整備と掃除がひと月かかると言うので、俺と虎鉄は修行という名の冒険に出ることにした。
あと宇宙に出て最初の行先は、一番近いターミナルがあるバルボア星に行ってみようという話になった。これはバトゥの言ったことを採用したのだが、俺達二人はまったく土地勘がないのでバトゥの言う通りにしただけだ。
バトゥに、整備と掃除は一人で本当に大丈夫か聞いたら――
「ドワーフ本星のチトセ社デ製造されたアンドロイドですカラ、大丈夫でス」と意味不明なことを言っていた。それって凄いことなのかな。今度聞いてみよう。
ムギホシはこの星を知り尽くしているので俺達に付き合わず聖地で引き篭もるようだ。教義とか聖域でやることがあるんだろうな。
あと、宇宙艇で宇宙に出るとするならば食料を確保せねば。
だから食料を取りに行きがてらの観光という名の冒険(修行もあるヨ)というのが相応しいところだ。
そういえばアイテムボックスの話をしてなかったな。
アイテムボックスの大きさは……脅威の収納量! 500立方メートルなのだ!
虎鉄と合わせて1立方kmとなる。
山の幸と海の幸を取ってくるつもりだ。
それでは、いってきます!
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ただいまもどりました!
いや~楽しかったな。虎鉄もそう思うだろ?
「そうだニャ。思ったより大きな動物とモンスターがいて楽しかったニャ!」
そうなのだ。人が滅んで500年経ったのだからかもしれないがいろんな動物やモンスターに出会った。たまに30メートル規模のクジラのような陸棲モンスターも見たぞ。
「みんな脅威度は青だったニャ」
と、いうわけで4週間ぶりに聖地に帰ってきた俺達。
久しぶりに神殿でムギホシ相手に話しているところだ。
「エンシャント・グレーター・アラクネほどのモンスターはそうそういないと思うわ」
「でも海で向こうの方にドデカいモンスターもいたのニャ」
「いたなぁ! エレファント・カジキサウルスとか。あれは赤紫だったな」
「海の沖の方にいたから戦えなかっニャム」
虎鉄は心から残念と思ってるみたいだ。
「海にも行ってきたのね」
「うん。実は、最初は東と西どっちに行くか揉めてね……」
「ジャンケンでオイラが勝ったニャ。だから西に行ったニャ」
「そのあと北上して北極まで行って、右周りで今度は東の海岸線に出た俺達はその後南極に行くか揉めて……」
「ジャンケンでまたオイラが勝って南極まで行ったのニャ」
「南極からはここまではゆっくり来たから掛ったのは2日だったな」
「まあまあ早かったのニャ。あと食料はいっぱい採ったニャ」
あえて言おう。まさに採って獲って捕りまくった旅だった。食べるのが楽しみだ!
もちろんナビに確認して美味いものを中止に集めたのだ。念のためレッドゾーンな動物や植物は採らなかったよ。
一通りの報告を終えた俺達は、今度はムギホシのことを聞いてみたが「特になにも……」と言われていまった。
「それでレベルは上がったの?」
あ、それが残ってた!
■田中達郎
魔法使い
LV:37⇒38
SP回復量:50pt/秒(変更なし)
HP:3769⇒4257
SP:5171⇒5841
攻撃力:90⇒90
防御力:63⇒64
STR:25⇒26
DEX:28⇒30
AGI:39⇒42
INT:160⇒170
MND:106⇒113
CHR:20⇒21
[アクティブスキル]
火術の魔法Ⅱ 水術の魔法Ⅱ 土術の魔法Ⅱ 風術の魔法Ⅱ
氷術の魔法Ⅱ 雷術の魔法Ⅱ 暗闇の魔法Ⅱ 毒詛の魔法Ⅱ
緊縛の魔法Ⅱ 睡眠の魔法Ⅱ 吸命の魔法Ⅱ 吸精の魔法Ⅰ
麻痺の魔法Ⅰ 土防の魔法Ⅰ 風防の魔法Ⅰ
爆炎術の魔法Ⅰ 暴水術の魔法Ⅰ
荒土術の魔法Ⅰ 乱風術の魔法Ⅰ
癒しの魔法Ⅱ 解毒の魔法Ⅱ
沈黙の魔法Ⅰ 恐慌の魔法Ⅰ
物理防御力UPの魔法Ⅰ 魔法防御力UPの魔法Ⅰ
黒炎龍の魔法 全SP(使用最低SP1000/使用SP量より与ダメージ量増加)
[パッシブスキル]
魔法攻撃力アップⅡ SP回復速度アップⅢ
INT最大値アップⅡ MND最大値アップⅠ
武器:オークスタッフ
■虎鉄
盗賊⇒アサシン
LV:37⇒38
SP回復量:2pt/秒(変更なし)
HP:9979⇒11294
SP:1882⇒2126
攻撃力:269⇒276
防御力:123⇒126
STR:62⇒64
DEX:104⇒108
AGI:92⇒96
INT:42⇒43
MND:52⇒53
CHR:45⇒45
[アクティブスキル]
ぬすむⅡ 開錠Ⅱ
盗み聞きⅡ 遁走1
[パッシブスキル]
物理回避率アップⅡ 隠密Ⅰ
不意打ちⅡ 投擲Ⅱ
DEX最大値アップⅡ AGI最大値アップⅡ
軽身功Ⅰ 毒無効Ⅰ
急所攻撃Ⅰ 宝探しⅠ
武器:双子猫又のナイフ
残念だがレベルアップは1回だけだった。だって敵が弱いんだもの。
それと寝るときに虫とかが煩いと文句言いまくってたら、レベルアップの時に「恐慌の魔法Ⅰ」というスキルをもらった。
このスキルは脅威度が青系の敵が寄り付かなくなるスキルとのこと。だから戦闘自体は減ったというわけだ。
ちなみに効果の時間は8時間で範囲は3メートルだ。たまに効かない敵がいるらしい。敵の精神状態が関わってくるそうだ。でも夜はめっちゃ快適になってよかった。
「いいわね。虫よけの薬がなくなってから代わりに使いたいかも」
「俺がいたら魔法をかけてあげるよ」
「あと数日しかいないけど……」
ムギホシの顔は向こうを見つめていたので表情が読めない。
「そんな空気が悪くなること言うなニャー」という表情の虎鉄は話題を変えてくれた。
「さて、宇宙艇を見てくるかニャ」
「もう整備は終わってるから、あと1日掃除をすればってバトゥが言ってたわ」
おお、丁度良く帰ってきたものだ。ナイスタイミング。
「バトゥは発声回路を直したから声もフツーになったわ」
そっちの方がびっくりだよ。
「じゃあ、彼の美声を聞きに行ってくるよ」
「またニャ」
そう言って、神殿を出た俺達はその後について話しながら宇宙艇に向かった。
「もうすぐこの星ともお別れだ」
「そうニャ」
「なあ、やっぱりもう一度話した方がいいよな」
「そうだニャ」
聖地から宇宙艇の距離が近すぎると思ったことなんて初めてだった。
「ムギホシを連れて行こう」
「ニャ。それに星の子の意向もその方向だしニャ」
今回の冒険の途中で虎鉄とは、ムギホシを連れて行くことについて相談はしていた。また、もちろん例の星の子のメッセージについても話をした上でだ。
「話をするのは俺達二人でいいよな」
話をするだけでは前の時と同じになるような気がする。
「あと、勝負ニャ」
やはり虎鉄もそう考えるのか。
「じゃあ、ジャンケンで決めよう」
二人で一緒に勝負とかはないと信じていた。
「OKニャ」
俺達は笑った。
果たして結果は……
「負けたミュ……」
ここ一番の負けで悔しがる虎鉄。
「なんで『ジャンケンの神』のチョキが負けるニャンて信じられニャイ……」
それは、ここぞの勝負はチョキに頼るのが敗因だ、これも策の一つだよ、とは言わないであげよう。
「あ、宇宙艇の外にバトゥがいるぞ。おーい、バトゥ!」
「おかえりなさい。ちょうどエルフィンⅡの整備は終えましたよ。あとは清掃だけです」
バリトンボイスが響いた。
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