タイトル通り、最終回です。
では、本編をどうぞ。
〜桜視点〜
武蔵からの発光信号を受けて救出する事を決めたけれど、流石に学校に何も報告しないという訳にはいかない為に、しらねと晴風は学校側に連絡を取った。
東葉校長『武蔵だが浦賀水道に到着するまで、あと20分となった。止めるのが急務になったが、先に伝えたが宗谷校長がフロート艦の準備をしている』
学校へ連絡を取ると、東葉校長からそう答えられた。
桜「はい、校長の件は聞いてます」
東葉校長『そこで、君達に武蔵の足止め……数分程度の時間稼ぎをお願いしたい。……おそらく晴風も時間稼ぎを頼まれている筈だから、よろしく頼む』
桜「分かりました」
その後は、護衛の任務を遂行するようにと伝えられ通信を切ると晴風から連絡が来た。
晴風の方も、5分……3分だけ時間を稼いでほしいとの指示を受けたそうで、こっちもその指示を受けたと教えた。
桜「武蔵の左右に分かれて、攻撃をする。それで行こう」
明乃『分かりました。しらねはどっちに?』
桜「こっちは左舷からの攻撃で、晴風は副砲・速射砲が無い右舷からの攻撃でお願い」
明乃『分かりました』
と、返事を聞いてから通信を切り、左舷側に移動するように指示を出した。
晴風も右舷側に移動を始めたのも確認をした。
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〜5分後〜
左右に分かれてから攻撃していった。が、やはり大和型戦艦の武蔵、やっぱり攻撃がほとんど効いている様子は無かった。
ただ、晴風の方が砲雷同時で攻撃した影響で、攻撃の大部分が晴風に向いた。
そして多数の砲弾が至近弾として晴風の周りに着弾した。
桜「成幸!」
成幸「機関全開!」
見張り員『晴風から発光信号!先程の砲撃で無線機使用不可とのこと!』
桜「了解!……海、迎撃!」
そう言ってから、少しした辺りでしらねは晴風・武蔵の間に移動をし、晴風の進路先などに撃たれていた砲撃は何発か迎撃出来たが、そのタイミングでもう一度晴風から発光信号がされた。
内容は、無線使用不可以外にも被害が出ており、総員離艦するとの事だった。
夏「受け入れた方がいいですね」
桜「総員、晴風乗員の受け入れ……」
準備をする様に指示を出そうとした時に、複数発の砲弾が武蔵へ至近弾が弾着した。
電測員『電探に5隻の艦を確認!』
見張り員『目視でも5隻確認!』
桜「艦名は!」
『比叡、シュペー、舞風、浜風……てんじん!』
相対した比叡シュペーだけでなく、補給艦護衛をしていた舞風、浜風、なにより古庄教官も別の艦であるてんじんで駆けつけてきた。
桜「5隻と晴風・しらねで計7隻。その7隻の中でら比叡とシュペーは武蔵に次ぐ強さを誇る」
夏「それだけでも、対抗できる砲撃が増えます」
見張り員『晴風より手旗信号!武蔵に乗り込む為、援護を……とのこと』
桜「了解」
晴風からの手旗信号の後に、古庄教官の指示が来た。
てんじん、シュペー、浜風が右舷、比叡、舞風、しらねが、左舷から武蔵へ攻撃し晴風の援護すると事だった。
古庄『目標、武蔵!……全艦、突撃せよ!』
という古庄教官の一言で、全6隻による武蔵への攻撃が始まった。
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全艦で砲雷を続けていると、晴風の動きが変化したのが見えたから、双眼鏡で確認をすると武蔵の艦首へ進みはじめた。
夏「武蔵の前に出るつもりですね」
桜「何か、考えあるんだと思う。……海、武蔵の砲撃を晴風に向かわせないように!……向かいそうな砲弾は迎撃だ」
海「了解!」
そう指示を出して、晴風の様子を見つつ攻撃を続けた。
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そして、艦首に辿り着いた晴風の艦尾から、何かが発射された。
桜「噴進弾……!」
夏「エンジン……噴出の煙で目隠し……」
桜「攻撃中断!」
と、指示を飛ばし攻撃をやめさせた。
噴進弾の煙で武蔵艦橋を含めて、武蔵のほとんどが隠れたので、今攻撃をするとどこに当たるかが分からないからだ。
本艦以外の6隻も攻撃を一旦中断をして、事態を確認をしている状態だった。
少しして、煙から武蔵と晴風が出てきた。が、晴風が武蔵の体当たり……接舷していた。
ただ、そのおかげというべきか武蔵の動きが止まり、双眼鏡で晴風側の動きを見てみると何人かが武蔵へ乗り込むのを一瞬だが確認出来た。
桜「……もう解決した。晴風メンバーの何人かが乗り込むのが見えた」
夏「……やっと解決ですか」
桜「ふぅ……そうだね」
夏と一言交わして晴風からの連絡を待つことにした。
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〜晴風艦橋〜
〜明乃視点〜
しらねと共に5分だけ時間を稼いだ後に、離脱を指示したけど武蔵が進路を砲撃で塞いできた。
その砲弾が至近弾だったりしたから、その衝撃で無線だったり艦内に結構被害が出てしまった。けど、しらねが私達と武蔵の間に来て砲弾を迎撃してくれた。
そのしらねに、発光信号で晴風の被害状況の説明した。
このまま2隻だけでしかも晴風の被害だとこれ以上は戦闘は無理だと思った私は、離艦をする事を皆に伝えてからしらねにも伝えた。
伝えて、しらねから返事が来るのを待っている時に、武蔵の周りに複数の着弾して水柱が見えた。
明乃「一体、何が……」
マチコ『後方、艦影視認!』
ましろ「ブルマーメイド隊か、ホワイトドルフィン隊か?」
幸子「見てみます」
『識別信号確認。……比叡、舞風、浜風、アドミラル・グラフ・シュペー、それからてんじんです』
明乃「てんじん……?」
幸子「うちの学校の艦です」
私は艦橋から少し出てから、てんじんを艦橋部分を見たら古庄教官が乗っていた。
古庄教官も助けに来てくれた事に嬉しく思いながら、艦橋に戻った。
ましろ「艦長」
明乃「皆が来てくれたから、まだやれる」
ましろ「私に異存はありません」
明乃「作戦変更、武蔵に乗り込む!」
と、シロちゃんの言葉に頷いてから皆に作戦を伝えた。
マチコ『シュペーが作戦を尋ねています!』
明乃「武蔵に乗り込みます、援護を……って、皆に伝えて!」
と、野間さんにそう伝えるようにお願いした。
野間さんが手旗信号で伝えてくれてから、てんじん達が武蔵の左右に分かれた。
そして、皆の武蔵へ攻撃がスタートした。
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砲撃がスタートしてから少ししたけど、武蔵へ近づけなかった。
明乃「どうにかして、隙を作らないと……」
幸子「艦長、これ使えないですかね?」
ココちゃんがタブレットを見せてくれた。
明乃「これは……」
幸子「噴進弾です。明石が何かに使えるかもって搭載してくれてたんです」
ココちゃんの言葉を聞きながらタブレットに載ってる噴進弾の情報を見た一つ思いた私は、タマちゃんとメイちゃんを呼んで伝えた。
私の話を聞いた2人は噴進弾がある艦尾に向かったから、リンちゃんに武蔵の前に向かうようにお願いした。
鈴「武蔵の艦首に……!?」
ましろ「知床さん。晴風を武蔵の艦首の前に……!」
鈴「は、はい……!」
と、返事をしながら晴風を武蔵の前に動かしはじめた。
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そして、なんとか艦首の前に辿り着いた時に、至近弾になりそうな一発の砲撃が飛んできたけど、空中で爆発した。
明乃「今のは、しらねの迎撃……?」
ましろ「おそらく。……ロックオンされてた砲弾だったんだと思います。それで迎撃をしたんだと……」
明乃「ホント、しらねに助けてもらってばっかりだね」
ましろ「本当です……!」
シロちゃんと話してると、噴進弾が発射されて武蔵を通り過ぎた。
武蔵の周りには煙が大量にあり、武蔵からの砲撃が止まった。
芽依「ゲホゲホ……艦長、今だーー!!」
メイちゃんの大声を聞いた私は、リンちゃんに武蔵の右舷へ行くように指示を出した。
右舷に動いている最中に"舵輪が回りません"と言われて、即座に積んであったパラシュートを思い出したから、右舷後方に結びかけるように伝えた。
準備を終えたと報告受けた私は、海に投げ込むようにお願いをした。
ましろ「回った!」
麻論『釜がどうなってもいいから絶対止めんな!』
幸子「やりました、敵前大回頭!」
明乃「パラシュートを切り離して!」
と、ココちゃんの言葉のタイミングで、武蔵と平行の向きになったから、私はそう指示を出した。
ただ、回る時の動きで武蔵へそのまま艦体がぶつかる勢いが出ていた。
ましろ「激突するぞ!」
明乃「衝撃に備えて!」
と、皆に聞こえる大きさで叫んで、その数秒後に大きな衝撃が襲ってきた。
しばらく艦橋内のものに掴まって耐えていると、艦が止まった。
すぐさま、外を確認をすると武蔵と一緒に止める事が出来ていた。
ましろ「突入班、突入準備!」
楓「もう出来ておりますわ」
と、シロちゃんの言葉に、万里小路さんがそう返して突入して行き、他の何人も行ってしまった。
その様子に少し驚いたけど、艦橋で待っとこうって思っていると、シロちゃんに"艦長"と呼ばれた。
明乃「え?」
ましろ「艦長も行ってきてください」
明乃「でも、私、艦長だし、ここにいないと……」
ましろ「行ってください!岬さん。……行きたいんでしょ?」
と、少し笑みを浮かべながら言ったシロちゃんに少し呆然したけど頷いてから、私も武蔵へ向かった。
急いで、もかちゃんがいる場所まで向かって辿り着いた。
ドアを叩きながら名前を呼んでいたら、内側から開けられた。
すぐに中を見てみると、もかちゃんが立っていた。
無事だったもかちゃんを目の前で見た私は嬉しくて抱きついた。
明乃「もかちゃん!!」
もえか「ミケちゃん!……ホントに無茶するだから……」
と、もかちゃんにそう言われて私は苦笑いしてしまったけど、"本当に無事で良かった"と心からそう思った。
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その後、作戦終了となって横須賀港へ帰港することになった。
晴風は色々と被害が出ていたからなのか、引っ張られて横須賀港に戻る事になったけど、なんとか横須賀港に着いた。
やっと陸に降りれた事で、もかちゃんと会えた事と同じ以上に安心出来た。
皆も、しらねの先輩達も安心してる顔だった。
そんな時に、大きな音が聞こえてその音の方を見ると晴風が沈み始めてた。
麻論「沈むなよーー!」
近くにいるマロンちゃんが叫んで、他の皆もいろいろと言ってる中で、私は今まで晴風も頑張ってくれたっていう感謝を込めて敬礼をして、晴風を見送り続けた。
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〜横須賀港〜
〜桜視点〜
晴風から、乗員たちに抗体接種等を完了したと報告が来た。
その為、作戦終了となり横須賀港へ戻る事になった。
晴風は、流石に武蔵に体当たりや至近弾などの衝撃の影響もあって、引っ張っられての帰港という形になった。
そして港に着き、1ヶ月ぶりの陸に降りることが出来た。
桜「やっと陸に降りれたー……」
と、陸に降りた後にそう呟いた。
他のしらねメンバーもそれぞれ陸に降りられた事で、それぞれ自然と今の気持ちが口に出ていた。
近くにいる晴風メンバー達も陸に降りられた事を、嬉しそうにしていた。
それは当然だと思う。
今回の実習がいきなり反乱から始まって戦闘なりウィルス問題なりと色々と起きすぎた。
流石に俺等でもそんな経験はした事は無かった。
それに、やっと港に着いて陸に降りられた事に俺等ですら"良かった"と思うから、晴風の皆は俺達以上に思ってたはず。
岬ちゃん達を見ながら、そんな事を思っていた時だった。
いきなり軋むような音が艦の方からしてきてので、音がした方へ顔を向けると晴風からその音がしていた。
すると晴風が傾き始めた。
桜「……晴風が沈む」
麻論「沈むなよーー!」
俺の呟きのあとに、柳原ちゃんそう叫び始めて他の晴風メンバーも"沈まないで"など声を出していた。
夏「……晴風、最後まで無茶してましたからね」
桜「けど、皆を陸に降ろすまで耐えてくれてたよね、晴風は……」
夏「艦の意志ですよね」
桜「だと思うよ。……じゃないと、とっくのとうに沈んでてもおかしくない程、無茶だったから。特に最後なんて武蔵に体当たりしてたし」
夏「そうですね」
そう会話をしていると、岬ちゃんが晴風へ敬礼を始めた。
その様子に、周りにいるメンバーも岬ちゃんに続いていったのを見た俺も敬礼をし、最終的にその場にいる全員で晴風を見送った。
こうして、一ヶ月に及ぶラットウィルス騒動は終結した。
最終回ですが、来週27日に後日談を1話だけ投稿します。