本編をどうぞ。
〜栞視点〜
USBメモリーに記録されてた映像は、優花里がサンダースの制服を着てサンダースに潜入してる映像だった。
いろいろと見て回った後に、戦車道チームのブリーフィングにも入り込んで、隊長とチームのリーダーぽい人の2人から編成の発表も記録されてた。
しかも、優花里は質問までして情報を聞き出していた。
ただ、3人の内の1人にチームの人じゃない事がバレて、逃げはじめたのを最後に映像は終わった。
麻子「なんという無茶を……」
優花里「でも頑張りました!!」
みほ「でもいいの?こんな事して」
優花里「試合前の偵察行動は承認されています」
栞「でもさ、最終的にバレてたよね。作戦変えられんじゃ……」
優花里「まぁ、大丈夫だと思います!」
栞「その根拠の自信は、どこから来るの……」
私のツッコミを優花里は気にせずに、みほにUSBを差し出した。
優花里「ひとまず……西住殿、オフラインレベルでの仮編集になりますが、サンダースの情報は役に立ちますか?」
みほ「うん、充分だよ。フラッグ車の事も分かったし、頑張って戦術、立ててみる。だからありがとう、秋山さん」
沙織「でもゆかりんに何もなくて良かったよ」
栞「ホントだよ」
麻子「ケガはないのか?」
優花里「はい、大丈夫です。……でもみなさん、心配してくれて恐縮です」
と、優花里が呟いてから、自分から話をしてくれた
お母さんからの言う通り、小さい頃から戦車が好きだったから私達が家へ来たのは初めてだったらしい。
沙織「あ、本当だ。アルバムにある写真、戦車と一緒に写ってる写真がほとんどだ」
優花里が話してると、沙織がアルバムにある写真を見てそう言っていたが、小さい頃の優花里の髪型がパンチパーマについて話になった。
優花里がパンチパーマにした理由を話した後に、沙織が髪型で友達出来なかったんじゃないかと言ってた。
栞(髪型は関係ないんじゃ……)
と思ったけど、何も言わないでおいた。
麻子「なんにせよ、1回戦を突破せねば……」
華「頑張りましょう」
沙織「でも、一番頑張んなきゃいけないのは、麻子だよ」
麻子「え?」
沙織「明日から、朝練が始まるよ」
沙織にそう言われた麻子は声にならないような声量て"え?"と呟いた。
それに苦笑いしながら、優花里の部屋で少し過ごして解散になった。
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優花里の家にお邪魔してから、翌日から数日が過ぎていった。
お邪魔した日の翌日の朝練と放課後に戦車道の練習が始まった。
私は自動車部としての整備をホシノ先輩たちとしたり、放課後の練習後に沙織達が自主練に付き合ったりしていった。
別の日には、大洗の戦車道チームのチームユニフォームが作って、完成したのをみんなが着ているのを見たりした。
私やホシノ先輩達の自動車部は戦車に乗らないから、まだ私達の分のユニフォームは無かったけど、皆ユニフォームが似合ってた。
そんなこんなで、全国大会1回戦の日になった。
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〜1回戦当日〜
〜試合前〜
自動車部の活動で着ているツナギを着た私は、同じくツナギを着てる自動車部の皆と戦車の状態を最終確認をしていた。
ツチヤ「もうオッケーだね」
栞「だね。……私、会長達に声かけてくるよ」
ホシノ「よろしくー」
ホシノ先輩の言葉に頷いてからの、サンダース陣営に行った皆のところへ向かった。
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サンダース陣営に着いたら、圧倒的な数の車両があった。
栞(おー、すごい量の車両だー!シャワー車にヘアサロン車に救護車まであるし、他にも食べ物系の車両も!……いやいや、まずは会長に声をかけないと)
車両に目移りした所を、頭を振って意識を切り替えて会長がどこにいるか探したら、サンダースの食べ物系の車両からポテトを受け取って、ちょっとした軽食タイムにしていた。
だけど、流石アメリカ式……量が凄かったけど、声をかけた。
栞「会長ー、戦車の最終確認完了したよ」
杏「あ、わざわざ報告ありがとねー。西住ちゃんにも伝えといて〜」
栞「うん、分かった」
ポテトの事を聞こうとしたけど、みほ達にも伝えとかないといけないから、今度はみほ達を探した。
栞(あ、いた。……えっと、確か優花里が撮った映像に映ってたサンダースの隊長らしき人に優花里が話しかけられてた。……けど、一声かけるだけかけようっと)
そう思ってみほに近づいて声をかけた。
栞「みほ」
みほ「あ、栞さん。どうしたの?」
栞「戦車の最終確認が完了したっていう報告。他の皆にも伝えといて。全く問題は出ないから」
みほ「ありがとう、栞さん」
栞「どういたしまして〜」
と返事をして、自動車部の皆の所に行こうとした時に"ハーイ"と隊長らしき人に声をかけられた。
栞「え、私?」
ケイ「イエス。私はケイ。あなたは?」
栞「私は村山栞です。けど、なんの用です?」
ケイ「あなたって大洗の生徒よね。戦車の整備を担当してるの?」
栞「え、はい。まぁ、みほ達もある程度は自身でやってますけど、大体は私が所属してる学校にある自動車部の4人と一緒にやってますよ」
ケイ「じゃあ、あなたを入れて5人でやってるわけ?」
栞「そうですね。たまに徹夜で修理したりとか……」
ケイ「ワーオ、あなたも皆も凄いわね!」
栞「いやー……」
このケイって人、純粋に心の底から凄い言ってきたから少したじろいじゃった。
ケイ「あなたも、好きにここ使っていいわよ」
栞「あ、はい」
と、私の返事を聞いたケイさんは"じゃあねー"と言って、一緒にいるサンダースの2人と別の場所へ歩いていった。
ケイさん達が少し離れてから、私はホシノ先輩たちの所に戻った。
ホシノ先輩達の所に戻った私は、皆に戦車の事を伝えた事を報告した後に、もう一度サンダース陣営へ食べ物と飲み物を買いに向かった。
食べ物と飲み物を買った時に、スマホにメールが届いた。
確認すると、ペコからでお姉ちゃん……ダージリンさんと一緒に観戦しに来てると連絡だった。
私はホシノ先輩達の所に戻った時に一緒に見るのを断ってから、自分が食べる分だけ持ってペコ達がいる場所へ向かった。
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〜聖グロ・観戦場〜
栞「お姉ちゃーん、ペコー!」
と叫びながら、二人のいる場所にやってきた。
ダージリン「栞さん。貴方の席と近くに机も用意しておきましたので、その食べ物を置いて試合を観てください」
栞「ありがと、お姉ちゃん」
お姉ちゃんにお礼を言ってから、ペコに抱きついた。
栞「ペコは今日も可愛いね!」
ペコ「し、栞ちゃん、恥ずかしいですよ……!」
今日も可愛いペコに抱きついて、しきりに撫でた。
そうしてると、試合が開始された。
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〜試合中〜
試合が始まって、見た感じ偵察で動いたっぽい1年生が森に入った。
その少しした瞬間に、森に入っていたサンダース6輌が1年生チームに発砲をスタートした。
すぐに、みほ達は合流する為に森に入っていった。
ペコ「流石、サンダース。数に物を言わせた戦い方しますね」
栞「だよね。これで大洗が決勝で当たってたらもっとヤバかったかも」
ペコ「ですね」
ダージリン「こんなジョークを知ってる?」
栞「?」
ダージリン「アメリカ大統領が自慢したそうよ……我が国には何でもあるって。そうしたら外国の記者が質問したんですって、"地獄のホットラインもですか?"って」
お姉ちゃんのセリフに首を傾げながら、試合映像を見てみると全く同じ森の中に3輌が南南西からやってきた。
栞「あの森の中に10輌中9輌がいる。……凄い大胆な戦術だ」
私はそう呟きながら試合の行方を見ていった。
しばらく試合が進んでいった時に、大洗がまず1輌撃破をした。
その事に嬉しく思いながら試合を見守ってると、サンダースが押せ押せ状態から、今度は大洗がフラッグ車を追いかけ回していた。
ペコ「予想外の展開ですね」
栞「そうなの?」
ペコ「はい。サンダースが戦う場合は、大体は序盤の展開だったので、逆の展開になったのを見たのは無かったです」
栞「そうなんだ」
そこからフラッグ車を追いかけてる大洗の後ろから、大洗と同じ数の戦車でサンダースがやってきた。
その中に射程が長いファイヤフライもやってきたから、長距離でやられる場合もあるから、どうなるかが分からないから祈りながら見守った。
試合の最後、みほ達が乗ってるあんこうチームが撃った砲弾がサンダースのフラッグ車に当たった。……が、そのタイミングであんこうチームにファイヤフライの砲弾が当たった。
栞(どっちが先に当たった……!?)
と立ち上がって、結果が出るまで映像を見た。
「勝者、大洗女子学園!」
その実況が聞こえた瞬間に、私はペコに抱きついた。
ペコ「し、栞ちゃん!?」
栞「やったよ、大洗が勝った!」
ペコ「ちょ、ダージリン様、助けてください」
ダージリン「ふふ、仲がよろしいことで……」
隣にいるお姉ちゃんは、微笑みながらそう言っていた。
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〜試合後〜
ペコに抱きつくのが満足した私は、すぐさまみほ達のいる陣営に向かった。
あんこうチームとケイさんが話して、ちょうど話し終わったタイミングだったから、みほに声をかけた。
栞「みほ、ケイさんと何を話してたの?」
みほ「あ、栞さん。えっとね……」
と、試合中の事を話してくれた。
どうやら試合中にサンダースの一人が、独断で通信傍受器を打ち上げて盗聴をされてたみたい。
まぁ、それは傍受されてるのを逆手に取って、今回うまく勝ったらしいけど、途中でサンダースが同じ数の戦車で戦ってきたから、その理由をケイさんに聞いてたと教えてくれた。
それで、その理由が"ザッツ戦車道、これは戦争じゃない。道を外れたら戦車が泣くでしょ"と言われた上、傍受した事を謝ってきたとの事だった。
栞「……いい人だね、ケイさんって。仲間が独断でやったことなのに……」
みほ「本当にそうだね……」
ケイが歩いていった方を見ながら呟いた私の言葉に、みほは答えていた。
栞「……ひとまず、1回戦突破おめでと!」
みほにそう伝えて帰り支度を皆とやっていき、時間が過ぎて夕方になった。
沙織が"お祝いに特大パフェでも食べる?"と聞いてきた時に、"にゃー""にゃー"という音が鳴った。
沙織「麻子、スマホ鳴ってるよ」
栞「あ、それ着信音なんだ……」
麻子「……」
私の言葉に気にせずに画面を見た麻子の動きが止まった。
沙織「どうしたの?」
麻子「知らない番号だ」
栞「知らない番号……」
麻子「出てみる」
と言って麻子は電話に出たが、その直後に"え"という小さい声を出した。
そのあと電話を切った麻子は不自然に動揺してる感じになってスマホまで落としてしまった。
沙織が"どうしたの?"って聞いたら"何でもない"と麻子は答えてたけど、どう見ても何でもない感じじゃないは見れば明白だったから、沙織がもう一度どうしたのか聞いた。
麻子「おばぁが倒れたって……」
沙織「え」
麻子のおばあちゃんが倒れたとの連絡だったみたい。
すぐに病院に行った方がいいとなったけど、大洗の学園艦自体は港には泊まってない。
学園艦に寄港してもらうにも時間が掛かるし、学園艦に向かう船に乗っていくのも、その船が今は準備されてない。
スキッパーに乗るにしても、今の私達は乗ってきてないから、この場所の港に止めてもないし、港にあるスキッパーは個人所有のスキッパーが殆どだ。
みほ達とどうしようと悩んでると、麻子がいきなり靴下を脱いで制服も脱ごうとした。
沙織「麻子、何やってるの!?」
麻子「泳いでいく……!!」
栞「無茶だよ!どれくらいの距離があると思ってるの……!」
そう言って制服を脱ごうとしてる麻子の動きをなんとかとめた。
まほ「私達が乗ってきた船にあるスキッパーを使って!」
栞「!」
みほ「……お姉ちゃん……」
まほ「早く」
みほの姉のまほさんがそう急かしてきたから、急いで港まで移動した。
港に、黒森峰の戦車道チームが海上まで乗ってきた船があって、その船に小型・中型・大型のスキッパーが装備されていた。
まほさんはエリカって人に操縦をするらしく、麻子と付き添いで沙織も行くって事で、合計3人乗ることになった。
小型スキッパーは定員2人で、中型は定員2人+1人と一応3人は乗れる様になっていている。
だから、中型スキッパーで2人を大洗まで向かってくれる事になった。
まほ「エリカ、あとは頼むわね」
エリカ「……はい」
まほさんに頼まれたエリカって人は、しょうがない感じで出発した。
私達はそれを眺める事しか出来なかった。