぽいティッシュあふれてるし! ベッドの上にアダルトグッズ的なの転がってるし!
母親と
せめて吸血鬼らしく棺桶で寝てるとかなら、普通に感心してたのによ!
見苦しいブツは全部、能力で消去したからな! クソが!
……いかんいかん、昂ると能力発動してしまう。
見た時は実際、発動してしまったからな。
「とにかく落ち着け」
「ヒッヒッフー ヒッヒッフー」
ベタだなー。
もうツッコミ入れる気にもならねー。
「よしよし、落ち着け落ち着け」
「アッアッ、バブッバブッ」
やたらでかい
女と言うよりペットって認識しかできねー。
「暴れたり舌出したりするなよー」
「アブー バブブー」
なんか特殊なプレイしてるみたいだなコレ……。
「いい子にして平常心を保てるようになったら、もっといろいろさせてやるからなー」
「ブバーーーーーーーー!!!!」
うわ、どういう量の鼻血だ!
というかコイツ、やっぱ自分に都合のいいコトは壊れたフリしてしっかり聞いてるだろ!
「吸血鬼のクセに性欲強すぎだろう。しかも妙なところで初心になりおって」
「エ…………いいってことですかァーーー!!!!」
いきなり語彙力戻すな!
粗い息でのしかかるな!
やっぱしっかり話聞いてんじゃねーか!
「そうだな。貴様がもっと落ち着いていたら、私が絶頂時に能力を制御できるよう頼むつもりだった」
「マッジデ!?」
「しかし、貴様自身も平常心を保てるまでお預けだな。私の制御が先に終われば、将軍のクローン辺りで試すとしよう」
能力制御できるか不安だったけど、コイツが慣れるよりは先にできる気がするわ……。
ツッコミ疲れたせいか、会議以来は能力発動もしてないしな。
「えええええええ! チャンスを! どうか私に今一度チャンスを!」
「貴様自身の問題だろうが」
悪の幹部お決まりのセリフだけど、こんな状況で聞きとうなかった。
「今から! 今からでもちゃんとしますから!!」
「はぁ……貴様の世話で、今日はいい加減疲れた。だからな、今はまともに寝させ……ろ!」
「ゴボォ!」
思わず腹パンしてしまったが。
ホントにすごいパワーだな……なんかサイコレズの背中に回してた右手に、一瞬俺の左拳が触れた気がしたが……気のせいだろ、たぶん。
コイツなら、すぐ回復するし。
実際、鼻と口から噴き出した血が戻っていってる。
「では寝るぞ。おやすみ。眠れなければ、私を起こさん程度に好きにしていろ」
「オビャ……ブミ……ナダイ……」
まあ寝顔を舐めてくる程度だろ。
正直、敵側の名前が衝撃的すぎてコイツに多少なんかされる程度は気にならん……。
明日からはまず、例のふざけた部隊と幹部らの人間関係をしっかり調べんとな。
寝る前に、このサイコレズから幹部連中の経歴とか聞くつもりだったのに、会話になりゃしねぇ。
タネツケ司令とハラマセ博士を暗殺できれば、手っ取り早いんだが。寝取られゲーじゃなくて寝取りゲーだと、実際の主人公はそいつらって可能性もある。そーなると、そいつらがヒーローや俺ら以上の実力を備えてるパターンも多いんだよなー。
さっきはそいつらを特殊能力持ちは言ってなかったけど。能力を隠してるとしたら時間停止、認識阻害、強制催淫、特殊能力無効化あたりがエロゲによくあるパターンだよな。
クズに犯されるEND、だけは、避け……たい……ZZZ
いきなり調査終わりましたってのもなんですし、インターミッション回。
ネーミングの衝撃から、サイコレズが離れないのでTSに戸惑う暇もなし。
自室で独り言をいったりすると盗撮盗聴してるサイコレズ参謀に全部知られるため、メタ的な展開上の理由もあって、ずっとくっついてます。